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名前の付け方は? 大人への通過儀礼は? アイヌ民族はどんな一生を送っていたの?

2018-04-06 | アイヌ民族関連
ウオーカープラス2018/04/05 20:00

衣服づくりは女性の大事な仕事。写真は樹皮で作られたアットウシ
狩りや漁を行い、自然のものを賢く利用して生活していたアイヌ民族。そんな人々のライフステージを追い、どんな一生を送っていたのかアイヌ民族博物館学芸課の竹内隼人さんに教えていただきました。
かわいい子には汚い名を付けろ⁉
アイヌの家庭では子どもが生まれるとすぐには名前をつけず、しばらくの間はあだ名で呼んでいました。それも「わざと汚いあだ名を付けていました」と竹内さん。例えば「クソの塊」(!)「おじいちゃんの肛門」(!!)などなど。かわいい盛りの子の名としてはあまりにも…。「いい名前を付けてしまうと悪いカムイ(神)が自分の世界に連れて行ってしまうと考えられていたんです」。カムイに好かれそうなかわいい子ほど、汚い名前をつける必要があったということですね。
正式な名前は、くせが出てきたり、印象深い思い出ができたらそれにちなんで3歳ころにつけられました。しかしそれ以降も同じ名前の人に不幸があると変更したり、と必ずしも一生ものではありませんでした。
毎日の生活が「学校」
学校はなく、子どもたちは身近な大人から暮らしに必要な知恵を学びました。ほか、ブドウヅルを輪にして棒でつついて転がす男の子の遊びは狩猟の練習、女の子は砂浜や囲炉裏に絵を描いて伝統的な文様を知る、と遊びも将来必要な技術を習得する大事な機会になっていました。
男女の役割ははっきりしており男性は狩猟、そして儀式で使うイナウ(木弊)などの神具作り。女性は山菜採りや裁縫のほか、儀式でカムイに捧げる供物やお酒、シト(だんご)を作ったりしました。女性は神具づくりには参加できませんでしたが、これはカムイが血を嫌ったからだとも言われています。
大人になるための痛い試練
「一年」という概念がなかったので、何歳になったら成人、ということはなく、男性は狩りや儀式の技術を身に付けたら大人として扱われるようになりました。女性の成人の証はくちびると手の甲からひじにかけての入れ墨です。
女の子は今の年齢で言うと7、8歳ころから入れ墨を入れ始め10代後半ころには完成させます。腕の文様は地域ごとに異なっていました。「シラカバの皮を燃やした灰を刃物で傷をつけた肌に練り込んだようです。時間もかかったし、痛みも相当だったと思います」と竹内さんは話します。入れ墨を入れていない女性は儀式に参加できず、結婚もできませんでした。
恋愛は自由。男性は木彫、女性は裁縫の技術が良縁へのカギ
コタン(村)とコタンはそれほど離れていたわけではないので、恋愛の機会もあり、結婚は基本的に本人たちの意志によるものでした。交際を始める際や結婚を申し込む際には、男性は女性に自分が彫ったメノコマキリ(女性用小刀)を、女性は男性に自分が縫った衣服を贈るという風習もあり、男性は木彫、女性は裁縫が得意な方が良縁に恵まれると言われていました。新しい所帯でも当然必要な技術でしたが、不器用な人は大変だったことでしょう。
核家族がスタンダード。年長者にも役割が
アイヌの家庭は核家族が一般で、子世代は結婚すると新しいチセ(家)を建て独立しました。が、元の親の家とは通常「スープの冷めない距離」。子どもができると、狩りなどで留守にする際の面倒は親世代が担っていました。そのため、アイヌの子どもたちは、祖父母からアイヌに伝わる物語を聞くなど影響を受けて育つことが多かったようです。
男性は年を重ね周囲から人格者だと認められるとエカシと呼ばれ、儀式を執り行う役目を担いました。出産の際には、夫も含めすべての男性が外に出される中、火の神に母子の無事を祈るためにチセに残るなど特別な存在でした。
死後の世界で不自由しないように、と気遣い
アイヌの人が亡くなると死者の世界でも不便のないように、と故人が使っていた物を燃やして送る風習がありました。一番大きなものは家です。カソマンテと言い、その家の妻が亡くなると、死者の世界に行っても自分の力だけでは家を建てられないだろう、ということで生前に住んでいた家を燃やして死者の世界に送りました。
亡骸は土葬し木の墓標を建てましたが、「そこにはお参りをしなかったんです」と竹内さん。先祖へのお参りは別に設けられた祭壇で行い、その祭壇にお酒や供物を捧げたそう。アイヌ民族博物館でも年に3回、コタンノミ(集落の祭り)などの際に先祖供養の儀式を行います。その際、供物はご先祖様と分け合って、半分は自分たちで食べるのだとか。墓標はあえて手入れをせず、朽ちると魂が転生し再び現生で暮らしていると考えられていました。
※文中のアットウシの「ウシ」は、アイヌ語表記では小文字になります。
市村雅代
https://news.walkerplus.com/article/137343/

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象徴空間、国立アイヌ民博が本格工事へ 白老ポロト湖畔で地鎮祭、安全祈る

2018-04-06 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2018/4/5配信

カムイノミで工事の安全を祈願する北海道アイヌ協会の関係者=5日午前11時すぎ
 白老町ポロト湖畔で2020年4月に開設されるアイヌ民族の文化復興拠点「民族共生象徴空間」の施設建設工事が今年から本格化する。5日には中核施設の国立アイヌ民族博物館の建設地鎮祭が現地で行われ、関係者が工事の安全を祈願した。国立博物館の本体工事は近く始まる他、体験交流ホールや工房などアイヌ文化を発信し、体験してもらう施設群の建設が夏ごろにスタートする。
 ポロト湖畔の建設用地で行われた地鎮祭には関係者約120人が出席。施工者を代表し竹中工務店の篠井大専務は「19年11月の竣工達成へ全社を挙げて取り組みたい」とあいさつ。来賓で出席した北海道アイヌ協会の加藤忠理事長は「文化復興の重要施設になれば」、高橋はるみ知事も「道内初の国立博物館は道民の誇り。アイヌ文化を世界に発信する拠点に」と期待を寄せた。この後、北海道アイヌ協会が伝統儀式カムイノミを行い、神々に工事の安全を祈った。
 象徴空間は、アイヌ文化復興のナショナルセンターとしてポロト湖周辺の約10ヘクタールの土地に整備。17年度から造成工事が始まり、18年度は国立博物館の他、工芸家の実演や体験をセットにした工房、アイヌ民族の古式舞踊などを披露する体験交流ホール、修学旅行など団体客を受け入れる体験学習館、象徴空間の玄関口となるエントランス棟の建築工事に着手。工房は18年度末、その他の施設は19年度に完成させ、20年4月24日のオープンを目指している。
 また、ポロト湖東側の高台に設けるアイヌ民族の慰霊施設は既に工事に入っており、19年度中に完成の予定だ。
 中核施設となる国立博物館は、鉄骨鉄筋コンクリート造り地上3階建てで、延べ床面積は約8600平方メートル。アイヌ民族の歴史や文化を総合的、一体的に展示する。展示室ロビーはガラス張りにし、ポロト湖を一望できるよう工夫を凝らす。
 基本展示室には、アイヌ語に関する「私たちのことば」、多文化共生の在り方を伝える「私たちの交流」、伝統の営みを紹介する「私たちの仕事」、カムイ(神)やアイヌ民族について紹介する「私たちの世界(信仰)」「私たちのくらし」「私たちの歴史」の6テーマで資料展示。文化を分かりやすく伝えるシアター、最新の調査研究を知ってもらう特別展示室も設ける。
 建設工事は早ければ来週にも現場に重機が入り、くい打ちが始まる予定。6月から建物の建築に入り、来年11月には完成させる予定だ。
 象徴空間の施設群建設が本格的に始まることに、戸田安彦町長は「国や道、アイヌ民族関係団体と連携し、年間100万人来場の実現に向けて情報発信、受け入れ態勢の整備に取り組みたい」と話した。
https://www.tomamin.co.jp/news/main/13536/

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<北海道>白老の「アイヌ民族博物館」 工事を前に安全祈願祭(動画)

2018-04-06 | アイヌ民族関連
HTB 木) 18:17配信
 胆振の白老町で2020年の完成を予定している「国立アイヌ民族博物館」の建設予定地で、5日、工事を前に安全祈願祭が行われました。
 安全祈願祭には高橋はるみ知事や北海道アイヌ協会の会長らが出席しました。国がアイヌ文化復興の拠点に位置づけている国立アイヌ民族博物館は、白老町のポロト湖畔の「民族共生象徴空間」の敷地で、2年後の完成を目指しています。工事は今月から本格的に始まります。一般公開は、2020年4月24日の予定です。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180405-00000006-htbv-hok

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コミックス10巻までが無料で読める! 野田サトル『ゴールデンカムイ』が4月9日まで100話無料公開 アニメも4月9日からスタート!

2018-04-06 | アイヌ民族関連
ねとらぼ2018年04月05日 22時55分

 野田サトルによる漫画『ゴールデンカムイ』が、web漫画誌「となりのヤングジャンプ」にて100話無料で公開されています。https://tonarinoyj.jp/episode/10834108156629615343
同作のアニメ化を記念して、放送開始日の4月9日まで行われる期間限定キャンペーンです。ふ、太っ腹すぎない!?
 『ゴールデンカムイ』の舞台は日露戦争後の北海道。アイヌの埋蔵金を巡り、故郷の幼馴染のため治療費を稼ぎたいと願う日露戦争帰りの「不死身の男」杉元と、埋蔵金を強奪した謎の男「のっぺらぼう」の真相を追うアイヌの少女・アシリパ(※「リ」は小文字の「リ」)が北の地を駆け巡ります。アイヌ文化の未知なる美味、北海道の荒々しい大自然、網走監獄の死刑囚との戦いが怒涛の勢いで詰め込まれたエンターテインメント作品です。
 今回無料公開されているのは、既刊13巻のうち10巻までに当たります。無料分を読破して最新刊まで追いつくもよし、アニメに備えてぜいたくな試し読みをするもよし。この機会を見逃すな!
(正しい倫理子)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1804/05/news140.html

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トロテック、「北海道平取町」の事例紹介セミナーをウェブで公開

2018-04-06 | アイヌ民族関連
プレスリリース2018年04月05日 13:00

レーザー加工機メーカーのトロテック(本社:欧州オーストリア)は、今年2月21日「第1回地方創生EXPO」(会場:幕張メッセ)で開催した事例紹介セミナー「北海道平取町(びらとりちょう)」の講演内容をウェブサイトで公開しました。
レーザー加工機メーカーのトロテック(本社:欧州オーストリア)は、今年2月21日(水)「第1回地方創生EXPO」(会場:幕張メッセ)で開催した事例紹介セミナー「北海道平取町(びらとりちょう)」の講演内容を、4月3日に自社のウェブサイトで公開しました。
このセミナーでは、平取町地域活性化協議会の大石氏に、担い手が少なく手作り品のためどうしても高価になってしまうアイヌ文化の伝統的工芸品を普及させるために、アイヌ文様をデジタル化してレーザー加工機でお手頃な商品を開発し、地域活性化に取り組んでいる平取町の事例を講演していただきました。実際のセミナーを見逃した方でもウェブサイトで講演内容や講演資料をご覧いただけます。
講演内容は、下記のトロテック・サイトをご覧ください。
<講演内容>
https://www.troteclaser.com/ja/news/2018-04-case-study-seminar-biratoricho/
<講演概要>
【日時】2018年2月21日(水)13:30~13:55(25分)
【講演者】平取町地域活性化協議会 実践支援員リーダー 大石 英司
【講演タイトル】平取町地域活性化協議会における実践型地域雇用創造事業の取組み
※レーザー加工機とは、レーザー光を照射することで、アクリル、木材、紙、布、皮革などの様々な材料に「カット・彫刻・マーキング」の3種類の加工を1台で実現できるデジタル工作機械です。その機能から別名、レーザーカッター、レーザー彫刻機、レーザー刻印機とも呼ばれています。
トロテックは、プロッタータイプの販売台数と売上高で世界NO.1!
トロテックのレーザー加工機Speedy(スピーディ)シリーズは、2013年以来、プロッタータイプのレーザー加工機で販売台数と売上高が世界NO.1を占めています。 その理由は、こだわりの設計・製造、そしてトロテック独自の技術に裏付けられています。 日本でも全国50以上のファブ施設に導入され、既に多くのレーザーユーザーに愛用されています。また一般企業をはじめ、行政や自治体はもちろん、大学・高等学校などの教育機関や研究機関でも広く活用されています。
【お問い合わせ先】
・Tel: 03-5826-8032
※受付時間:平日9:00~18:00(土日祝日および当社休業日を除く)
・メール
下記ウェブサイトのお問い合わせページから質問事項をご記入ください。
https://www.troteclaser.com/ja/contact/
トロテック・レーザー・ジャパン株式会社(トロテックの日本法人)
【本社所在地】〒113-0034 東京都文京区湯島1-12-4 小宮ビル4F
【TEL】03-5826-8032
【FAX】03-5826-8033
【設立】1991年(2006年トロダット・ジャパンから現社名に変更)
【事業内容】レーザー加工機の販売およびサポート&サービス(保守修理)
【資本金】100,600,000円
【URL】https://www.troteclaser.com/ja/
http://www.dreamnews.jp/press/0000171575/

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ロヒンギャ難民の家族捜す 杉並の写真家、バングラデシュキャンプで撮影

2018-04-06 | 先住民族関連
東京新聞 2018年4月5日 夕刊
 あなたの愛する人はここにいます-。東京都杉並区の若手写真家が、ミャンマーからバングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の肖像を撮り、インターネット上に公開している。武力衝突時の混乱などで生き別れになった家族に見つけてもらい、再会につなげるプロジェクトだ。 (神谷円香)
 「LETTERS TO YOU(あなたへの手紙)」と題し、写真家の苅部(かりべ)太郎さん(29)が開設したサイトには三十枚の写真が並ぶ。昨年十~十一月、バングラデシュ南東部に点在する難民キャンプを回り、二週間かけて撮った。
 あえてインスタントカメラを使った。気温が四〇度に達する中で写真は溶けかけたり、色あせたりした。土ぼこりや被写体になった人の指紋も付いた。それがデジタル写真にはないリアリティーを生み出した。
 通訳を介し家族と別れた状況を聞き、それぞれの写真の裏には家族へのメッセージを書いてもらった。「戻ってきてほしい」「寂しい」。ビルマ文字のメッセージは、サイトに写真と共に並べた。
 父親を捜す十歳の男の子は「お父さんはよくチョコレートを買いに連れて行ってくれた」と話した。「自分もそうだったな」と思い出し、どこにでもある日常が壊された現実を感じた。
 愛知県出身。「人と人を隔てる境界線はどうしたら越えられるか」を考えてきた。南山大在学中、イスラエルとパレスチナを隔てる壁のルポを書いた。銀行に勤めながら写真を勉強し、二〇一五年に写真家として独立した。
 昨年、ロヒンギャ難民のニュースに触れた時、「遠い、抽象的な概念にしか思えなかった」。東日本大震災の被災者には、会ったことがなくても無条件で心が痛んだのに。「ロヒンギャを構成する一人一人が実在する感覚」を自分自身も得たくて現地に向かった。
 撮りたかったのは「具体的に被写体のためになる」写真。報じるだけで終わるのは嫌だった。「同情だけでは行動に結び付かない。ネットで写真を拡散してほしい」と呼び掛ける。
 現物の写真は、中央区銀座七のギャラリー「ガーディアン・ガーデン」で十三日まで展示中。開館は午前十一時~午後七時、日曜休館。ネットで特設サイト=「Letters To You Project」で検索=を開いているほか、フェイスブック・インスタグラムのアカウント「letterstoyoupj」でも写真を公開している。
<ロヒンギャ> 仏教徒が9割のミャンマーで、西部ラカイン州を中心に暮らすイスラム教徒の少数民族。先住民族と見なされずに国籍がなく、市民権を求めている。昨年8月、ロヒンギャ武装勢力とミャンマー軍などが武力衝突し、約100万人と推計されるロヒンギャのうち68万人以上が隣国バングラデシュに逃れ、難民生活を送っている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201804/CK2018040502000247.html

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