先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

窮地のアマゾン先住民、森林伐採にコロナが拍車

2020-04-15 | アイヌ民族関連
WEDGE Infinity-2020/04/13

(Laszlo Mates/gettyimages)
 ブラジルの先住民族から初めて新型コロナウイルス感染者が確認された。このニュースはブラジル全土80万人を数える先住民族とその支援に当たる関連団体に重く響いた。その背景には、先住民族の保護策を次々に打ち切るボルソナロ大統領の問題がある。
 ブラジルの先住民族から初めて新型コロナウイルス感染者が4月初めに確認された。アマゾン流域の都市マナウスから西に880キロ離れたコロンビア国境に近いサント・アントニオ・ド・イサ市(人口約2万4000人)の行政区に暮らすコカマ族の20歳の女性だった。女性はすぐに隔離されたが、市内ではこの時点で先住民専属の医師ら14人が感染していた。
 たった一人の感染だが、ニュースはブラジル全土で約300民族、80万人を数える先住民族とその支援に当たる関連団体にとっては重く響いた。
 背景には昨年1月に就任したボルソナロ大統領の問題がある。「ブラジルのトランプ」と呼ばれ、あらゆる偽情報を流して選挙戦を勝ち抜いたボルソナロ氏は、自国の先住民族を選挙中に「奴らは動物園の動物だ」と嘲り、支援策や保護策を次々に打ち切ってきた。
 アマゾンなどの先住民族地域は「保護区」や「国立公園」としてその環境が守られてきたが、ボルソナロ氏の登場で従来からの金鉱床盗掘や森林の放火、無断伐採がより深刻化した。衛星写真による観測ではアマゾンの2019年の森林伐採面積は18年の4倍に増えたという。
 ブラジル環境・再生可能天然資源院(IBAMA)によれば、ボルソナロ政権下、森林破壊を食い止めるレンジャーのための予算は半減され、森林保護に充てられる伐採者の罰金も19年は前年比で34%も下落した。
 地球温暖化の懐疑派を環境大臣に据え、アマゾン保護に無関心どころか、農地への転用を推し進めるボルソナロ氏はコロナ対策でも極めて野放図な対応を続け、それが先住民族の状況を追い込んでいる。
 コロナ禍で先住民族地域を見回るIBAMAのフィールドワーカーの半数近くが身動きとれない状態となり、それと入れ替わりのように森林違法伐採などを生業とする犯罪者たちが横行しているという。
 一人の感染者が出たのを受け、多くの民族は居住地域を外部から閉鎖し始めている。だが、人里離れた奥地の民族はまだしも、食料を外部の支援に頼っている地域や観光を収入源としてきた民族は飢餓に瀕してもおかしくはないところまで追い込まれている。
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/19281

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アイヌとともに 明日へつなぐ (2) 伝える、私たちの言葉で ユーチューバーの挑戦

2020-04-15 | アイヌ民族関連
中部経済新聞2020年4月15日
 「おいしいはアイヌ語でケラアン。漫画『ゴールデンカムイ』に出てくるヒンナヒンナは命に感謝を述べる言葉なんですよ」。慶応大3年の関根摩耶さん(20)がスマートフォンの画面に向かって語り掛ける。学生の日常会話をアイヌ語に訳して紹介するチャンネ...
残り953文字/全文1073文字
記事をもっと読むには・・・
https://www.chukei-news.co.jp/news/2020/04/15/OK0002004150f01_07/

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アイヌとともに明日へつなぐ (1) 受け継いだ歌、いつか子に 親の背中で民族の心

2020-04-15 | アイヌ民族関連
アイヌとともに明日へつなぐ
中部経済新聞2020年4月14日
 凍り付き雪に覆われた湖上にアイヌ語の歌が響く。2月、北海道釧路市の阿寒湖であった「ウタサ祭り」。フーンコ、フンコー、フーンコッ―。シマフクロウの鳴き声をまね、控えめな抑揚で短いフレーズを繰り返す。細かいビブラート。低く幽玄な歌声だ。タイミ...
残り1075文字/全文1195文字
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https://www.chukei-news.co.jp/news/2020/04/14/OK0002004140f01_07/

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アイヌ絵の世界(7) 秦檍麿「蝦夷島奇観」(部分) 美の十選

2020-04-15 | アイヌ民族関連
日本経済新聞2020/4/15付
村上貞助の養父である秦檍麿(あわきまろ)(村上島之允)の代表作で、かつ18世紀後半のアイヌ文化を描写したすぐれた作品といっていい「蝦夷島奇観」の鯡(にしん)漁(ヘロキコイキ)の図。ニシン漁といってもここに描かれているのは陸上げされたニシンを加工しているさまである。
やや俯瞰(ふかん)的に川口付近での干しニシン作りとカズノコ作りの作業風景が描かれる。川の近くの作業場で和人とアイヌの人々が作業に従事…
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https://www.nikkei.com/article/DGXKZO58030590U0A410C2BC8000/

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「チキサニ」でアイヌ刺繍展、講座の成果一堂に【白老】

2020-04-15 | アイヌ民族関連
室蘭民報2020.04.14

チキサニで行われている作品展
 一般社団法人白老モシリは、アイヌ民俗文化財伝承・活用事業の「アイヌ刺繍(ししゅう)講座」で制作した作品を「しらおいイオル事務所チキサニ」で展示している。
 講座(白老アイヌ協会主催)は昨年10月7日から今年1月27日まで、吉国幸子さんら2人を講師に川沿生活館で行われた。
 展示作品はランチョンマット(32×42センチ)24点、コースター(20×10センチ)24点の48点。白老モシリでは「アイヌ文様の美しさ、作品ごとの色合いを見てほしい」と話している。
 展示は5月8日まで。休館は月曜日。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/16846

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白老 大町食堂 アイヌ料理の定食考案 伝統の食文化アピール

2020-04-15 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 2020/4/14配信
 白老町大町の大町食堂がアイヌ料理の定食を考案し、日替わりメニューとして提供を始めた。チェプオハウ(魚の汁物)やイナキビご飯など伝統料理を組み合わせた定食で、同店は「アイヌ民族の食文化をアピールできれば」としている。  大町商店街にあ…
この続き:356文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/17283/

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《多様性取材班》関根摩耶さん 「かっこいい」アイヌに 〜大学生が発信する価値〜

2020-04-15 | アイヌ民族関連
慶應塾生新聞 2020年4月14日

関根摩耶さん(総3)は、北海道の二風谷という地域で育ったアイヌだ。
彼女は慶大のゼミで学生としてアイヌについて学ぶかたわら、アイヌの魅力を伝えようと積極的に活動している。
昨年の4月からは、ユーチューブチャンネル「しとちゃんねる」でアイヌの文化や言語を発信を始めた。
彼女はどのような想いで自身の文化・言語を発信しているのか、何が彼女を動かすのか、率直な話を聞いた。
アイヌを知らないアイヌ
私が生まれた二風谷という地域は、7〜8割ほどがアイヌの血を引いていますが、現在ではアイヌ語を流ちょうに話せる人はほとんどいません。それは、前提としてあるべき自らの文化を学ぶ機会がないためです。
祖先にアイヌを持つ人たちも、今は皆さんと同じような授業を受けています。自らアイヌのことを学ぼうとしなければ、授業で学ぶ知識以上のことは得られない。そして、アイヌとは何か、という知識が乏しければ、アイヌのアイデンティティは持ちにくい。
つまり、アイヌの家系でも、この現代でアイヌと自覚するには、相当の努力が必要だということです。アイヌと向き合おうと思わなければ、避けることもできてしまいます。7〜8割ほど祖先がアイヌの二風谷でも、アイヌのことを語れる人はほとんどいないのが現状です。
学び伝え知った喜び
そうした状況の中、私の母方は、元来アイヌ文化を積極的に伝えてきた家系です。アイヌ文化の第一人者とも深い交流があります。父はアイヌではないですが、もともと言語が好きだったため、アイヌ語に関心を持って学んでいました。
私はそうしたアイヌのことを広く学べる、そして学ぶと褒めてくれる、喜んでくれる家庭で育ちました。とても恵まれていたように思います。身近な存在が一番喜んでくれるのがアイヌに関わっていくことだと気づいた頃から、「ただ安穏と過ごしていてはダメだ」と思うようになりました。たくさんの本や資料を読み、家族や知り合いのアイヌに話を聞きに行ったりして、アイヌのことを学び直しました。
アイヌ語教室に通い続けてくれている後輩の親御さんが、「摩耶が今アイヌ文化を楽しそうに発信し続けてくれるおかげで、アイヌのイメージが変わってきているよ」と言ってくれるのが、嬉しいですね。歴史・差別を気にしてきた祖父母が「アイヌの時代も変わったなあ」とアイヌが肯定的に捉えられていることを感じてくれているのも嬉しいです。そうした言葉を聞くと、活動してきて本当に良かったと思います。こうした身近な存在が、アイヌを伝えるモチベーションになっています。
アイヌを動かす社会を
世界全体で文化の多様性が叫ばれる中、特にそうした流れに乗り遅れている日本でしたが、オリンピックという文化交流の機会とともに、先住民政策に意欲的に取り組み始めます。
ただ、アイヌ全体がその変化に追いつけていない気がしていて。私のような、アイヌ文化を学ぶ機会に恵まれていたアイヌばかり注目されているように思います。
アイヌの血を引いていても、日本での教育を受けてきた人に、アイヌ民族として自分を表現してください、というのは無茶な要望かなと。
そのために、一部のアイヌの人が置いていかれている状況ができ、アイヌ全員で盛り上げていこうという風潮にはなっていないように感じます。
だからこそ、アイヌの素敵な文化や価値観を発信することで、アイヌを「かっこいいな」「うらやましいな」という声を作りたいと考えています。そうして社会の流れを変えることで、アイヌ自身が自分の文化に誇りを持ち、調べるようになってもらいたい。
だから私は明るく楽しくアイヌの文化を伝えるように、心がけています。
関根摩耶のポジション
私は、アイヌを知ることのハードルが高いと思っています。気軽に入っていけない雰囲気があるというか。
でも、アイヌに興味を持ってくれた人が、アイヌに難解さを感じて去っていってしまうのは、あまりにもったいない。
その窓口を広げていけるのが、私のポジションだと思っています。研究者や政府にはできない、バックに何もない、1人の大学生ができること。アイヌの人も、そうではない人も、ユーチューブはアクセスしやすい媒体だと思うんです。
そして私は、アイヌの人々にとっても、アクセスしやすい媒体でありたい。私は多くのアイヌの人にも、孫とか姪を見る感覚で、ユーチューブを通して「アイヌ」の魅力を知ってもらいたいです。
最後に
私が死ぬときアイヌがどうなっているか楽しみです。私は、アイヌは認められる民族だと信じていますし、価値ある言語・文化だと思っています。強気ですよね(笑)。
アイヌが人々の当たり前になること。アイヌを意識せずに通り過ぎることができる世界になったら嬉しいですね。同じ世界に多様性があるのが私の理想です。
(聞き手 金子茉莉佳)
〈プロフィール〉
関根摩耶(せきねまや)
総合政策学部3年。現在ユーチューブチャンネル「しとちゃんねる」でアイヌ語の文化・言語を発信している。北海道の道南バスのアイヌ語アナウンスを務めている。平成30年度のSTBラジオでは、アイヌ語ラジオ講座の講師を務めた。
https://www.jukushin.com/archives/40906

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