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<道東ものがたりの舞台>漫画「ゴールデンカムイ」=網走 金塊巡り監獄でバトル

2023-01-10 | アイヌ民族関連
会員限定記事
2023年1月9日 22:34(1月9日 22:50更新)

 中央見張所を中心に5方向に放射状に延びる舎房。長い廊下の両脇には、126の雑居房と100の独居房が整然と並ぶ。網走市の博物館網走監獄の舎房は111年前に建てられ、囚人が実際に入っていた建物。屋外と同...
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https://www.hokkaido-np.co.jp/article/785124

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朽ちる現代アート

2023-01-10 | アイヌ民族関連
WirelessWire News2023.01.10
「自然が風雪という名の鑿を加える」
先日拙著『学習の生態学』の文庫版を出版した際に、新たな表紙として使わせていただいたのが砂澤ビッキによる「四つの風」という彫刻作品の写真である。ビッキというのは、アイヌ語で蛙という意味の愛称だが、周りの人に対して「おれをビッキと呼べ」と常に命じていたというので、ここでも敬意を込めてそう呼ぶことにする。
ビッキのこの作品は、札幌芸術の森野外美術館にあるが、表紙に使ったのは、その初期の姿である。現在この作品は風雪の影響で三本が朽ちてしまい、残り一本だけが残っている。こういう事態が生じたのは、生前ビッキが、「(自分の制作後は)自然が風雪という名の鑿を加える」として、自然による変化も造形の一つと言い残したからである。実際、ビッキの生前にキツツキが作品に巣を造り始めたそうだが、彼はそのニュースにとても喜んだという。
私が感銘を受けたのは、その作品の魅力に加え、彼の思想そのものである。実際どんな作品も自然の鑿、もっといえば熱力学の第二法則(エントロピー)の影響を受ける。すべての作品は劣化し、放っておけばいずれ朽ち果てる。他方、人間にはそれをくい止め、自己維持を計る(スピノザ(B.Spinoza)風にいえば「コナトゥス」)という営為もある。
それがアート作品ともなればなおさらである。実際に関係者の間では、崩壊が進む「四つの風」に対して、これ以上の倒壊は防ぐべきだという声も上がったという。しかし激論の末、ビッキの遺志を尊重して、「四つの風」は自然の鑿に任せることになった。ある意味、変化の過程そのものもこの作品の核だからである。
特定技術に依存する作品に代替技術を使用できるのか
アート作品がこうした時間的過程の中にあるという認識は、戦後日本の前衛芸術の一派「時間派」による、アートが作品と観客の時間的関係性の中にあるという考えや、スパイラル・ゲッティのようなランドアートで有名なスミッソン(R.Smithson)による、エントロピー理論のアートへの応用など枚挙に暇がない。だがここで特に関心があるのは、以前「テクノロジーの補修論的転回」というタイトルで論じた、保存・補修問題という観点からみたアート論である。
アートという言葉が元来技や技術という意味があるという点(それゆえ美術と訳される)から言えば、補修論的視点はそのままアート作品にも当てはまるように見える。実際作品の補修や保存は、アート業界のインフラ維持的活動として、社会的重要性をもつ。他方、そこにはこの業界固有の性質もある。「四つの風」の保存をめぐる激論はその氷山の一角であるが、同様の問題は、いろいろな所で顔をのぞかせている。
※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
https://wirelesswire.jp/2023/01/83845/

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道路の「カントリーサイン」知ってる? 北海道179市町村すべてに存在! 「玉ねぎ生産量日本一」の街分かる?

2023-01-10 | アイヌ民族関連
くるまのニュース2023.01.09 ライター 田中太郎
北海道179市町村すべてに存在! 「カントリーサイン」とは?
 北海道の道路には、市町村の境目に市町村名とイラストの書かれた「カントリーサイン」と呼ばれる看板が設置されています。
 どういったものなのでしょうか。

札幌市のカントリーサイン 画像:国土交通省北海道開発局
 一般的に、道路の都道府県境や市町村境には、都府県名や市町村名が書かれた案内標識が設置されています。
 主要なものでは、都府県名や市町村名が日本語とローマ字で書かれたもののほか、その横に都府県章や市町村章が描かれたものもあります。
 北海道でこの案内標識の役割を担っているのが、「カントリーサイン」です。
 走行中にこの看板を見れば、どの市町村に入ったかが認識でき、その街の特徴を一目で理解することができるなど、地域振興の役割を担っています。
 カントリーサイン設置の経緯について、国土交通省北海道開発局建設部の担当者は以下のように話します。
「カントリーサインの成り立ちは、親しみと潤いのある道路環境づくりをめざして、1990年から道東の観光拠点を巡る国道38号、39号、237号、391号をモデル路線として31市町村で整備が始まりました。
 以後、地方道でも整備が進められていて、現在では利尻、礼文などの離島を含め、北海道179市町村すべてに設置しています」
 このカントリーサインは、それぞれの地域色を打ち出したデザインとなっています。前出の担当者は以下のように話します。
「カントリーサインに用いる図柄は、地元自治体が主体的に決定しているところであります。
 デザインは、利用者にとって分かりやすいものであることに十分留意したうえで、その市町村をPRできる名物、名所、特産物などからイラスト化しデザイン案を複数作成し、他市町村と同じにならないよう調整・決定して設置しています。
 開発局として、カントリサインのデザインについて反応があったもの、人気があるものについては把握しておりません」
 179種類のカントリーサインにはどういったデザインがあるのでしょうか。
 たとえば札幌市は観光名所にもなっている時計台が描かれており、小樽市は小樽運河とガス灯、夕張市では特産品である夕張メロンのイラストが採用されています。
 また網走市はニポポと呼ばれるアイヌの玩具と流氷のイラスト、中富良野町はラベンダーと虹、北見市は玉ねぎ生産量日本一であることとラグビーが盛んであることから、玉ねぎのキャラクターがラグビーボールを持っている個性的なデザインです。
 ほかにも、海沿いのまちは魚介類や海のイラスト、内陸のまちはじゃがいもや玉ねぎなどの青果物、牛や馬などの動物も多く描かれているなど、北海道ならではの特産物が描かれたデザインが多いといえます。
 一方で、整備が始まった1990年以降、北海道では市町村の合併などによって、カントリーサインにもなくなったものや、新しくできたもの、また30年のあいだにデザイン変更されたものなどがあります。
 たとえば室蘭市は、2022年に室蘭港の開港150年と市制施行100年を迎えたのをきっかけに、新しいまちのイメージ発信のためカントリーサインのデザインが変更されました。
 これまでは市のマスコットキャラクターである「くじらん」が描かれていましたが、新しいカントリーサインは、室蘭市の「まちの資源に関する人気投票」で上位に入った白鳥大橋と「やきとり」が、海や空の青や自然豊かな緑など室蘭らしい色で描かれたものです。
 ほかにも、日本一寒い町といわれる陸別町は、町の一大イベント「しばれフェスティバル」のキャラクター「しばれ君」がカントリーサインに描かれていましたが、2011年に「つららちゃん」が新たに誕生したことから、町内5か所に設置されたカントリーサインもしばれ君とつららちゃんが描かれたイラストのものに変更されました。
※ ※ ※
 北海道の「カントリーサイン」は、その市町村の名所や特産品などが描かれており、地域振興に役立てられています。
 ずっと変わらないおなじみのデザインのものはもちろん、まちの変化にあわせて変更されたものもあるため、北海道を訪れた際はカントリーサインを探しながらドライブするのも良いかもしれません。
https://kuruma-news.jp/post/596761

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映画『アバター』原案にもなったカナダの森林学者による「世紀の大発見」とは?

2023-01-10 | 先住民族関連
ダイヤモンドオンライン2023.1.10 3:15
森林は「インターネット」であり、菌類がつくる「巨大な脳」だった──。樹木たちの「会話」を可能にする「地中の菌類ネットワーク」の存在を解明した『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』の日本版がいよいよ発売される。刊行直後から世界中で大きな話題を呼び、早くも映画化も決定している同書だが、日本国内でも養老孟司氏(解剖学者)や隈研吾氏(建築家)、斎藤幸平氏(哲学者)など、第一人者からこの本を推薦する声が集まっている。日本版『マザーツリー』の発刊を記念して、今回は訳者・三木直子さんによる「あとがき」を特別に公開する。
映画『アバター』の原案にもなった生態学的発見
『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』のオリジナル版 Finding the Mother Tree: Uncovering the Wisdom and Intelligence of the Forest の翻訳のオファーをいただいて、お引き受けする前のこと。
 木は互いにつながり合って会話している、と聞いても、私はとくに驚かなかった。
 そんなようなことが書いてある本は前にも読んだ気がしたし、映画『アバター』に出てきた「魂の木」ってそんな感じじゃなかったっけ……と思ったら、その魂の木のコンセプトが、本書の著者スザンヌ・シマードの研究をもとにしたものであることを知って、むしろそのことにびっくりした。
 スザンヌ・シマードは、人々の森を見る目を変えたと言われるカナダの森林生態学者であり、この分野では世界的に名高いブリティッシュコロンビア大学の教授として教鞭をとっている。
 木と木が菌根菌のネットワークでつながりあい、互いを認識し、栄養を送り合っていることを科学的に証明してみせた彼女の研究は、森林生態学に多大な貢献をし、その論文はほかの研究者たちによって数千回も引用されている。TEDトークの再生数は530万回を超える(いずれもこの文章の執筆時点)。
 翻訳をお引き受けしたあと、原書が手元に届いてみると、推薦の言葉のなかに、私が以前その著書を翻訳したことのある2人の女性の名前があった。『植物と叡智の守り人』のロビン・ウォール・キマラーと、『英国貴族、領地を野生に戻す』のイザベラ・トゥリー。アメリカ、イギリス、カナダと、国は違えど、3人に共通するのは「自然の言葉に耳を傾け、その叡智を受け入れる」という姿勢だ。
 キマラーとトゥリーによる本書への賛辞は、私がこの本を訳すことの必然性を裏づけてくれたようでうれしかった。
美しい森と共生する人たち
 アメリカ・ワシントン州シアトルのダウンタウンから小1時間北上し、15分ほどフェリーに揺られてピュージェット・サウンドを渡ったところに、ウィッドビー・アイランドという南北に細長い島がある。
 私は2003年から毎年、ここで夏を過ごしている。北端から車でさらに北に1時間も走ればカナダとの国境に着く、アメリカ最北西部に位置するこの島は、本書の舞台であるカナダのブリティッシュコロンビア州とよく似た植物相を持ち、緑豊かな常緑樹の温帯雨林に覆われている。かつては林業で栄えた島でもある。
 私の仕事場にある窓の正面には、大きなダグラスファーとウエスタンレッドシーダーが並んで聳え立っている。私はまた、シマードが住んでいたネルソンという町(本書にも登場する)をずいぶん昔に訪れたことがあるし、クーテネイ国立公園にも行ったことがある。だから、本書に描かれる自然の情景はありありと目に浮かぶ。
 私自身は生まれも育ちも東京で、大都会のコンクリートジャングルのなかでのマンション暮らしが長かった。だが、ウィッドビー・アイランドで時間を過ごすようになってからは、以前よりも木や森が身近なものになった。
 この島に長く暮らしている友人たちは、木の種類や名前をじつによく知っている。森に囲まれて住んでいる人が多いので、嵐で木が倒れればチェーンソーで切断して、冬にストーブで焚く薪にする。野生のブラックベリーやハックルベリーを摘んでパイを焼き、ジャムをつくる。庭にはリスもシカもフクロウもやってくる。
「すべてはつながりあっている」
──あまりにシンプルで、あまりにたしかな真理
 そういう私のもとにこの本がやって来た。
 そう聞くと、多くの日本人はきっと「ご縁があったんですね」と言うと思う。ご縁──。仏教の「縁起」という概念に由来するこの言葉は、物事とはすべてがつながって成り立つものだ、という考えの上にある。
 一つの事象が別の事象に影響を与え、それが連鎖して世界全体に変化を生む──。それは昔から多くの先住民族のあいだで知恵として伝わってきた考え方であり、私たち日本人もまたそのことを、哲学や宗教のようなものとしてではなく、日常のなかのあたり前のこととして受け入れているのではないだろうか。
 シマードと私はほぼ同年代である。同じ時代に生まれながら、片や大自然、片や大都会のただなかでの対照的な子ども時代を過ごし、その後も似ても似つかぬ人生を生きてきた私たちを、この本がつないでくれた。
 ご縁。すべてがつながっているということ。
 この本を訳す機会が私に与えられた、その事実が、そのことを象徴しているように思う。そして、シマードが実験によって証明してみせた、菌根菌を通じた木と木のつながりは、その大きな大きな「縁」の顕現の一つなのだ。
「つながり」を大切にしたくなる、
樹木と菌類の感動ストーリー
 島にいるときは森のなかを散歩することも多いが、本書の翻訳を始めてからは、前よりもいっそうその時間が長くなった。木々の名前を携帯のアプリで確認しながらそぞろ歩くのが楽しい。
 一度はすべての木が伐採されてしまったこの島には、原生林はない。樹齢100年を超える木もおそらくほとんどないだろう。
 それでも、背の高い木の周りに若くて小さな木が生えているのを見ると、「母娘だろうか?」と考える。
 そして、複雑に混ざり合うさまざまな植物を見ながら、私の目には混沌としているように見える森の根底に潜む、自然の秩序と仕組みを解明してみせた著者の偉大さを、あらためて感じずにはいられない。
 木が互いに会話していることをハリウッド映画から教わってすんなり信じた私とは違い、著者はそのことを、森が語る言葉に耳を傾けるなかで自ら発見した。実験のために森に何百本もの木を植え、長い時間をかけて観察し、失敗しても辛抱強く繰り返す──それは、私には想像もつかないような過酷な作業であったに違いない。
 同時に本書には、一人の女性として生きていくうえで体験するさまざまな試練や苦悩を、森から学んだことと重ね合わせながら乗り越えていくさまが赤裸々に綴られ、思わず深く感情移入してしまう部分が随所にある。森林生態学の観点からだけでなく、回想録としても非常に読み応えのある本に仕上がっている。
著者の人生を描いた「映画化」も決定!
 本書の原著がアメリカで刊行されたのは2021年5月。当初、もっと早い刊行が予定されていたが、2020年11月の米大統領選挙前後にマスコミや消費者の注目がそちらに集まるであろうことを鑑みて、刊行を遅らせたと聞く。出版元が本書を高く評価し、大切にしている証だろう。
 刊行とほぼ同時に映画化も決定している。映画化権を獲得したのは、女優でフィルムメーカーのエイミー・アダムスとジェイク・ギレンホールだ。
 詳細はまだ公表されていないが、おそらくはエイミー・アダムスがスザンヌを演じるのだろう。母なる木の存在を科学的に証明してみせた超一流の森林学者であると同時に、妻として、母として、乳がんサバイバーとして、常人には真似のできない稀有な人生を生きる勇敢な女性を、彼女がどう演じてみせてくれるのか。
 映画の公開を私はいまから心待ちにしている。
(本原稿は、スザンヌ・シマード著『マザーツリー』〈三木直子訳〉からの抜粋です)
◎誰かとの「つながり」を大切にしたくなる、樹木と菌類の物語『マザーツリー』。気候変動が注目されるいま、自然のなかに秘められた「知性」に耳を傾けたくなるヒントが満載の一冊です。
スザンヌ・シマード
カナダの森林生態学者。ブリティッシュコロンビア大学 森林学部 教授
カナダ・ブリティッシュコロンビア州生まれ。森林の伐採に代々従事してきた家庭で育ち、幼いころから木々や自然に親しむ。大学卒業後、森林局の造林研究員として勤務、従来の森林管理の手法に疑問を持ち、研究の道へ。木々が地中の菌類ネットワークを介してつながり合い、互いを認識し、栄養を送り合っていることを科学的に証明してみせた彼女の先駆的研究は、世界中の森林生態学に多大な影響を与え、その論文は数千回以上も引用されている。研究成果を一般向けに語ったTEDトーク「森で交わされる木々の会話(How trees talk to each other)」も大きな話題を呼んだ。『マザーツリー』が初の著書となる。
【訳者】三木直子(みき・なおこ)
東京生まれ。国際基督教大学卒業。広告代理店勤務を経て2005五年より出版翻訳家。訳書に『マザーツリー』(ダイヤモンド社)のほか、『植物と叡智の守り人』『食卓を変えた植物学者』(以上、築地書館)、『CBDのすべて』(晶文社)ほか多数。埼玉とアメリカ・ワシントン州在住。
「映画のような面白さ!」
「世界の見え方が根っこから変わる!」
★ ★ 養老孟司、隈研吾、斎藤幸平 各氏大絶賛!! ★ ★
森林は「インターネット」であり、菌類がつくる「巨大な脳」だった──。
30年以上にわたり樹木たちのコミュニケーションを可能にする
「地中の菌根ネットワーク」を研究してきた森林生態学者が明かす!
木々をつなぐハブとなる「マザーツリー」の驚くべき機能とは?
気候変動が注目されるいま、
自然のなかに秘められた「知性」に耳を傾けよう。
誰かとの「つながり」を大切にしたくなる、樹木と菌類の感動ストーリー!!
https://diamond.jp/articles/-/315587

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約1万5700年前。ものすごく古い尖頭器が発掘されてわかったこと

2023-01-10 | 先住民族関連
GIZMODO2023.01.09 18:00

クーパーズ・フェリーのエリアBで発見された尖頭器
米アイダホ州にある有名な遺跡で発掘された有茎尖頭器が、これまでに同遺跡で見つかった石器類より数千年も古く、1万5785年前のものであると判明しました。
今回の発見によって、アメリカ大陸最古の石器があったとされる時期はもっと昔にさかのぼり、氷河時代のアジアと北米との人々の間で技術(とひょっとすると遺伝的類縁性)がどのように共有されていたという点の解明に役立つかもしれません。同研究の成果は科学ジャーナルScience Advancesに発表されています。
当時どんな人々が住んでいたのかがわかる
同研究の筆頭著者でオレゴン州立大学の考古学者Loren Davis氏は、「科学的な観点から、こういった発見はアメリカ大陸の最古の人々が残した考古資料をさらに詳細なものにします」と、同大学のリリースにコメント。「単に『1万6000年前、ここアメリカ大陸に人類は存在していたと思う』と言うのは簡単ですが、それを彼らが残した遺物から観測していくことができるとなれば話は変わっててきますから。」
アイダホ州にあるクーパーズ・フェリー遺跡は昔からネズ・パース(ネ・ペルセ)族の土地で、アメリカ先住民の間ではニペヘという名で知られています。この遺跡は20世紀中頃に初めて発掘されて以降、石細工や動物の骨などが数多く見つかっています。
今回の尖頭器は2012年から2017年までの数年の間に発見されていますが、今になってようやくそれら遺物の年代が測定されて、チームの成果が発表されるに至ったのでした。
北海道の当時の人々とも繋がりが?
この遺跡に人類が居住していたと示唆する剥片石器や骨の一部(Davis氏が別のチームとともに以前発掘したもの)はおよそ同時期のものですが、完全な形の尖頭器はそれらから描写できる状況に更なるディテールを加え、初期のアメリカ人が熟練した狩猟民だったと認識させるものです。
Davis氏いわく「投げ矢につけられる小さな尖頭器は深く貫入し、とてつもない内部損傷を引き起こす」そうで、「私たちが知るどんな動物もこういった武器で傷つけることが可能」なんだとか。
この尖頭器が1万6000年~2万年前の日本の北海道から出土したものと類似しているとも、同氏は指摘。どう繋がっていたのかは不明ではあるものの、北東アジアと北アメリカの古代の人々との間に文化交流があった可能性を示唆しています。
クーパーズ・フェリー遺跡からは、これまでのところ6万5000点の品々が発掘され、地図にまとめられています。発掘が進むとともに、初期の人類の活動について少しずつ明らかになっていくでしょう。
Source: Science Advances, Oregon State University,
https://www.gizmodo.jp/2023/01/archaeologists-dig-idaho-stone-projectiles-america-asia-1849933898.html

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