毎日新聞2018年4月13日 地方版
2020年4月に白老町に開設予定の「民族共生象徴空間」整備に向け、先月末に閉鎖された同町のポロトコタン(大きい湖の集落)で引っ越しが始まり、12日には象徴だった村長(むらおさ)像(高さ16メートル)が撤去された。
象徴空間の運営主体は、今月からアイヌ民族文化財団に変わり、旧社台小学校に事務所を移転した。週明けに電気や水道が停止するため、専門業者がパソコンなど事務用品を中心に運び出し、大型トラックで引っ越しを進めている。
ポロトコタンで収蔵していたアイヌ民族資料(約5000点)や北方少数民族資料(約250点)などは約2カ月かけて移し、事務所で一時保管する。5棟ある伝統家屋「チセ」は、6月にカムイノミ(神への祈り)を行い、解体する。
36年にわたり、ポロトコタンで伝統文化の継承やチセ、丸木舟の製作に携わった同町の新井田幹夫さん(66)は村長像の解体を見て「時の流れを感じたが、今後もしっかりとアイヌ文化を伝承したい」と語った。【福島英博】
https://mainichi.jp/articles/20180413/ddl/k01/040/130000c
2020年4月に白老町に開設予定の「民族共生象徴空間」整備に向け、先月末に閉鎖された同町のポロトコタン(大きい湖の集落)で引っ越しが始まり、12日には象徴だった村長(むらおさ)像(高さ16メートル)が撤去された。
象徴空間の運営主体は、今月からアイヌ民族文化財団に変わり、旧社台小学校に事務所を移転した。週明けに電気や水道が停止するため、専門業者がパソコンなど事務用品を中心に運び出し、大型トラックで引っ越しを進めている。
ポロトコタンで収蔵していたアイヌ民族資料(約5000点)や北方少数民族資料(約250点)などは約2カ月かけて移し、事務所で一時保管する。5棟ある伝統家屋「チセ」は、6月にカムイノミ(神への祈り)を行い、解体する。
36年にわたり、ポロトコタンで伝統文化の継承やチセ、丸木舟の製作に携わった同町の新井田幹夫さん(66)は村長像の解体を見て「時の流れを感じたが、今後もしっかりとアイヌ文化を伝承したい」と語った。【福島英博】
https://mainichi.jp/articles/20180413/ddl/k01/040/130000c