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先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

ウポポイ誘客促進へ施策充実を確認 内閣官房など会合

2022-11-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞11/01 22:07
 内閣官房は1日、胆振管内白老町の民族共生象徴空間「ウポポイ」の誘客強化に向けた関係機関の連絡会議を初めて開き、年間来場者「100万人」の政府目標達成に向け、来場者の傾向などの現状を確認した。
 内閣官房のほか、道や国土交通省、文化庁、アイヌ民族文化財団(札幌)の担当者が参加。岡田直樹アイヌ施策担当相は冒頭、「目標達成にはさらなる施策の充実が必要だ」と述べた。
 2020年7月開業のウポポイ来場者は2年目(21年7月~22年7月)で約26万8千人にとどまる。国交省は今年4~6月調査で来場者の6割が家族連れだったことなどを報告し、客層に応じた対策の必要性を強調。文化庁はデジタル技術を駆使して作品との一体感を味わう「没入型」展示などを検討しているとした。
 今後は冬季の誘客策なども検討する。(松下文音)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/754406/

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<ウポポイ オルシペ>51 収集されたアイヌ資料 一つ一つに所有者の思い

2022-11-02 | アイヌ民族関連
北海道新聞11/01 05:00

馬場脩が樺太で収集したアイヌ資料(市立函館博物館蔵)
 現在開催中の第5回特別展「イコロ ウエカリレ―アイヌ資料をコレクションする―」から、「3 日本のなかでアイヌ・コレクションが形成される時代」について一部紹介します。
 19世紀後半以降、アイヌ資料は、明治政府による国民国家形成を背景に、大学や在野の研究者による学問的、美的な関心が向けられ、体系的に収集されるようになりました。
 そうして、19世紀末ごろから20世紀中ごろにかけて東京帝国大学人類学教室のほか、伊東信雄、馬場脩、林欽吾ら考古学者、杉山寿栄男、毛利総七郎などのコレクターらが収集した北海道、樺太、千島の資料を同展では展示し、アイヌ資料の地域的・歴史的な多様性を紹介しています。
 また、ここでは各コレクションの収集の様子を物語るエピソードや書簡資料も展示しています。資料収集は所有者の同意なしには成立しないはずですが、アイヌ資料では、経済的・社会的な立場の違いが所有者の意にそぐわない形の収集につながる場合もありました。
 例えば1930年、函館出身の考古学者・馬場脩は虻田(現在の洞爺湖町)の女性から衣服を購入しました。馬場に衣服を渡す際、女性は「私は貧乏して金がないので、お母さんの遺(のこ)してくれた着物を、このだんなに売りました。お母さん許して下さい。しかし、このだんなは良さそうな人だから、この着物を、きっと大事にしてくれるでしょう」とアイヌ語で語っており、経済的な苦しさから衣服を手放したことがうかがえます。
 馬場の著書「北方民族の旅」には、このエピソードを含め、大切な資料に不当な価格をつけられ激怒した人、「快く」資料を譲ったものの寂しくなり後をついてきた人がいたことなどをつづり、資料の一つ一つに所有者の思いが込められていることを伝えています。(是澤櫻子=国立アイヌ民族博物館アソシエイトフェロー)
◆イコロのロは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/754062/

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沖縄の人を見せ物に…「人類館事件」題材の戯曲、8年ぶりリアル上演

2022-11-02 | 先住民族関連
毎日新聞 2022/11/1 11:20(最終更新 11/1 11:20) 1402文字

「喜劇 人類館」の出演者と演出担当者=那覇市で2022年10月11日午後8時21分、比嘉洋撮影
 沖縄の人が見せ物として大阪の博覧会で陳列された1903(明治36)年の「人類館事件」を題材にした戯曲が3~6日、那覇市で演じられる。戯曲は2021年2月にも上演されたが、当時は新型コロナウイルス禍の中、オンライン配信のみで、今回は8年ぶりに観客の前で披露される。劇中にはこんなセリフがある。「彼らはなにゆえに差別されるのでありましょうか」。戯曲は人の内面に潜む差別的なまなざしを問う。
「調教師ふうな男」語りかけから
登場人物は「調教師ふうな男」「陳列された男」「陳列された女」の3人のみ。劇は「黒人、ユダヤ人、朝鮮人、琉球人、アイヌ、インディアン、エトセトラ」を取りそろえた人類館で、ムチを手にした調教師ふうな男が、観客に語りかける場面から始まる。
 <どうぞ皆さん、彼らをよく見てやってください。彼らの一挙手一投足を、まばたきもせずに観察してください。穴の開くほど、しみじみと見つめてやってください>
 戯曲「人類館」は沖縄の劇作家、知念正真(せいしん)さん(故人)が76年に発表した。明治時代に大阪市であった政府主催の内国勧業博覧会に合わせて「学術人類館」という民間パビリオンが会場の外に設置され、アイヌや台湾先住民、琉球人(沖縄の人)らが見せ物として展示された―-。そんな「事件」を題材としたもので、76年に初演され、「演劇界の芥川賞」とされる岸田戯曲賞を78年に受賞した。
 調教師ふうな男は、陳列された沖縄の男と女の容姿や言葉、食生活をさげすみ、哀れむ。そして、劇は時空を超え、戦前の皇民化教育や太平洋戦争末期の沖縄戦、戦後の米国統治時代など沖縄の歴史を象徴する場面へと次々と移り変わる。3人の役柄や関係も変化する。
差別は形を変えて、ずっと続いている
 場面が切り替わっても、通底するのは差別の問題だ。沖縄の人は常に嘲笑や矯正、搾取の対象として扱われる。陳列された男と女だけでなく、調教師ふうな男も実は沖縄の人だとわかる場面もある。演出を担う佐藤尚子(たかこ)さん(62)は「ヤマト(日本)が琉球を差別しているという単純な差別ではなく、複雑さを感じ取ってもらいたい」と話す。
 72年の日本復帰か
ら今年で50年。沖縄出身のスポーツ選手や歌手、俳優らの活躍、沖縄を訪れる観光客の増加などで、沖縄出身者に対する露骨な差別は少なくなったとされる。一方で、沖縄県に全国の米軍専用施設面積の7割が集中し、日本の安全保障を担う状況は、沖縄から「構造的差別」とも指摘される。
 「陳列された女」を演じる今科子(こんしなこ)さん(49)の母は76年の初演時に同じ役を演じた。「差別は形を変えて、ずっと続き、そこには傷つく人がいる」と語る。作者の知念さんの長女で、佐藤さんとともに演出を手がける知念あかねさん(46)は「時代によって差別の見方は変わるかもしれない。差別をどう捉えるかも含めて、劇を見て考える起爆剤になってほしい」と願う。
 戯曲は2013年に亡くなった知念正真さんの追悼公演として14年に沖縄市で上演された。今回の那覇文化芸術劇場「なはーと」での公演は8年ぶりに観客を入れての上演となる。タイトルは「喜劇 人類館」。あえて滑稽(こっけい)に、「差別の構造」を演じる舞台を観客がどう感じるのか。知念あかねさんは「生のレスポンス(反応)を見ることができるのを楽しみにしている」と話す。【比嘉洋、遠藤孝康】
https://mainichi.jp/articles/20221101/k00/00m/040/045000c

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やみつきになる味? 秋アニメ「ゴールデンカムイ」ショートアニメ#38を1週間限定公開ッ!

2022-11-02 | アイヌ民族関連
アキバ総研2022年11月01日 18:000

2022秋アニメ「ゴールデンカムイ」より、ショートアニメ「ゴールデン道画劇場」#38が公開された。
原作は第22回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」にも輝き、「週刊ヤングジャンプ」にて2022年4月に完結した野田サトルさんの大ヒット漫画。埋蔵金を巡る戦いと、狩猟やグルメなどのアイヌ文化を描く。
ただいま第4期が放送中のTVアニメ「ゴールデンカムイ」をおかわりしたいッ!! そんなあなたに、ショートアニメ『ゴールデン道画劇場』を毎週放送翌日(たぶん)にお届けッ!!
#38は「お婆ちゃんの口噛み団子編」。公開期間は11月8日(火)17:59までとなるので、お見逃しなくッ!
https://www.youtube.com/watch?v=eZcx4w3xLyo

■『ゴールデン道画劇場』#38「お婆ちゃんの口噛み団子編」
<キャスト>
杉元佐一:小林親弘/アシ(リ)パ:白石晴香/白石由竹:伊藤健太郎/谷垣源次郎:細谷佳正
ナレーション:立木文彦
<スタッフ>
原作:野田サトル(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
監督:森井ケンシロウ/音響制作:マジックカプセル/音楽:末廣健一郎/アニメーション制作:スタジオモリケン/製作:ゴールデンカムイ製作委員会
【作品情報】
■TVアニメ「ゴールデンカムイ」第4期
<放送情報>
10月3日放送開始ッ‼︎
TOKYO MX:毎週月曜23:00~
読売テレビ:毎週月曜26:15~
北海道放送:毎週月曜25:26~
BS11:毎週月曜23:00~
チャンネルNECO:10月7日より毎週金曜23:30~
<配信情報>
Prime Video:10月3日より毎週月曜23:00~見放題独占配信ッ‼︎
<スタッフ>
原作:野田サトル(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
チーフディレクター:すがはらしずたか
シリーズ構成:高木登
キャラクターデザイン:山川拓己
美術監督:古賀徹
色彩設計:福田由布子
撮影監督:織田頼信
編集:池田康隆
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
アイヌ語監修:中川裕
ロシア語監修:Eugenio Uzhinin
音楽:末廣健一郎
オープニングテーマ:ALI「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」
エンディングテーマ:THE SPELLBOUND「すべてがそこにありますように。」
アニメーション制作:ブレインズ・ベース
製作:ゴールデンカムイ製作委員会
<キャスト>
杉元佐一:小林親弘
アシ(リ)パ:白石晴香
白石由竹:伊藤健太郎
鶴見中尉:大塚芳忠
土方歳三:中田譲治
尾形百之助:津田健次郎
谷垣源次郎:細谷佳正
牛山辰馬:乃村健次
永倉新八:菅生隆之
二階堂浩平:杉田智和
宇佐美上等兵:松岡禎丞
月島軍曹:竹本英史
鯉登少尉:小西克幸
<イントロダクション>
杉元とアシ(リ)パの新たな旅が始まる!!
アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章開幕ッッ!!!
極寒の地・樺太で「不死身の杉元」こと杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パが再会を果たした後、キロランケの死に直面したアシ(リ)パが金塊の謎を解く鍵を思い出し、杉元とアシ(リ)パの間で相棒の契約も更新されるに至った。だが、杉元が第七師団の支配下にある状況に変わりはない。アシ(リ)パ確保の報を受けた鶴見中尉との対峙が迫る中、共に過酷な旅を生き抜いた白石由竹、谷垣源次郎、月島軍曹、鯉登少尉は各々の目的や役目に従ってどのように動くのか? 一方、第七師団と金塊の争奪戦を繰り広げる新撰組「鬼の副長」土方歳三の一味は、引き続き残った刺青人皮の捜索を継続。さらに、杉元らの前から姿を消した尾形百之助の存在も情勢に影響を及ぼす可能性を秘める。北の大地を舞台に再び加熱していく一攫千金サバイバルの行方から目が離せない!
原作は「週刊ヤングジャンプ」(集英社)にて連載された、野田サトルによる大ヒット漫画。マンガ大賞2016や第22回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」に輝き、既刊のコミックス全31巻でシリーズ累計2,300万部を突破するなど、足かけ8年にわたる連載が終了した今もなお多くのファンの心をつかみ続けている。第四期となる今回のTVアニメ化はこれまでのシリーズを継承しつつ、アニメーション制作のブレインズ・ベース、チーフディレクターのすがはらしずたかを中心とした新たな体制を構築。埋蔵金を巡るアクション&サスペンスを軸に、狩猟、グルメ、歴史などの五感を刺激する多彩な魅力が炸裂する極上のエンターテイメントが、アニメーションとなって観る者の心を熱くする!
©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
https://akiba-souken.com/article/58976/

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“木彫り熊”の奥深き世界をいち早く見出した伝説的名著『木霊の再生』改訂復刻!

2022-11-02 | アイヌ民族関連
Casa11/1(火) 16:55配信

抽象的な作風の独自の“木彫り熊”の世界を切り拓いた作家、柴崎重行。その魅力にいち早く触れた伝説の名著が、改訂復刻され発売!
Casa BRUTUS 2022年1月号の『部屋と置物。』特集で、大々的に紹介した北海道、八雲の木彫り熊。大正時代に第一号の木彫り熊が生まれてからというもの、その姿は表現法が豊かになるとともに刻々と変化し、抽象的な作風も生まれながら作家性を帯びていった。そしてここ数年前からこうした“抽象熊”が再注目されている。その代表的な作家が柴崎重行だ。
八雲町にある温泉宿〈銀婚湯〉で柴崎の木彫り熊に会った途端に一目惚れし、そこから資料を集め、関係者に会いに行き、果てはその成果を本にしてしまった人がいる。竹沢美千子さん。『木霊の再生 柴崎熊の魅力を探る』(2002年刊、文芸社)は、札幌にある竹沢花木園を営みながら、柴崎熊と木彫り熊にまつわる魅力と歴史を読み解いた竹沢さんの知的冒険譚である。いまでは手に入りにくい“幻の名著”と言われているが、20年を経て改訂版が出されることとなった。
そこで、竹沢さんと、改訂版の話を持ちかけ、竹沢さんの背中をそっと押し続けた版元〈プレコグ・スタヂオ〉の編集者、安藤夏樹さんに話を聞いた。安藤さんは、2019年に『熊彫図鑑』を発刊したり、木彫り熊の展覧会を各地で開いたりと、現在の木彫り熊ブームの火付け役でもある。
───2002年に本を出そう、としたきっかけを教えてください。
竹沢 銀婚式で行った八雲の〈銀婚湯〉で柴崎さんの木彫り熊を見た瞬間、「わー、円空さんみたい!」と思ったんです。もともと仏師、円空さんの荒削りで自由な作風の仏像が大好きでした。日ごろ園芸業で木に接していることもあり、私は小細工をしていない作品が好き。柴崎さんの熊はまさに“木をいじめていない”、とひと目で感じました。木の個性を知り尽くしている。そういった点も含め、もう一瞬で虜になってしまったんですね。あと、八雲への旅の最後に、徳川公園を散策していたら「木彫り熊北海道発祥の地」という碑に出会いました。ちょっと寂れた感じだったので、「発祥の地であればなぜもっとこの碑を大切にしないのか?」とふつふつと疑問が湧いてくるわけです(現在は八雲町公民館に移設され、立派な佇まいとなっている)。そもそも木彫り熊発祥はアイヌの人たちでは? という先入観もあったので、とにかく調べたい、知りたい欲求が膨らんでいきました。
───『木霊の再生』というタイトルにされたのはどうしてですか?
竹沢 私が花木園の仕事で行っている「剪定」というのは木を生かすための作業です。反対に木を切り倒す(伐採)ということは、木の生命を終わらせてしまうこと。私たちは木を切るときは、一週間前からお酒をお供えして拝むほど、木に感謝の気持ちを伝えるんですよ。そんなこともあり、作家さんが木彫りの作品を作るという行為は、木を「再び生かす」ということなんだと思いました。そして、木には確実に霊が宿っています。なので「木霊」と付けました。
───安藤さんはどうして『木霊の再生』を復刊されようと提案したのでしょう?
安藤 僕が木彫り熊のことを調べ始めた2015年ごろは、資料はほとんどなかったんですね。そんな状況の中で知り得た一冊が『木霊の再生』でした。当時すでに入手困難で、札幌の古書店でようやく見つけたんです。植物を生業とする女性が、銀婚式をきっかけに柴崎の木彫り熊を見つけて関心を持ち、資料を探し、街で会った人たちと話をしたりなどして少しずつ知識を蓄えていく、というプロセスが僕が木彫り熊を知るために歩んできた道とすごく似ていた。読んでいてとても興奮したことを覚えています。いまでは希少本となっていますが、せっかくなので、木彫り熊に興味のある多くの人たちにぜひ読んでほしい、と思ったので竹沢さんに会いに行きました。
───『木霊の再生』を読んで安藤さんが感動したところをひとつ教えてください。
安藤 今ではレジェンドの一人に数えられている引間二郎さん、柴崎さんの活動の後援者であった浅尾一夫さん、「木彫り熊の匠」とも称されている旭川の平塚賢智さん。僕が話を聞けなかったこの3人に竹沢さんは直接会いに行っているんです。この部分のストーリーだけでも十分に価値がある。彼ら3人の木彫り熊に対する思いがリアルに伝わってきて、ドキドキしました。
安藤 竹沢さん、引間二郎さんはどんな方だったんですか?
竹沢 木屑やら木の塊、掘りかけの作品などの真ん中に座っていらして、ふんわかとした素朴な感じの方でした。柴崎さんとの経緯なども訥々と話してくださいました。太い体に丸々とした上向きの顔、しっかりとした両足を踏ん張っている熊。創意工夫の最中のような、その頃の作風だったのか、お人柄のようなおっとりとした熊がわが家で今も健在です。
安藤 平塚賢智さんの印象は?
竹沢 平塚さんはもう本当に優しい方で大好きでした。八雲と旭川(アイヌ)の木彫り熊の違いや「木彫りのこころ」などなんでも教えてくれました。弟子にすると自分色に染まってしまう、ということで、弟子は作らないけれど、出身とか関係なく思いのあるすべての人にできる限り個性を伸ばせるようにアドバイスされていた。木彫り熊の世界では、平塚さんの存在はとても大きかったんだと思います。
安藤 もし柴崎さんに会えたとしたら、どんなことを聞きたかったですか?
竹沢 柴崎さんが28歳のとき、エドヴァルド・ムンクに会いたくて、父親に頼み込んだことがあったそうです。渡航の許可はもらったようですが、残念ながら実現しなかった。なぜムンクに会いたかったのか、聞いてみたかったですね。結局、柴崎さんは究極の何かを探していらしたのではないでしょうか。ムンクが表現しているような抽象的な愛、とか死、とか。
安藤 ムンクは表現主義に分類される画家で、心のままを表現するという手法。労働者をモチーフにした作品も残しています。見る人の感情に訴える作品が多かったので、そういったところに惹かれたのかもしれませんね。
───柴崎熊は竹沢さんにとってアートでしょうか?
竹沢 はい、アートです。また、身近にあると心が暖かくなるもの、ですね。
───改訂版を出すにあたってのご苦労はありましたか?
竹沢 とても重大な間違いがあったんです。それに気づいたときに、安藤さんに「私はもう書く資格ないです」と言いました。とにかくしばらく落ち込んで、やっと立ち直り、正直にそのことを書かなければいけないと決意し、新しく判明した事実に添って書き直しました(そのあたりの竹沢さんの葛藤も本書で触れている)。
───安藤さん、改訂版が出来上がっての感想は?
安藤 竹沢さんのストーリーは読んでいて謎解きをしているようでわくわくする。そこが揺るぎないものとしてあります。歴史は新しい発見によってどんどん塗り変わっていくものなので、よりよくアップデートした素晴らしい一冊になったと思っています。
『木霊の再生』
〈代官山蔦屋〉〈ビームスジャパン〉〈オンサンデーズ〉などで取り扱っている。問い合わせはプレコグ・スタヂオへ。
text_Kazumi Yamamoto
https://news.yahoo.co.jp/articles/8fa875308597856085ff983ba7fa7d4269f0935e

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台湾のブラレヤン・ダンスカンパニー『LUNA(路吶)』初来日公演決定、先住民族の豊かな芸術性と躍動感に満ちた現代舞踊に期待

2022-11-02 | 先住民族関連
台北駐日経済文化代表処台湾文化センター2022年11月1日 14時56分

『LUNA(路吶)』は台湾先住民の歌と儀礼から生まれた新しいアジアのコンテンポラリーダンス(Photo by Lafun Photography)
本公演は台湾パイワン族出身で今年度の台湾国家文芸賞を受賞した振付家ブラレヤン・パガラファ(布拉瑞揚·帕格勒法)が、台湾先住民族の要素を多く取り入れたコンテンポラリー・ダンス作品であり、世界中で好評を博した。
『LUNA(路吶)』は、ブラレヤン・パガラファが、様々な先住民族と漢民族混合のダンサーたちとともに海抜1,000メートルの高地にある台湾最大のブヌン族集落「羅娜(Luluna)」に赴き、台湾文化資産とされている美しい歌唱や、その日の狩りの成果を力強い声で叫ぶ「戦功の宴」などの伝統を研究し、作り上げたダンス作品である。「先住民の身体性や部族の儀式の中に、コンテンポラリーな語法や身のこなしを探し出し、あらためてサンプリングを行い、『人』という存在の観点を出発点として現代舞踊の内実を豊かにした」功績により、第17回台新芸術賞(2019)で年間グランプリを受賞している。自然、歴史、自己との深い対話から繰り出されるダンスは必見だ。
YPAMは近年来、アジアで最も重要な公演芸術の国際プラットフォームの一つとして、実験的かつ革新的なパフォーマンスと深く繋がる交流ネットワークを構築することを目標に、一連のプログラムを開催し、各国の芸術家の日本における観客の開拓と国際ツアーの機会を提供している。また、今回『LUNA(路吶)』が上演される「YPAMディレクション」は、YPAMが本年度最も注目を集める企画であり、YPAMディレクション、そして神奈川芸術劇場で公演を行う初の台湾カンパニーとしても大変意義深い公演である。
ブラレヤン・ダンスカンパニー『LUNA(路吶)』
日時:12月3日(土)18:30開演
会場:KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
(〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町281)
イベント詳細:https://ypam.jp/programs/dr79
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000161.000042392.html

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“島々”に着目したコレクション展が金沢21世紀美術館で、沖縄とアジア・オセアニアに育まれた表現を紹介

2022-11-02 | ウチナー・沖縄
ファッションプレス11/01
金沢21世紀美術館では、「コレクション展2 Sea Lane(航路) ─ 島々への接続」を、2022年11月3日(木・祝)から2023年3月19日(日)まで開催する。
海によって隔てられ、繋げられる「島々」
2022年は、沖縄復帰50年にあたる年だ。これに合わせて開催される「コレクション展2 Sea Lane(航路) ─ 島々への接続」では、沖縄について現代美術の視点から光をあてるとともに、海を介して沖縄と交流してきた歴史を有する東南アジア地域やオセアニア地域の作家による表現を紹介する。
古来より、海は島と島を隔てる「壁」であるとともに、島と島を繋ぐ「道」でもあった。たとえば琉球王国は、現在のインドネシアやマレーシア、タイなどと盛んに交易を行い、さまざまな人や物が出会う場となっていた。そして、人の移動が存在すれば、言語、人種、ルーツ、文化、性、あるいは常識にまつわる互いの差異が顕在化することになる。海をめぐる沖縄とその周辺諸国の歴史には、豊かな交流ばかりでなく、時として対立という厳しい現実もまた存在していたのだ。
本展では、沖縄や東南アジア・オセアニア地域で育まれた固有の文化と、目を背けてはならない歴史をもとに生みだされた、現代作家による表現に着目。金沢21世紀美術館のコレクションを中心に、7人のコレクション作家と3人の招へい作家──チャールズ・リム・イー・ヨン、阪田清子、そして宇良京子──の作品を取り上げ、海に隔てられつつ交流を重ねてきた島々ゆえに育まれてきた関係性について考えてゆく。
当事者と非当事者、加害者と非加害者の関係
たとえば柳瀬安里は、沖縄の基地問題にまつわる《光のない。─私の立っているところから》を出品。同作は、オーストリアの作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災とそれに伴う原発事故を受けて書きあげた戯曲『光のない。』を柳瀬自らが暗唱しつつ、沖縄・高江のアメリカ軍基地付近を歩く映像作品だ。沖縄の基地問題においては、当事者と非当事者、そして加害者と非加害者の関係をつねに考える必要がある。柳瀬は、戯曲の文中にある「わたしたち」が誰を指し示すのかという点に着目し、震災と原発事故で問われていた当事者と非当事者、加害者と非加害者の関係を、沖縄の基地問題へと拡張してゆく。
島に育まれる民族と土地の歴史
また、豊かな自然や文化を擁するアジア・オセアニア地域の島々の多くは、強力な権力や国家によって植民地化を強いられる歴史をたどってきた。本展では、こうした島々の民族や土地の歴史に着目した表現を紹介。沖縄で生まれ育った照屋勇賢や宇良京子が、伝統的な染色技法によって制作した作品に加えて、過去に土地を追われ文化を破壊された歴史を持つ、オーストラリアの先住民ワーニー族の血を引くジュディ・ワトソンの作品などを展示する。
島々と国家
さらに、シンガポールに在住し、セーリングの選手として活動したチャールズ・リム・イー・ヨンは、「海」という視点からシンガポールの社会や政治、生態系、環境に対して多角的に光をあてる「SEA STATE」シリーズを、2005年より手がけている。マレー半島南端のシンガポール島と60以上の小さな島々から構成されるシンガポールは、1965年の建国以来、小さな島々を埋め立ててその国土を拡大してきた。リムの映像作品やインスタレーションでは、国家の豊かさや強さと引き換えに、それぞれの島に固有の自然や文化、歴史などを喪失してきたシンガポールの現実へと批判を加えてゆく。
展覧会概要
「コレクション展2 Sea Lane(航路) ─ 島々への接続」
会期:2022年11月3日(木・祝)〜2023年3月19日(日)
会場:金沢21世紀美術館 展示室1〜4・13 
住所:石川県金沢市広坂1-2-1
開場時間:10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
※観覧券販売はいずれも閉場30分前まで
休場日:月曜日(1月2日(月・振替休日)・9日(月・祝)は開場)、12月29日(木)〜1月1日(日・祝)、1月4日(火)・1月10日(火)
観覧料:一般 450円(360円)、大学生 310円(240円)、小学生・中学生・高校生 無料、65歳以上 360円
※( )内は20名以上の団体料金
※美術奨励の日(会期中の毎月第2土曜日)は、金沢市民は無料で観覧可(証明書の提示のこと)
■出品予定作家
イザベル&アルフレド・アキリザン、チャールズ・リム・イー・ヨン、ミヤギフトシ、阪田清子、照屋勇賢、宇良京子、ジュディ・ワトソン、柳瀬安里、イー・イラン、ザイ・クーニン
【問い合わせ先】
金沢21世紀美術館
TEL:076-220-2800
https://www.fashion-press.net/news/95146

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バトンズ、本社の拡張移転に関するお知らせ

2022-11-02 | 先住民族関連
JIJI.COM2022年11月2日(水)
[バトンズ]
新進気鋭のアーティストによる「価値ある事業を次世代へバトンタッチ」がイメージされたオフィスに
M&A総合支援プラットフォーム「BATONZ(バトンズ)」を運営する株式会社バトンズ(本社:東京都千代田区、代表取締役:神瀬悠一、以下バトンズ)は、事業拡大に伴う人員増への対応及びコミュニケーションの活性化を目的として、本社オフィスを拡張移転することを決定いたしましたのでお知らせいたします。
新オフィスについて
コンセプト:「五感を使ったコミュニケーションによる価値創造の場」
新型コロナウィルス感染拡大以降、在宅勤務やテレワークが当たり前となり、オンラインツールを使用した声と視覚のみを使うコミュニケーションが主流となりました。バトンズも週3回以上のテレワークが社員の働き方の主流となり、今後も多様性も受け入れる働き方を推進していくからこそ、オフィスの在り方や存在意義も大きく問われています。
私たちは、新しい発想が生まれるのは、いつもと異なる環境に身を置く時や、異なる考え方やバックグラウンドを持った人からの刺激を受ける瞬間であると考えています。常にイノベーションを起こしながらM&Aプラットフォームのトップランナーとして成長し続けることを目指すバトンズは、オフィスは新しい価値の創造をする場所、と定義して間取りや構造上、いかに社員が部署を超えて交流しやすいか、という観点から今回のオフィスを選びました。
新しいバトンズのオフィスは「新しい価値の創造の場となること」「五感を使うリアルのコミュニケーションがしやすい場となること」の2つを意識したレイアウトにしました。オンラインでは実現できない突発的で多様なコミュニケーションを生み出すことで、複眼的な思考や価値観を社内で醸成し、ユーザーへの新しい価値提供につなげることを目指します。
「+SHIFT TSUKIJI 6階」オフィスアートについて
アートムービー:https://youtu.be/vNdKbDIcczs
「飛脚」というモチーフを使うことで、会社や事業のバトンを、売り手→バトンズ→買い手の順につないでいく様を表現しています。背景の山々の色についてはバトンズのコーポレートカラーであるオレンジと、日本の伝統色や江戸の伝統色を使用しました。これは、日本の企業が脈々と過去から現在、未来へバトンをつなぐように受け継がれていくことを表現しています。
オレンジ:バトンズのコーポレートカラー
ブルー :藍色、江戸紫、千草色
グリーン:萌葱色、歌舞伎の定式幕の一色
ピンク :牡丹色
イエロー:黄金色
■担当アーティスト:長尾 洋/YOH NAGAO

横浜市生まれ愛知県出身、”僕らは未来の先住民”をテーマにコラージュとアクリル絵具を使い、現代人から先住民族にまで通ずる嗜好と色彩感覚を探求する現代アーティスト。
NY、ロサンジェルス、サンフランシスコ、東京、パリ、ベルリン、ロンドン、マラガ、デリ、メキシコシティなど世界各地の作品展、アートフェスティバルで作品を発表し、近年は名古屋パルコとのコラボレーション、JRA中京競馬場年間キャンペーンビジュアルの制作や、SCOPE ARTマイアミ、LAアートフェアにも作品を出品しつつ、壁画制作、ワークショップなど、地域に向けたアート活動も実施。 2017年に5年間拠点としていたドイツ・ベルリンから帰国し、現在は名古屋市近郊のアトリエを拠点に国内外で活動中。
http://yohnagao.com/
新本社概要
名称   :+SHIFT TSUKIJI
住所   :東京都中央区築地3-12-5 +SHIFT TSUKIJI
入居フロア:5階・6階
面積   :5階 88.71坪 / 6階 59坪
アクセス :日比谷線 築地駅 徒歩2 分
有楽町線 新富町駅 徒歩5 分
浅草線 東銀座駅 徒歩8 分
■オフィス移転プロジェクト責任者:総務 荒川大樹
私は2022年4月にバトンズへ入社しました。入社時に、年明けが目処ではあるができる限り早く移転したい、という相談を受けて5月に入りすぐに物件を探し始めました。社歴が浅く、自社のビジネスについても一緒に働く仲間についても情報が足りないながら、まさに「走りながら考える」という感じでキャッチアップして移転プロジェクトに臨みました。当初聞いていた採用計画から大幅に上回る人数を採用していることもあり、ギリギリで席数が足りなくなって調整したり、セミナー会場とフリーアドレスオフィス、どちらとしても使える部屋を作りたいという要望を叶えるために、レイアウトが可変になるような什器を選んだりと裁量権を持って工夫しながら業務を進めていくのは大きな経験になりました。
バトンズの良いところは、ベンチャーならではの「これから作り上げていくフェーズ」を自ら手を動かして経験できるところと、社員がとにかく温かいところです。私が、社員の生産性を上げたり喜んでもらえるオフィスにするためにはどうしたらいいかな、と最後までこだわれたのは、全く別部門であるにも関わらず「新しいオフィス楽しみだよ」と声をかけてくれたり、積極的に協力してくれたりする社員がいたからです。
これからもバトンズ一同、価値ある事業を次世代へバトンタッチしていくお手伝いをしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
採用情報について
バトンズでは、エンジニア・カスタマーサクセス・バックオフィスなどの幅広い職種にて採用を強化しております。ご興味のある方は、ぜひ以下のメールアドレス宛に履歴書・職務経歴書をご送付ください。
hr@batonz.co.jp|採用責任者:中太(なかだい)
会社概要
会社名 : 株式会社バトンズ
所在地 : 東京都中央区築地3-12-5
設立 : 2018年4月
資本金:1億円
代表取締役: 神瀬 悠一
事業内容 :インターネットを利用したM&Aマッチング/経営コンサルティングウェブサイトの企画、制作、運営及び管理/M&Aに関する各種教育
会社HP:https://batonz.jp/
バトンズが提供するサービス:
BATONZ(バトンズ)https://batonz.jp/
BATONZ パートナープログラム https://batonz.jp/lp/expert
バトンズM&A大学 https://batonz.jp/lp/macollege/
Batonz Ventures(バトンズ ベンチャーズ)https://batonz-ventures.jp
|本リリースの元記事はこちら|
https://batonz.jp/company/news/2022-11-01/
企業プレスリリース詳細へ (2022/11/01-14:16)
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000164.000034376&g=prt

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