毎日新聞 2018年5月17日
北海道平取町二風谷に今春、ゲストハウス「yanto(ヤント)」がオープンした。経営するのは、アイヌ初の国会議員だった故・萱野茂さんの孫公裕さん(29)。「アイヌ文化を通じて、二風谷の良さを伝えたい」と意気込む。
ヤントはアイヌ語で「宿」を意味する。平屋で4部屋あり、1人1泊3240円から(4~10月)で最大16人の宿泊が可能。アイヌ民具や世界の先住民族の絵画などを展示する萱野茂二風谷アイヌ資料館に隣接している。
公裕さんは苫小牧高専を卒業後、神奈川県の設計事務所に就職。年に数回、帰省するたびに「いつか二風谷でアイヌ文化の担い手になりたい」という夢を膨らませた。低予算で個人旅行する趣味のバックパッカーをヒントにゲストハウスを思いつき、25歳で会社を辞めて4年がかりで準備した。昨年4月に結婚した妻りえさん(30)は資料館の受付も手伝っている。
2泊3日で滞在した千葉大大学院修士課程2年、渡辺香織さん(30)は「将来、アイヌ語を教えたいと思って二風谷に来た。新鮮な教材がたくさんあった」と感激していた。
公裕さんは「地域を挙げてアイヌ文化を残そうというのが、二風谷の魅力。地域が潤う宿にしたい」と胸を張った。【福島英博】
https://mainichi.jp/articles/20180517/ddr/041/040/003000c
北海道平取町二風谷に今春、ゲストハウス「yanto(ヤント)」がオープンした。経営するのは、アイヌ初の国会議員だった故・萱野茂さんの孫公裕さん(29)。「アイヌ文化を通じて、二風谷の良さを伝えたい」と意気込む。
ヤントはアイヌ語で「宿」を意味する。平屋で4部屋あり、1人1泊3240円から(4~10月)で最大16人の宿泊が可能。アイヌ民具や世界の先住民族の絵画などを展示する萱野茂二風谷アイヌ資料館に隣接している。
公裕さんは苫小牧高専を卒業後、神奈川県の設計事務所に就職。年に数回、帰省するたびに「いつか二風谷でアイヌ文化の担い手になりたい」という夢を膨らませた。低予算で個人旅行する趣味のバックパッカーをヒントにゲストハウスを思いつき、25歳で会社を辞めて4年がかりで準備した。昨年4月に結婚した妻りえさん(30)は資料館の受付も手伝っている。
2泊3日で滞在した千葉大大学院修士課程2年、渡辺香織さん(30)は「将来、アイヌ語を教えたいと思って二風谷に来た。新鮮な教材がたくさんあった」と感激していた。
公裕さんは「地域を挙げてアイヌ文化を残そうというのが、二風谷の魅力。地域が潤う宿にしたい」と胸を張った。【福島英博】
https://mainichi.jp/articles/20180517/ddr/041/040/003000c