秋葉原駅発行 東京山手線内から川原湯・長野原・羽根尾間ゆき 片道乗車券

1982(昭和57)年7月に東北本線秋葉原駅で発行された、東京山手線内から川原湯・長野原・羽根尾間ゆきの片道乗車券です。


   

青色こくてつ地紋のA型一般式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。
着駅は吾妻線の川原湯(現・川原湯温泉)駅から羽根尾駅間で、長野原駅は現在の長野原草津口駅になります。

右上にあります「(47)」という数字は東京印刷場が採用しておりましたパターン方式のパターン番号で、発行駅のみ差し替えとして印刷時の手間を削減させるためのもので、発駅が東京山手線内や東京都区内といったこの区間を発着する運賃の特例のある特定都区市内をに存在する駅数が多いという、同印刷場特有の事情があったものと思われます。
パターン方式には決まりがあり、東京駅から101km以上の東京山手線内発の乗車券(山片)はパターン番号(1)~(76)、東京駅から201km以上の東京都区内発の乗車券(区片)はパターン番号(201)~(768)、横浜駅から201km以上の横浜市内 川崎・鶴見線内発の乗車券(浜片)はパターン番号(801)から(1001)となっており、下車制限や発行駅名は裏面に印刷することになっています。


   

裏面です。券番の他、下車制限である「東京山手線内各駅([ロ山]表示駅)途中下車禁止」および発行駅である「秋葉原 駅発行」の記載は裏面にあります。

最遠着駅である羽根尾駅は、吾妻線が延伸された1971(昭和46)年に嬬恋村の主要農産物であるキャベツを運ぶ貨物列車の拠点となるべく荷役施設が建設されていますが、トラック輸送とコスト面でそれほど大差ないことがわかると、トラックの利便性の良さから鉄道によるキャベツ輸送は衰退し、荷役施設はほとんど機能することなく終わってしまっています。
その後、吾妻線の貨物輸送が1982(昭和57)年に終了すると、貨物ヤードには125メートル級の貨物用ホームが4本のこされていましたが、平成20年頃に荷役施設が解体されて側線の一部が撤去され、平成30年頃には残りの側線がすべて撤去されてしまっています。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )