先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

洞爺湖町の歴史ひもとく 伊達郷土史研学芸員が講演会

2022-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞11/24 05:00
 【伊達】「近現代の洞爺湖町」をテーマにした歴史講演会が23日、だて歴史の杜カルチャーセンター(松ケ枝町)で開かれ、伊達市民ら約20人が聴講した。
 伊達郷土史研究会の主催で、地域の成り立ちに興味を持ってもらおうと開催した。洞爺湖町教委の角田隆志学芸員が講師。旧虻田町で明治から昭和にかけ、アイヌ民族への差別に立ち向かい、子弟への教育活動に励んだ故白井柳治郎氏の日記から白井氏の功績や洞爺湖町の歴史をひもといた。
 角田学芸員は、「旧虻田駅(現JR洞爺駅)と洞爺湖畔を結ぶ私鉄・洞爺湖電気鉄道や水力発電所がマチの発展を支えた」などと建設時のモノクロ写真などを使って紹介。また、白井氏の功績をまとめた年表を配布し、1902年に「虻田第二小学校」を開校させ、閉校する21年までに同校の校長を務めたことなどを説明した。
 伊達市の鈴木祥子さん(76)は「意外と知らなかった洞爺湖町の歴史を知ることができた」。角田学芸員は「白井さんの功績と洞爺湖町の歴史について少しでも知ってもらえた」と話した。(山中悠介)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/764756/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ民族女性らの連帯表現 ポーランド劇団と舞踏劇 札幌の団体

2022-11-24 | アイヌ民族関連
北海道新聞11/23 18:01

前衛舞踏を披露するアマレヤ劇団とメノコモシモシの女性たち(石川崇子撮影)
 ポーランドの「アマレヤ劇団」と札幌のアイヌ民族団体「アイヌ女性会議―メノコモシモシ」の女性10人による舞踏劇「女は語る」が23日、札幌市中央区の札幌文化芸術劇場ヒタルで上演された。アイヌ民族の女性という社会的少数者の葛藤や誇りを、前衛舞踏や伝統歌で表現した。
 北海道ポーランド文化協会と、環境とマイノリティ政策研究センター(札幌)の共催。劇団員の渡航費などを寄付で募り、3年ぶりに開催した。
 舞台では、劇団員たちがムックリ(口琴)や伝統弦楽器トンコリの音色に合わせて踊りを披露。民族衣装を着たメノコモシモシの女性たちは「家族は樺太から移住させられた」「私にはアイヌの母と和人の父の血が流れている」などと自分の生い立ちを観客に語り、即興の叙情歌「ヤイサマ」を歌った。最後は全員の輪踊りで女性たちが共感し連帯する姿を表現した。
 上演後のトークショーで、メノコモシモシの多原良子代表は「芸術的なパフォーマンスによって、先祖が社会の抑圧と闘ってきたことを誇らしく思う気持ちがわき上がった」と話した。札幌市民ら約80人が鑑賞した。(金子文太郎)
☆メノコモシモシのシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/764678/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中野でアイヌと沖縄の踊りの祭典「チャランケ祭」 故・金城吉春さんの思い受け継ぎ

2022-11-24 | アイヌ民族関連
中野経済新聞2022.11.24

無観客で開催した「チャランケ祭」昨年の様子
 アイヌと沖縄の踊りの祭典「チャランケ祭」が11月27日、中野区役所広場で開催される。
 同イベントは「祭りは天と地を継ぐ、踊りは人と宇宙を継ぐ」をコンセプトとする歌と踊りの祭典で、人と人とが触れ合い、交流を深めることを目的に開く。アイヌと沖縄人が東京で出会ったことがきっかけとなり、1994(平成6)年に中野駅北口広場で始まり、今年で28回目を迎える。一昨年から会場は中野区役所前。イベント名称の「チャランケ」は、アイヌの言葉で「とことん話し合うこと」を意味する「ちゃらんけ」と、沖縄の言葉で「消えんなよー」という意味の「ちゃーらんけ」が似ていることから、付けられたという。
 本来は2日間通して歌と踊りが繰り広げられる同祭だが、コロナ禍で今年は1日で儀式などを行う。沖縄の儀式「旗あげ」で始まり、奉納演武、アイヌの儀式「カムイノミ」、奉納演舞と続き、儀式の最後は沖縄の儀式「旗おろし」を行う。奉納演舞の出演者は「ペウレウタリの会」「アイヌルトムテ」「中野新道エイサー」「かみさぎ舞鼓打人」「上石神井琉球エイサー会」「和光青年会」「森の踊り衆」「じゃんがら遊劇隊」の8団体を予定。
 今回から実行委員長を務める高橋貫太郎さんは「昨年、主催であり心の支えだった金城吉春さんが亡くなった。大きな喪失感とともに、祭りを作り上げてきた仲間たちと、これからのことを考え悩んだが、『万国津梁』という言葉に『沖縄とアイヌの自然や大地に全ての命に感謝して生きる』『先祖を敬い生活のそばに神が宿る』『祭りの中で出会い、互いの文化を尊重しながら交流する』ことを込め、その旗の下でその他多くの民族とも文化を通して混ざり合うことが吉春さんのやりたかったことであると刻み、この取り組みを進めていきたい」と話す。
 開催時間は10時~17時。入場無料。
https://nakano.keizai.biz/headline/2502/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【界 ポロト】~界ブランドのご当地文化体験「手業のひととき」~「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」開催|期間:

2022-11-24 | アイヌ民族関連
2022年12月1日~2023年3月31日 (土・日曜日)
アットプレス2022.11.23 12:00
北海道白老温泉にあるポロト湖畔に佇む温泉旅館「界 ポロト」では、2022年12月1日から2023年3月31日の土日に「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」を開催します。アイヌ民族の伝統音楽や歌舞は、文字や五線譜ではなく、先人から口伝いで、今日に受け継がれる「口承文芸」です。界 ポロトでは、独特の節回しや、メロディー、リズムを、伝承者から直接耳で聞いて、真似ながら学び、歌い継ぐという「口承文芸」を実体験できるプログラムを用意しました。本取り組みは、2021年より界全施設で実施している、職人・生産者など、各分野の文化の担い手と共に行うご当地文化体験「手業のひととき」の一環で行います。
「手業のひととき」とは
「手業のひととき」とは、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の方々など各分野の文化の担い手に出会い、その希少な技を間近で見たり、舞台裏を知ったりできるご当地文化体験です。「界」では、ブランド発足以来、「その地域、その季節ならではのおもてなし」を提供しています。その過程で、界のスタッフは職人や作家、生産者の方々から、ご当地の文化や手仕事を教わり、その地域に一層愛着を感じるという経験を重ねてきました。その経験から「ぜひお客様にも、地域の文化を継承する職人や作家、生産者の手業に触れて欲しい」という思いを抱き、2021年より界全体で「手業のひととき」を開催しています。これまでに界全体で300名を超える利用がありました。
詳細URL : [https://www.hoshinoresorts.com/sp/tewaza/]{https://www.hoshinoresorts.com/sp/tewaza/}
界 ポロトの「手業のひととき」の特徴
1 歌い継ぐとは?を実際に体験
界 ポロト館内のロビーにある暖炉で、アイヌ文化の伝承者である高橋志保子氏から、アイヌ民族で受け継がれてきた歌「ウポポ」を教わります。高橋氏も先人から、歌い継ぎで教わった歌。アイヌ語の意味や、歌われてきたシーンの解説をはさみつつ、パワフルな声量と独特の節回しで、お手本が披露されます。歌の全体のイメージがわかったら、歌い継ぎは短い一節からはじめます。耳でキャッチした旋律と歌詞を、口ずさんでいくのを何度か繰り返します。コツがつかめたら、参加者同士で、合唱や輪唱にも挑戦します。手拍子にも後押しされながら、自分の声がアイヌ民族の伝統音楽に溶け合うのを楽しみます。
2 アイヌ口承文芸の種類や内容を深く知る座談会
アイヌ文化の口承文芸で受け継がれる物語や歌には多くのジャンルがあります。代表的なのはユカラやカムイユカラ、ウポポやイフムケです。それらの口承文芸に見られる特徴や文化の背景を学びます。また、形式的な話のみにとどまらず、これまでの人生でどのように歌を伝えてきたかといった伝承者自身の歩みや今の想いといった踏み込んだお話にも耳を傾けます。参加者も自由に質問ができ、時には、着用しているアイヌ衣装や装飾品にほどこされた模様の意味合い、誂えたときのエピソードに話が及ぶなど、直接対面で、手ほどきを受けるからこそ分かる文化のありのままの姿に、触れることができます。
3 宿の中や周囲で「ウポポ」の世界観に触れられる
歌い継ぎを体験する前後の時間で、宿内や隣接している「ウポポイ」、ポロト湖の散策などからも文化の片鱗を感じられ、アイヌ民族の世界観への理解を深められます。特に、アイヌ民族の歌を、自分も口ずさめるようになった後は、歌に登場する場所やモノが、より一層鮮やかに目に飛び込んでくる感覚を味わうことができます。旅に出て、本物に触れたり出会ったりするからこそわかる、貴重な学びを得ることができ、充実したひとときを過ごせます。
「手業のひととき」を担当する 高橋志保子氏
<プロフィール> 

旧(財)アイヌ民族博物館、(公財)アイヌ民族文化財団で長年にわたりアイヌ文化の実践普及業務に携わってきました。特に古式舞踊、ムックリ演奏などの芸能部門に精通し、1970年日本万国博覧会における古式舞踊の演舞を始め、2007年第58回全国植樹祭(苫小牧)において天皇・皇后両陛下ご臨席の記念式典においてムックリ演奏など、国内及び海外公演に多数参加しています。また、2015年には「白老町指定無形民俗文化財 伝統文化継承者」に認定され、2017年には、「(公財)アイヌ民族文化財団 アイヌ文化奨励賞」を受賞しています。
「手業のひととき」にご協力いただいた一般社団法人白老アイヌ協会について
<協会概要>
協会員の親睦や生活の向上、アイヌ文化の伝承と振興、発展などを目的に設立されました。前身の北海道ウタリ協会白老支部時代から積極的にアイヌ文化の振興に努め、北海道内で最も活発な活動を展開してきました。白老町には、国立アイヌ民族博物館を含む国立の民族共生象徴空間(ウポポイ)が開設され、アイヌ文化の復興と振興を行っています。一般社団法人白老アイヌ協会は国立の施設とも連携し、伝承者の育成や文化継承の振興を中心に、アイヌ文化の理解を広める活動にも取り組んでいます。
<コメント>
「一般社団法人白老アイヌ協会では、アイヌ文化が正しく理解されるよう、さまざまな取り組みを実施しています。界 ポロトとも協力体制を築き、界 ポロトの実施する事業にも全面的に協力させていただいています。その中で、この「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」にも、白老地区でもっとも優れたウポポの伝承者である高橋志保子を派遣し、協力をさせていただいています。」
「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」概要
期間:2022年12月1日~2023年3月31日の土日
時間:20時~21時
場所:界 ポロト 暖炉
料金:1名6,000円(税込、宿泊費別)
定員:1日3組まで(1組2名より催行)
予約:[界 ポロト公式サイト]{https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/}にて1週間前までに要予約
モデルスケジュール
<1日目>
12:00 ウポポイ見学
    展示鑑賞(基本展示室「ことば」ブース)などに口承文芸やウポポについての展示があります
13:30 伝統舞踊鑑賞(開催日により実施時間は異なります)
15:00 界 ポロトにチェックイン
16:00 ご当地楽「イケマと花香の魔除けづくり」
17:30 ご夕食
20:00 手業のひととき「アイヌ伝統歌『ウポポ』を奏でるひととき」
<2日目>
08:00 ご朝食
10:00 ポロト湖散策(ウポポに登場する場所・モノを巡る)
12:00 チェックアウト
「界」とは
「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地楽」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。現在、全国各地に展開しており、2022年11月には、「界 玉造」が島根県・玉造温泉にて改装を経て再開業、「界 出雲」が同県・出雲ひのみさき温泉に、「界 雲仙」が長崎県・雲仙温泉に新規開業します。
[https://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/]{https://hoshinoresorts.com/ja/brands/kai/}
<星野リゾートのコロナ対策>
星野リゾートでは「3密回避」と「衛生管理」の2つの対策軸を掲げ、温泉やプールのリアルタイムな混雑状況の見える化サービスや、新しいビュッフェスタイルの提供など、各施設において従来のサービスを進化させています。また、お越しいただく皆さまが安心して過ごせるような様々な滞在コンテンツを用意してまいります。
※詳細内容は下記よりご確認ください。
[https://www.hoshinoresorts.com/information/topics/2020/12/94330.html]{https://www.hoshinoresorts.com/information/topics/2020/12/94330.html}
界 ポロト(北海道・白老温泉)
コンセプトは「ポロト湖の懐にひたる、とんがり湯小屋の宿」。湖にせり出した、とんがり屋根の湯小屋が特徴的です。また、全ての客室が湖に面し、その広がりを眼前に感じることができます。まるでポロト湖の懐にひたるような一体感を感じる湯浴みが楽しめます。
〒059-0902 北海道白老郡白老町若草町1-1018-94/客室数 全42室
[https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/]{https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaiporoto/}
https://www.atpress.ne.jp/news/336395

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来月10日、白老で ペネイモ作り 北大名誉教授 小野さんの講演も

2022-11-24 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2022/11/23配信
 白老町在住のアイヌ民族文化伝承者、宇梶静江さんが代表を務める一般社団法人アイヌ力(ぢから)は12月10日、ペネイモ作りと北海道大学名誉教授小野有五さん(74)によるアイヌ文化に理解を深める講演を白老町東町3の「シマフクロウの家」で行う。 …
この続き:333文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/93584/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

野田秀樹が演出を務める文化のサーカス『東京キャラバン the 2nd』いよいよ開催 当日観覧整理券の配布が決定

2022-11-24 | アイヌ民族関連
ニュース 音楽 舞台 イベント/レジャー アート
スパイス2022.11.23
『東京キャラバン the 2nd』が、2022年11月27日(日)静岡・駿府城公園紅葉山庭園前広場と2022年12月16日(金)・17日(土)東京・池袋西口公園野外劇場グローバルリング シアターにて、開催される。
前田敦子(女優)、浅草ジンタ(ミュージシャン)、REG☆STYLE(ダブルダッチチーム)、沢則行(人形劇師)、宇治野宗輝(アーティスト)など多彩なジャンルの表現者たちをはじめ、次代の文化を担う若手たちや琉球舞踊、アイヌ古式舞踊の継承者たちが、演出・野田秀樹の下、ジャンルを超えて交わり創作する、新しい表現によるパフォーマンスを披露する。
すでに観覧募集は終了したが、一人でも多くの人に『東京キャラバン the 2nd』でしか見ることのできないパフォーマンスをじかに体感してほしいという思いから、当日席が用意される。
また、パフォーマンス当日、鈴木康広(アーティスト)の代表作である《空気の人》が駿府城公園紅葉山庭園前広場及び池袋・東京芸術劇場前に出現する。全長18m、幅約6m、高さ約5mにも及ぶ壮大な空気の彫刻をぜひ間近で楽しもう。
野田 秀樹 コメント
「触れ合い」…ちょっと前までは、いい言葉だった。この晩秋から冬にかけてを「人肌が恋しい季節」などと軽々しく書くこともできた。なんて幸せだったのだろう。今や「ソーシャルディスタンス」などという居心地の悪い言葉が流布し、「人肌」などもってのほかとなった。けれども、こんな時にこそ敢えて挑む。人と人のつながりが断たれた二年以上余りの時間を超えて、「いざ、集おう」。「人と近づこう」。そして傍らに「他人(ひと)」がいることの幸せを感じよう(ただし、感染防止対策を万全とした上で。こう付け加えなくてはならない窮屈さはまだあるものの…)
東京キャラバンは「人の温もり」を取り戻す文化サーカスだ。目の前に繰り広げられるアートの偉業を、空中ブランコでも見るように楽しみながら「触れ合う」のは心だ。心が触れ合うことだけは、誰も止められない。                               
参加アーティスト
前田敦子(女優)
1991年千葉県生まれ。アイドルグループ「AKB48」の第1期生として2012年まで活動。卒業以降は、テレビドラマや映画、舞台に多数出演、女優として活躍している。19 年に映画『旅のおわり世界のはじまり』と『町田くんの世界』で第43 回山路ふみ子映画賞女優賞を受賞。NODA・MAP 第24 回公演『フェイクスピア』(21年)で野田作品に初参加。近年の映画出演作に、『コンビニエンス・ストーリー』『もっと超越した所へ。』(ともに22年)など。公開待機作に、『そばかす』(2022年12月16日公開予定)、『そして僕は途方に 暮れる』(2023年1月13日公開予定)がある。
浅草ジンタ(ミュージシャン)
2002年頃、浅草でローカル&グローバルをテーマに活動開始。のちに三遊亭小遊三より「浅草ジンタ」と命名され、公益社団法人 落語芸術協会に客員所属する孤高の土着型ロック・バンド。地元に根ざした活動をしつつ、世界最高峰のグラストンベリー、フジロックを始めとする国内外のフェスに多数出演。その他、ビートたけしや楳図かずおとのコラボレーション、TVドラマ劇伴書き下ろし、国民的番組  『笑点』出演、舞台音楽制作等、幅広く活躍中。
「東京キャラバン the 2nd」参加メンバー: Oshow (Vo. & Wbass)、Shinya (Guitars)、Ryosuke Sudo (Trumpet)、AG (Drums)、Youki Yano (Tenor Saxophone)、TOHO (Tuba & Euphonium)
REG☆STYLE/レグスタイル(ダブルダッチチーム)
世界を代表するプロダブルダッチチーム。NBA JAPAN GAMESやRed Bull AIR RACE World Championshipなど数々のBIGイベントにGUEST出演の経験を持ち、ダブルダッチの祭典『DOUBLE DUTCH CONTEST WORLD』では世界大会3連覇という偉業を果たす!二本のロープを巧みに操り、迫力あるアクロバットからダンスまで彼らの織りなすパフォーマンスは、皆様を魅了します!!
「東京キャラバン the 2nd」参加メンバー:KO-YA、KAI、KENGO
沢則行(人形劇師)
北海道小樽市出身。1991年にフランス、1992年に文化庁在外研修派遣でチェコへ。以後、プラハを拠点に世界20ヶ国以上で公演、また、チェコ国立芸術アカデミー 演劇・人形劇学部を始め、多くの教育現場で講座、ワークショップを行う。ヨーロッパ文化賞「フランツ・カフカ・メダル」授与、EU文化都市賞など、国際的受賞多数。日本国内では、NHK「みんなのうた」映像制作、「SWITCHインタビュー  達人達」出演、東京2020大会の公式文化プログラム「東京2020 NIPPONフェスティバル~巨大人形プロジェクト『モッコ』」の人形デザイン設計および人形製作操演総指揮を担う。極小から巨大まで、あらゆる人形(=フィギュア)を創造し 操演するところから、フィギュアアートシアタの第一人者とされる。
宇治野宗輝(アーティスト)
1964年東京都生まれ。90年代より「LOVE ARM(ラヴ・アーム)」シリーズをはじめとするサウンドスカルプチャーを制作、またそれらを使ったライヴパフォーマンスを行っている。2004年からは、大量消費社会が急速に拡大した20世紀以降の「物質世界のリサーチ」を基盤に、楽器、家電製品や自動車、家具、中古レコードなど、世界中どこにでもある日常的なモノと技術を再構成し、近代の文化を再定義するサウンド/スカルプチャー/パフォーマンスの複合プロジェクト「The Rotators」に取り組んでいる。2013年、個展「POP/LIFE」彫刻の森美術館(箱根)、ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」に参加ほか、日本のみならず世界各地の展覧会に 参加している。
花柳貴伊那(日本舞踊家)
1998年生まれ。6歳より日本舞踊を花柳貴答師に師事。
2008年坂東玉三郎特別舞踊公演『鏡獅子』胡蝶の精役、2010年新春花形歌舞伎にて    同役を務める。2020年東京藝術大学音楽学部邦楽科を卒業。安宅賞、同声会新人賞、  アカンサス音楽賞、東京藝大アートフェスにて日本舞踊創作曲『光』が優秀賞を受賞。 2021年度第15回奏楽堂企画『朔夜姫ー続・竹取物語ー』作・演出・主演。東京ミッド タウン日比谷〈NEXTアーティスト〉 に選出される。
自身で構成した創作日本舞踊作品の発表を主として活動。日本舞踊の古典的表現を要に、洋楽・現代曲など多分野の音楽への振付を行う。現在、同大学院音楽研究科に在籍中。
“東京キャラバン”アンサンブル
2015年「東京キャラバン~プロローグ~」を機に、野田秀樹の創作活動を支えるパフォーマーたちによって結成された演劇アンサンブル。野田秀樹が「東京キャラバン」に書き下ろした「物語」を演劇的に表現し、2015年の駒沢『旅立つ前夜~1940年の子供たち~』、2016年のリオデジャネイロ、仙台、相馬、六本木での『地球の反対側から来たお話』、2017年の京都『夏の魂の中で』、2019年の秋田『禁断の恋』、2020年の北海道『予告編という名の運命』などのパフォーマンスに参加し、観客を「東京キャラバン」の世界へと誘う。
「東京キャラバン the 2nd」メンバー:石川詩織、上村聡、川原田樹、末冨真由、 手代木花野、間瀬奈都美、松本誠、的場祐太、水口早香、吉田朋弘
参加アーティスト・クリエイター from 静岡
鈴木康広(アーティスト)
1979年静岡県生まれ。日常の見慣れた事象に新鮮な切り口を与える作品によって、世界の見方を問いかける活動を続けている。代表作に《ファスナーの船》、 《空気の人》、《まばたきの葉》など。美術館をはじめ、パブリックスペースでのコミッションワークなど国内外で作品展示を展開。2014年に水戸芸術館、 2017年に箱根 彫刻の森美術館、2021年にはイスラエルのティコティン日本美術館にて個展を開催。主な国際展として、セビリアビエンナーレ2008、瀬戸内国際芸術祭2010、第4回モスクワビエンナーレに出展。第1回ロンドン・デザイン・ ビエンナーレ2016日本代表。2014毎日デザイン賞受賞。2017年度文化庁文化交流使。令和4年度静岡県文化奨励賞受賞
静岡県立横須賀高等学校  郷土芸能部(三社祭礼囃子)
広大な遠州灘と緑豊かな小笠山に挟まれ、祭や街並、人々の心に江戸情緒を残す「遠州横須賀」にて平成8年創部。故郷の誇りである祭囃子を習い覚え伝えようと練習を重ねる。笛・太鼓・鉦で名調子を奏で、火吹男・岡目・般若の舞と粋な囃子方で盛り上げる。地元を愛し、地域リーダーとなるべく、出演やボランティア活動を続ける。
全国高等学校総合文化祭13回出場。平成30年度静岡県文化奨励賞受賞。令和2年度「地域伝統芸能奨励賞」受賞、令和3年度「ふじのくに文化財保存・活用推進団体」認定等。
参加アーティスト from 沖縄
琉球舞踊(立方:玉城匠、大浜暢明(静岡のみ)、上原崇弘(東京のみ) 地謡:玉城和樹、仲嶺良盛)
琉球舞踊は古代の祈りから生まれた祭祀芸の舞踊を基に、琉球王国の宮廷芸能として花開いた。時代の荒波をこえて琉球の心を伝え、2009年に重要無形文化財となり、2021年には二人の人間国宝も誕生するなど高い評価を得ている。今回は琉球舞踊の他、沖縄独自の歌舞劇「組踊」や琉球古典音楽などの分野でも活躍し、伝統を受け継ぎつつ、国内外で新たな挑戦を続ける若手・中堅メンバーが参加する
参加アーティスト from 北海道
公益社団法人北海道アイヌ協会(アイヌ古式舞踊)

公益社団法人北海道アイヌ協会
東京2020オリンピックからアイヌ文化を世界へ。全てのものを敬う心から築かれたアイヌ文化には世界平和に通じるものがある。そんなアイヌ民族の心を、世界に誇れる日本の心の一つとして世界に発信していく取組を進めており、東京2020オリンピックの公式プログラムとして、札幌大通公園の舞台で世界に向けて4日間5回にわたりパフォーマンスを披露した。
「東京キャラバン the 2nd」参加メンバー:秋辺日出男、貝澤太一、酒井真理、 早坂雅賀、早坂ユカ、藤岡千代美、山田良子、吉根加奈、渡邊かよ
イベント情報
『東京キャラバン the 2nd』
●日程&会場:
■静岡
2022年11月27日(日) 13:00~/16:30~
駿府城公園紅葉山庭園前広場(静岡県静岡市葵区駿府城公園1-1
■東京
2022年12月16日(金)16:30~、12月17日(土) 13:00~/16:30~
池袋西口公園野外劇場グローバルリング  シアター(東京都豊島区西池袋1-8-26)
●演   出:
野田秀樹(劇作家・演出家・役者)
●参加アーティスト:
前田敦子(女優)、浅草ジンタ(ミュージシャン)、REG☆STYLE(ダブルダッチチーム)、沢則行(人形劇師)、宇治野宗輝(アーティスト)、花柳貴伊那(日本舞踊家)、“東京キャラバン”アンサンブル(石川詩織、上村聡、川原田樹、末冨真由、手代木花野、間瀬奈都美、松本誠、的場祐太、水口早香、吉田朋弘)、琉球舞踊(立方:玉城匠、大浜暢明(静岡のみ)、上原崇弘(東京のみ) 地謡:玉城和樹、仲嶺良盛)、公益社団法人 北海道アイヌ協会(アイヌ古式舞踊)、静岡県立横須賀高等学校郷土芸能部(三社祭礼囃子)
●参加クリエイター :
鈴木康広(美術)、原摩利彦(音楽)、ひびのこづえ(衣装)、赤松絵利(ヘアメイク)、青木兼治(映像撮影)                                   
●メインビジュアル:はらわたちゅん子(アーティスト/デザイナー)
●主  催:
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、一般社団法人緊急事態舞台芸術ネットワーク(東京のみ)
●後  援:
静岡県、静岡市(静岡のみ)、豊島区(東京のみ)
●連  携:
公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場(東京のみ)
●協  賛:
キャンメイク、CEZANNE、ROSYROSA
●公式ウェブサイト:https://tokyocaravan.jp/the2nd
●公式SNS : 
Instagram https://www.instagram.com/tokyocaravan/
Facebook  https://www.facebook.com/tokyocaravan.official
当日席のご案内
当日席を各会場、各回でご用意しております。当日観覧整理券を各回開演60分前より先着順にて配布します。
♦注意事項:
•当日観覧整理券の配布は、お1人様1枚とさせていただきます。ご観覧されるご本人様がお越しください。
•観覧場所はお選びいただけません。また、複数名でご参加の方は全員おそろいになってお並びください。空席状況により、お連れ様とお席が離れる場合もございますので、 予めご了承ください。
•混乱回避や会場からの指導があった場合、当日観覧整理券の配布開始時間は当日予告なく急遽変更になる場合がございます。予めご了承ください。
•当日観覧整理券は、観覧応募ご当選者様入場後のご案内となるため、前もって配布 予定数をお知らせすることができません。また、立見席及び舞台が見えづらいお席等になる場合もございます。
•公演当日は寒くなることが予想されます。暖かい服装やブランケットをご持参でお越しください。
•写真及び映像撮影、録音は全て禁止となります。なお、公演当日、会場内ではオフィシャルカメラマン及び取材メディアによる写真及び映像撮影が行われます。客席が映る可能性がありますので、予めご了承ください。
•「東京キャラバン the 2nd」では、万が一新型コロナウイルス感染者が発生した場合の接触者の特定を目的として、ご観覧希望者様のお名前及びお電話番号を、当日観覧整理券にご記入いただきます。ご提供いただいた個人情報は適切に管理し、本事業の新型コロナウイルス感染拡大防止対策以外の目的では使用いたしません。
•ご提供いただいた個人情報は、万が一新型コロナウイルス感染者が発生した場合に、接触者特定等の目的のため、保健所等の公的機関へ情報を提供する場合があります。また、ご提供いただいた連絡先にご連絡する場合があります。
『東京キャラバン the 2nd』は、東京都の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」に沿った新型コロナウイルス感染拡大防止対策を講じて実施します。
必ず、「東京キャラバン the 2nd」公式ウェブサイト内の「新型コロナウイルス感染症対策とご来場の皆様へのお願い」をご確認いただき、マスクをご着用の上、ご来場ください。マスクをご着用でない方や、37.5度以上の発熱や体調不良が認められる方等は、当日ご入場をお断りする場合がございますので、予めご了承ください。
https://spice.eplus.jp/articles/311214

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

<ゴールデンカムイ>NHK「グレーテルのかまど」でカネ餅特集 “幻の餅”再現

2022-11-24 | アイヌ民族関連
マンタンウェブ11/23(水) 12:31配信
 さまざまな物語にちなんだスイーツを紹介するNHK・Eテレの番組「グレーテルのかまど」(月曜午後10時)の11月28日放送で、野田サトルさんの人気マンガ「ゴールデンカムイ」に登場するカネ餅を特集する。
 カネ餅は、秋田のマタギの間で伝えられてきた幻の餅で、義理の兄弟である谷垣源次郎と青山賢吉を巡る物語で重要な鍵を握っていた。番組では、秋田のマタギ発祥の地に伝わるシトギ餅や、「ゴールデンカムイ」に登場するクルミ入りのカネ餅を、文化や歴史と共に紹介。幻の餅の再現にも挑戦する。
 「ゴールデンカムイ」は、2014年に「週刊ヤングジャンプ」で連載をスタートし、今年4月に約8年にわたる連載に幕を下ろした。かつて日露戦争で活躍した“不死身の杉元”が、北海道で死刑囚が隠した埋蔵金の手掛かりをつかみ、アイヌの少女らと共に冒険を繰り広げる姿を描く。
 テレビアニメ第1期が2018年4~6月、第2期が同年10~12月、第3期が2020年10~12月に放送された。第4期は、TOKYO MXほかで放送中。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7d12b168a2028f8dde02c81df99668c00918149d

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

八王子NPOフェスティバル『東京たま未来メッセ』にて開催しました!

2022-11-24 | アイヌ民族関連
八王子ジャーニー2022.11.23
必要だと思ったらまず行動
JR八王子駅と京王八王子駅の中間に位置する東京たま未来メッセ。展示室(2400㎡)と、大小7つの会議室を備えます。4階~7階は保健所など公的施設が入っています。「今年は、開業したばかりのこの施設での開催を目指し実現できました。八王子は市民活動の盛んな地域です。本日は、60以上の団体が参加しています」と主催の市民活動支援センター。
約2000人を収容できる展示室は超満員。

これまで取材した団体や顔見知りの人に挨拶しながら、順番にブースを回りました。その中で、新しい団体がいくつも誕生している事に気付きました。そのひとつ「つながろう会」のブラジル出身のマルシアさんは、「社会には色々な人がいて、その中には困っている人もいる。そんな人がここに来ればつながって楽しくやれる、そんな団体です。行動しなければ何も始まらない」と。
下記の記事では会場で開催された、新たな企画「多文化共生写真展」を紹介します。
多文化共生写真展
11月13日(日)、東京たま未来メッセで、多文化共生写真展が開催されました。主催者の東さんは、「海外の友人との付き合いをきっかけに、海外の事情・文化やその事を発信(活動)している人の事をもっと知ってほしいと思い、写真展という形で企画しました」と。
協力者の一人で、ミャンマーから逃れてきたというマティダさんは、「軍事政権のもとで多くの若者が民主主義を取り戻すために命がけで闘い、私も二度拘束されました。そんな国内情勢や美しい祖国の事を知ってほしいです」と。他には、スリランカと日本の交流、クルド人難民の問題、フィリピンの識字教育支援活動、アイヌ、琉球コーナーなど。亀山仁さん(写真家)、とみざわきららさん(イラストレーター)らの協力で行われました。(中塚)
https://8dabe.com/2022/11/23/yomicco-2260/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

長生きは成功のもと!? 偉業を成し遂げた、たくましき5人の老人たち

2022-11-24 | アイヌ民族関連
サライ2022/11/23文/鈴木拓也
昨今は、「人生100年時代」という言葉とともに、「長生きリスク」が語られるようになった。
では、短命ならいいかと言えば、そんなわけではないだろう。歴史上に名を残した人物だって、その大半は長く生きたからこそ、天命をなすことができた。
今回は本書から、長生きのおかげで成功をつかみ取った「くそじじい」を5人紹介しよう。
古希になっても衰えない出世欲
『小倉百人一首』の選者として有名な藤原定家。定家はまた、19歳(数え年、以下同様)から74歳にわたる55年間書き続けた日記『明月記』の作者としても知られる。
これだけだと、風流を好む筆まめな文化人という印象だが、「自身の栄達への執着は並々ならぬもの」があったと、著者で古典エッセイストの大塚ひかりさんは指摘する。
例えば 40歳を過ぎた頃の日記には、「在朝の中将、皆非人、或は放埒の狂者、尾籠の白癡、凡卑の下﨟」と、希望の官位が得られなかった腹立ちで、ほかの任官者たちを罵倒している。
定家のすごさは、出世の意欲が、高齢者になっても衰えなかったことだ。69歳という、現代人でも多くが引退するような年頃(といっても当時の官僚の定年は70歳)に、中納言を目指して果敢な猟官活動を展開。「老衰甚し」の健康状態ながら、2年後の71歳の時に権中納言の座を得る。その後、『新勅撰和歌集』の編纂に携わるなど活躍し、最晩年には『小倉百人一首』を残す。
定家が、古希を迎えてますます立身出世できたのは、承久の乱によって京の権力バランスが崩れ、彼が仕えていた新興の九条家に脚光が当たったという幸運もある。しかし、それだけではない。
晩年になって願いが叶うタイプは、いつまで経っても野心を捨てない向きが多い。野心家と言うとイメージが良くないかもしれませんが、要は自分を見限らない、自分に失望しない、常人なら諦めるような状況でも自分に期待し続けるパワーがあるということです。
と、大塚さんが指摘するように、人一倍の野心家であったことが大きい。もちろん、長生きであったからこそ叶った偉業でもある。
40歳で元服という遅咲きからの大出世
定家より少し後の南北朝時代に、超遅咲きの逆転人生を歩んだのが、後崇光院伏見宮貞成(ごすこういん ふしみのみや さだふさ)だ。
北朝の崇光天皇の孫、栄仁(よしひと)親王の子として生まれながら、元服したのは40歳。第一子が生まれたのは45歳というから、本格的な人生自体のスタートが遅かった。
その後も、不遇が続く。子どもが生まれたのと相前後して父が薨去し、兄弟の治仁王も没した。このとき貞成は、治仁王を毒殺したのではとの噂を立てられ、称光天皇のお手つきと不倫したと疑われるなど、身に覚えのない嫌疑につきまとわれる。のちにすべて讒奏(ざんそう)であることが判明するが、貞成は生きた心地がしなかったに違いない。
そんな貞成にも、54歳になってチャンスが訪れる。出家予定の後小松院から、写経供養の一部を手伝ってほしいとの依頼があり、その依頼の返事にかこつけて、親王宣下を院に願い出た。後小松院は了承し、貞成は晴れて貞成親王となる。ところが――
親王になれたらなれたで、今度は称光天皇から、即位の野望があるのでは? という疑いを持たれてしまう。実際、その線もあったわけですが、疑惑の念に荒れ狂う称光天皇を憂えた後小松院は、自身の出家と共に、貞成にも出家を求めてきます。こうすれば子の称光天皇も納得すると踏んだわけです。(本書より)
驚くべきか、貞成は院の提案を受けて出家してしまう。
そんな貞成に、大きな転機が到来。まだ28歳だった称光天皇が崩御したのである。正当な跡継ぎの候補の多くがすでに夭折している中、貞成の子の彦仁親王に白羽の矢が立ち、1428年に即位式が行われる。貞成は、天皇の父となった。
やがて貞成は、野心家としての顔を前面に押し出し始める。自分の子である若い天皇に、太上天皇の尊号を要望。それが叶ったのは 13年後、76歳の時であったが、貞成はそれを辞退する。形式的な辞退なのか、その頃には野心を失っていたのか、本当のところは分からない。
シーボルトが感服した3人の「スーパーじじい」
時代はずっと下って、江戸時代の後期。大塚さんは、オランダ商館付医師であったドイツ人のシーボルトの著作『江戸参府紀行』に登場する「三人のスーパーじじい」を取り上げている。
大塚さんが筆頭にあげるのは、「薩摩侯」こと島津重豪(しげひで)。シーボルトが会った時は既に80を超える老侯であったが、「耳も目も全く衰えを見せず、強壮な体格をしておられたので、せいぜい六五歳にしか見えない」などと絶賛。オランダ語を交えながらの教養のある話しぶりに、シーボルトは惚れこんだ。
もう1人が、最上徳内。蝦夷地(北海道)調査隊の一員として何度も蝦夷地に渡り、当時その道の大専門家として知られた人物である。シーボルトは、著作の中で徳内を「尊敬している老友」「功労の多い立派な老人」と最大限の賛辞を送っている。それには理由がある。
これは徳内が、「絶対に秘密を厳守するという約束で、蝦夷の海と樺太島の略図が書いてある二枚の画布をわれわれに貸してくれた」(同四月十六日=旧暦三月十日)ためで、日本のことを調べる目的で来日しているシーボルト(スパイ説もあります)にとって、徳内が多大な利益をもたらしたということでもありますが、そうした功利的な面だけでは、この大きな敬意は説明できないものがあります。(本書より)
徳内は、著書『蝦夷草紙』の中で、松前藩によるアイヌの同化政策を批判的に論じていた。徳内としては、アイヌ独自の文化や習慣を尊重しながら治めるべきという考えであった。その先進的で、深い人間理解に裏打ちされた心情を、まだ若かったシーボルトは感服したというのが、大塚さんの見解だ。
3人目は、11代将軍家斉の侍医であった土生玄碩(はぶ げんせき)。シーボルトが瞳孔を広げる効果がある薬草を教えたことで、玄碩はお礼にと将軍から下賜された葵の御紋付きの外套をシーボルトに与えたエピソードがある。将軍からの下賜の品を外国人に贈ることは禁じられていた。そのことが後に明るみになり、玄碩は入獄の憂き目に遭う。長い獄中生活から許されたのは82歳の頃だという。
しかし、玄碩は挫けていなかった。医業を再開するや、「治療を求める者が門に満ち、隆盛を極め、八十七年の天寿を全うした」という。大塚さんは、眼病に悩む人のために、危険を冒して先進技術を得ようとしたプロ意識のある玄碩を、「スーパーじじい以外の何ものでもありません」と賛辞を送る。
* * *
人は誰しも、ある程度の年齢にさしかかると「あとは下り坂をおりてゆくしかない」と考えがちなもの。しかし、本書を読めば、何歳になってもたくましく活躍できるものだと励まされる。「長生きリスク」なんか跳ね飛ばして、長く元気に生きていこうではないか。
【今日の教養を高める1冊】
『くそじじいとくそばばあの日本史 長生きは成功のもと』

大塚ひかり著
ポプラ社
https://serai.jp/hobby/1098154

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『柳葉魚』って何と読む? スーパーで見かける“あの魚”が超難読だった…

2022-11-24 | アイヌ民族関連
フムム2022年11月23日(水)09:00
よく食卓に並ぶ身近な魚でも、漢字で書くとどんな字になるのか、知らないものも多いですよね。
例えば「柳葉魚」という魚。居酒屋のメニューにもある馴染み深い魚なのですが、何と読むか知っていますか?
■柳葉魚と書いて「ししゃも」と読む
なお、「柳葉魚」の正しい読みかたは「ししゃも」。言われてみれば確かに、大きさやシルエットは柳の葉のようですよね。
fumumu編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「柳葉魚」を何と読むか意識調査を行なったところ、選択肢のなかで「ししゃも」を選んだ人は全体で56.4%でした。
ちなみに、「やなぎばうお」と答えた人が13.1%、「きびなご」と答えた人が30.5%ほど。
関連記事:北海道で50年以上愛され続けるスイーツ! 「三方六」がユニークで絶品
■「柳葉魚(ししゃも)」の由来
ししゃもは、北海道の太平洋岸にだけ生息する日本固有の魚で、産卵のため河川を遡上する10月~11月にかけてが漁期とされています。
北海道十勝総合振興局の公式ページによると、「柳葉魚(ししゃも)」の由来は諸説あり、「柳の葉の魚」を意味するアイヌ語のスス・ハムまたは、シュシュ・ハモに由来しているとされ、「飢饉に苦しむ川下の人々を救うため、柳の葉を魚に変えた」など、地域によっていくつか言い伝えられているそう。
■女性に嬉しい栄養素も豊富
おつまみとしてのイメージも強いししゃもですが、北海道十勝総合振興局の公式ページによると、ししゃもはとにかくカルシウムが豊富で、「カルシウムの吸収を助けるビタミンD、若返りビタミンといわれるビタミンEが含まれています」とのこと。
食べかたとしては一般的な塩焼きのほかに、天ぷら、フライ、唐揚げ、甘露煮にしてもおいしいそう。
■私たちが食べている“ししゃも”は…
日本中の居酒屋やスーパーでみかけるししゃもですが、私たちが“ししゃも”として食べているものの多くが「カラフトシシャモ」というししゃもの代用品。北海道十勝総合振興局の公式ページによると、日本のししゃもは年間1,300トンほどしか漁獲されていないのに対して、カラフトシシャモは年間20,000トンほど輸入されているといいます。この事実にも驚きです…。
ししゃもを漢字で書く機会はあまりないと思いますが、飲み会などの席でちょっとした豆知識として披露できそうですね。
サラッと読んでデキる女子に!「fumumu難読漢字」記事一覧はコチラ
・合わせて読みたい→「徐に」は何と読む? 約3割が誤読…じつは意味を勘違いする人も多い言葉
(文/fumumu編集部・衣笠 あい)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2022年10月29日~2022年10月31日調査対象:全国10代~60代男女1000名 (有効回答数)
https://www.excite.co.jp/news/article/Fumumu_369754/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人身売買、殺害…アメリカで今なお先住民女性の被害深刻 差別や迫害の歴史が招いた負の連鎖

2022-11-24 | 先住民族関連
東京新聞2022年11月24日 06時00分
 米国で先住民女性が受ける深刻な暴力の実態に光が当たりはじめている。殺害や人身売買などが疑われる失踪事件が際立って多く、背景には差別や迫害の歴史が横たわる。米連邦捜査局(FBI)が行方不明者リストを公開するなど当局も事態改善に歩み出したが、先住民は「根本的な解決には偏見を取り除かなければならない」と主張する。(ニューヨーク・杉藤貴浩)
 米国の先住民問題 現在の米国に渡った欧州人(白人)は、植民地期から先住民と衝突。米独立後は領土を西に広げる過程で先住民を駆逐し、土地を奪った。伝染病の影響もあり、先住民の人口は激減。度重なる居住地の変更や差別、同化政策の失敗で、2018年の先住民の貧困率は約25%と、白人(約8%)や黒人(約21%)を上回る。アルコールや薬物依存も多い。20年の国勢調査では、先住民の血を引く人口は約970万人で全体の約3%。政府が認める部族は500を超える。
◆失踪した家族を捜して4000キロ
 先月9日、先住民ナバホ族の女性セラフィン・ウォーレンさん(41)は、西部アリゾナ州から約4000キロを4カ月かけて旅し、首都ワシントンにたどり着いた。知人の車にも助けられたが、ほとんどは徒歩。携帯電話の電波の届かない地域では道に迷い、犬にかまれ、15足の靴をはきつぶした。

9月、米南部ケンタッキー州を歩くセラフィン・ウォーレンさん=本人提供
 仕事も辞めて旅に出た理由は一つ。「世論の注目を集め、おばがどこに行ってしまったのか知りたかった」。おばのエラ・メイ・ベゲイさん=当時(62)=は昨年6月15日未明、アリゾナの先住民保護区の自宅から失踪。ベゲイさんのトラックが走り去るのが目撃されているが、「事件の詳細は分からず、捜査が進展しているのかも分からない」(ウォーレンさん)。
◆行方不明者は4倍、殺される確率は10倍
 こうした失踪事件は珍しくない。米国立犯罪情報センターなどによると、行方不明の先住民女性は全米で少なくとも5000人以上。先住民が多い西部モンタナ州では不明者の割合は白人の4倍。保護区の先住民女性が殺される確率は平均の10倍との報告もある。
 加害者は誰なのか。先住民擁護団体「ライジング・ハーツ」創設者のジョーダン・ダニエルさん(34)は「その多くは先住民ではない」と指摘。一例として、先住民保護区の周辺に、外部から流入する石油などの資源採掘労働者を挙げる。
 こうした労働者は数千人規模の仮設住宅に短期間、滞在する。コロラド大の研究によると、モンタナ州などの仮設住宅の周辺では2006~12年に暴力犯罪が70%増加し、先住民少女の誘拐未遂なども報道されている。
 先住民は保護区で独自の警察を持つが、原則として先住民以外を訴追できない。15年には連邦職員が先住民女性を暴行する事件が起きるなど、国家機関への不信は強く、広域捜査を行うFBIとの連携も不十分だ。「こうした状況を外部の者が性的人身売買や麻薬取引などに悪用する現実もある」とダニエルさん。
◆英語や白人文化強制が招いた後遺症
 配偶者ら身内からの暴力を受ける先住民女性も多い。米国では1970年ごろまで、先住民の子どもを親から引き離し、英語や白人文化を強制する寄宿学校が存続。親子の絆が断ち切られ、校内では心身や性的虐待が横行した。ダニエルさんは「この後遺症で家庭崩壊と暴力の連鎖が世代を超えて続いている」と話す。
 国民融和を目指すバイデン政権は昨年、先住民出身のハーランド内務長官の下で、先住民の未解決事件に取り組む専門部局を設置。FBIは今年7月、先住民の多いニューメキシコ州などで不明者リストを公表し、捜索強化に動きだした。
 おばの行方を捜すウォーレンさんは「白人女性の失踪事件と比べ、先住民女性の事件はあまりにも見過ごされてきた」と偏見や無関心の解消を訴えている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/215696

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バーバラ・ストライサンドら、森林破壊の問題に取り組むようEUに懇願

2022-11-24 | 先住民族関連
BANG Showbiz2022/11/23

バーバラ・ストライサンド(80)らが欧州連合(EU)の指導者らに対し森林破壊問題の解決に取り組むよう促している。バーバラの他、コールドプレイ、ジェイソン・モモア、スティング、アダム・マッケイ、ブライアン・アダムス、エマ・トンプソン、ジェーン・フォンダ、リサ・ボネットなどミュージシャン、俳優、アーティスト、ディレクターらが署名した声明は世界規模の森林破壊と闘う法律の制定を求めている。
「私たちは森林破壊、森林劣化、人権侵害がスーパーマーケット、カフェ、レストラン、コミュニティの中に存在しないことを保障する新たな強力な法律を求め立ち上がります」「更なる牧場や単一栽培の農園から尊い森を守ろうと闘う先住民族や地域社会に対する残酷な権利侵害を私たちは許しません」「EUの全てのリーダーたちが協力し、森林、先住民族、地域コミュニティを守る強力で大義のある法律を導入する必要があります」
今回署名した著名人らは地球を守る活動をする非営利団体ClientEarthと協力、一方欧州議会は9月に既にその法律に賛成票を投じており、欧州委員会と欧州理事会が現在最終案に向けて調整しているところだ。
同声明はこう続く。「この法律は私たち全員にとって深い意味を持つものです。森林は地球にとって極めて重要なものであり、気候変動の最良の解決法の一つです。そしてそれを守っているのが先住民族です」「大胆で野心的な新たなEUの法律こそが、不可逆的な気候変動を避け、かけがえのない生物の多様性を守ることに繋がります」
この運動は一般市民の支持を得ており、ある調査では8割以上のヨーロッパ住民が森林破壊を禁止する法律に賛成を示している。
© BANG Media International
https://nordot.app/968213283616718848

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「中国の脅威」に対する民意は? 台湾統一地方選挙「九合一」はここに注目 焦点となる台北、桃園、新竹の市長選

2022-11-24 | 先住民族関連
JBpress2022.11.24(木)(福島 香織:ジャーナリスト)
 11月26日に、台湾にとって重要な統一地方選挙「九合一」(9つの選挙を同時に行うの意)選挙の投開票が行われる。
 いずれの選挙も、国政に関わる政治家を選ぶ場ではなく、本来なら住民に身近な暮らしの問題を託す地元のリーダーを選ぶ選挙なのだが、習近平の3期目の総書記続投が決まり、「中国の脅威」をどのように台湾有権者が考えているかのリトマス試験紙的役割も果たす意味で注目されている。
 また与党に対する満足度が投票結果に表れるとして、現政権、つまり蔡英文執政の成績表的な意味合いも持つ。この選挙で民進党が良い結果を収めると、2024年の総統選挙で、習近平が敵視する民進党政権が勝つ可能性がそれだけ高まるということだ。
 民進党は92年コンセンサス(「一つの中国」原則の合意)を認めず、中国側から「台独(台湾独立)を画策している」と批判されている政党。国民党は党是として中国共産党と和平協議を行うことを掲げている平和統一派。そして、台北市長の柯文哲が2019年に創設した新党の民衆党は、米国とも中国ともビジネス上うまくやっていきたい友中親米を謳う日和見路線。
 そういう意味では、台湾の安全保障にも直結する重要な選挙だ。あと2日に迫る九合一選挙の注目点を解説したい。
2018年の九合一選挙では国民党が圧勝
 九合一は4年に一度行われる台湾の統一地方選挙である。6直轄市(台北、新北、桃園 台中、台南、高雄)市長、直轄市議員、県市長、県市議員、郷鎮首長(日本の町村長に相当)、郷鎮市民代表(日本の町村議員に相当)、里村長(日本の町長に相当)、山地先住民区長、先住民区民代表を選ぶ9つの選挙が行われる。
 22市県の首長と、910人の市県議、204人の郷鎮首長および先住民区長、2139人の郷鎮市民代表および先住民区民代表、7748人の里村長(嘉義市長選は候補者急逝のため12月18日に延期)が選出される。当選者は12月25日より就任することになる。
 有権者はおよそ1930万人。11月26日は午前8時から午後4時までの間に指定の投票場に赴き投票する。同時に、選挙権年齢を今の20歳以上から18歳以上に引き下げることの是非を問う公民投票も実施される。
 選挙の注目点は22市県の首長選挙だ。台湾地図の中で、この22市県のうち首長が民進党系であれば緑、国民党系であれば青に色付けされ、緑と青どちらが多いかということで民進党勝利、国民党勝利と報道される。
 2018年の九合一選挙では、高雄市長選で国民党候補・韓国瑜の選挙運動が一大ブームを引き起こし、台湾が青に染まり国民党圧勝となった。22市県首長の内訳は国民党15、民進党6、無所属(台北市の柯文哲)1。この時、国民党の救世主となった韓国瑜は2020年の総統選で国民党候補となったが、わずか2年で高雄市長の責任を投げ出した無責任さを含め、政治家としての資質のなさが有権者にもばれて、この時は現職候補の蔡英文が圧勝した。
 2018年の韓国瑜ブームには中国の「ネット水軍」と呼ばれるオンラインコメンテーターらによる台湾世論誘導があり、2020年の総統選では民進党が中国のこうしたネット世論誘導対策をうまく行えていた、という評価もある。韓国瑜が総統選出馬のために高雄市長を辞任したあとは、民進党の陳其邁が補選で選ばれ就任している。
 今回の九合一選挙だが、22市県の首長選挙で本来なら民進党が盛り返すことが期待されていた。だが、選挙直前の状況からみるに、民進党の盛り返しは期待できない。それどころか惨敗の可能性も言われ始めた。要因の1つは、柯文哲・台北市長が総統選出馬を念頭に作ったといわれる新党・民衆党の推薦・公認の候補が加わり、票の流れを複雑にしている部分がある。
桃園市長選、民進党と国民党の候補者が一騎打ち
 注目すべきは、まず6直轄市の市長がどうなるか。目下のところ台南、高雄、桃園の市長は民進党の緑、台中、新北は国民党、そして首都の台北が柯文哲の民衆党。台南と高雄は民進党候補が有利とされ、台中、新北は国民党が牙城を守るとみられる。
 焦点は、桃園と台北の激戦を誰が勝ち抜くかだ。
 北部はもともと国民党の票田だ。だが、桃園が県から直轄市に昇格した直後の2014年の九合一選挙で民進党の鄭文燦が当選し、2018年選挙もその行政手腕を評価されて再選した。
 鄭文燦は1990年3月に台湾の民主化を推し進めた野百合学生運動の呼びかけ人の一人。桃園市長就任後、県の財政を住宅問題や交通インフラ整備などに重点的に振り向け、市のGDPを急成長させた。それまで民進党の政治家は実務手腕がない、という評価を鄭文燦は覆したのだが、この鄭市長の遺産が、次の民進党候補に受け継がれるか。
 桃園市長選での民進党の後継候補は、民進党団幹事長の鄭運鵬、49歳。有名なSF作家である鄭運鴻氏の弟で、日本のガンダム好きであることでも知られる。桃園選挙区で二度にわたり立法委員(国会議員)選を勝ち抜いてきた有望株だ。
 対抗馬の国民党候補、張善政は68歳で、台北市長を務めた馬英九時代には行政院長を務めたベテラン。韓国瑜の2020年総統選出馬のときは副総統候補として並び立ったが、「蔡英文総統は子どもを生んだことがないため親の気持ちが分からない」といった未婚女性に対する蔑視と受け取られる発言をしたりして物議を醸した。最近、大手パソコンメーカー、エイサーの副社長時代、報告書で剽窃を行ったことが暴露されるスキャンダルも発生している。また張善政が有権者に送ったインスタントラーメンの価格が、選挙運動に使用してよい限度額30ニュー台湾ドルを超えていると鄭運鵬から指摘される「贈賄」問題も起きている。
 11月15日に発表された「ETtoday新聞雲」の調査では、鄭運鵬支持が35.3%、張善政支持が38.2%とほぼ互角で、一騎打ちの形となる。
女性有権者の不評を買った台北市長選候補者
 そして最大の注目選挙は台北市長選だ。無所属の現職・柯文哲市長が後継として推す女性候補・黄珊珊と、民進党候補の元厚生福利部長(厚生相)の陳時中、国民党候補で蒋介石の曾孫にあたる蒋萬安の三つ巴選となっている。
 ETtoday新聞雲の民意調査によれば、黄珊珊が22.5%、陳時中が29.4%、蒋萬安が37.9%で、イケメンで血統のよい国民党プリンスの蒋萬安有利の予測がでている。
 民進党の陳時中は、蔡英文政権の新型コロナ防疫政策の陣頭指揮をとり、その誠実で温厚な人柄から支持を得るという期待が民進党側にあったようだが、オミクロン株拡大で、その「ウリ」であった「台湾新型コロナ防疫政策の成果」の印象が薄らいでしまった。国民党からは「中国からのワクチン輸入を妨害した」として、蔡英文の新型コロナ防疫政策は失敗と批判されている。
 ちなみにBBCによれば、オックスフォード大学のデータベースを基に世界38カ国のOECD国家の百万人口単位の累積死亡数は443.38人で、台湾より少ないのはニュージーランド(384.43人)、日本(351.83人)、シンガポール(294.85人)だけ。強制措置をとって市民に我慢を強いた台湾の厳格な防疫政策に比して、この数字を成功とするか、失敗とするかは意見の分かれるところである。
 さらに陳時中の支持率が伸び悩んだのは、選挙戦があまりに下手であったことも一因だ。最大の失敗は9月3日、台北市が管轄する7200の公衆トイレを将来的にスマートトイレ(ウォッシュレット付き、自動洗浄の高機能トイレ)に更新するという記者発表時に流したPRビデオだ。男性タレントがトイレで紙がないことに気づいて、ドア越しに紙をくれるように焦って呼びかける。すると陳時中がトイレのドアの上から痴漢のようにのぞいて、にこやかにスマートトイレの便座を渡すというものだった。その様子が「気持ち悪い」と女性有権者の不評を買ったのだ。
 その後、懸命に謝罪するも、一度広がった「痴漢みたい」という印象はなかなか払拭できなかった。このPRビデオを作った陳時中PRチームも、ゴーサインを出した陳時中自身も、ユーモアのセンスに欠け有権者心理に疎いことが判明してしまった。
新竹市長選、女性候補者がスキャンダルで潰し合い
 もう1つの注目点は、台湾で最も金持ちが集まる都市、新竹市の市長選だ。
 2014年から民進党の林智堅が市長を務めていたが、市長任期は最大で2期8年なので、桃園市長選に出馬するつもりだった。だが出馬のために新竹市長を辞任した直後、過去の台湾大学と中華大学の修士論文剽窃スキャンダルが暴露され、学位を抹消される騒ぎとなり、立候補を辞退する羽目になった。この事件は桃園市の民進党候補への評判を悪くするだけでなく、元新竹市副市長で新竹市長選の民進党候補、沈慧虹を失速させることにもなった。
 新竹では、民衆党公認の女性候補の高虹安、国民党候補の林耕仁、民進党候補の沈慧虹による三つ巴選となっているが、現状では高虹安と沈慧虹の女性候補同士が収賄スキャンダルで潰し合っている。高虹安が、沈慧虹と前市長の林智堅が汚職していると発言し、沈慧虹がこれを名誉棄損、選挙妨害であると刑事告訴。これで国民党候補の林耕仁が今のところ有利になっている。それまでは高虹安が有利とみられ、新竹市と台北市で民衆党公認・推薦候補が勝利すれば、柯文哲が2024年の総統選に出馬する可能性も高まるとみられていた。
 今の情勢を冷静に見れば、民進党は新竹を失い、下手をすれば台北と桃園を落とすかもしれない。確実に首長を取れるのは22市県中、台南市、高雄市、嘉義県、屏東県の4市県のみ。台北と桃園が取れれば、むしろ民進党大勝利と見出しを打つだろう。桃園を死守できても台北を国民党に奪われれば、それは蔡英文執政にケチがついたということになり、2024年の民進党総統選候補にも影響を与える。
蔡英文政権は「中国の脅威」を追い風と見て油断?
 選挙戦が始まる前に中国がさんざん台湾に対して軍事恫喝めいた行動を行ったことで、「抗中保台」(中国に抵抗して台湾を守る)が争点になれば民進党有利と言われていた。蔡英文政権は「中国の脅威」を追い風と見て油断していた部分があったかもしれない。
 だが、中国の脅威が高まれば、与党としては徴兵制度延長議論や防衛費増問題に向き合わねばならず、野党側の「青年たちを戦場に行かせるのか」という訴えは現実味を帯び始める。そんな重いテーマは、国政と関係のない九合一選挙で争点化とするのも難しかったようだ。
 ただ、台湾の選挙は一夜で空気が変わることがたびたびある。この選挙が2024年の総統選にどのような影響をもたらすかについては、選挙の結果を見てから考えてみよう。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/72853

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

精選69軒の山海台湾料理グルメ巡礼:2022ディープな台湾旅の新しい選択

2022-11-24 | 先住民族関連
秋田魁新報2022年11月23日

AsiaNet 98883
【台北、2022年11月23日PRNewswire】 各国の水際制限が解除されたに伴い、世界の観光旅行は正常な軌道に復帰しつつあるだけでなく、爆発的な勢いで席巻しています。グルメの島として世界中に名を馳せている「台湾」は、コロナ禍前にショーロンポー、タピオカミルクティーなどの国民的グルメがその勢力を世界中に拡大しました。特にタピオカミルクティーは「タピオカ外交」とのニックネームまであり、賓客をもてなす際のファーストチョイスになっていますが、B級グルメだけでなく、台湾料理のおいしさも徐々に世界の表舞台に躍り出ています。交通部観光局のインバウンド客の調査によると、外国人が台湾観光に来るのは、グルメと美しい風景はその大きな二つの理由だそうです。2022ミシュランガイドが発表した台湾ビブグルマンでは、台湾の北部、中部、南部で141軒がリストアップされていますが、その中には台湾料理の精神に通じている特色あるレストランが多く含まれています。
 世界は非常に大きく、言語、距離、肌の色などが、知らず知らずのうちに人と人との間に溝を生じさせていますが。「食べる」ことは世界共通の言語で、言語を必要とせずに感じ取ることができるため、留学生が1杯の滷肉飯(ルーローファン:肉味噌かけご飯)で新しい友人と知り合ったという話をよく耳にします。グルメ外交のエネルギーは津々浦々までに及び、経済部も3年連続で「台湾料理レストラン」選抜を推進して、地元の特色をよく持つ台湾料理を世界に推薦しています。今年は「山海台湾料理」を軸にして、台湾産の食材を使い、台湾の豊饒な現地物産を普及させます。台湾全土から69軒の「2022山海台湾料理レストラン」を厳選し、その中から更に代表的なレストランを10軒選出しました。グルメの方々はこの資料を頼りに巡り、山海台湾料理の文化エッセンスを深く体験し、舌でもグルメをお楽しみください。
 山の珍味から海の幸まで、台湾料理は何から何まで揃っていると言えます。創立40年以上の「新東南海鮮餐庁」、先住民の風情を有す「芭達桑原住民主題餐庁」、新鮮且つ特色ある海鮮を提供する「梅子活海鮮餐庁」、紹興宴で有名な「金都餐庁」、レトロな趣きが溢れている「稲香村懐旧料理」、辦桌(出張宴会サービス)をアップグレードした「阿勇家餐飲事業」、客家の田園風味が漂う「池農田媽媽養生美食餐坊」、東港の脂の乗った海鮮を使う「忠東港海鮮餐庁」、金門の宴会料理の名店「盈春閣餐庁」、澎湖現地の旬の海鮮を網羅する「聚味軒海鮮中餐庁」などは、台湾の食材で台湾生活の様々な思い出を再現し、「山海台湾料理」の特色を際立たせ、本格的な「台湾のおいしさ」を表します。
 厳選した台湾料理の一つ一つはシェフたちの思考と工夫の表しで、食材に宿っている当地の精神からオリジナリティーと特色のあるグルメを生み出し、その上美学の要素に加えて台湾料理に斬新な風貌を与えています。「当地の文化を理解するには、当地のグルメから始めるべし」とよく言われます。まだ台湾に馴染みのない外国人観光客でも、生え抜きの台湾人でも、2022山海台湾料理レストランのリストからスタートし、台湾を食べ歩き、グルメ巡礼から台湾各地の文化と食材の美しさを知ってみてはいかがでしょうか。
《2022山海台湾料理レストラン選出店ハンドブック》デジタルブック(サイト:https://www.tw-cuisine.tw/ebook2022/mobile/index.html )
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211230219-O1-xmWZnTbG】
写真1:2022山海台湾料理選抜、台湾各地の特色ある台湾料理レストランを推薦
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211230219-O2-u0Uf1e89】
写真2: 山海台湾料理に原住民料理を融合して、多様な飲食文化を表す
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202211230219-O3-yyG5MmF4】
写真3:今年度台湾料理デジタルブックは台湾全土の本場台湾料理情報を網羅
画像添付リンク:
Link: http://asianetnews.net/view-attachment?attach-id=434254
画像説明:今年度台湾料理デジタルブックは台湾全土の本場台湾料理情報を網羅
Link: http://asianetnews.net/view-attachment?attach-id=434256
画像説明:2022山海台湾料理選抜、台湾各地の特色ある台湾料理レストランを推薦
Link: http://asianetnews.net/view-attachment?attach-id=434257
画像説明:山海台湾料理に原住民料理を融合して、多様な飲食文化を表す
(日本語リリース:クライアント提供)
https://www.sakigake.jp/news/article/20221123PR0008/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミンツバーグ教授が語る 民主主義の復権と母国カナダ

2022-11-24 | 先住民族関連
トラベルクローズアップ2022/11/24

バランスのとれた民主主義が世界的な課題解決につながると説くヘンリー・ミンツバーグ教授(写真はリサ・ミンツバーグ氏撮影)
世界的な経営学者、カナダ・マギル大学のヘンリー・ミンツバーグ教授は近年、民主主義の再構築を訴えている。気候変動や経済格差、ポピュリズムの台頭など世界的な課題を解決するには社会がバランスを取り戻す必要があると考えるからだ。そのうえで、相対的にバランスの取れている国として、北欧諸国や日本のほか母国カナダを挙げる。経営学の権威であると同時に、カナダの自然を愛するアウトドア愛好家としても知られるミンツバーグ教授に民主主義の行方とカナダの生活について聞いた。
――著書『私たちはどこまで資本主義に従うのか』などを通じ、社会がバランスを取り戻すことが重要だと訴えています。
それは民主主義の復権と呼ぶこともできます。それぞれが自分の利益だけを追求するようなリベラルな民主主義ではなく、バランスのとれた民主主義の復権が必要と考えています。なぜなら、リベラルに偏った民主主義は人々の生活より、企業の自由を優先するからです。炭素エネルギーの膨大な消費による気候変動や所得格差など私たちが直面している問題を考えてみてください。これらすべての問題は世界が、資本主義に偏っていたり、ポピュリズムに偏っていたりして、バランスを失ったことが原因で起きています。気候変動の問題も所得格差も社会のバランスを是正しない限り解決しません。社会のバランスは私たちが直面する問題を解決するための前提条件なのです。
政府、民間、多元の3セクターが支える社会を
――バランスのとれた民主主義のためには何が必要でしょうか。
バランスがとれた民主主義とは、国民に尊敬される政府による政府セクター、責任ある企業からなる民間セクター、NGOのようなコミュニティーである多元セクターの3つのセクターに支えられます。カギを握るのが多元セクターです。草の根レベルから始まったコミュニティーシップを通じて、政府にやるべきことをさせて、企業に責任ある行動を促し、社会の変革につなげます。
――バランスの取れた国として北欧諸国や日本のほか、母国のカナダを挙げています。
カナダはいつも米国の対極に位置していました。これまで米国に不満を持つ多くの人が移り住んできました。ベトナム戦争中にも「戦いたくない」とした米国人を受け入れてきました。カナダはそうした人々にとても寛容な国であるといえます。
2004年にテレビ局のカナダ放送協会が実施した「最も偉大なカナダ人」の調査で1位に選ばれたのはトミー・ダグラスというサスカチワン州の州知事でした。彼は国民皆保険制度の礎を築き「カナダの医療の父」と呼ばれている人です。ホッケー選手でもなければ、首相でもない人物が選ばれたことはカナダ人の特性をよく表していると思います。
アウトドア活動通じ自然のバランス保つ重要性を実感
――カナダには自然が多くあります。このこともバランスや寛容さに関係していますか。
バランスを保ち、寛容さを備えている国は北半球に多いですね。寒い気候だと忍耐や寛容が身に着くのかもしれません。自然に対する敬意のようなものが、バランスを考えるうえの基礎になっているのでしょう。カナダには昔から多くの先住民の方が住んでいます。彼らは常に自然の均衡を保つことに気を配ってきました。食料のために狩猟をするうえでも、必要な分しか狩猟しないなど、将来にわたって自然環境を維持しようとしてきました。カナダにはこうした考え方が根付いています。
――カナダは移民大国でもあります。
カナダはとても興味深い国です。移民大国ですが、支配的な文化グループはありません。私が住むケベック州はフランス語圏ですが、カナダの他の地域は英語圏です。東部にあるカナダ第2の都市であるトロントでは、母国語が英語でもフランス語でもない人が増えています。テレビ番組のキャスターにはヒジャブを被ったイスラム教徒の女性や中国系の女性もいます。米国の移民は世代を経るにつれ米国の社会や文化に融合していくようにもみえますが、カナダの場合はそれぞれの文化を大事にし、文化を継承して生きています。
カナダではいろいろな文化的背景を持った人が互いに尊重し合い、働き、暮らしています。移民をただ受け入れるだけでなく、彼らが快適に暮らせるようにしていることが寛容性を育んでいるといえます。
――日々の生活のなかで、どのようなアウトドア活動を楽しんでいますか。
私は今、モントリオールの北の湖のそばに住んでいます。周囲に家は15軒ほどしかない自然にかこまれた地域でカヌーや冬には凍った湖でスケートを楽しんでいます。自然のなかで暮らしていると、空気や食べ物もすべて自然の一部と感じられます。生きていくうえで、自然のバランスを保つことが重要だと実感します。
ヘンリー・ミンツバーグ氏 カナダ・マギル大学教授
1939年生まれ。61年マギル大卒、68年米マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院で博士号取得。現場と実践への応用を重視した経営戦略で知られ、日本のビジネスパーソンにもファンが多い。主な著書に『マネジャーの実像』『戦略サファリ』『私たちはどこまで資本主義に従うのか』など。
(聞き手は町田猛)
https://style.nikkei.com/article/DGXZQOLM179QW0X11C22A1000000

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする