北海道新聞2024年12月23日 21:37
【千歳】市内の主婦らでつくるボランティア団体「布の絵本 ゆめの会」が、活動30年目を迎えた今年も、市内の子ども関連施設などに作品を贈った。これまでの寄贈数は300冊近くに到達。会員たちは「子どもたちの喜ぶ顔が原動力」と、意欲的な制作活動を続けている。
ゆめの会は1995年、佐藤美代子代表(78)ら5人で発足。布絵本の創作と所蔵を古くから続けてきた「ふきのとう文庫」(札幌)を訪ね、「千歳にもこんな絵本があれば」との思いが募ったことがきっかけという。
現在は主婦ら14人が毎月2回、作品の打ち合わせや材料の仕分けなどで集合。各家庭で手分けして作業に当たる。
会としてはこれまでに282冊を制作し、市立図書館や児童発達支援センターなど子ども関連の施設に寄贈してきた。面ファスナーなどを活用した仕掛け絵本や、布おもちゃなども子どもたちに人気だ。
2003年にはインドネシア、11年には東日本大震災の被災地に布絵本や遊具を贈るなど道外にも輪を広げた。
19年には、道新ボランティア奨励賞を受賞。賞金で初めて地元を題材にした「ちとせくうこうのはじまり」を制作した。昨年は千歳が舞台のアイヌ民話を基に作った「キツネのチャランケ」で全国コンクール2位に輝くなど、地元ならではの作品づくりにも取り組む。
・・・・・