北海道新聞11/09 05:00

クリーム色のバットに並べられた金の刀を道内外の研究者に説明する高畠館長(手前右)
【枝幸】国立歴史民俗博物館(歴博、千葉県)が本年度から3カ年の計画で始めた共同研究に、道北からはオホーツクミュージアムえさしの高畠孝宗館長が参加している。高畠館長を含め考古学者ら10人による研究会も町内で開かれ、目梨泊遺跡で発掘されて同ミュージアムが所蔵する金銅装直刀(金の刀)の由来解明に期待が掛かっている。
研究タイトルは「交流・環境からみたオホーツク文化・擦文文化、アイヌ文化―その成立・展開過程―」で、北海道の古代史を物の動きと人のつながりからとらえ直すのが狙い。北海道博物館(札幌)の鈴木琢也学芸主幹が研究代表者を務め全国の15人が参加する。
枝幸での研究会は10月29~31日に実施。オホーツク文化期(5~9世紀)の代表的な遺跡で交易の重要拠点だったとみられる目梨泊遺跡や、出土品の現物を観察して議論を深めた。
初日は同ミュージアムに集まった歴博研究部の林部均教授らメンバーが、高畠館長から説明を受けながら、金の刀など約100点の形や特徴を確認。他の地域の出土品との違いや共通点などを話し合った。鈴木学芸主幹は「さまざまな分野の専門家が参加しており、これまでにない多角的な視点から研究を深めていきたい」と意欲を語った。
2018年の発掘調査に参加していた枝幸高生が発見した金の刀は、東北以北では初めての出土で考古学的な注目を集めている。高畠館長は「東北地方の研究者にも見てもらえる機会。目梨泊にもたらされた経緯が解明されれば、文化財としての価値がさらに高まる」と話している。(佐々木克昌)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/757673/


クリーム色のバットに並べられた金の刀を道内外の研究者に説明する高畠館長(手前右)
【枝幸】国立歴史民俗博物館(歴博、千葉県)が本年度から3カ年の計画で始めた共同研究に、道北からはオホーツクミュージアムえさしの高畠孝宗館長が参加している。高畠館長を含め考古学者ら10人による研究会も町内で開かれ、目梨泊遺跡で発掘されて同ミュージアムが所蔵する金銅装直刀(金の刀)の由来解明に期待が掛かっている。
研究タイトルは「交流・環境からみたオホーツク文化・擦文文化、アイヌ文化―その成立・展開過程―」で、北海道の古代史を物の動きと人のつながりからとらえ直すのが狙い。北海道博物館(札幌)の鈴木琢也学芸主幹が研究代表者を務め全国の15人が参加する。
枝幸での研究会は10月29~31日に実施。オホーツク文化期(5~9世紀)の代表的な遺跡で交易の重要拠点だったとみられる目梨泊遺跡や、出土品の現物を観察して議論を深めた。
初日は同ミュージアムに集まった歴博研究部の林部均教授らメンバーが、高畠館長から説明を受けながら、金の刀など約100点の形や特徴を確認。他の地域の出土品との違いや共通点などを話し合った。鈴木学芸主幹は「さまざまな分野の専門家が参加しており、これまでにない多角的な視点から研究を深めていきたい」と意欲を語った。
2018年の発掘調査に参加していた枝幸高生が発見した金の刀は、東北以北では初めての出土で考古学的な注目を集めている。高畠館長は「東北地方の研究者にも見てもらえる機会。目梨泊にもたらされた経緯が解明されれば、文化財としての価値がさらに高まる」と話している。(佐々木克昌)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/757673/