東京メトロ 北千住駅03番券売機 ~その1

西日本の台風に北海道の大地震、大変な災害が重なってしまっています。
御被災された皆様、本当にお疲れ様です。御被災地の皆様の御心労は勿論ですが、それ以外の場所にいる方々も落ち着かない思いで過ごされている方が多いかと思います。こんな時だからこそ、まずはできることから一つずつ、やっていきたいと思います。
振り返ってみると、東日本大震災や熊本地震、今回の北海道の地震である「平成30年北海道胆振東部地震」をはじめとして、台風や水害など、「平成」という時代は本当に災害が多いなと感じます。


さて、今回は北千住マルイがメインで入居している千住ミルディスⅠ番館の地下1階にある北千住駅4番出口の2台の券売機の話題にします。


   


向かって左側がJR用で、右側が東京メトロ用です。
かつてはもう少し台数があったのかも知れませんが、IC乗車券が普及した現在ではきっぷを購入して電車に乗る需要が減ったのでしょうか、2台のみとなっています。
その先の改札口には東京メトロの自動改札機が設備されており、メインとして東京メトロ千代田線およびJR常磐線緩行線の改札口として機能しているようです。


   


JRの券売機には「亀有、金町、松戸方面はJR券売機にて御購入ください。」という案内がテプラで貼られており、隣駅である綾瀬駅については記載されていません。


   


JR線の運賃表を見ますと綾瀬駅は波線で省略されており、「綾瀬は、東京メトロ千代田線の券売機でお求めください。」という案内が記載されています。


これはコレクターの間では有名な「綾瀬問題」に関係しており、この区間がかつては国鉄線だったものが、国鉄時代に常磐線が複々線化された際、建設費を節約するために、北千住〜綾瀬の営業権を帝都高速度交通営団(営団地下鉄。現、東京メトロ)に譲渡した経緯によります。
この区間を営団線としながらも、常磐線としても機能するようにした上で、旅客には運賃上の取扱を変更しないようにしたため、様々な問題が生じてしまっているのがこの「綾瀬問題」です。
北千住~綾瀬間のみや北綾瀬まで行く場合には全線東京メトロの運賃計算となりますが、常磐線南千住方面から綾瀬に行く場合は全線JRだけを利用したとして運賃計算を行なうものの、千代田線および日比谷線方面から綾瀬を経由して常磐線亀有以遠へ行く場合は、JRと東京メトロの境界駅を北千住として運賃計算を行ないます。また、常磐線南千住方面から北綾瀬に行く場合は、JRと東京メトロの境界駅を綾瀬として運賃計算を行ないます。
東京メトロではこの区間について分かりやすく同社ホームページで説明しています。

この区間についてのJR側の旅客営業規則では、常磐線北千住・綾瀬間相互発着となる旅客に対しては、乗車券類の発売を行わないものとする、と第16条の5項で規定されています。
一方、東京メトロ側においても同社旅客営業規程第51条において大人片道普通旅客運賃は旅客の乗車する発着区間のキロ程により、次によって区分した額とする、としたうえで、第52条において 前条の規定にかかわらず、綾瀬・北千住間相互発着となる旅客の片道普通旅客運賃は、次のとおりとする、として別途この区間について運賃計算をする旨を明記しています。


それでは、次回以降、ここの03番券売機で発売された券を御紹介して参りましょう。

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