先住民族関連ニュース

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国、地域団体にも返還 大学保管の1600体

2018-05-17 | アイヌ民族関連
毎日新聞2018年5月16日 北海道朝刊
 政府は、北海道大など全国の大学が保管するアイヌ遺骨約1600体について、これまで遺族のみとしていた返還対象を、出土した地域のアイヌ団体にも広げる方針を決めた。今年中にも返還に向けたガイドラインを策定し、手続きを開始する。14日にあった政府のアイヌ政策推進会議(座長・菅義偉官房長官)で示された。
 新たな方針では、遺骨の情報を6カ月間公開し、アイヌ団体の求めに応じて返還する。対象となる団体は、出土地域に居住する複数のアイヌの人々で作る団体で、法人格は問わない。地域は市町村を基本単位とする。
 公開から6カ月間で返還の求めがない遺骨は、2019年秋にも白老町に完成予定の慰霊施設に集約するが、その後も返還希望を受け付ける。
 政府は14年、身元が特定できる遺骨は遺族に返還し、それ以外は慰霊施設に集約する方針を決めた。しかし、身元が特定できるのはわずかで、各地のアイヌ団体や個人が相次いで北大に対し、遺骨を地域に返還するよう求める民事訴訟を起こした。
 和解で返還が実現してきたことなどから、地域の団体へ返す方向で検討してきた。【山下智恵】
https://mainichi.jp/articles/20180516/ddr/041/040/002000c

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菊地修二会長再任

2018-05-17 | アイヌ民族関連
日高報知新聞2018.05.16
【新ひだか】日高地区アイヌ協会連合会(会長・菊地修二様似アイヌ協会長、会員649人)の平成30年度総会が13日、町公民館で開かれ、事業計画などを承認。任期満了に伴う役員改選で菊地会長を再任した。
 同連合会は管内7協会で構成。アイヌ民族の尊厳を確立し、社会的地位の向上と民族文化の伝承保存・発展、団体相互の連携強化を図ることを目的に、伝承保存活動への支援や団体相互の親睦と連絡調整などを実施している。
 総会には各地区協会の代議員のほか、来賓として山岡達丸衆議(国民民主党)、藤沢澄雄、金岩武吉両道議、新ひだか、新冠、様似の3町長らが出席。
 菊地会長は「白老町では、博物館などからなる民族共生象徴空間の整備が2020年4月の開設を目指して進められている。当管内においてもアイヌの伝統的生活空間イオルの整備が平取町と新ひだか町で進んでおり、今後これらの地区が核となり、管内全体のアイヌ文化のさらなる発展につながることを期待する」と開会あいさつ。
 来賓の金岩道議は「先輩方が涙を流しながら、苦労しながら、歯を食いしばりながらここまで来た。それぞれの地域や仲間の中にもやり方や意見の違いがあるかもしれないが、大いにチャランケ(アイヌ語で談判、論議)すれば良い。とことんチャランケしてどこかで手を携えて自分たちの孫や次の世代の子どもたちが胸を張ってアイヌ民族を継承していける社会をつくれるよう、この総会がその一歩であってほしい」と述べた。
 30年度事業では、連合会の体制強化や各地区協会、道アイヌ協会との連携強化、先住民族の権利に関する活動、次世代を担う人材の育成などの推進、イオルの整備促進の要望、親睦パークゴルフ大会、青年・女性交流の集い、生活向上推進事業などを実施する。
 また、20年に会員資格を喪失して連合会からも離脱状態となっていた日高町門別を拠点とする道アイヌ協会日高支部が昨年12月に解散し、新たな組織「日高アイヌ協会」(門別初男会長、5人)に移行。今年1月に道アイヌ協会へ加盟したことを受け、日高地区アイヌ協会連合会への加盟申請があり、これを承認した。
 門別会長は「10年間のブランクがあるので、ついていくのが大変かと思うが、皆さんの指導をいただきながら一生懸命頑張っていきたい」と話した。
 この後、北大アイヌ・先住民研究センター長で北大大学院法学研究科の常本照樹教授が「これからのアイヌ政策」をテーマに特別講演した。
 新役員は次の通り。
 ▽会長 菊地修二▽副会長 渕瀬清(新冠)、幌村司(三石)、岩間明彦(えりも)▽理事 木村英彦、宇南山嘉宣(以上平取)、溝尾清治(新冠)、大川勝(新ひだか)、幌村祐司(三石)、富菜勉(浦河)、菊地真喜夫(様似)、江川光宣(えりも)▽監事 霜沢勝博(新ひだか)、八重樫志仁(浦河)▽顧問 川奈野惣七(平取)、長山喜久男(三石)
http://www.hokkaido-nl.jp/article/6036

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日本人が知らない世界の先住民 国連フォーラムが“沖縄”で踊った! アメリカから見た! 沖縄ZAHAHAレポート(10)

2018-05-17 | ウチナー・沖縄
琉球新報 2018年05月16日
ニューヨークの国連本部で4月16~27日、第17回「先住民問題に関する常設フォーラム(Permanent Forum on Indigenous Issues)」が開かれました。世界各地で、自分たちの土地や資源、文化などへの権利を求めている先住民とは、どんな人たちなのか。どのような歴史があり、どんな課題に直面しているのか。世界各地の先住民の声から、沖縄の状況が重なって見えてきました。

ニューヨークの国連本部で開催された「先住民問題に関する常設フォーラム」
「テロリスト」の烙印
各国から先住民や政府の代表者ら約1000人が集まるフォーラム。今回のテーマは「先住民の土地、地域、天然資源への集団的権利」。国連本部での会議に加え、さまざまなテーマでオープンセッションやサイドイベントが行われ、沖縄からも琉球民族独立総合研究学会のメンバー6人が参加しました。
「私たちの土地、私たちの権利」と題したイベントでのディスカッションでは、先住民が政策決定のプロセスから除外され、政府や企業が土地の開発を進めてきた現状と気候変動への影響、そして若い世代と共に持続可能な開発をいかに可能にするかなどが話し合われました。
印象的だったのは、フィリピンで活動に取り組むジョアン・カーリングさんの話。ドゥテルテ大統領の就任以降、人権状況が悪化し、政府が人権活動家や先住民の権利に関する活動をしている人々を「テロリスト」と呼ぶリストに入れたこと。そして自身もそのリストに名前があるとし、強い不安を訴えました。
政府や警察が先住民活動家に「テロリスト」の烙印を押し、弾圧するような動きは「フィリピンだけでなく、どこでも起こり得ること。だからこそ私たちは、国際的な連帯と強さを見せていかないといけない」と警鐘を鳴らしました。
カチャーシーは「琉球ディスコ」!
ディスカッションの後、沖縄のパフォーマンスがありました。米在住50年余でニューヨーク沖縄県人会元会長のてい子・与那覇トゥーシーさんは「第二次世界大戦で生き延びた時、私は4歳でした。沖縄では今も続いている問題があります。私たちの空、土地、言葉、尊厳を守りたい」と話し、沖縄は1879年に日本に侵攻されるまで、「琉球」という独立国だったことを紹介しました。 
「琉球では三線や踊りで気持ちを表現します」。てい子さんは、野村流音楽協会三線教師の比屋根良直さんの歌と三線に合わせ、空手・琉球舞踊を組み合わせた演舞を披露。県系ブラジル4世のヴィトール金城さんは会場に手拍子を呼び掛けながら、沖縄の童歌としても受け継がれる「てぃんさぐぬ花」を歌いました。
締めくくりはてい子さんが「沖縄では、めでたい席で踊る『琉球ディスコ』よ」と呼び掛け、会場も巻き込んでカチャーシーを踊りました。
ハワイの挑戦とビットコイン
ハワイの先住民グループのサイドイベントは、まさに目からウロコでした。オアフ島には、ネイティブ・ハワイアンの「独立主権国」プウホヌア・オ・ ワイマナロ・ビレッジ(Independent & Sovereign Nation State of Hawaii、通称:ネイション・オブ・ハワイ) があるのです。
ハワイの歴史を少しおさらいしましょう。ハワイはカメハメハ王朝が統治した王国で諸外国とも外交関係を持つ独立国家でしたが、砂糖業が盛んになると欧米からの白人入植者が増加し、1893年にアメリカによって倒されます。
米西戦争を機に1898年、アメリカに併合され、1959年、50番目の州になりました。アメリカの武力による建国の歴史に組み込まれた州の1つなのです。
アメリカ統治以来、土地、言葉、仕事を奪われ、アメリカへの同化政策が進められたハワイで、ネイティブ・ハワイアンに対する差別への怒りを、非暴力の独立運動につなげたのが、カメハメハ大王7代目末裔にあたるバンピー・カナヘレさんでした。
15年間の運動が実り、1993年、クリントン大統領(当時)は、アメリカがハワイを侵略した事実を認めるハワイ王朝違法転覆に対する謝罪法に署名し、ワイマナロの土地の一部をネイティブ・ハワイアンに返還しました。その土地で、バンピーさんが初代国家元首になり、ネイション・オブ・ハワイが生まれました。
イベントで、ネイション・オブ・ハワイ、ナンバー2のブランドン・マカアワアワさんが自治の仕組みを紹介。ネイティブ・ハワイアンが自然の恵みを受け、感謝しながら生活を成り立たせた農業の手法に改めて取り組むとともに、国の「通貨」に「アロハコイン」と呼ぶビットコインを導入していることも紹介しました。
伝統を取り戻す活動と、経済自立のために公式通貨を取り入れる動き、そしてハワイと重なる沖縄の歴史に、東新川藤佳さん(米カリフォルニア在、パシフィカ大学院大学学生)はネイション・オブ・ハワイの活動に「こんなふうに『枠』を飛び越える動きを、私たちも考えたい」と話しました
アメリカはもともと誰のもの?
先住民が各地の現状を訴えるメディアゾーンで、アメリカの先住民グループのプレゼンテーションを聞きました。カリフォルニア州中部モントレー湾周辺に住むアマ・ムツン族のバレンティン・ロペスさんは、彼らの部族が数千年前から大切にしてきた聖域を取り戻し、現在計画されている砂や砂利採掘の開発から守りたいと訴えました。
古代以来、先住民の土地だったカリフォルニア州中部は18世紀、スペインによる宣教と植民地化にさらされました。アマ・ムツン族が住む今のサンタクルーズ周辺にもカトリック教会が伝道所を造りました。もともとその土地に住んでいた先住民は改宗させられ、労働力として扱われ、入植者が持ち込んだ武器と天然痘などの伝染病で、多くが亡くなりました。
その後もアマ・ムツン族は、スペインから独立を果たしたメキシコによる占領、そして、アメリカの占領にさらされ、長い間、自分たちの土地や資源、言葉、文化を奪われ、苦しんできました。
ロペスさんは「スペインのカトリック教会の宣教で先住民の人々は『異教徒』『野蛮人』とされ、土地を奪われ、奴隷として扱われた。メキシコの占領時代、私たちの土地は家畜を飼う牧場と牧草地にされ、食料だった原生植物を奪われた」と語り、先住民の土地を伝統的な方法で回復させ、母なる大地を持続可能な豊かな土地に戻したいと訴えました。
ラコタ族のジーン・ローチさんは先住民の人権活動家が40年以上拘留されている現状を訴え、「私たちは『二流市民』としてステレオタイプを押しつけられ、人権を無視されてきた。人権を守るため、すべての国が連帯して動いてほしい」と支援を呼びかけました。
彼ら彼女らの訴えに、アメリカに来て違和感を覚えていたことが重なりました。アメリカの祝日には、1776年7月4日、イギリスに統治されていた13の植民地が独立宣言したことを記念する「独立記念日」、そしてコロンブスがアメリカ大陸に上陸したのを記念して制定された10月第2月曜の「コロンブス・デー」があります。
でも、これらは、もともとアメリカの土地に住んでいた先住民にとって、「祝日」なのでしょうか。ロペスさんは「カリフォルニアの先住民たちの真の歴史は語られることはなかった」と語ります。アメリカという国で語られる「歴史」が「誰の目」から見たものなのか、あらためて考えさせられました。
そして沖縄と米軍基地…
なぜ、国連の「先住民問題に関する常設フォーラム」に琉球民族独立総合研究学会が参加したのか。まずは、沖縄の歴史を簡単におさらいしましょう。
1429年から1879年まで沖縄は「琉球」という独立国として、武器を持たない平和な国として貿易で栄えましたが、1609年の鹿児島の大名・島津家(薩摩藩)によって江戸幕府に武力併合されました。独立国だった琉球が日本の一県になったのは1879年の「琉球処分」からです。
それ以降、沖縄では日本国民としての「同化」のため、標準語を使うことが推進されました。教育現場では標準語を使わせることが教育目標となり、学校で沖縄の言葉を使った生徒の首には「罰」として「方言札」をかけ、方言を使った他の生徒にこれを渡す方法で標準語が励行されました。
また、沖縄戦中、日本軍は「方言を使う者はスパイとみなして処分する」という通達を出しました。戦争で、沖縄に上陸した米軍は住民を収容所に強制的に隔離し、土地を強制接収して基地を建設していきました。
沖縄の基地の成り立ち 知っておきたい3つのこと
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-519512.html
平良とみさん逝く 沖縄愛した魂を継ぎたい
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-184725.html
敗戦後、アメリカやイギリスなどの連合国の占領下にあった日本は1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約の発効で主権を回復しましたが、沖縄、奄美、小笠原はアメリカの施政下のままでした。
その後、日本は高度経済成長を遂げますが、沖縄は1972年5月15日の復帰まで米軍の施政下に置かれ、日本本土から米海兵隊の移駐や基地建設が進められました。
2013年4月28日、安倍晋三首相はこの日を「主権回復の日」として政府主催の式典を催しましたが、沖縄にとってはこの日は日本の行政権から切り離された「屈辱の日」と呼んでいます。
土地、言葉、文化を奪われ…
2007年に採択された国連の「先住民族の権利に関する宣言」では、先住民族は「植民地化とその土地、領域および資源の奪取の結果、歴史的な不正義に苦しんできた」としています。
つまり、先住民は植民地政策や同化政策で、自分たちの土地や社会、固有の言葉や文化などが否定されてきた人といえます。
また宣言では、先住民族の制度や文化、伝統を維持・強化し、そのニーズに従って開発を進める先住民族の権利を強調し、先住民族に対する差別を禁止するとともに、経済・社会開発に対するビジョンを追及する権利も含まれています。
その宣言の具現化に向けて各地の現状を話し合うフォーラムで、琉球民族独立総合研究学会の親川志奈子さんは、琉球の歴史と米軍基地の成り立ちを紹介し、新しい基地建設を許さないという民意を選挙で示しても、意思決定に反映されていない現状を伝えました。
土地を奪われ 選挙の民意反映されず… 先住民フォーラムで親川氏が沖縄の現状報告
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-704359.html
本会議では、東新川藤佳さんが、沖縄の人々が直面する問題として、米軍基地が女性や子どもたちへの性的暴行や教育環境の脅威を引き起こしていることや、安倍首相が琉球国は独立国だったことを否定する発言をしたことなどが、国連の「先住民族の権利に関する宣言」に反しているとして、政府に直ちに是正するよう求めました。この声明文は、国連の記録として残ります。
基地の存在が性犯罪誘発 国連先住民フォーラムで琉球独立学会声明
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-704858.html
普天間第二小 避難242回 米軍ヘリ上空飛行 恒常的に授業侵害
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-695480.html
国連が4回勧告、「最終見解」も
国連は2008年に沖縄の人々を「先住民族」と公式に認め、過去4回勧告を出し、2014年8月には国連人種差別撤廃委員会が沖縄の人々の権利を保護するよう勧告する「最終見解」を発表しています。
しかし、日本政府は、日本にアイヌ民族以外に先住民族は存在せず、沖縄の人々は人種差別撤廃条約の適用対象にならないと主張しています。
「先住民は歴史的な不正義に苦しんできた」という国連の宣言と、沖縄の歴史、そして土地を奪われて造られた米軍基地から今も派生する問題を考えるとき、そこに「問題」が存在しないかのように振る舞う権力のいびつな姿が浮かび上がります。
そして、先住民に対して、意識的・無意識的に「未開」「野蛮」「珍しい」といったレッテルを張り、その歴史をオブラートに包んで見えにくくさせているのは「誰の視点」や「都合」によるものなのか。
世界各地の先住民の人々の歴史や今も直面する課題を通して、力のある側が「なかったことにしたい」「語ろうとしないこと」にもっと目を開いて向き合わなければならないと思うのです。
「今」を成り立たせるこれまでを知り、「これから」をどんな未来にしたいのかを考えるために。
座波幸代(ざは・ゆきよ)  政経部経済担当、社会部、教育に新聞を活用するNIE推進室、琉球新報Style編集部をへて、2017年4月からワシントン特派員。女性の視点から見る社会やダイバーシティーに興味があります。
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-716269.html

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宮崎駿、高畑勲監督との思い出『太陽の王子 ホルスの大冒険』とは

2018-05-17 | アイヌ民族関連
楽天 Woman2018/05/16 19:33

50年前の名作! 『太陽の王子 ホルスの大冒険』DVD発売中 2,800円+税 販売元:東映 発売元:東映ビデオ (C) 東映
 15日に行われたアニメーション監督・高畑勲さんの「お別れの会」。同じスタジオジブリで作品を作り続けてきた巨匠・宮崎駿が、お別れのあいさつで「僕らは精一杯、あの時、生きたんだ」と語った思い出のアニメーション映画『太陽の王子 ホルスの大冒険』について振り返る。
 主人公の勇敢な少年・ホルスが、人間や動物を苦しめる悪魔・グルンワルドに立ち向かう姿を描いた本作は、スタジオジブリが発足する以前、東映動画(現・東映アニメーション)に務めていた高畑さんと宮崎監督が作り上げ、今なおファンの間で語り継がれる名作。アイヌ民族の伝承を題材にした深沢一夫の戯曲「チキサニの太陽」を原作に、高畑さんが演出を務め、宮崎が場面設計・原画を担当し、3年をかけて総作画枚数が15万枚に及んだアニメーション長編だ。
 同作の敵・グルンワルドは、ただ暴力的に人間を襲うだけではなく、人間の心の弱い部分を攻撃する。相手を疑う心や、差別を助長するようなことにも決して屈しないホルスの姿に、周囲の人々も立ち上がろうと決意。主人公のホルスは、一人ひとりが心に潜む弱い部分に打ち勝ち、一致団結することで敵に勝つことができると証明する。
 岩でできた巨人や、大カマス、氷でできたマンモスなどアニメならではのキャラクターなども登場し、荒れ狂う海や、吹雪など自然が猛威を振るうシーンは大迫力。ほかにもホルスやグルンワルド、ホルスが出会う孤独な少女・ヒルダといった登場人物たちの心理が表情などで細かく表現されており、高畑さんたちが「精一杯、あの時、生きた」色あせない作品となっている。
 作画監督には映画『パンダコパンダ』、アニメ「じゃりン子チエ」作画監督の大塚康生、原画は「アルプスの少女ハイジ」のオープニングの作画を手がけた森康二さんが担当している。声優を務めたのは平幹二朗さん、市原悦子といった名優たちだった。(編集部・梅山富美子)
https://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/cinematoday_N0100843/

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