先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

身近なアイヌ語に触れて 幕別でパネル展

2025-01-23 | アイヌ民族関連

安達杏奈 有料記事

北海道新聞2025年1月22日 21:34

アイヌ語について解説したパネル展「アイヌのことばとものがたり」

 【幕別】アイヌ語の意味や発音、地名の由来を解説したパネル展「アイヌのことばとものがたり」(町教委主催)が24日まで、町役場1階で開かれている。

 町学芸員でアイヌ語研究者の阪口諒さんが企画し、パネルで解説。地名の札内が「サツ(乾く)」「ナイ(川)」に由来することや、母の呼び方が樺太では「オンモ」、帯広では「ハポ」「コラポ」と地域によって違いがあることを紹介している。

 ・・・・・・・

 無料。午前8時45分~午後5時半。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1114242/


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蝦夷太鼓ジュニア全国へ 釧路管内の中高生団体 「悔いのない演奏で優勝を」

2025-01-23 | アイヌ民族関連

中川麻衣子 有料記事

北海道新聞2025年1月22日 19:21

「全国大会で悔いのない演奏を」と力を込める蝦夷太鼓ジュニア

 釧路管内の中高生でつくる「蝦夷太鼓ジュニア」が、3月23日に大分県で開かれる全国大会「日本太鼓ジュニアコンクール」(日本太鼓財団主催)に出場する。昨年12月に釧路市で開かれた北海道コンクールで2連覇を果たし、全国に駒を進めた。12人のメンバーは「悔いのない演奏をして、優勝を目指したい」と稽古に熱を入れている。

 全国大会には国内外の代表約50団体が出場し、演奏技術や表現力などを競い合う。予選となる北海道コンクールには道内5支部の小中高生10団体が出場し、日頃の練習成果を競い合った。

・・・・・・

 予選の終了後、全国大会に照準を合わせてさらなるアレンジを追加した。曲の冒頭にアイヌ民族の伝統楽器「ムックリ」の演奏を加えて北海道らしさを強調し、全国のライバルに挑む。

・・・・・

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1114161/


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鹿との共生考えよう 室蘭工大が2月、札幌で「サミット」

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

権藤泉 会員限定記事

北海道新聞2025年1月22日 17:58

 室蘭工業大学は2月19日午後1時から、鹿との共生を考える「第1回鹿サミット」を、サテライトオフィスを置くエア・ウォーターの森(札幌市中央区)で開く。道内の猟師らが現状について講演するほか、札幌月寒高生が道民と野生動物の共生をテーマにした探求学習の成果を発表する。

・・・・・・

 参加無料。定員70人で、オンライン参加も可能。いずれも2月11日までに専用フォームから申し込む。終了後の懇親会(3千円)では、白糠アイヌ文化保存会による鹿肉料理「ユクオハウ」などを提供する。問い合わせは同大、電話0143・46・5696へ。

☆ユクオハウのクは小さい字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/1114067/


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アイヌ語や文化 町役場で知ろう 24日まで

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

十勝毎日新聞 2025/01/22 16:39

 【幕別】幕別町教育委員会は町役場1階で、パネル展「アイヌのことばとものがたり」を開催している。町教委の阪口諒学芸員は「別の用事で役場を訪れた人にも、アイヌの言葉や精神文化の一端を知ってもらいたい...

●この記事は会員限定です。

https://kachimai.jp/article/index.php?no=624879


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エゾシカ肉を使用したアイヌの伝統食「オハウ」の提供を開始します

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

~人気マンガで注目料理。ホテル朝食ブッフェでヒンナしませんか~

アコー 2025年1月22日 11時00分

すすきの・中島公園のホテル、イビススタイルズ札幌(所在地:北海道札幌市、支配人:森田雅春)では、2025年1月22日から、エゾシカ肉の消費拡大と北海道の食の魅力を伝えるため、道産食材であるエゾシカ肉を使ったアイヌ民族の伝統食であるユクオハウ(汁)を朝食ブッフェで提供します。

ユクオハウ

【エゾシカによる農林業被害や事故が増加】

道内でエゾシカの生息数は2023年度に過去10年で最多の73万頭となり、増加の一途をたどっています。それに伴い、農業や林業への被害のほか、列車や車と衝突する事故が相次いでいます。被害軽減のために捕獲されたエゾシカの有効活用や需要拡大が課題となっています。

【アイヌ料理ユクオハウでエゾシカ肉の消費拡大】

当館では、1月22日から、エゾシカ肉の消費拡大と北海道の食の魅力を伝えるため、朝食ブッフェで道産食材であるエゾシカ肉を使ったアイヌ民族の伝統食であるユクオハウ(汁)の提供を開始します。昨年、別海町出身の支配人が帰省中にエゾシカ肉のジビエカレーと出会ったことをきっかけに、当館でもエゾシカ肉の「北海道ジビエカレー」を提供したところ、国内外問わずお客様から大好評でした。今年もエゾシカ肉のおいしさを知ってもらう機会を作りたいと思い、メニューを検討しました。寒い季節を迎えるにあたり、温かい汁物を提供したいと考え、人気マンガに登場するオハウに注目。エゾシカ肉の消費拡大だけではなく、関心が高まっているジビエやアイヌの伝統食にも気軽に触れることのできる機会になればと提供を決めました。

使用しているのは根室産のエゾシカ肉です。ホテルの朝食ブッフェでメニュー化するためには安定的にエゾシカ肉を入手する必要があります。そのため、捕獲後に一時飼育して安定供給をしている根室産のエゾシカ肉を使用しています。オハウには、エゾシカ肉のすね肉とバラ肉を使用。本州でもエゾシカ肉の人気が高まってきていますが、需要が高いのはロースやもも肉です。人気部位ばかりではなく全体の消費を上げるため、すね肉やバラ肉を使うことにしました。煮込む前に一度フライパンで軽くこんがりと焼くことで余分な脂を落として香ばしさを出しています。それから圧力鍋で30分煮込むことで、旨みが凝縮された柔らかい肉に仕上がりました。

具材は、玉ねぎ、人参、大根、ごぼう、れんこんの根菜類を使用し、食べやすいように現代風にアレンジして、昆布とかつおの出汁に、隠し味にしょうがを加え、すっきりとしたみそ味に仕上げました。

【若い世代にもエゾシカ肉のおいしさと北海道の食の魅力を伝えたい】

支配人より、「若い世代のジビエへの関心も高まっていると聞きます。アイヌ民族の伝統食に触れることで、エゾシカ肉のおいしさに気づいたり、北海道の文化に興味を持つきっかけとなればとてもうれしいです。食べてみたかったけれど食べる機会がなかなかなかった方も、ぜひ当館でユクオハウを食べてヒンナ(アイヌ語で食べ物に感謝する言葉)してください!これからもエゾシカ肉の魅力を伝えていきたいと思います。」

提供期間:2025年1月22日~2月28日

朝食ブッフェ料金:

宿泊者前日までの予約 大人2,000円、小学生1,000円 小学生未満無料

宿泊者の当日利用及び宿泊者以外 大人2500 円、小学生1,250円 小学生未満無料

《 イビススタイルズ札幌 概要 》

所在地:〒064-0808 北海道札幌市中央区南8条西3丁目10-10

E-mail: h9730-re1@accor.com

TEL:011-530-4055

ホームページ:https://ibisstyles-sapporo.com/

Instagram: https://instagram.com/ibisstyles_sapporo

Facebook: https://www.facebook.com/ibisStylesSapporo/

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000404.000052177.html


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SUPER EIGHT・安田章大の豊かな人間性が垣間見える!アイヌと宮古の文化と触れ合うドキュメンタリー「Wonder Culture Trip-FACT-」

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

HOMINIS 2025.01.22

2024年にデビュー20周年を迎え、「超アリーナツアー2024」に続いて開催された記念ツアー「超DOME TOUR 二十祭」が8公演で38万人を動員する成功を収めたSUPER EIGHT。過去の演出の再現も飛び出すなど20年の歴史を感じさせるライブとなったツアー千秋楽では、メンバー全員が涙を流しながらeighter(ファン)への感謝や抱負を語り、今後のさらなる活躍を期待させた。

グループのメインボーカルとギタリストとして作詞・作曲も手掛ける安田章大は、音楽活動や俳優業で発揮してきた豊かな感性や生きることへの深い関心を持っている。ドキュメンタリー「Wonder Culture Trip-FACT-」でもその人間性を垣間見ることができる。

様々なカルチャーを探り、次世代に繋ぐべく思索、探索するという安田がかねてより抱いていた想いを基に生み出された「Wonder Culture Trip-FACT-」。この年末に北海道文化放送(UHB)で放送された第1回では、北海道の各地で暮らすアイヌの人々を訪問。釧路市北部に位置する阿寒町の集落アイヌコタンで生活を営む女性と共に森を散策し、翌日は白糠町で若者たちの鹿猟とマレク漁に同行するなど、旅を通じて安田が関心を抱く命をいただくということやアイヌの文化に触れた。

1月28日(火)にスペースシャワーTVで放送される第2回では、北海道から舞台を移し、はるか南方、沖縄の宮古島を訪問。宮古とアイヌのアーティストが、音楽やアートといったカルチャーを通じてコラボレーションするイベント「Utasa Myahk(ウタサミャーク)」を取材する。

第1回で森での材料採集に同行したアイヌ工芸作家・床みどりとの再会を喜び、彼女の刺繍ワークショップでは地元の人々とのおしゃべりを楽しみながら手を動かすなど自然体で文化に触れていく安田。出来上がった刺繍をすぐにデニムに合わせてみたり、「刺繍から入って、精神性につながっていくところがいいな」と語るなど、力まずに文化に身を任せていく姿勢が印象的だ。

「書」を軸とする宮古のアーティスト・新城大地郎らによるトークに耳を傾け、文化を伝えるということに思いを巡らせ、関係者との対談では地元の人々が語る自然観や価値観に共感を示す安田。

さらに「ウタサミャーク」に出演する歌手の中村佳穂とも対談し、ミュージシャン同士ならではの音楽談義を交えながら中村のイベントへの熱い思いを引き出すなど、ナビゲーターとしてアイヌと宮古の文化の魅力やイベントに携わる人々の熱意を届けていく。

あくまで案内人として振る舞う安田だが、それと同時に、中村と地元の人たちとのセッションについて「ほぼお会いしたことのない方とウタサ(互いに交わる)していくということのは、言葉じゃ超えられない心のつながりみたいなものなんだろうなと思いました」と素直に語るなど、随所で彼の人間性が透けて見える。

第3回では「ウタサミャーク」本番の模様もオンエアされるので、それに向けてもチェックしておきたい「Wonder Culture Trip-FACT-」の第2回。文化と向き合う真摯な姿こそ、アーティストとして発揮される豊かな感性を支えているのかもしれない。

文=HOMINIS編集部

https://hominis.media/category/musician/post13857/


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映画が教えてくれた……主人公ダンバーを通じて心酔したネイティブアメリカンの英知と精神性。

2025-01-23 | 先住民族関連

 

2025年01月22日 08時00分Dig-it(ディグ・イット)

まだインターネットの無い時代、憧れた海外の情報を得るツールは映画だった。そのスタイルに、信念に憧れた若き日の自分がいまの自分を作り上げている。スクリーンに映る格好良い男たちから、ボクらは様々なことを学んだ。今回は、「江口洋品店・江口時計店」店主・江口大介さんに大きな影響を与えた映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」の話。

人種差別や偏見へのアンチテーゼ。|ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990)

「江口洋品店・江口時計店」店主・江口大介さん|1980年生まれ。東京都出身。職人としてアリゾナフリーダムで経験を重ねた後、独立後は古着の卸売業を経て、ヴィンテージクローズと時計を扱う『江口洋品店・江口時計店』を設立。古着や時計のみならず、インテリアにも精通している

奴隷制度を巡る南北の対立が頂点に達し1861年に勃発した、南北戦争の英雄にしてケビン・コスナー演じるジョン・ダンバー北軍中尉の運命を描いた『ダンス・ウィズ・ウルブズ』。江口さんは本作を通し自身の人生哲学、つまりは差別や偏見へのアンチテーゼをさらに強固なものにしたと言う。

「当時のケビン・コスナー主演作は学生の頃にほとんど観ていますが、中でも精神性や哲学的な影響という点で最も心に残った作品のひとつです。奴隷制度の賛否に端を発した南北戦争下、白人たちは西部への侵略を重ね、やがてその手はネイティブアメリカンたちの居住区まで及びます。

北軍の英雄でもあった主人公は、自ら彼らの居住区へと赴き、白人至上主義が当たり前だった時代に人種差別や偏見と真っ向から向き合い、ネイティブアメリカンたちの英知や精神性へと傾倒していきました。スー族の女性と恋に落ち、“狼と踊る男”の字を授かると、彼らの一員として共に合衆国軍と戦うことを決断します。ぼくも予てから差別や偏見といった真っ当な根拠のない人間同士の隔たりに疑問や嫌悪感を持っていましたし、本作を観た直後には、その生き方や精神性に感銘を受け“ネイティブアメリカンになりたい”と本気で考えてしまうほどでした(笑)。

どこの国や地域にも必ず先住民族が存在し、近代化や資本主義を進める多勢が彼らの生活や文化様式を駆逐しながら一本化しようとする。でも、そんな権利は誰にもないはずです。そうしたメッセージを当時の熟し切ったアメリカや世界へと投げかけたという意味においても、非常にエポックメイキングな作品だと思いますし、ぼくがネイティブアメリカンの文化に興味を持つきっかけともなった作品です」

「もう数十年は身につけていない」というシルバーアクセたち。アリゾナフリーダム在籍時に自身で設えたブレスに加え、代表に譲り受けたスカルリング、さらにはヴィンテージナバホなどオリジナルも多数所有

(出典/「Lightning 2025年2月号 Vol.370」)

https://news.nifty.com/article/item/neta/12351-3753780/


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1月26日は何をする?祝い、思いを馳せ、悲しむ:先住民と移民の声

2025-01-23 | 先住民族関連

 

SBS 22 January 2025 3:44pm

誇りを胸にオーストラリア・デーを祝う人もいれば、悲しみ、抗議活動を行う人もいます。1月26日をどう迎えるべきなのか。そして、自分の国を誇りに思うことと、過去そして現在の不正義に立ち向かうことは両立できるのでしょうか?

オーストラリアに来て最初の数年間、アンドリュー・ガイさんは、誇りを胸にオーストラリア・デーを祝っていました。

アンドリューさんは南スーダンからの難民です。それまで「建国記念日」を祝うことのなかったアンドリューさんは、市民権を得た後、国の記念日を祝える機会に誇らしく参加していました。

しかし、メルボルンで地元の先住民コミュニティーのメンバーたちと友情が育つなかで、1月26日という日にオーストラリア・デーを祝うことが正しいことなのかどうか、疑問に思うようになりました。

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「(1月26日の)オーストラリア・デーに向けたムードの高まり、その日が過ぎてからもそうです。先住民の人たちにトラウマを呼び起こします。これは何かしら対処できることです」。

背景に関わらずすべてのオーストラリア人が、オーストラリア・デーの意義そして幸せを感じられる日がいつか来てほしいと思っています

アンドリュー・ガイ

先住民パラワの弁護士、マギー・ブランデンさんは毎年1月26日、パラワのコミュニティーのメンバーとともに、ホバートCBDのエリザベス・ストリートを行進します。植民地化の暴力で亡くなった祖先を追悼し、現在も続くその影響に抗議するためです。

マギーさんは自身や家族が沿道の人から受けた罵声を覚えています。

「通りに人が何列にも並び、私たちを罵倒していました。ですが、それはもう過去のことです。近年では、私たちの行進に多くの人が加わってきました。私たちには一緒に歩いてくれる仲間がいます」

オーストラリア・デーをめぐる議論が強まるなか、マギーさんとアンドリューさんは、解決策は共感とつながりだと考えています。

「皆さんに本当に勧めたいのは、あちこち出掛けて、先住民の人たちの美しい文化や彼らの持つ寛大さに触れることです」(アンドリューさん)。

「そうすることで、私たち全員にとってのオーストラリア・デーのような日がどういうものなのか、未来がどういうものなのか、より多くの情報を得ることができます」。

「そして私たちが集まって座り、お互いに学び合えば、私たちは素晴らしい仲間になります」(マギーさん)。

SBS Examines の今回のエピソードでは、1月26日をどう迎えるべきなのかについて考察しました。自分の国を誇りに思いながら不正義に立ち向かうことはできるのでしょうか。

https://www.sbs.com.au/language/japanese/ja/podcast-episode/celebrating-reflecting-mourning-indigenous-and-migrant-perspectives-on-january-26/didlz2r8m


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ボリビアの映画集団ウカマウ、新作2本を含む全14作品を一挙上映

2025-01-23 | 先住民族関連

 

映画ナタリー 2025年1月22日 14:00 

ボリビアの映画集団ウカマウの特集上映が、4月26日から東京・K's cinemaほか全国で順次開催される。

「ウカマウ」海外版ポスター

大きなサイズで見る(全5件)

1962年、白人層に力が集中していたボリビアで、住民の半数以上を占めるアイマラ人やケチュア人ら先住民に無関係な映画を作ることはできないと考えたホルヘ・サンヒネスらを中心に活動を開始したウカマウ。1966年に発表した最初の長編映画「ウカマウ」を皮切りに、アンデス地域の先住民の視点に立った映画を模索し続け、今もラテンアメリカおよび世界に訴えかける映画製作を行っている。

フランスの映画批評家のジョルジュ・サドゥールは、かつて映画「ウカマウ」を「スペイン人征服者たちの到来以前からアメリカ大陸に住む人々の中で育まれ制作された、真のラテンアメリカ映画がついに誕生しつつあることを、この注目すべき作品は示している」と評した。

「女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー」海外版ポスター[拡大]

「30年後 ーふたりのボリビア兵ー」海外版ポスター[拡大]

ウカマウの特集上映は2014年の開催以来、約10年ぶり。主宰する日本人スタッフは1975年に彼らと出会い、以来協働者として映画製作をサポートし続けている。2025年はボリビア独立200周年であり、日本との協働が始まって50周年でもある節目。それらを記念した特集上映では、初上映となる「女性ゲリラ、フアナの闘い ーボリビア独立秘史ー」「30年後 ーふたりのボリビア兵ー」を含む14本の全作品がスクリーンにかけられる。配給はシネマテーク・インディアスが担当。

また宣伝費などを募るクラウドファンディングが、MotionGalleryにて行われている。リターンとしてはサンヒネスからのメッセージや全国共通劇場鑑賞3回券などが用意されており、期限は4月18日23時59分まで。

ウカマウ集団 60年の全軌跡 全作品一挙上映

2025年4月26日(土)~5月23日(金)東京都 K's cinemaほか全国順次

上映予定作品

https://natalie.mu/eiga/news/608560


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【書方箋 この本、効キマス】第96回 『藍を継ぐ海』 伊与原 新 著/大矢 博子

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

労働新聞社2025年1月23日

壮大な営み伝える短編集

今月15日に発表された第172回直木賞。受賞した伊与原新『藍を継ぐ海』は候補作のなかでも私のイチオシだったので実に嬉しい。

著者の伊与原新は1972年生まれ。東京大学大学院で地球惑星科学を専攻し博士課程を修了。富山大学理学部で助教として勤務する傍ら小説の執筆を始め、2010年に横溝正史ミステリ大賞を受賞した『お台場アイランドベイビー』で作家デビューという異色の経歴を持つ。

以降、著者ならではの科学知識と人の営みのぬくもりや切なさを融合させた作風で人気を獲得、「伊与原新しか書けない」と言われる世界観を確立した。定時制高校の科学部の活動を描いた『宙わたる教室』が昨年NHKでドラマ化され、好評を博したのをご記憶の方も多いだろう。

今回、直木賞を受賞した『藍を継ぐ海』は北海道から九州まで日本各地を舞台にした作品が5篇収録された短編集である。これがまたどれも、まさに伊与原新らしい物語ばかりなのだ。

第1話「夢化けの島」は山口県萩市の離島、見島が舞台になる。もともと火山島だった見島の地質を研究する地質学者が、萩焼の土を探す奇妙な青年と出会う物語だ。主人公も青年もそれぞれ悩みを抱えているが、見島の特異な地質に触れるうちに、それぞれのめざす場所を見つける。

また、「祈りの破片」は長崎県の長与町役場で働く青年が、空き家に灯りが見えるという訴えを聞いて調査に赴く物語。そこで彼が見たものは原爆によって表面が溶けたり焦げたりした岩石やコンクリート片、金属片などの膨大なコレクションだった――。

他に、奈良県吉野の山奥でウェブデザイナーが狼のような獣に遭遇する「狼犬ダイアリー」、北海道遠軽町での隕石探しと廃止の決まった郵便局のドラマを描く「星堕つ駅逓」、徳島県の阿須町でウミガメの産卵を自らの家族に重ねる女子中学生の「藍を継ぐ海」が収録されている。

すべてに共通するテーマは〈継承〉だ。何万年もの地殻変動で誕生した島の土が、現代の陶器になる。アイヌの言葉で名付けられた北海道の地名の意外な意味。徳島で生まれ、海に還り、そしてまた戻ってくるウミガメ。80年近く経った今も語り継がれ、未来に向けても忘れてはならない原爆の痕。

どの町にも歴史があり、そこに暮らす人々にも歴史がある。そこで暮らす人々の日々の営みを細やかにすくいあげるとともに、そこに地質や宇宙や海流といったスケールの大きなモチーフを組み合わせることで、土地も人間も単独で存在しているのではなく、何万年も続くこの世界の一部なのだと思い出させてくれるのだ。

ひとつひとつの物語は地味かもしれない。けれど私たちが自分の町で送る地味な毎日の背後には、歴史があり地球があり宇宙がある。そんな当たり前の、けれど忘れてしまいがちな壮大な営みをこの短編集は今一度伝えてくれる。そんな世界の片隅で、悩みを乗り越えて成長する主人公たちに励まされる。人はひとりで生きているのではない。これぞ伊与原新の真骨頂だ。

(伊与原 新 著、新潮社 刊、税込1760円)

選者:書評家 大矢 博子

濱口桂一郎さん、大矢博子さん、そして多彩なゲストが毎週、書籍を1冊紹介します。“学び直し”や“リフレッシュ”に是非…。

https://www.msn.com/ja-jp/news/world/書方箋-この本-効キマス-第96回-藍を継ぐ海-伊与原-新-著-大矢-博子/ar-AA1xG7XM?ocid=BingNewsVerp


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杉田水脈氏が元兵庫県議の死をめぐり誹謗中傷を猛批判どの口で? SNSで《あなたは加害側》とブーメラン

2025-01-23 | アイヌ民族関連

 

日刊ゲンダイ025年1月22日

どの口が?(C)日刊ゲンダイ

© 日刊ゲンダイDIGITAL

「精神的に追い込まれていたようだ」

兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員として斎藤元彦知事(47)のパワハラ疑惑などを追及してきた元県議、竹内英明氏(50)の自死が報じられた際、同僚議員らはこう漏らしていたという。

議員辞職前からSNS上などでの誹謗中傷に悩まされてきたという竹内氏。ネット上では早すぎる死を悼む声で溢れているのだが、この「竹内氏に対する誹謗中傷」のニュースを引用する形で自身のX(旧ツイッター)に持論を投稿した自民党前衆院議員、杉田水脈氏(57)が話題となっている。

《お亡くなりになられた竹内元県議に衷心より悔やみ申し上げます。私も昔はSNSによる誹謗中傷に傷付いたり、落ち込んだりしていましたし、家族に向けられたものに対しては今でも強い憤りを感じます。が、現在、一番恐ろしいと感じるのは、短期間でコロコロ変わるSNSを中心とした世論です》

《言葉足らずで、申し訳ありません。もちろん、オールドメディアの事実に基づかない偏向報道や切り取り報道、報道しない自由等が一番酷いということは大前提の上で、書いています》

《テレビのコメンテーターさんが、「集団リンチは許せない」と、コメントしていましたが、集団リンチは、テレビをはじめとするオールドメディアの「お家芸」でしょう》

■「筋金入りの差別主義者」として知られた人物

この投稿に対して、《本当にそう》といった賛同の声がある一方で、目立つのが《あなたの場合は被害者じゃなくて加害側ではないか》《おまいう》といった否定的な意見だ。

杉田氏と言えば「筋金入りの差別主義者」として知られた人物だ。

2016年にスイスで開かれた国連女性差別撤廃委員会の参加者について、ブログやXに「チマ・チョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」などと投稿。札幌法務局が人権侵犯の事実があったと認定した。

18年には月刊誌で同性カップルらを念頭に「生産性がない」と表現。この表現が22年の参院予算委員会で取り上げられ、杉田氏は謝罪と撤回に追い込まれ、総務政務官を辞任。性暴力被害を巡っても「女性はいくらでも嘘をつけますから」と党の部会で発言したほか、ジャーナリストの伊藤詩織さんを中傷する投稿に「いいね」を押したことに関し、賠償を命じる判決も受けている。

憶測と偏見に満ちた杉田氏による他者の尊厳を傷つける言動は、枚挙にいとまがないだろう。杉田氏は《誹謗中傷に傷付いたり、落ち込んだりしていました》と書いているが、自身の人権侵犯によって侮辱されたり、傷ついたりした人についてはどう考えているのか。

自民党の派閥を巡る裏金事件で収支報告書への不記載額が1564万円に上り、党役職停止6カ月の処分を受けて衆院選(比例代表)の出馬を辞退した杉田氏。今夏の参院選に全国比例で立候補する意向を表明したが、世論の風当たりはいまだに強い。

◇ ◇ ◇

参院からの鞍替え出馬を狙う杉田氏。●関連記事【もっと読む】で《杉田水脈がハシゴ外され参院転出に“赤信号”…裏金非公認の免罪符「政倫審」弁明は現職のみ》【さらに読む】で《杉田水脈氏の衆院選行脚が“デス応援”に? 選挙区で10人中6人が敗北のトホホ》を取り上げている。

https://www.msn.com/ja-jp/politics/government/杉田水脈氏が元兵庫県議の死をめぐり誹謗中傷を猛批判どの口で-snsで-あなたは加害側-とブーメラン/ar-AA1xDq7J?ocid=BingNewsVerp


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任期2日目、ドナルド・トランプ氏は米国の再編に着手した

2025-01-23 | 先住民族関連

 

TW 2025年1月22日 インヒョク

1月20日、ワシントンのホワイトハウス大統領執務室で、1月6日の犯罪で有罪判決を受けた人々に対する減刑命令を掲げたドナルド・トランプ大統領。エヴァン・ヴッチ/AP通信

ドナルド・トランプ大統領は、わずか2日間でアメリカの内政・外交政策の主要な要素を再構築し、国内外でこの国の姿を変え、そしてその中には数世紀とは言わないまでも数十年かけて作り上げたアメリカの基本的価値観を再定義した。

1981年にロナルド・レーガン大統領が大統領就任の際に「政府は問題の解決策ではない、政府こそが問題だ」と宣言して以来、アメリカの指導者がこれほど劇性、力強さ、そして情熱を持って政治の一般的なコンセンサスに異議を唱えたことはなかった。

パナマとカナダがトランプ大統領の脅しに動揺し、移民が積極的な強制送還犯罪を懸念し、2021年1月6日の国会議事堂暴動に関連した罪で起訴された約1,500人が何らかの形で恩赦を受けている中、トランプ氏は事実上、同法を廃止した。ジョー・バイデン政権のイニシアチブは、アメリカの市民生活の一見永続的な支柱の一部を引き上げ、そして、アメリカの市民生活に対する歴史的な評決を変えるために取り組んだ。国会議事堂の暴動。

歴史家のアーサー・シュレジンジャー・ジュニアは1997年のエッセイの中で、「大統領が成功するには、求めるべき港がなければならず、議会と有権者に自らの方針の正しさを納得させなければならない」と書いている。 「民主主義における政治は究極的には教育プロセスであり、説得と同意を得る冒険である。」トランプ氏は共和党の同意を得ており、自身のイメージや口調を変えた。しかし、同氏の下院の過半数は米国現代史上最小であり、依然として全米のほぼ半数から完全な反対ではないにしても懐疑的な見方に直面している。

月曜日の大学フットボール選手権試合のハーフタイムビデオ出演で、大統領は「アメリカを取り戻す」つもりだと述べた。しかし、彼の批判者たちは、ほんの数時間のうちに、パリ気候協定と世界保健機関から米国を脱退させることによって、彼が米国を後退させてしまったのではないかと懸念している。トランスジェンダーの人々に対する敵意を表明することによって。 4年前に国会議事堂での平和的権力移譲を覆すと脅した暴徒らの判決を一掃することによって。そして、その多くが数十年の経験と制度上の知識を持つ政府職員の価値と在職期間に挑戦することによって。

ウォール・ストリート・ジャーナルが先週アメリカ人を対象に実施した調査では、回答者の53%がトランプ氏に政府の運営方法に大きな変化をもたらすことを望んでいることが分かった。しかし、60%以上が、膨大な数のキャリア政府職員をトランプ支持者に置き換えるという同氏の計画に反対していると述べた。

2回目の大統領就任の最初の数時間、トランプ氏は主導権、勢い、目的意識を持ち、最終的には米国の方向性を変え、友人やライバルとの関係を修正し、長年確立された政治慣習を振り払う力を持っている。 。トランプ氏が月曜の就任演説で自身の原則と優先事項を説明する際、ビル、ヒラリー・クリントン、ジョージ・W・ブッシュの顔に浮かぶ驚き、当惑、当惑の表情は、たった1枚の画像だけでも激動の程度を捉えていた。

心理学者や哲学者は、名前を付ける行為に内在する影響を認識していることがよくあります。これが、メキシコ湾の名前をアメリカ湾に変更するという大統領の決意と、マッキンリー山の名前を北米最高峰(過去半世紀にわたって先住民族の名前で知られてきた)に戻そうとした理由である。デナリ)は、自らの権力を曲げ、彼がポリティカル・コレクトネスと考えるものを攻撃する意欲の象徴である。

総じて、今回の大統領就任の最初の2日間で示されたのは、トランプ氏の慣習に対する軽視、伝統に対する軽蔑、慣習的な権力の限界への反抗、そして政治の輪郭を調整しようとする彼の熱意である。

同氏が提案したカナダからの製品に対する25%の関税は、数十年にわたる温かい国境を越えた関係を打ち砕く。かつてキャンプ・デービッドでLBJのベトナム政策への反対をめぐってレスター・ピアソンを手荒く扱ったリンドン・ジョンソンでさえ、「大陸を国民とカナダという国家と共有するという点で、私ほど幸運に恵まれた国は世界中にない」と述べた。

関税に対する大統領の見解も、米国の規範から大きく逸脱している。初期の米国は、関税を歳入を増やすための主要な手段(南北戦争中の一 時的な課税を除けば、1913年まで所得税はなかった)、また国内の経済的利益を保護する手段(一部の大きな地域紛争を引き起こした)とみなしていた。 19世紀)。トランプ氏の見解はこれら両方の目標を包含しているが、他国の政策、つまりカナダの場合は国境警備や国防費の水準を変えるための棍棒としての関税の力も加えている。

トランプ氏の移民に対する敵意は、不法入国者や米国滞在中に犯罪を犯した者だけでなく、かつては避難場所や歓迎の場として愛されていたこの国の遺産も脅かしている。

同氏は就任から最初の数時間で、米国政治における権力の座として大統領職を再構築する決意を示した。例えば、何十年もの間、移民と貿易は議会の特権であり、それが議員が下院の手段委員会に参加しようと画策する理由である。トランプ氏はハンドルを握り、別の方向へ進んでいる。

しかし、彼はまた、第二次世界大戦後、世界のリーダーであり続けてきたこの国の性格を変えようと決意している。この国は常に穏やかに振る舞うわけではなく、ほとんどの場合、協力という美辞麗句、つまり握りこぶしの中にその努力を隠しているのだ。しかし、ベルベットの手袋をはめています。それは終わりです。新政権では、これまでの方針を改め、 テンペスト、過去はもはやプロローグではありません。

(これはシンジケート ニュース フィードから自動生成された未編集の記事です。TechWire24 スタッフがコンテンツ本文を変更または編集していない可能性があります)

https://techwire24.com/任期2日目、ドナルド・トランプ氏は米国の再編に/


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「カキの血」が抗生物質の効かない細菌・スーパーバグに対する有効な解決手段として期待されている

2025-01-23 | 先住民族関連

 

Gigazine 複数の抗生物質に対して耐性を持つ細菌であるスーパーバグが世界中で猛威を振るっています。スーパーバグに感染すると抗生物質による感染症治療が難しくなるため、世界中で毎年約500万人が死亡しているそうです。そんなスーパーバグに対処するため、研究者はカキの血に期待していると科学系メディアのThe Conversationがまとめています。
Oyster ‘blood’ holds promise for combating drug-resistant superbugs: new research
https://theconversation.com/oyster-blood-holds-promise-for-combating-drug-resistant-superbugs-new-research-2268232025年01月23日 08時00分

主に肺炎球菌によって引き起こされる急性感染症である肺炎は、5歳未満の乳幼児の死因として最もポピュラーな感染症で、高齢者が肺炎で入院するというケースも非常に多く報告されているそうです。扁桃炎などの上気道感染症は、子どもに抗生物質が処方される最も一般的な感染症として知られています。他にも、化膿(かのう)レンサ球菌によって引き起こされる皮膚やのどの感染症は、急性リウマチ熱やリウマチ性心疾患の発症につながる可能性があるそうです。
これらの細菌感染症の治療には抗生物質が使用されていますが、過剰に使用されるようになるのに伴い、スーパーバグこと薬剤耐性菌が進化しつつあります。そしてスーパーバグが進化することで、抗生物質による感染症治療が困難になるという悪循環も生まれていると、The Conversationは指摘しました。
加えて、細菌などの微生物が形成するバイオフィルムの存在が、問題をさらに複雑にしています。バイオフィルムは表面に付着する自己分泌物質に埋め込まれた数百万の細菌集団で、細菌を宿主の免疫システムや抗生物質から保護するものです。ほぼすべての細菌感染にバイオフィルムが関与しているため、バイオフィルムを阻害・破壊・浸透できる抗生物質を用いた感染症の治療は、非常に価値あるものとみなされています。

記事作成時点で使用されている抗生物質の90%以上が天然由来で、開発中の抗生物質も65%以上が天然由来です。新しい抗菌薬を作る場合、研究者は自己防衛のために抗菌化学物質を生成する生物を調べるところからスタートします。
カキは海洋環境において高濃度の多様な微生物にさらされているため、強力な免疫能力を有しています。過去数十年にわたる研究により、カキの血リンパには抗ウイルス性の抗菌性タンパク質とペプチドが含まれていることが明らかになっており、これらは人体や海洋に存在する病原体に対して有効であることが知られています。
実際、カキは感染症治療のための薬として長らく使われてきた歴史があり、中国では呼吸器感染症や炎症性疾患の治療にカキから作られた薬剤が推奨されてきました。他にも、オーストラリアの先住民は数千年にわたってカキを健康食材として食べてきた歴史を持っているそうです。

2025年1月に査読付きのオープンアクセスジャーナルであるPLOS ONEで発表された論文では、カキの血リンパから分離した抗菌タンパク質で、さまざまな感染症の原因となる特定の細菌を殺すことに成功しています。このタンパク質は特定の細菌に対し、従来の抗生物質の効力を高めることもできるそうです。
論文を執筆したのはサザンクロス大学の貝類学者であるケイト・サマー氏と、国立海洋科学センターに勤めるキルステン・ベンケンドルフ教授です。両氏の研究では、オーストラリアのシドニー沖に生息するシドニーロックオイスターの血リンパに含まれる抗菌タンパク質を分析しており、レンサ球菌属の細菌を殺すのに効果的であることが実証されています。
この抗菌タンパク質はレンサ球菌バイオフィルムの形成を阻害するのに効果的で、すでに形成されているバイオフィルムに浸透することもできるとのこと。

近年、既存の薬剤の効果を高めるために、抗菌ペプチドや抗菌タンパク質を組み合わせた薬剤が増えています。抗菌ペプチドや抗菌タンパク質は細菌の細胞膜を破壊するため、抗生物質が標的に到達しやすくなるそうです。これに加えて、抗菌ペプチドや抗菌タンパク質のほとんどが「宿主の免疫システムを強化し、治療効果を高める」という効果も持っているそうです。
研究チームはシドニーロックオイスターの血リンパから抽出した抗菌タンパク質を既存のさまざまな抗生物質と組み合わせることで、さまざまな細菌に対する活性をテスト。すると、非常に低い濃度であっても抗生物質の効果を2~32倍も向上させることが明らかになりました。特に、カキ由来の抗菌タンパク質はレンサ球菌、黄色ブドウ球菌、緑のう菌に対して有効であることが明らかになっており、健康なヒト細胞に対して毒性を有していない点も特徴だそうです。
なお、研究チームは将来的にカキ由来の抗菌タンパク質を従来の抗生物質と組み合わせ、動物実験や臨床実験を行うことを計画しています。

https://gigazine.net/news/20250123-oyster-blood-drug-resistant-superbugs/


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禁書となった絵本が「文化戦争」の最前線を描き出す。堂本かおる『絵本戦争』が1月28日刊行

2025-01-23 | 先住民族関連

 

CINRA 2025.01.22 Wed

ニューヨーク在住のライター・堂本かおるの著書『絵本戦争 禁書されるアメリカの未来』が1月28日に刊行される。

2021年、アメリカで突如始まった禁書運動。ターゲットになっているのは、禁書運動を推進する保守派の親や政治家が理想とする「古き良きアメリカ」にとって都合の悪い、マイノリティを描いた絵本だという。非営利団体「ペン・アメリカ」によると2023-2024学校年度に前学校年度の2.7倍にあたる4231種類の本が禁書指定となった。

同書では「黒人」「LGBTQ」「女性」「障害」「ラティーノ/ヒスパニック」「アジア系」「イスラム教徒」「アメリカ先住民」の8つのトピックにわけて禁書運動の犠牲となった数々の絵本を1冊ずつ見ていくことでマイノリティの苦難の歴史、その中で力強く生きる姿、深刻化している政治的な対立「文化戦争」の最前線を描き出す。

『Where Are You From?』(HarperCollins)
著:Yamile Saied Méndez
画:Jaime Kim
「どこから来たの?(Where Are You From?)」は、移民が頻繁に浴びせられる質問だ。いまや黒人の人口を抜き、アメリカで最大のマイノリティグループとなったラティーノ/ヒスパニック。冒頭の問いを繰り返し尋ねられたラティーノの女の子が、自身のアイデンティティについておじいちゃんに尋ねる絵本。これも禁書となった絵本の一冊だ。

『and Tango makes three』(Simon & Schuster Books for Young Readers)
著:Justin Richardson, Peter Parnell
画:Henry Cole
オスのペンギンカップルが、卵を温め孵化させ、生まれたヒナと家族になったという実話に基づく絵本。同性愛を思わせることを理由に禁書となっている。日本では、ポット出版から『タンタンタンゴはパパふたり』として出版されている。

『HAIR LOVE』(Kokila)
著:Matthew A. Cherry
画:Vashti Harrison
父親が苦心して自身の娘の髪をセットする様子が描かれた絵本。黒人は、白人と同じ髪形を強要されてきた歴史がある。黒人文化にとって髪がいかに重要であるのかを知ることができる。しかしこれも一部地域で禁書対象となっている。

https://www.cinra.net/article/202501-whn-ehonsensou_edteam


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トランプ米大統領、アラスカの石油・ガス開発規制を全面緩和する大統領令に署名(米国)

2025-01-23 | 先住民族関連

 

JETRO 2025年01月22日

米国のドナルド・トランプ大統領は1月20日の就任日、エネルギー政策に関連して、5本の大統領令(注)に署名した(2025年1月22日記事参照)。このうち「アラスカの並外れた資源の潜在能力を解き放つ」と題した大統領令は、2023年9月に当時のバイデン政権が北極圏の環境保護を理由に導入した開発規制(2023年9月8日記事参照)を撤廃し、同州での石油・ガス開発を全面的に再開するものとなる。

同大統領令では、バイデン政権下で環境保護や契約の法的欠陥を理由に取り止められたアラスカ産業開発輸出公社(AIDEA)による7区域でのリース契約の復活を指示している。さらに、内務省の2021年6月の命令で一時停止されていた北極圏野生生物保護区(ANWR)での新規リースの発効と、必要な許可と通行権の付与も求めた。同保護区はグリズリーベア、ホッキョクグマ、ハイイロオオカミ、カリブー(トナカイ)と、200種以上の鳥類を含む野生生物の生息地のため、同保護区での掘削は特に議論を呼んでいる。共和党はこの土地を石油の供給源、また地元部族を含む地域経済を活性化させる方法として、長い間注目してきた。

また、アラスカ国家石油保留地(NPRA)での開発規制も見直す。バイデン政権は2023年9月、同地域の約1,300万エーカー(約5万2,600平方キロ)を環境保護区域に指定し、新規の石油・ガス採掘を制限していた。今回の大統領令はこの規制を撤廃し、NPRAの約40%を占める保護区域での新規開発を可能とする。

大統領令では、バイデン政権が導入した環境影響評価の見直しと、必要に応じ新しい包括的な分析を実施する方針を示した。先住民との協議は、狩猟や漁業の権利を考慮しつつ、資源開発との両立を図るとしている。

バイデン政権は2023年9月の規制導入時、「北極圏では地球上の他地域の2倍以上の速さで温暖化が進んでおり、この地域の生態系を保護する措置が必要」との見解を示していた。今後、環境保護と資源開発を巡る政策対立が一層深まる可能性がある。

(注)今回署名した大統領令は、(1)米国のエネルギーを解き放つ、(2)アラスカの並外れた資源の潜在能力を解き放つ、(3)国家エネルギー非常事態の宣言、(4)国際環境協定においても米国を第1に位置づける、(5)外洋大陸棚における洋上風力発電リースからの一時的な撤退と、連邦政府の風力発電プロジェクトに対するリースおよび許可慣行の見直し、の計5本。

(藤田ゆり) (米国) ビジネス短信 cd609054bf08f5fe

https://www.jetro.go.jp/biznews/2025/01/cd609054bf08f5fe.html


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