先住民族関連ニュース

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私のふるさと

2020-04-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/21 05:00
 今月24日に胆振管内白老町にオープン予定だったアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が、新型コロナウイルスの影響で5月29日に開業延期になった。17年前に亡くなった父が元気でいたら、きっと「ウポポイができるからみんなでおいで」と言っただろう。
 今から23年前の10月、突然父は、白老へ移り住んだ。十勝から出たことのない母が毎日、行きたくないと言うかたわらで、父は着々と準備を進めていた。
 父は十勝管内で教員として勤務していたが、大病をきっかけに早期退職し、四六時中、温泉に入れる家を白老に建てた。自然豊かで、「元気まち」と言われるお年寄りにもやさしい白老に大満足だった。
 そして転勤して歩いた人生を振り返り、私と姉、弟の3人の子供たちに「ふるさとをつくってあげたかった」と言っていたのを思い出す。遊びに行くと、父は孫たちを楽しませようと流しそうめんをしたり、庭の畑でイチゴや野菜の収穫を体験させたりしてくれた。
 数えきれないほどの峠を越え、道東道を通って十勝から通ったが、年々、車の運転もきつくなる。1年前に母も亡くなり、父のつくってくれた「ふるさと」は遠く感じるようになった。
 今年、白老の家を手放すことを決めた。お父さんごめんね。生まれ育った十勝が私のふるさとだわ。新型コロナが落ち着いたら、ウポポイに行くよ。
谷村洋永(たにむら・ひろえ 66歳・無職)=帯広市
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/414084


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武四郎の足跡 アイヌ語地名と ガイドマップ4千部作成

2020-04-21 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/20 05:00
 北海道開発技術センター(札幌)は、幕末の探検家松浦武四郎が旭川市や上川管内美瑛、上富良野両町を歩いた足跡をアイヌ語由来の地名とともに紹介するウオーキングガイドマップを4千部作成した。
 同センターは6年前から、学識者らでつくるアイヌ語地名研究会(同)と勉強会を開催。旭川市内にはアイヌ語由来の地名を紹介する案内板が数多くあり、美瑛や上富良野の丘陵は既に観光名所として知られていることから、観光ルート化しやすいと企画した。
 ガイドマップはカラーで、縦26センチ、横63センチの折りたたみ式。旭川市神居古潭エリアと、同市南部―美瑛―上富良野間の2地区の見どころを、地名解説とともにイラストや写真で紹介している。裏面は英語版。製作費には北海道観光振興機構の助成金200万円を充てた。
 同センターは昨秋、ガイドマップに掲載したコースを歩く札幌発着のモニターツアーを行い、好評を得ており、旅行会社のツアー商品化に役立ててもらいたい考え。ガイドマップはJR札幌駅の観光案内所や旭川観光コンベンション協会などで無料配布している。問い合わせは同センター調査研究部(電)011・738・3363へ。(本庄彩芳)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/413821

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アイヌ絵の世界(10) 松浦武四郎「蕗下コロポックル人の図」

2020-04-21 | アイヌ民族関連
北海道大学客員教授 佐々木利和
日本経済新聞 2020/4/20付
宴会などの席で即興で描く席画であろうか。墨で中央に大きく地面をおおうフキの葉を描き、これも墨で一気に筆を走らせ茎を描いている。そして葉の下から3人の男が顔を出している。袖口や背にアップリケ様の文様をほどこした着物を着て、ひげが濃く、髪容(かみかたち)はアイヌ民族の男性のそれを彷彿(ほうふつ)させる。いたずらっぽいまなざしでこちらをみるその表情は楽しげである。フキの葉の下の男たち。いかに北海道のフ…
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https://www.nikkei.com/article/DGXKZO58184940X10C20A4BC8000/

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