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アイヌ民族の工芸家、CFで教育資金 文様のストール商品化

2023-01-06 | アイヌ民族関連
北海道新聞01/05 22:32

アイヌ文様のストールを商品化した早坂ユカさん
 「美しいアイヌ文様を日常のファッションに取り入れてみませんか?」。旭川出身のアイヌ民族で工芸家の早坂ユカさん(53)=札幌在住=が、アイヌ文様をデザインしたストールを商品化し、クラウドファンディング(CF)で購入予約を受け付けている。売り上げの一部をアイヌ民族の子どもたちの教育資金として寄付する計画。アイヌ文化の付加価値を高め、民族運動を支える新たな試みだ。
 早坂さんは母親の杉村忍さん(75)、伯母の故伊澤修子さん、アイヌ民族の工芸家故加藤町子さんから、刺しゅう、木彫、織物の手ほどきを受けた。芸術家集団「アイヌ・アート・プロジェクト」のメンバーとしても活躍している。
 2020年、アイヌ工芸品の商品開発を行う札幌市の事業に参加。そこで作った試作品を基に、衣装製作会社スージーパーカー(札幌)と共同で商品化した。電通北海道(札幌)が販売を支援している。
 ストールはポリエステル製で長さ170センチ、幅90センチ。早坂さんの作ったタペストリーに施された文様を印刷している。刺しゅうの細かなステッチまで描いた精緻なデザインが特徴だ。アイヌ民族の意見が商品に反映されていることを保証する、札幌アイヌ協会の「札幌アイヌデザイン認証制度」の認定を受けている。
 売り上げの一部をアイヌ民族の子どもたちの教育資金として、自身の所属する札幌アイヌ協会に寄付する予定。早坂さんは「アイヌ文化の価値を高めて自分たちで必要な資金を得て、子育てに苦労している家庭を支える仕組みをつくりたい」と話している。
 1枚1万8千円。ネイビーとオレンジの2種類がある。CFサイトは「Makuake(マクアケ)」で、出品者の思いに共感し応援の気持ちを込めて購入する「応援購入」を利用。1月28日まで受け付けている。問い合わせは早坂さん(syun.yuni@gmail.com)へ。(中村康利)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/783971/

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人口670人の寒村に全国から志願者 国内唯一の村立高校の魅力とは

2023-01-06 | アイヌ民族関連
毎日新聞1/5(木) 6:30配信
 全国唯一の全日制村立高校が人口約670人と北海道で一番小さな村、音威子府(おといねっぷ)村にある。北海道おといねっぷ美術工芸高校(通称・おと高)。人口規模だけで見ると、奈良県の下北山村や黒滝村、島根県・隠岐の知夫村(ちぶむら)が自前の高校を持っているようなものだ。雪深い過疎の村に、いかなる経緯でおと高が生まれ、どんな役割を果たしているのだろうか。そして生徒たちはどんな学校生活を送っているのか。それが知りたくて昨年10月、現地を訪ねた。【山本直】
 ◇かつては入学者6人の年も
 「シュッ、シュッ、シュッ」。組み立て実習室にかんなを掛ける小さな音が響いていた。木工制作の授業で、作業着に身を包んだ2年の生徒たちが無心に木材に向かっている。部屋の一角には個々の道具箱を入れた棚。村上俊樹教頭が「入学前に自分で道具箱を作り、持参するんです」と教えてくれた。
 音威子府村は稚内と旭川のほぼ真ん中に位置。冬は氷点下30度を下回ることもある極寒の地だ。深刻な人口減少に直面した村は1970年代後半、豊かな森林資源を生かし「森と匠(たくみ)の村」として活性化を図る計画を立てた。アイヌにルーツを持つ現代彫刻家の砂澤ビッキを78年に招へい。廃校になった小学校を活動拠点となるアトリエ兼自宅として提供した。ビッキは89年に病死したが、匠の村の精神的支柱となった。
 併せて進められたのが定時制だった村立音威子府高校の工芸科への転換だ。78年の入学者が6人にまで落ち込み、志願者数の回復が課題になっていた。当時のことに詳しい砂澤ビッキ記念館の河上実名誉館長(83)は「次に志願者が10人を切ったら廃校というところまで追い詰められていた。工芸科にしたのは、周辺にある商業科や工業科の高校と競合しないからという事情もあった」と振り返る。
 道立高校は基本的に道内出身者しか受験できないが、村立なら全国から生徒を集められるメリットがある。音威子府高校は84年、全日制工芸科への転換を果たし、2002年に現校名となった。
 今年度の生徒数は110人。札幌や旭川など道内出身者が多いが、道外も23人いる。そのうち最も南は鹿児島県・沖永良部島で、近畿では京都府や兵庫県の中学出身者がいる。一方で村内の出身者は1人しかいない。
 個性や能力を伸ばすため、2年次から美術か工芸を選択できるコース制を導入。例年8割程度が大学や専門学校へ進学する。
 最終学年に取り組む卒業制作は高校生活の集大成。テーマの確定から制作概要・計画の提出、授業での発表までほぼ1年かけて取り組む。工芸では椅子や机、棚など、絵画は100号(長辺1620ミリ)前後の作品が多く、玄関ホールに1年間飾られ、全国からの視察者らが見学できるようにしている。
 クラブ活動も盛んで全員がいずれかの部に所属。美術部、工芸部は14年連続で全国総合文化祭に進出し、クロスカントリースキー部は全国高校スキー大会で男子4回、女子1回の総合優勝歴がある。
 ◇カラオケも書店もないけれど
 気になるのは生徒たちの暮らしだ。学校から徒歩2分のチセネシリ寮に、現在は生徒全員が入寮している。春・夏・冬の長期休暇の他、ゴールデンウイークと10月初めに設ける「秋休み」にも帰省できるよう配慮。ちなみにチセネシリはアイヌ語で「家のような山」を意味
 カラオケやゲームセンターはもちろん書店も村内にはない。生徒たちは徒歩圏内に1軒ずつあるコンビニか雑貨店に足を運び、菓子や飲み物、夜食用カップ麺などを購入。近くの公民館にある小さな図書館を利用する生徒もいる。
 「ないものだらけ」のように見えるが、志を持って集まった生徒たちはさして不便を感じていないようだ。今はスマホがあれば不自由と感じないのも理由の一つらしい。村上教頭は「スマホは生徒全員が持っているのではないでしょうか。定期的に大型スーパーなどがある名寄(なよろ)市へバスを出していますが、寮に残っている生徒もけっこういます」と笑う。
 志望者は全国から集まり、16年度には競争倍率が2倍になるなど成果を上げてきた。ただ、ここ数年は志願者が漸減傾向にあるといい、関係者は募集に力を入れたいとしている。学校見学には事前連絡(01656・5・3044)が必要。
 ◇おと高は「村の希望」
 音威子府村は国鉄宗谷線と天北線が分岐する交通の要衝として発展。1950年には約4200人が暮らしていた。しかし、87年の国鉄分割民営化や89年の天北線廃止に加え、後継者不在による離農や商店などの廃業が重なり、大幅な人口減少が続いた。音威子府高校が工芸科に転換(84年)した頃は2000人余りに半減していた。
 現在はソバを中心とする畑作と酪農を中心とした農業が基幹産業。とはいえ畑作15戸、酪農・畜産2戸、牧草4戸だけで、「森と匠の村」の礎の林業についてもチップ工場1軒、伐採・造林関連1軒となっている。
 村の懐事情は厳しく、2022年度一般会計予算20億4600万円のうち、村税収入は8649万円。公的サービスに格差が生じないよう国が地方自治体へ支出する地方交付税交付金が収入の約70%を占めている。
 休日には村民の多くが約50キロ南の名寄市などへ買い物に出かける。村立診療所はあるが、専門的治療を受けるため、名寄市や旭川市、札幌市の総合病院にまで足を延ばさざるを得ない村民もおり、医療を求めて離村する高齢者が少なくない。
 そんな村にとって、おと高は「希望」だ。村外の中学出身者は村へ住民票を移すことが入学の条件となっており、生徒110人の他、教職員やその家族を合わせた150名前後が学校関係者。つまり村人口の2割以上をおと高関係者が占める。
 最近は新型コロナウイルス禍で中止を余儀なくされたケースもあるが、村民運動会や文化祭などの行事にもおと高生が参加し、村民と交流している。
 村地域振興室は「おと高生が村で生活・活動することで、村全体が明るくなってにぎわいが生まれ、活性化につながっている。マスコミに取り上げられることも多く、村の知名度も高まり、村民も誇りに思っている」と評価している。
 最大の課題は、おと高の卒業生のほとんどが村を離れ、戻ってこない点にある。
 村は「まち・ひと・しごと総合戦略」で、おと高を最大の強みと位置付け、卒業生の地元企業への就業、移住の促進を目指している。中小企業振興基本条例では、卒業生を雇用した場合の支援や起業支援、医療等従事希望者への修学金貸付助成も実施。だが利用実績はない。Uターンの引っ越し経費の助成制度も利用は2~3例という。
 村によると、12年度以降、卒業生16人が村に戻ったが、現在もとどまっているのは4人。村地域振興室は「地元に働く場所がないことが一番の原因。現実は非常に厳しい」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/919bb0c02f83405549779b70be147d4e8f74f3d2

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古代から現代までの「文体のサンプル」、前代未聞のアンソロジー

2023-01-06 | アイヌ民族関連
オールレビュース2023年01月05日(木)12:00

『日本語のために』(河出書房新社)
◆祝詞から憲法までの言葉の姿
思考と文体は相互に影響し合う。リテラシー(読み書き能力)は時代とともに変化する。日本語はどのように変遷してきたのか。本書は、古代から現代までのさまざまな「文体のサンプル」と考察から成るアンソロジーだ。目次を見るだけでも面白い。祝詞(のりと)、漢詩文、仏典、キリスト教典、琉球語やアイヌ語の作品、いろはうたや五十音図、音韻と表記の考察、シェークスピアの訳、大日本帝国憲法や日本国憲法など、政治をめぐる言葉の例もある。
たとえば祝詞は「六月(みなづき)の晦(みそか)の大祓(おおはらい)」が取り上げられている。編者による現代語訳の前に原文の書き下し文が置かれる。原文の感じも味わえるようにという工夫だ。その直後、大野晋の編著による『古典基礎語辞典』が紹介されている。「なる【成る・生る】」「こと【言・事】」「もの【物・者】」など、気になる項目の抜粋が並ぶ。
漢詩文の章では、菅原道真、一休宗純、良寛の他に、英語英文学と漢詩文との間で葛藤した夏目漱石の漢詩が収録されている。幕末明治期のベストセラーである頼山陽『日本外史』も「壇浦の戦」の箇所など、ごく一部分だが収められている。武家の興亡を描くこの書物が、訓読体の音声の調子を伝える例ともなっている。
聖書の「マタイによる福音書」第二六章が、文語訳、口語訳、新共同訳など五種の訳で示され、さらに「ケセン語訳」が置かれる。岩手県・気仙沼あたりの方言。シェークスピアの「ハムレット」は、六人の訳が並ぶが、そこには差異と驚きがある。時代とともに移り変わる言葉の姿を眺めようとする本書の方針が見て取れる。
八八八六の音韻による琉歌や、樺太アイヌの記録なども収録。広い視野から眺め渡された日本語の多様な状態だ。小松英雄のいろはうたの考察、松岡正剛による「馬渕和夫『五十音図の話』について」、高島俊男「新村出(しんむらいずる)の痛憤」など、音韻と表記をめぐる論考も、日本語の現状と今後を考える上で興味深い例だ。永川玲二「意味とひびき――日本語の表現力について」や中井久夫「私の日本語雑記」なども、それぞれ簡明な筆致でわかりやすく、示唆に富む。
漢文訓読体の大日本帝国憲法の後に、高橋源一郎訳「終戦の詔書」が置かれる。言葉の意味とニュアンスの前で、考えさせられる。ふだん、言葉を読むとき、私たちは言葉のどこを見ているのだろうか。近代国家体制が作り出した「国語」は便利。だが切り捨ててきたものも少なくない。本書は、そんなことを考えることが可能な現在ではないか、と力強く問い掛ける、前代未聞のアンソロジーだ。
【書き手】
蜂飼 耳
詩人。1974年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了(専攻は上代文学)。詩集に、『現代詩文庫・蜂飼耳詩集』『いまにもうるおっていく陣地』『食うものは食われる夜』『隠す葉』『顔をあらう水』。文集に、『孔雀の羽の目がみてる』『空を引き寄せる石』『秘密のおこない』『空席日誌』『おいしそうな草』。小説に、『紅水晶』『転身』など。絵本に、『うきわねこ』(絵/牧野千穂)『ふくろうのオカリナ』(絵/竹上妙)など。童話集に、『のろのろひつじとせかせかひつじ』などがある。
【初出メディア】
朝日新聞 2016年10月2日
【書誌情報】
日本語のために
編集:池澤 夏樹
出版社:河出書房新社
装丁:単行本(480ページ)
発売日:2016-08-26
ISBN-10:4309729002ISBN-13:978-4309729008
https://www.excite.co.jp/news/article/AllReview_00005072/

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こんなところも あんなところもイイ!だからカナダが好きなんです!|特集「MY TORONTO 2023」

2023-01-06 | 先住民族関連
TOROJA1月 5, 2023

 突然ですがみなさん、カナダは好きですか?留学、移住、仕事など、さまざまな理由で日本を離れ縁あってカナダで暮らしている私たち。カナダは移民に優しい、暮らしやすいなどポジティブな意見が多いように思います。
 そんなカナダ、実は国際的に人気も評価もかなり高い国なんです。US News & World Reportによる2021年の「世界最高の国ランキング」で、なんと1位の座に輝いています。2022年には3位に順位を落としたものの、依然として世界トップレベルの国であることは間違いありません。
 今回は、カナダの何がすごいの?ということで、カナダが“最高”である証拠を集めてみました。これを見たら、もっとカナダを愛さずにいられない!
1-1.世界最高の国3位 順応性や雇用は世界1位! US News & World Reportが毎年発表している「世界最高の国ランキング」。「文化的影響力」、「クオリティ・オブ・ライフ」など10部門での総合スコアを元に順位を決めている。2021年、カナダは堂々の1位を獲得した。特に経済安定性や治安などをみる「クオリティ・オブ・ライフ」と、人権や人種の平等性などを含む「市民の権利」部門でトップの座につき、住みやすい国であることを証明したと言えるだろう。ちなみに同年2位は日本だった。
 2022年のランキングでは1位をスイスに明け渡し3位に転落してしまったカナダだが、トップ3も十分に誇ることができる。また、いくつかの部門では世界一であると評価されていることは説明しておきたい。例えば俊敏さを表すアジリティの1つの指標である「順応性」。変化し続ける環境に素早く順応し進歩し続けられるかという点で世界で唯一100点満点を獲得したことは、国としてかなり魅力的と言える。
また「汚職のなさ」でも見事100点のスコアを出した。実はこのカテゴリーはカナダを含む10カ国が100点、そして99.9点の国も多数いるため、カナダだけが特別良いということにはならない。
それでも国として“クリーン”であることを堂々と証明した。さらに「雇用市場」でもなんと満点を獲得し、同じく満点のドイツと共に世界1位に輝いている。十分な雇用機会と魅力的な職が豊富に市場にあるという点が評価されたようだ。
1-2.フレンドリーさもトップクラスの5位
 惜しくも世界1位とはならなかったが、トップ5に入ったカテゴリーについて紹介しよう。まずはアジリティ部門で3位に選ばれた。先述した「順応性」で100点の評価を受けたことから明白だが、カナダはめまぐるしく変わる環境にもうまく対応することができると評価されている。
次に旅行などに関連した「冒険的な観光資源」部門の「フレンドリー」指標で、他の国と僅差で5位にランクイン。誰に対しても親しみやすい雰囲気があちらこちらで感じられるというのは、カナダを人気国にしている1つの大きなポイントかもしれない。その他、「経済安定性」でも3位の高評価を受けた。
1-3.アンチ差別 人種の平等性3位
 カナダといえばいろんな人種の人が住む、多様性にあふれた社会も魅力の1つだ。「人種の平等性」というカテゴリーにおいて、98.6点とほぼ満点に近いスコアでトップ3に入った。黒人差別問題やアジア人差別など人種差別について世界中で問題になっているが、カナダは世界的に見ると差別が少ない国だと言われている。Statistics Canadaによると、2021年のカナダ人口の約70%が白人、黒人は約4%、アジア人は約17%、ラテン系が約2%を占めた。多様な人種が共存する社会において、例えばブリティッシュ・コロンビア州は2022年6月に「反人種差別データ法」を施行し、人種差別に対処するための法律的アプローチを始めた。オンタリオ州でも数年前から「反人種差別戦略的プラン」を打ち出すなど、国全体で平等な社会をつくることに努めていると言える。
1-4.ほぼ満点! 宗教の自由も2位
 多国籍国家であるということは、それだけ宗教の数も多いということ。そんなカナダは「宗教の自由」というカテゴリーでほぼ満点に近い99.8点で2位になった。Statistics Canadaが2021年に公表したデータによると、カナダ人口の6割以上である63.2%がキリスト教徒である。割合としては少なくなるが、ムスリム教やヒンドゥー教、仏教、ユダヤ教、そしてその他までさまざまな宗教を信仰している人も一定数いる。それぞれの宗教によった料理、イベントなどを尊重する文化が根付いており、自由に宗教を信じることができる。
2.世界で人気者 他国からの評価世界1位
 「世界最高の国」とはまた別に、こちらも嬉しい1位だ。なんと2021年、「世界で最も評価されている国」の座に輝いている。世界の先進国の人気・評判を評価するReputation Instituteによる毎年の調査によるランキングで、カナダはフレンドリーさ、汚職のなさ、政府の活発さ、移民受け入れ、社会的サポートシステムなどのカテゴリーで高評価を獲得。世界に対する大きな貢献度はさほど大きくないというマイナス評価もあったものの、総合的に見て他の国から高い評価を受けている事実は変わらない。2021年だけではなく、2011年から2013年、2015年、2017年にも同じ評価で世界一だったこともあり、カナダは世界的に“最高の国”であると言えるのではないだろうか。
3.さすが移民の国!世界7位の多様性
 カナダが誇れるもの、それは多様性のある社会だと言えるだろう。Rickshaw Travelが2019年に発表したデータを見てみると、世界で最も多様性に富んだ国ランキングで7位にランクインしたカナダ。このデータは「民族多様性」、「移民の数」、「話されている言語数」など8つのカテゴリーを数値化して評価された。移民数でいうと、2021年には人口の約4分の1である23%にあたる830万人以上が移民(永住権者含む)となった(Statistics Canadaによる)。23%という数字は1921年の22.3%を抜き最高の記録であり、G7の中でも最も高い割合だった。
 政府は2025年までに過去最高となる移民数を受け入れる計画を発表しており、ますます国内で多国籍化が進むと考えられる。
 また、カナダで話されている言語数は190以上とみられている。公用語である英語とフランス語の他、移民たちの母国語、そして先住民族の50を超える言語が含まれている。街で聞こえる言語が多様性にあふれているのはカナダの特徴であり、カナダでの暮らしをより楽しいものにしてくれる要素だと言えるだろう。
4.国の将来は明るい!レベルの高い教育人口世界トップ
 教育は国にとって最も重要な要素であるといっても過言ではない。その分野で、カナダが世界一に輝いている部門がある。それは「世界で最も教育水準の高い人口&高等教育を受けた国民の割合が多い国」ランキングだ。
 2022年のOECDレポートによると、カナダは人口の60%が高い教育を受けている。その中でもオンタリオ州にはトロント大学、クイーンズ大学など国際的にも高い評価を受けた教育機関もあるためか、その割合が70%にのぼる。
 我々日本人からすると日本が世界2位であることも誇らしいが、カナダはその日本に7%の差をつけている。OECDによれば、世界平均は39%でカナダよりも20%も低い。世界トップレベルの高い教育を受けることができるカナダは、国として魅力と将来性があると考えることができるだろう。
5.キャリアは世界一のカナダから!人材の宝庫&ビジネスフレンドリー
 続いて経済面からデータを見ていく。「世界最高の国」ランキングを発表しているUS News & World Reportの分析で、「キャリアを始めるのに最適な国」としてカナダが1位に選ばれた(2022年)。良い雇用市場や起業家精神、進歩的な経済が評価された形である。
 また、世界1位にはならなかったものの、fDi Intelligence Global Cities of the Future(Financial Times発行)の報告書の中でトロントは海外直接投資をするのに適した主要都市第4位だった。海外直接投資とは、海外で経営参加や技術提携を目的にする投資のことを指す。
 トロントが選ばれた理由は、スタートアップ企業を支援するビジネスフレンドリーかつ多くのテクノロジー企業がビジネス展開している環境、4000以上のテック系スタートアップと数十万ものテック関連労働者の本拠地である点、教育水準が高く、STEM(科学・技術・工学・数学)分野の卒業生が多数いることから人材の宝庫であることなどが挙げられた。つまり、経済的ポテンシャルを国際的に認められているということになる。
 もともとオンタリオ州自体が移民受け入れとイノベーションの中心地であることなどが評価されており、未来のグローバル都市と呼ばれるほど注目され続けている。
6.女性にもLGBTQにもベストな社会堂々の世界1位
 ジェンダー分野を見ていこう。Global Government Forumの報告書によると、2021年から2022年にかけた女性リーダー指数において、カナダはG20のトップに立った。公務員のトップ層で女性が51.1%占め、G20の中で唯一男女の割合がほぼ同じだった。ちなみにG20の平均は29.3%。10年前に同指数を評価し始めた当初からカナダはすでに45%という高い水準を見せていたが、そこから10年かけて徐々に割合を増やし、ついに50%の壁を超えたという背景がある。一方の日本はどうかというと、平均よりもずっと下、下から2番目の19位(5.3%)という低い水準を見せている。
 ここでLGBTQにも触れておきたい。ゲイ向け旅行ガイドを発行しているSpartacusが毎年発表している「ゲイ旅行指数」によると、2021年に最もLGBTQの人が旅行に行って安心できる国1位に選ばれたのがカナダだった。この指数は「反差別の規制がある」、「同性婚やパートナーシップ性を認めている」、「性転換の権利」などのカテゴリーから、「同性愛が違法」、「死刑」などマイナス面まで17の分野を指数で評価し、総合点で順位を決めている。カナダは反差別の法規制がある点や、クィア(性的マイノリティ)の受け入れ体制を含め十分なLGBTマーケティングがあることなどで高く評価されている。2005年に世界で4番目に同性婚を全国で合法としたり、2017年からはパスポートでF(女性)でもM(男性)でもない「X(エックス、第3の性)」を選択できるようになったり、毎年夏に「Pride Parade」というLGBT文化をたたえるパレードが大々的に開かれたりと、性的マイノリティに寄り添う政策や文化が広がっている。
7.やっぱり安心が一番~トロントが世界2位
 住む上で治安の良さについて考えずにはいられない。特に治安が良いと知られる日本で生まれた私たちだからこそ、治安の良さを重要視する人も多いだろう。The Economist Intelligence Unitによる安全な都市指数に関するレポート(2022年発表)を見てみると、カナダからはトロントが第2位にランクインした。これは5位の東京を抜いて安全度が高いと評価されている。レポートでは、スリなどの被害も確認されてはいるものの、国際的に見るとその割合は少なく、タクシーや公共交通機関を利用した観光ができ非常に安全であると考えられると評価された。1位であるコペンハーゲン(デンマーク)との評価指数の差はわずか0.2であり、世界で最も治安の良い国と言っても間違いではない。
8.いろんな料理が楽しめる世界一豊富な食事はトロントで
 移民の多いカナダでは、多国籍の料理を楽しめるのも一つの楽しみだ。そんなカナダNo.1都市であるトロントが、食の幅の広さと多様性で高い評価を受けている。
 Chefs Plateというデリバリー会社による調査では、世界の各都市でトップ20のレストランを分析したところ、トロントでは20店舗の中になんと12カ国の料理が含まれていた。2位のカイロ(エジプト)とソウル(韓国)はそれぞれ9カ国の料理、ニューヨーク(アメリカ)やホーチミン(ベトナム)など3位の都市は8カ国であり、いかにトロントの12という数字が多様性に富んだ食文化を表した数字であるかがわかるだろう。
https://torja.ca/numbers-canada-love/

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【映画劇場・笹やんのええやん】IMAXで体感してほしい驚異の3DCG 公開中の「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」

2023-01-06 | 先住民族関連
サンスポ2023/01/05 16:00

超リアルな海を舞台に繰り広げられる続編は大画面でご堪能ください©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.
ジェームズ・キャメロン監督の代表作「アバター」の約13年ぶりとなる続編。ジンベエザメが悠々泳ぐ海遊館(大阪・天保山)の巨大水槽の中にまぎれ込んだような、中盤の水中美に圧倒されました。
昨年末、某宣伝マンに「試写案内は年明けですが、映画は3時間ちょっとあるんです。仮の日程を送るので、どこかで時間を空けてください」とささやかれました。
ありがたや。そないに長尺なら、事前に聞いてると予定も立てやすい。さりとて、2時間48分の木村拓哉・主演「レジェンド&バタフライ」といい、3時間前後の映画が多くなってきました。
さて、そこで3時間12分ある本作。個人的には全く長さを感じませんでした。とはいえ、前作の公開は2009年ですから、サム・ワーシントンふんする主人公、ジェイク・サリーの設定は押さえといてください。
人類は、地球のエネルギー問題を解決する希少鉱物アンオブタニウムの鉱床を地下に持つ神秘の星パンドラの先住民ナヴィと接触するべく、人間とナヴィのDNAを掛け合わせた人造生命体に神経を接続する操作員の意識を憑依させたアバターを開発した。
しかし、操作員の科学者が急死し、彼とDNAの一致する一卵性双生児の弟で、戦傷により下半身不随になってた元海兵隊員ジェイクを代役に。結果的にジェイクは、ナヴィのオマティカヤ族から「戦士」として認められ、ナヴィの女性ネイティリと結ばれた。
続編は、それから約10年後。ネイティリとの間に生まれた息子のネテヤムとロアク、娘のトゥク、アバター計画を率いた亡き植物学者グレース・オーガスティンのアバターから生まれた養女のキリ、ナヴィを追いつめたマイルズ・クオリッチ大佐の遺児で養子にした人間のスパイダーと幸せに暮らしてます。
そこに人類が襲来。当初はオマティカヤ族を率いて対抗したジェイクですが、標的は自分やと気づき、海洋部族・メトカイナ族のもとに家族と身を潜める決断をした。
ところが、人類の中にややこしい野郎が。ナヴィと人間の人造ハイブリッド種リコンビナントとして〝再生〟したクオリッチ大佐が、執拗に一家を追いかけてきよる-。
お話の基本軸は親子の絆。少々食傷気味ですけど、クライマックスのジェイク一家VSクオリッチ一味の壮絶な海上決戦がカバーします。
それより、一家が〝海の生き方〟を学ぶ中盤の映像が、まぁ~お見事。
かつて、ゴジラの撮影スタジオにお邪魔したとき「水滴の大きさだけはどうしようもない。水を使った特撮は難しい」と聞きましたが、もはや、そんなの関係ねぇ。
 3DCGの技術はここまで来たか。海に暮らす生物、海そのものの質感、そこに差す光…。可能ならばIMAXで体感してください。キャメロンが13年待った理由が分かります。(笹井弘順)
https://www.sanspo.com/article/20230105-XEDK6UKR6ZOQFASNKO5IZ5AFQA/

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米俳優エドワード・ノートン、「ポカホンタス」の子孫だった テレビ番組で判明

2023-01-06 | 先住民族関連
CNN2023年1月5日 14時32分 CNN.co.jp

米俳優エドワード・ノートンさんの12代前の曽祖母が、実在した「ポカホンタス」であることが判明した/Isabel Infantes/AFP/Getty Images
(CNN)米俳優エドワード・ノートンさんが、実在した17世紀のネイティブアメリカンの女性「ポカホンタス」の子孫であることがテレビ番組の中で明らかになった。伝説に彩られたポカホンタスはネイティブアメリカンの長の娘で、バージニア州に入植したジョン・ロルフと結婚した。ノートンさんの12代前の曽祖母に当たるという。
ノートンさんとポカホンタスとの関係は3日、家系にまつわる歴史を扱うPBSの番組で明かされた。
歴史家で番組司会者のヘンリー・ルイス・ゲーツ・ジュニア氏は、ノートンさんの家系について長くささやかれてきた噂(うわさ)が事実であることを確認。ノートンさんに対し「直接的にたどれる記録が残っており、疑いの余地はない。あなたの12代前の曽祖母と曽祖父はポカホンタスとジョン・ロルフだ」と述べた。
ゲーツ氏によると、ポカホンタスとロルフは1614年4月5日、バージニア州ジェームズタウンで結婚した。史料からポカホンタスはこの3年後に英イングランドのグレーブセンドで死去。一方のロルフは22年の3月前後に死去したことがわかっているという。
今回の発見を受け、ノートンさんは「人間の物語全体から見て、自分がいかに小さな存在であるのかを実感させられる」と語った。
ポカホンタスは17世紀初頭、イングランドからの入植者たちを今日の米国に迎え入れた。伝説によれば、先住民の捕虜になった探検家ジョン・スミスの命を救ってもいる。この時ポカホンタスは、自らの頭部をスミスの頭部の上に差し出して処刑を止めさせたという。
番組ではノートンさんの3代前の曽祖父が奴隷の一家を所有していたことも明らかになった。一家の構成は55歳の男性と37歳の女性、4歳から10歳までの5人の女児だとされる。
番組に出る前から自身の祖先について調べていたというノートンさんは、家系の中に奴隷の所有者がいたことについて「気まずさを覚える」としつつ、「その人個人ではなく、この国の歴史に対する判定として、まず真っ先に認識されなくてはならない。その上で取り組んでいく必要がある」と述べた。
https://news.livedoor.com/article/detail/23487447/

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イザベル・ユペール主演作ほか「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」今年も開催

2023-01-06 | 先住民族関連
シネマカフェネット2023.1.6 Fri 0:00
今年もオンライン映画祭「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)」が開催。コンペティションの審査員に『PLAN75』の早川千絵監督が決定、また、全29作品のラインアップが発表された。
1月13日より2月13日まで、オンライン映画祭「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)」が開催。コンペティションの審査員に『PLAN75』の早川千絵監督が決定し、全29作品のラインナップが発表された。
「MyFFF」は、毎年約200の国と地域で約1,000万回の視聴回数を記録し、2020年に10周年を迎えたオンラインのフランス映画祭。新型コロナウイルス感染拡大の影響による各国の非常事態宣言を受けて実施した「おうちにいよう MyFFF STAY HOME EDITION」では、特別に90作を超える長編および短編を無料配信し、大好評を得た。
2021年は2年ぶりに開催されたカンヌ国際映画祭の期間中に過去のカンヌ映画祭上映作となる「カンヌ特別版」を無料配信するなど、様々な取り組みを実施。過去12回の開催を経て、日本は常に視聴回数で上位に入る主要国となっており、視聴総回数は毎年増加傾向にある。
今年のラインアップはコンペティション部門の長編・短編それぞれ10作品に加え、短編アニメーションやクラシック作品を含む全29作品。日本国内ではそのうち28作品を配信する。
長編作品には、『ポルトガル、夏の終わり』『エル ELLE』イザベル・ユペール、『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』ラース・アイディンガー、『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』スワン・アルロー、『キーパー ある兵士の奇跡』フレイア・メーバーなど豪華キャストが共演し、1人の女性の半生を3つの時間軸で描く『ジョーンについて』。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022最優秀作品賞受賞作で、繊細な少年の心の揺らめきを追った『揺れるとき』、現代フランス社会の周縁に生きる人々を見つめてきたアリス・ディオップが監督し、2021年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門の作品賞を受賞したドキュメンタリー『私たち』など各国の映画祭で高評価を得た多様な作品が目白押し。
短編作品には、名匠オリヴィエ・アサイヤス監督を語る上で欠かせない初期の短編作品『東京の闇』(1983年)が登場。前衛的な演出の本作を国内で試聴できる貴重な機会に。計17作にのぼる短編作品は全て無料配信となっている。
また、各国の映画人からなるコンペティションの審査員にはユホ・クオスマネン(『コンパートメントNo.6』)、セルゲイ・ロズニツァ(『バビ・ヤール』『ドンバス』)ら鬼才たちに加え、カンヌ国際映画祭「カメラドール 特別表彰」を授与された『PLAN75』の早川千絵監督が決定、コメントも到着している。
<早川監督コメント>
21年初頭パリに滞在し、フランスのスタッフとともに映画の仕上げをするという機会に恵まれました。老若男女多くの人々が映画を愛し、作られた年代も国も異なる様々な映画を日常的に見られるフランスという国は真の映画大国だと思いました。そんなフランスの若い才能に出会えるMyFFFに審査員として参加させていただけることを光栄に思います。
MyFFFは公式サイトのほか、国内の各動画配信サイトでも視聴可能。また、上映を再開したアンスティチュ・フランセ東京のエスパス・イマージュにて「スクリーンで見よう マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」を開催(1月下旬~2月上旬を予定)。過去の配信作品から厳選した人気作と新作をスクリーン上映する。
長編作品ラインアップ
『行く先/後世』
テーマ:DOING IT THEIR WAY
作家を夢見るいまどきの若者、ラビディ。シェアルームに住みながら、なんとか生活しているが、エリザとの出会いにより表面的な自分の生き方を見直すようになる。作家志望の男の不安定さを通して、いまどきの若者が抱える危機感がうまく表現されている。
『ブラッド・オレンジ』
テーマ:DOING IT THEIR WAY
ダンスコンテストで優勝して借金を返済しようともくろむ老夫婦、金銭スキャンダル発覚に怯える経済担当相、性的倒錯者と出会ってしまった少女、それぞれの長い夜が始まる。様々なジャンルを織り交ぜ、現代社会にひそむ魔物を皮肉たっぷりに描き出し、権力の仕組みを自由かつ大胆に風刺したダークコメディ。
『そんなの気にしない』
テーマ:DOING IT THEIR WAY
『ファイブ・デビルズ』『アデル、ブルーは熱い色』のアデル・エグザルコプロ主演。格安航空会社の客室乗務員をしている26歳のカサンドラ。フライトからフライト、パーティーからパーティーを渡り歩く毎日だが、ある災難をきっかけに、地に足の着いた世界と再びつながることを余儀なくされる。第75回カンヌ国際映画祭批評家週間出品。
『波の間に』
テーマ:FRANCE HAS GOT TALENT
夢のために突き進み、転んでは立ち上がり、また夢を見て…。若さゆえのエネルギーと明るさを武器に、スターになろうともがく怖い物知らずのマルゴとアルマ。強い友情で結ばれた彼女たちを止められるもなんてない。パリを舞台に、女優という夢をひたむきにおいかける2人の女性の姿をリアルに描いた1作。彼女たちが演技にかける情熱、喜び、葛藤が観る者の胸を打ち、運命につぶされそうな彼女たちを応援せずにはいられない。
『マグネティック・ビート』
テーマ:FRANCE HAS GOT TALENT
1980年代初頭のとある小さな地方都市。独特のカリスマ性をもつ兄ジェロームの影に隠れ、父親のガレージからラジオの海賊版放送を送りつつ兵役に怯えながら暮らすフィリップは、ひとつの時代が終わろうとしていることに気づかずにいる。
独立系ラジオの誕生、左翼の台頭、80年代の始まり…時代のうねりの中で、世界を変えることを夢見る兄弟の姿を描いた、ヴァンサン・マエル・カルドナ監督の長編デビュー作。政治に幻滅する若者がロック音楽に夢中になっていく、この時代特有の複雑な状況が見えてくる。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022 監督賞受賞。
協力:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
『ザ・クロッシング』
テーマ:KIDS TURNED OUT FINE
略奪により村を追われ一家で逃げ出すも、途中で両親と生き別れになってしまったキョナとアドリエル。数多の試練を乗り越えながら世界を横断していく姉弟は自由な新世界に到達できるのか。フローランス・ミアイユ監督が、「より良い未来を求め、いつの日か祖国を去るすべての人」、1905年にユダヤ人迫害から逃れるためにオデッサを追われた、監督自身の祖母と母親のために制作したという。幼年期から青年期へ移行と亡命をテーマにした、心をつかむアニメーション作品。
協力:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
『揺れるとき』
テーマ:KIDS TURNED OUT FINE
ロレーヌ地方の低所得者層向け団地に暮らす10歳の少年、ジョニー。大人びていて、若い母親の恋愛模様を観察する毎日。その年、担任になった若いアダムスキー先生に背中を押され、ジョニーは新しい世界への扉を開こうと踏み出す。
デビュー作『パーティーガール』が高評価を得たサミュエル・タイス監督の長編第2作。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022 最優秀作品賞(グランプリ)受賞。
協力:SKIPシティ国際Dシネマ映画祭
『ジョーンについて』
テーマ:FACES+ PLACES
自由奔放で冒険を恐れないジョーン・ヴェラは、自立した女性で、たくさんの恋愛を経験してきた。そんな彼女の前に、若かりし頃の大恋愛の相手が突然現れる。実の彼の子どもを出産していたという事実を彼に打ち明けようとしないジョーン。この再会をきっかけに、ジョーンは自身の人生、アイルランドで過ごした青春時代、キャリアの成功、愛する人々、そして息子との関係を見つめなおすようになる。
3つの異なる時間軸でストーリーが紡がれていく、ローラン・ラリヴィエール監督長編第2作。ジョーン役を演じたフレイア・メーバーとイザベル・ユペールの神々しくも官能的な演技は、フィクションがもつ癒しの力とその必要性を気づかせてくれる。
『私たち』
テーマ:FACES+ PLACES
パリを南北に走るRER(イル=ド=フランス地域圏急行鉄道網)B線沿い、「郊外」と呼ばれる地域に暮らす人々を追ったドキュメンタリー作品。移民の整備士、サン=ドニ大聖堂でルイ16世の死を悼む信心深い人々、患者宅を訪問する看護師、かつてドランシー収容所に収監された人々の記憶、夏の静けさを楽しむ若者たち、作家、狩猟愛好家、監督自身の幼少期の思い出の場所…。数々の断片が全体を構成し、「私たち」の全貌が見えてくる。
共存をテーマに、映画の役割を違った角度から感じさせる1本。2023年アカデミー賞フランス代表作品『St Omer』監督作。2021年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門作品賞受賞作品。
フランス語圏カナダ招待作品『ブートレッガー 密売人』
テーマ:UNDER YOUR SPELL
モントリオールの法学生マニは、生まれ育ったケベック州北部の先住民居留区に舞い戻り、居留地でのアルコール販売の自由化をめぐる議論に参加するように。一方、白人のローラは、村議会と恋人のレイモンを盾に、酒の密売を公然とおこなっている。マニの帰郷により、コミュニティは二分され対立が激化していく。
現代アート出身のキャロリーヌ・モネ監督長編デビュー作。ケベック州北部の先住民コミュニティにおける禁酒法と密売の関係にフォーカスし、先住民コミュニティの自治の必要性を訴える。

クラシック作品『愛の記念に』
テーマ:UNDER YOUR SPELL
15歳のシュザンヌは家族の問題から逃れるかのように、奔放に男と遊び歩くが、誰のことも好きになれない。ジャックに出会うまでは…。
主演のサンドリーヌ・ボネールは、姉のキャスティングオーディションに同行していたところをモーリス・ピアラ監督に見出され、本作に抜擢された。ピアラ本人も父親役で登場。映画公開から40年を経ても、サンドリーヌ・ボネールの清流のような存在感、フランス映画史に残るマスターピースの脚本・演出の魅力を堪能できる。
短編作品ラインアップ
『カタラクト ぼやけた世界』テーマ:DOING IT THEIR WAY
『ダビデ王』テーマ:DOING IT THEIR WAY
『パロマ』テーマ:FRANCE HAS GOT TALENT
『バイバイ』テーマ:FRANCE HAS GOT TALENT
『マリアンヌ』テーマ:KIDS TURNED OUT FINE
『僕たちの城』テーマ:KIDS TURNED OUT FINE
『ティタン』テーマ:KIDS TURNED OUT FINE
『獣を解き放て』テーマ:UNDER YOUR SPELL
『海辺の女』テーマ:UNDER YOUR SPELL
『港町マルムスク』テーマ:FACES + PLACES
フランス語圏カナダ招待作品『美しき大河』テーマ:FACES + PLACES
クラシック作品『東京の闇』
テーマ:FACES + PLACES
舞台は東京とパリ。スパイの疑いをかけられた女性作家が小説と現実の世界を行き来する。オリヴィエ・アサイヤス監督を語る上で欠かせない初期の短編作品。前衛的な演出と実験的な構成で、B級映画とフィルム・ノワールの要素を併せ持つ作品。スタジオでモノクロ撮影された東京の風景が作品に趣を加える。公開から40周年を迎えたいまこそ、アサイヤス監督の豊かな映像表現の萌芽を感じられる本作を再発見する。
ENJOY THE SILENCE(セリフのないアニメーション特集)
『不安な体』監督 水尻自子
『2本のトランペットのための物語』監督 アマンディーヌ・メイエール
『スズメバチ』監督 ジュリエット・ラボリア
『触らないで!』監督 キャプシーヌ・グジュレ
『夜警』監督 ジュリアン・ルニャール
第13回マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(MyFFF)は1月13日~2月13日、各配信サイトにて配信開始。
短編及び長編:公式サイト、U-NEXT、Dice+、VideoMarket、ぷれシネ、ビデックスJP、music.jp、FOD、ミレール
長編のみ:GYAO! ストア、Rakuten TV、MBS動画イズム、Apple TV、MUBI、Google play、GagaOOLala、Amazon Prime Video
短編のみ:GYAO!、YouTube、Facebook、Dailymotion
*視聴する地域、配信サイトにより、配信作品、配信期間が変わることがあります。
https://www.cinemacafe.net/article/2023/01/06/82817.html

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ビリー・アイリッシュ、雑誌の特集を使って8人の若い環境活動家と気候変動について対話

2023-01-06 | 先住民族関連
NMEJapan2023.1.5 木曜日

Photo: Trafalgar Releasing
ビリー・アイリッシュは気候変動に関する対話を行うために8人の若い環境活動家を招いている。
ビリー・アイリッシュは『ヴォーグ』誌の表紙巻頭特集の一部を30歳以下の環境活動家との対話に使っている。特集記事と同時に10分の映像も公開されている。
https://www.youtube.com/watch?v=NvdCXCmonE8
参加した活動家には気候変動とメンタル・ヘルスに関する書籍を今年刊行予定のトリ・チョイ、カリフォルニア州知事のギャヴィン・ニューサムに気候緊急事態宣言を求めるために高校でストライキを行ったライアン・バーバレットらが含まれている。
他にもクィア・ブラウン・ヴィーガンとして知られる環境教育者のイサイアス・ヘルナンデス、モデルで先住民の権利活動家であるクアナ・チェイシングホース、フライデーズ・フォー・フューチャーの提唱者で、リアース・イニシアチヴの共同設立者であるシエ・バスティダ、持続可能な服飾デザイナーにしてアニメーターのマヤ・ペン、故郷の有害な石油採掘の凍結をビッグ・オイルに求めたナレリ・コボ、ローズ奨学生で、ブラック・ガール環境団体を立ち上げたワンジク・“ワワ”・ギャザールが参加している。
9人は気候危機への取り組みの緊急性、食糧不安、気候への不安、将来への希望などのテーマについて話し合っている。「私なんかここにいる資格もないと思う。そんなに知らないから。まだ学んでいるところなの」とビリー・アイリッシュは語っている。
ビリー・アイリッシュは地球を保護する自身の取り組みについて次のように語っている。「私はなるべく口を突っ込まないようにということにあらゆる努力を注いできた。というのも、いい反応をもらえないから。みなさんの信じている理念が悪く見えてしまうし、みなさんが人々を苛立たせる感じになってしまうってね」
「『私を見て。私が違いを起こす』なんてパレードするようにはなりたくない。私は違いを起こしながらも、そのことについては黙っていたい」
ビリー・アイリッシュは昨年6月に環境問題についてのイベント「オーヴァーヒーティッド」をロンドンのO2アリーナで開催している。オーヴァーヒーティッドは自身のロンドン公演と同時開催されたもので、環境活動家、ミュージシャン、デザイナーらが集まって「気候危機と変化をもたらすために行っている活動について議論する」ものとなっていた。
https://nme-jp.com/news/124457/

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「北海道の自然」写真集に 弟子屈の水越武さん、「オオカミが見た」180枚収録 /北海道

2023-01-06 | アイヌ民族関連
毎日新聞 2023/1/6 地方版 有料記事 837文字
 冠雪した日高山脈、可憐(かれん)な高山チョウ、流氷迫る月夜の浜で群れるエゾシカ――。弟子屈町在住の写真家、水越武さん(84)が写真集「アイヌモシリ オオカミが見た北海道」(北海道新聞社)を出版した。山岳や湿原、野生生物などのテーマごとに北海道特有の自然の特徴が分かる。全文英語訳付きで、世界に発信する。
 題名のアイヌモシリはアイヌ語で「人間の大地」を意味する。約120年前に絶滅したエゾオオカミが大地を駆けていたころの自然が保たれている光景を念頭に撮影した写真を軸に、180枚を収録。水越さんは「生態系と生物多様性の二つの視点から北海道の全体像をきちんとまとめ、特徴を国際的な視野でしっかりとらえたかった」と話す。
この記事は有料記事です。 残り529文字(全文837文字)
https://mainichi.jp/articles/20230106/ddl/k01/040/022000c

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日本人初「国際子ども平和賞」受賞、17歳の女子高生 「話を聞いてくれる大人がいる」政治と対話していきたい

2023-01-06 | 先住民族関連
アエラ2023/01/05 08:00

かわさき・れな(17)/大阪府在住、インターナショナルスクールに通う高校生。2020年にアース・ガーディアンズ・ジャパン創設。バイオテクノロジー企業、ユーグレナ社の2代目CFO(最高未来責任者)も務めた(写真:キッズライツ財団提供)
(AERA dot.)
「国際子ども平和賞」を受賞したアース・ガーディアンズ・ジャパン代表・川崎レナさん。環境保護活動や子どもの意見を政治家に届ける仕組み作りに取り組んでいる。川崎さんが社会問題に関する活動を始めた原点とは。AERA 2023年1月2-9日合併号の記事を紹介する。
*  *  *
 2022年11月14日、17歳の高校生・川崎レナさんはオランダで「第18回国際子ども平和賞」を授与された。日本人では初の受賞ということで話題に。国際子ども平和賞は児童権利擁護組織「キッズライツ財団」の主催で、46カ国175人以上の候補者から川崎さんが選ばれた。過去にパキスタンのマララ・ユスフザイさん(人権運動家、2014年にノーベル平和賞)やスウェーデンのグレタ・トゥーンベリさん(環境活動家)などが授与された栄えある賞だ。
 Zoomの画面に現れた川崎さんのウェブ背景には背の高い本棚がたくさん並んでいた。川崎さんが通うインターナショナルスクールでは大学のように受講希望の授業を選択・履修する。その空きコマに、学内の図書室からリモート取材に応じてくれたのだ。
「私の両親が『インターナショナルスクールはどう?』と勧めてくれました。自分の子どもには海外で自己表現できる人間になってほしいと思ったみたい」
 教育熱心な家庭との印象を受けたが、かなり自由なようだ。
「私が何か習いたいと言ったらお膳立てをしてくれるけど、その後は何も言いません。私がやってきた活動も今回の受賞で初めて知り、『なんだかすごい賞なのね』って(笑)」
 笑顔が愛らしい。まっすぐで正直な目をしている。“雑誌の取材だから”と変に背伸びしようとする雰囲気もない。
■文化祭売り上げを寄付
 川崎さんが社会問題に関する活動を始めたのは、8歳のときに出合った本がきっかけだった。『ランドセルは海を越えて』(ポプラ社)というタイトルの写真が多く入った絵本。戦禍で疲弊したアフガニスタンにランドセルや文具を贈る活動を紹介したものだ。
「私と同じような年の子どもたちが満足な教室もない環境で、目を輝かせて黒板に向かう姿を見てハッとしました。『今日はだるいから学校に行きたくないな』と思ったりすることもある自分との違いにびっくりして。社会問題が初めて“自分ごと”になりました」
 アフガニスタンの子どもたちと比べ、自分は特権のようなものを得ていると感じた。
「特権を持っているなら、それをいいことに使わないと」と考えた川崎さんは、寄付するお金を稼ぐことにした。友人と小学校の文化祭に出店し、自分たちで手作りした絵ハガキや粘土細工などを販売したそうだ。
「売り上げは5万円もいかなかったですが、それをスーダンの難民キャンプの子どもたちの教育費のために寄付しました。これが私の、社会貢献のファーストアクションです」
 その後、14歳のときにアース・ガーディアンズ・ジャパン(以下、EGJ)という組織を立ち上げた。大阪・十三での河川清掃といった環境保護活動、子どもの意見を政治の場に届ける仕組み作りに取り組んでいる。EGJの成果の一つが、10代の若者と地域の政治家をつなぐオンライン会議だ。
「自分が学生ということもあり、教育の問題が気になって組織を立ち上げたのですが、政治に働きかけていくことが大事だと考えるようになりました。子どもの意見も政治家に届くようになればいいな、と」
 私たちは日頃、自分の暮らしを回すことにせいいっぱいで、何か環境のため、世の中のためにいいことを……と思っても実際に行動することは少ない。エコバッグを使うのがせいぜいという人も多いはずだ。「だから23年は河川や公園など公共の場を掃除することから始めましょう」とまでは言わないが、日本のために前向きなことをしたいという気持ちは明確に持っておきたい。何かの折に動き方が変わるはずだから──。
 川崎さんは15歳から、ヘルスケアやバイオ燃料事業を行うユーグレナ社の2代目CFO(最高未来責任者)を務めた。“年齢は18歳以下。業務は、会社と未来を変えるためのすべて”という条件の募集を見つけて自ら申し込み、任命されたのだ。ユーグレナで印象に残っている活動は「新入社員が早く会社に慣れ、自分らしく活躍してもらうために、彼らのサポート役2人(ペアレンツと呼ぶ)を年齢・役職を問わず選定する人事制度」の提言だった。
「いろんな仲間の声が上に届きやすい仕組みを作れば、会社のベネフィットになるんじゃないかな……と考えました」
 ユーグレナでの活動を通じ、「話を聞いてくれる大人がいる」と感じた。“どうせわかってくれない”と対立するのではなく、こちらから歩み寄り、連携して世の中を変えていきたい。
 ここで「自身が政治家になるという道もあるのでは?」と質問した。答えはこうだ。
「私の周りに『政治家になればいいのに』と思う人がたくさんいます。そんな人たちの意見が政治へ届くシステムを作ることに、今の私は惹かれています。政治家のみなさんの本当の気持ちは、報道だけではわかりません。だからこそ実際に政治家の方々と話す機会を設けることが大切だと信じています」
■川崎レナさんの2023’s My Trend
Person:オータム・ペルティエさん
カナダの先住民アニシナベ族の環境活動家、18歳。「自分のアイデンティティーに誇りを持っている方。こういう人が輝ける仕組みづくりを2023年もしていきたい」
Book:『おいしいごはんが食べられますように』
作家、高瀬隼子(じゅんこ)さんの第167回芥川賞受賞作。「ディープな描写が秀逸。さまざまなマイノリティー、人間関係で苦しんでいる人は特に読んでほしい」
Company:株式会社PoliPoli
環境省などの官公庁等にデジタルプラットフォームで政策提言する会社。「政治・行政と国民が政策を共に創るという方向性に共感する人は増えると思う」
(ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)
※AERA 2023年1月2日号-9日合併号
https://news.goo.ne.jp/article/dot/life/dot-2023010400026.html

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