ラジトピ 2025/01/29
1931~33年の外遊中につづった、初公開のスケッチも見逃せない。「西海岸の裸婦」を想起させる裸婦スケッチのほか、着物を着た外国人女性や風景画、先住民族にまつわるデザイン画などもあり、晩年も衰えぬ夢二の意欲と多様な興味が見て取れる。
横山学芸員は「油彩画は塗り重ねることで日本画よりも輪郭線が曖昧になる。夢二式美人の特徴である憂いを帯びた表情は、油彩画にも合っていたのでは」とし、「正規の美術教育を受けず、試行錯誤しながら油彩画を描いた夢二だからこそ、独自のスタイルで自由に表現できたのでは。そこに夢二らしさがある」と見る。
また鑑賞のポイントとして、「夢二は女性の雰囲気に合わせて着物の色や文様を丁寧に描き分けている。色彩感覚に優れたデザイナーとしての面からも作品を楽しんでほしい」とすすめ、「皆さんそれぞれに好きな夢二作品を探してもらえたら」と呼び掛けた。
◆「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」
会場 あべのハルカス美術館
(〒545-6016 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階)
会期 2025年1月18日(土)~3月16日(日)
開館時間 火~金/10:00~20:00、月土日祝/10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日 会期中無休
観覧料 一般1700円、高大生1300円、小中生500円(いずれも税込。会期中、着物で来館すると当日券が200円引きになる。ただし他の割引との併用は不可)
問い合わせ あべのハルカス美術館、電話06-4399-9050
西日本新聞 2025/1/29 6:00 [有料会員限定記事]
記者会見する米先住民ナバホ族居留地政府のナイグレン大統領=2024年9月、ワシントン(AP=共同)
【ロサンゼルス共同】米CNNテレビは27日、トランプ政権による不法移民の取り締まりで、西部アリゾナ、ニューメキシコ両州...
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2025年1月29日 20時0分 Qoly
北海道コンサドーレ札幌とキットサプライヤーのMizuno(ミズノ(株))は6日、2025シーズンの明治安田J2リーグで使用する新ユニフォームを発表した。
チームは昨季のJ1リーグを19位で終えて、9年ぶりのJ2降格に。クラブは新たな指揮官に岩政大樹氏を迎え、1年でのJ1復帰を目指す。
北海道コンサドーレ札幌 2025 Mizuno ユニフォーム
2025ユニフォームのデザインは、引き続きMizunoと協力し、クラブのクリエイティブディレクター相澤陽介氏が担当。
ホームユニフォームは「赤黒縦縞の定義を作りたい」との考えから、レッドを中心に据えた“赤3、黒2”の5本のストライプをデザイン。ストライプの中に北海道の美しい湖、流氷、紅葉などの景色とシマフクロウをコラージュという表現で投影し、北海道の魅力を世界に発信する。
アウェイはダークネイビー、サードはホワイトをそれぞれ基調色に採用。デザインはどちらもアイヌ文化の文様を取り入れたもので、アウェイにはピクセル・グラフィックで北海道の地図を落とし込む。なお、両ユニフォームのアイヌ文様は、北海道アイヌ協会認定「優秀工芸師」である早坂ユカ氏が手掛けている。
GKユニフォームは、1stにグレー、2ndにグリーン、3rdにピンクの3色展開となる。
現時点での各部スポンサーは、胸に「ISHIYA(石屋製菓)」、背中上に「レオファン リミテッド」、背中下に「ダイアモンドヘッド」、鎖骨左に「あいプラン」、鎖骨右に「KATAGIRI(カタギリ・コーポレーション)」。
コンサドーレの“白い恋人”も!「お菓子の胸ロゴ」を付けた世界5つのユニフォーム
2025新ユニフォームは1月30日(木)までの期間限定で3次予約販売を実施中。詳細は北海道コンサドーレ札幌のクラブ公式ウェブサイトまで。
BBC 2025年1月29日
米グーグルは27日、地図アプリ「グーグルマップ」でメキシコ湾の名称を「アメリカ湾」に変更すると発表した。ドナルド・トランプ米大統領が、政府の文書でこの水域の名称を変更するよう命じたことを受けた措置。
トランプ氏が就任初週に署名した多数の大統領令の中には、公式のアメリカ地図や連邦通信でメキシコ湾の名称を変更するものも含まれていた。
この名称変更は、アメリカ国内ユーザーのグーグルマップでのみ反映される。
グーグルはまた、トランプ大統領の別の改称命令に従い、アメリカのグーグルマップ内で、北米最高峰のデナリ山の名称を以前の「マッキンリー山」に戻すことも発表した。
グーグルは27日にソーシャルメディアへの投稿で、「グーグルマップ内の名称に関していくつかの質問を受けている」、「公式の政府情報源で名称が更新された場合、その変更を適用するという長年の慣行がある」とした。
グーグルによると、メキシコ湾とデナリ山の名称変更は、地名情報システム(GNIS)が更新され次第、「迅速に」行われるという。
「公式名称が国によって異なる場合、ユーザーは自分がいる国の公式名称を見ることができる。その他の地域にいるユーザーは、両方の名称を見ることができる。今回も同様だ」
この名称変更はトランプ氏にとって優先度が高いようで、1月20日の就任演説では宣誓直後に言及した。
トランプ大統領はこの時、「アメリカは地球上で最も偉大で、最も強力で、最も尊敬される国としての正当な地位を取り戻し、世界中の畏敬と称賛を呼び起こすだろう」と述べ、「近いうちに、メキシコ湾の名称をアメリカ湾に変更する予定だ」と宣言した。
一方、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は、トランプ氏の改名決定を揶揄(やゆ)し、北米大陸を「アメリカ・メヒカーナ(メキシカン・アメリカ)」と改名することを皮肉交じりに提案した。
「彼は大陸棚の部分をアメリカ湾と呼ぶと言っている」とシェインバウム氏は述べた。「私たちにとっては依然としてメキシコ湾であり、世界中にとっても依然としてメキシコ湾だ」
北米の呼び名を「メキシカン・アメリカ」にとメキシコ大統領 メキシコ湾の名称変更唱えるトランプ氏に逆提案
デナリ山についてトランプ氏は、ウィリアム・マッキンリー元大統領が関税と才能を通じてアメリカを「非常に豊かにした」として、その功績をたたえるためだと説明した。
この山は、2015年にバラク・オバマ大統領の政権下で、アラスカの先住民への配慮として正式にデナリと命名された。
先住民団体やアラスカ州のリサ・マーカウスキー上院議員(共和党)は、トランプ氏の決定に反対している。
「何千年もの間デナリと呼ばれてきた我が国の最高峰は、アラスカの先住民コユコン・アサバスカンが授けた正当な名前で知られ続けなければならない」と、マーカウスキー議員は述べた。
(英語記事 Google Maps will rename Gulf of Mexico to Gulf of America in US
~歴史・文化・祈りについて語り、価値観を深めるイベント~
東武トップツアーズ株式会社 2025年1月29日 11時00分
東武トップツアーズ株式会社(本社:東京都墨田区、代表取締役社長:百木田康二)は、2023年に観光庁の事業や実証調査を活用し、一般社団法人 奄美群島観光物産協会や一般社団法人 国頭村観光協会と連携して「琉球奄美ネイティブツーリズムコンソーシアム」を立ち上げました。以後、琉球奄美ネイティブツーリズムコンソーシアムは2年にわたって琉球に伝わる在来信仰を紐解き、海外からの旅行者にその価値や魅力を届ける取組みを行っています。
この度、琉球の信仰と同様に自然への畏敬がベースにある地域の信仰・文化の担い手の皆さまが相互に語り合い、それぞれの背景や歴史を共有することで日本にある独自の価値観とその魅力を紹介し、海外からの旅行者などに向けて発信すること目的に、2025年2月7日(金)に「UTAKI dialog for travellers」を開催しますのでお知らせいたします。
本イベントは、会場でのリアル参加の他、オンラインで同時配信を実施し、後日、英語字幕をつけたアーカイブの配信も行います。ご参加にあたっては事前の申し込みが必要です。
▼お申込み先・詳細
イベント概要
◆日 時
2025年2月7日(金)12:45~16:00(受付12:15~)
◆場 所
SAKURA innobase Okinawa(沖縄県那覇市松山1丁目2-13 長谷工那覇ビル 1階)
◆タイムテーブル
12:15 開場・受付
12:45-13:00 オープニングアクト-沖縄の祈りのパフォーマンス-
13:00-13:05 主催者挨拶
13:05-14:55 登壇者によるプレゼンテーション
15:00-15:45 登壇者によるダイアログ(対話)
15:45-16:00 Final Touches:スペシャルゲストトーク
16:00-17:00 同会場にてネットワーキング
当社はこれからも、地域の皆さまと連携しながら、日本の伝統・文化の価値発信に向けた取組みを推進し、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
毎日新聞 2025/1/29 06:00(最終更新 1/29 08:19) 有料記事 1327文字
冬になるとよく訪れる公園がある。札幌中心部から直線距離で約8キロの近さにある「道立真駒内公園(札幌市南区)」だ。地元住民の散歩やランニング場所として親しまれているが、写真を撮る人間にとっても、多種多様な野生動物が撮影できる人気の撮影スポットになっている。これほど都会に身近で、厳冬下で生きる野鳥をはじめとする動物に出合えたり、冬ならではの光景を見られたりする場所は貴重だ。
「真駒内」という地名はアイヌ語の「マク・オマ・ナイ」に由来する。「背後にある川」の意味で「真駒内川」と名付けられた川の名がそのまま地名として使われている。
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メガブラジル1/29(水) 19:08
ポンデケイジョやタピオカは親戚!?
日常的にブラジルで親しまれているお菓子のひとつに、「ボーロ・ジ・マンジョッカ」がある。
メインの原料は、南米大陸原産で、先住民にとってトウモロコシと並ぶ主食の一つでもあったマンジョッカ(キャッサバ芋)だ。
1500年にこの地に上陸して、その後、この地に植民したポルトガル人にとっても先住民が食していたマンジョッカは、主要な炭水化物源となった。
やがてこの土地では、先住民の食文化と、ポルトガル人が持ち込んだヨーロッパ食文化が融合したさまざまな食べ物が生まれていくが、「ボーロ・ジ・マンジョッカ」もその一例と考えられている。
マンジョッカ自体は、ブラジルでは日常的な食事のお供から、酒場のおつまみ、お菓子、お酒に至るまで、食のあらゆる場面で親しまれている。この国を代表する国民的な食材のひとつだ。
ポルトガル人の手でブラジルから世界各地に伝わったと考えられているマンジョッカは、アフリカやアジアにも根付き、現在ではナイジェリア、コンゴ、ガーナ、タイも主要生産国として知られる。
この芋からとれるデンプンもまた、食品から工業利用まで、世界中で幅広く利用されている。
マンジョッカのデンプンは粘度が高いため、これを使った食品はモチモチとした食感が特徴となる。日本でもおなじみの「タピオカ・ドリンク」につかわれるタピオカ・ボールも、マンジョッカ由来のデンプンから作られている(“タピオカ”という言葉自体、ブラジルの先住民の言葉が由来となっている)。
マンジョッカのデンプンからはパンも作られるが、最も有名なのが、チーズを使ったモチモチなチーズパン「ポンジケイジョ」だろう。本来は小麦粉を使わないため、近年はグルテンフリー食品としても再評価されている。
ちなみにミスター・ドーナツの「ポン・デ・リング」も、モチモチな食感を出すためマンジョッカのデンプンを使用している。「ポン・デ・リング」という商品名も、ポンジケイジョ(ポンデケージョ)が由来とのことだ。
ポンジケイジョは日本でも見かける機会が多くなったが、本場の味、食感に近いものはまだまだ少ない。麻布十番にある炭火焼きシュラスコ・レストラン「ゴストーゾ」のコースで用意されるポンデケイジョは、おそらく東京都内で出会える最も本場の味に近いポンデケイジョだ。
さて。マンジョッカのデンプンは主に芋を絞った液体に沈殿したものから得られるが、マンジョッカは、品種によっては、芋の根塊そのものが調理に使われる。
摺り下ろした芋を使って作られるケーキが「ボーロ・ジ・マンジョッカ」だ。
ボーロはポルトガル語でケーキなどを指す言葉。「たまごボーロ」をはじめ、日本で焼き菓子に使われるボーロという言葉も、ポルトガルから伝わり日本語化したものだ。ブラジルにおけるお菓子のボーロは、ケーキ状のものを指すことが多い。
レシピの詳細は後ほど記すが、おおまかには、摺り下ろしたマンジョッカ、摺り下ろしたココナッツ、バター、チーズ、卵を使って作られる、いたってシンプルなケーキだ。
材料が異なるが、一時セブンイレブンでも展開されたハワイの「ココナッツバター餅」に、味も食感も近い、といえば創造しやすいだろうか(こちらのメインのデンプンはもち粉)。
シンプルなレシピなのと、マンジョッカ(英語圏などでは、英語名のキャッサバで知られる)が世界各地で栽培されていることもあり、フィリピンのカサバ(キャッサバ)ケーキ、マレーシアのKuih Bingka Ubi(クエ ビンカ ウビ)またはKuih Bingka Ubi Kayu(クエ ビンカ ウビ カユ)など、「ボーロ・ジ・マンジョッカ」に似たお菓子が世界各地にある。
ところでこの「ボーロ・ジ・マンジョッカ」、ほぼ国のあらゆる地域で親しまれている、国民的といってもいいほど普遍的なお菓子ではあるが、いくつかの異なる呼び名があるだけでなく、ルーツや成り立ちにも諸説があり、地方によってはその地域特有の逸話が言い伝えられていたりもする。いくつかの地域では“地元のご当地名物”として紹介されている。
現地メディア「G1」のレポートに答えた、サンパウロ州の有名私立大学であるサンジュダス大学のガストロノミー学科のマリア・ジ・ファッチマ・ゴンサウヴィス教授は、マンジョッカ自体が地方や品種によってアイピン、マカシェイラなど異なる呼び方が存在するため、このケーキも「ボーロ・ジ・アイピン」、「ボーロ・ジ・マカシェイラ」と呼ばれることがあると語っている。
同教授はまた、レシピにも地域によりバリエーションがあり、しっとりとしたタイプ、ドライなタイプ、クリーミィなタイプなどがあるが、マンジョッカが材料であることは共通するという。
そして「ボーロ・ジ・マンジョッカ」は、「ボーロ・マネー・ペラード(Mané Pelado)」(または「マネー・ペラード」)という呼び名でも知られ、フェスタジュニーナ(6月祭り)でも人気のごちそうのひとつとして知られている。
少々風変わりな名前だが、“マネー”とは、人名のマヌエウ/マヌエルの略称。“ペラード”は、裸の、むき出しの、といったニュアンスの言葉だ。この呼び名“マネー・ペラード”の由来も実に多岐にわたっていて、どれもユニークだ。
家庭情報サイト「カーザ・クリナーリア」では「ボーロ・マネー・ペラード」を北東部の名物料理と紹介している。また“マネー・ペラード”という名前の由来は、このお菓子のシンプルさに由来するという。
同メディアによると、“マネー”は、ブラジル北東部の人々のことを愛情をこめて呼ぶときの呼び方で、“ペラード”は、アイシングやフィリングといった装飾や具がなく、ケーキがそのままの姿でありながら風味豊かであることがあらわされているという。
サンパウロ州の有力紙「エスタダォン」の食文化発信ページ「パラダール」も「ボーロ・マネー・ペラード」を「北東部地域の伝統的なケーキ」と紹介している。
南東部ミナスジェライス州の州政府が運営する情報サイト「ミナス」では「ミナスの味:ボーロ・マネー・ペラード」と紹介している。
ただし、このケーキの発祥が同州であると主張しているわけではなく、同州の伝統料理の聖地ともいえる地域に伝わるご当地レシピを紹介する、という趣旨のレポートとなっている。
紹介されているのは、州の北西部にあり、隣のゴイアス州と隣接するパラカトゥ市に伝わるレシピ。
パラカトゥ市は、ミナスジェライス州の中でも郷土の伝統的な味が多く残っていることでも知られる都市。先祖代々のレシピを受け継ぐ家族経営の個人食料品店が数多く存在している。
同じくマンジョッカが材料となるポンジケイジョも、パラカトゥでは独特の製法で知られる(多くの場合、ポンジケイジョを作る際に生地を熱湯で温める工程があるが、パラカトゥではこの工程がなく、生の生地から作る)。
それゆえ、広いミナスジェライス州の中でもこの土地のレシピが選ばれているということだろう(レシピは下記)。
また、マネー・ペラードのネーミングに関しては「ブラジルの南東部と中西部で非常に人気があるこのケーキの名前は、衣服を着ずにマンジョッカを収穫する習慣があった農民に敬意を表して付けられたという伝説がある」と紹介している。この場合、“裸のマネー”は材料であるマンジョッカを収穫した農民を指していることになる。
一方、ブラジルでも広く展開している、フランスのスーパーマーケットチェーン「カルフール」が運営するレシピサイト「サイバークック」は、「ボーロ・マネー・ペラード」は、ミナスジェライス州のお隣、ゴイアス州の名物と紹介している。
ケーキの名前の由来も「ゴイアス州で有名になったひとりの露天商に由来しており、彼のキャラが同州特有の食べ物の命名に一役買っている」という。
曰く「広く伝えられている言い伝えによると、このお菓子のレシピはボーロ・ジ・マンジョッカを作るゴイアス州のある女性によって考案され、彼女の夫マヌエウが通りに出てこのお菓子を路上販売していた。セハード地帯(サバンナ)ならではの暑い気候の中、マヌエウ(通称マネー)は服を着ずにお菓子を販売していた」。
この逸話では、特定の“裸のマネーさん”が売っていたケーキ、ということになる。
ゴイアス州ではボーロがつかず「マネー・ペラード」と呼ばれることが一般的なようだが、確かにこの名前のお菓子はゴイアス州やミナスジェライス州でポピュラーだ。
一方、北部や北東部では、見た目はほとんど同じだが少しだけ材料に違いがある「ボーロ・ジ・カリマン」、「ボーロ・ジ・プーバ」がよく知られている。
カリマンまたはプーバは、数日間水につけて自然発酵させたマンジョッカで、これを使ったケーキが「ボーロ・ジ・カリマン」、「ボーロ・ジ・プーバ」だ。
カリマンもプーバも先住民族の言葉で、セアラー州連邦大学の研究によると同州のトレメンベー・ジ・アウモファーラ居住区で暮らす先住民の調理の中に「ボーロ・ジ・カリマン」が存在している。
マンジョッカを生地にしてパン状に焼いて食べる習慣がすでに先住民にはあり、これとポルトガル人が持ち込んだケーキの文化とが融合して「ボーロ・ジ・マンジョッカ」が生まれたという説も、どうやら信憑性の低い話ではなさそうだ。
以下にいくつかのレシピを紹介する、
●「カーザ・クリナーリア」版(約12人分)
<材料>
皮をむいたマンジョッカ 500g
摺り下ろしたチーズ ティースプーン1.5杯
摺り下ろした乾燥ココナッツ ティースプーン1.5杯
砂糖 ティースプーン2杯
ココナッツミルク ティースプーン4分の3杯
牛乳 ティースプーン2分の1杯
溶かしたバター 50g
たまご 4個
塩 ひとつまみ
バター(塗るため)
小麦粉(ベーキングトレイに散らすため)
<作り方>
1:オーブンを180℃に予熱し、ベーキングトレイにバターを塗り、小麦粉を振りかけておく。
2:鍋にマンジョッカを入れ、沸騰したお湯で柔らかくなるまで茹でたあと、水気を切って置いておく。
3:ミキサーの中に、茹でたマンジョッカ、チーズ、ココナッツ、卵、砂糖、溶かしたバター、ココナッツミルク、牛乳、塩ひとつまみを加える。
4:生地になるすべての材料が混ざり合うまでミキサーにかける。
5:用意しておいたベーキングトレイに生地を注ぎ、予熱しておいたオーブンで約40分間、またはマネー・ペラードが黄金色になって固まるまで焼く。
6:オーブンから取り出して冷ましてからトレイから外す。
7:スライスしてお皿に分ける。
●「エスタダォン」版(アニェンビー・モルンビー大学ガストロノミーコース、ダヴィウソン・フォンチ教授による)
<材料>
目の粗いおろし金で摺り下ろしたマンジョッカ 1kg
目の粗いおろし金で摺り下ろした半熟成チーズ 150g
卵 4個
砂糖 300g
摺り下ろした生ココナッツ 110g
溶かしたバター 20g
全乳 700ml
塩一つまみを振った、塗るためのバター 15g
パン粉 15g
<作り方>
1:マンジョッカから余分な水分を抜く。
2:型(※ベーキングトレイなど)にバターとパン粉を塗る。
3:ボウルに卵、砂糖、溶かしたバター、牛乳を入れて混ぜる。
4:別の容器に、摺り下ろしたマンジョッカ、チーズ、ココナッツを入れて混ぜ、バター塗った型に移し、均等に広げる。続いて、この上に(ボウルで作った)液体部分を注ぐ。
5:170度で30~40分、または黄金色になるまで焼く。
6:冷ましたら切り分ける。
●「ミナス」版(パラカトゥ市に伝わるレシピ)
<材料>
摺り下ろした、または絞ったマンジョッカ 1kg
地鶏の卵 5個
砂糖 500g
農場手作りバター 300g
削った生ココナッツ 200g
粉末酵母 スプーン 2杯
(※詳細の指定はないが、他の材料との兼ね合いから、天然酵母であると思われる)
<作り方>
卵、砂糖、バターをよくかき混ぜ、ココナッツ、酵母を加える。油を塗った焼き型に入れて弱火で焼く。
●「サイバークック」版(ゴイアス州に伝わるレシピ)
<材料>
マンジョッカ 500g
標準ミナスチーズ(ケイジョ・ミナス・パドラォン) 300g
砂糖 300g
卵 4個
ココナッツミルク 200ml
牛乳 ティーカップ 2分の1杯
バター 100g
アニスシード ティースプーン1杯
<作り方>
1:ボウルに、摺り下ろしたマンジョッカ、摺り下ろしたミナスチーズ、砂糖、卵、ココナッツミルク、牛乳、室温で置いたバター、アニスシードを入れて、充分にかき混ぜる。
2:(練って作った)生地を長方形のベーキングトレイ(33 cm x 21 cm)に移し、バターを塗って砂糖をまぶす。
3:180℃に熱しておいたオーブンで1時間焼く。
4:冷ましてから切り分ける。
(文/麻生雅人)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a45fd3f1080bc1b410eb4fbf88b957ad54195c8e
毎日新聞 2025/1/28 地方版 有料記事 1400文字
札幌市は27日、一般会計が1兆2666億円の2025年度当初予算案を公表した。前年度比2・0%(249億円)増で過去最大の予算編成。特別会計、企業会計を含む全会計総額も同2・3%(451億円)増の1兆9761億円で、過去最大だった。【高山純二】
保育士の給与引き上げなどによって保健福祉費が同9・1%(425億円)増の5124億円に伸びたことが主な要因。このうち生活保護などを含む扶助費は同9・5%(362億円)増の4185億円で、生活保護費より児童福祉費や障がい福祉費の伸びが大きかった。
建設費は駒岡清掃工場の建て替えがほぼ終了したことに伴い、同9・3%(139億円)減の1353億円で、4年ぶりの減額だった。特別会計、企業会計を含む建設費総額も6年ぶりの減額となる同1・3%(31億円)減の2406億円だった。
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◆新年度予算案の主な新規・拡充事業
子ども・子育て支援
子ども医療費助成=69億4700万円
高校生世代の通院などに係る医療費を助成の対象に追加
こども本の森開設準備=3300万円
北海道大構内に建設される「(仮称)こども本の森」の開設準備
GX・経済活性化
GX投資推進=2億3300万円
資産運用会社の誘致やGX事業認証制度の構築など
持続可能な観光地経営関連=7300万円
観光地域づくり法人(DMO)の設立準備など
健康、共生、快適・先端
介護認定事務センター運営=5億2000万円
要介護認定事務の集約・委託による審査期間の短縮
共同利用館後継施設整備=2億6500万円
アイヌ民族の交流、伝統文化の継承の場である施設の整備
安全・安心
ヘリコプターテレビ電送システム更新整備=4億9600万円
消防活動などに必要な上空からの映像を伝送するシステムの更新
個別避難計画推進=2000万円
避難行動要支援者の個別避難計画の作成推進
2025.01.28日高報知新聞
シャクシャイン記念館の囲炉裏でオハウの味比べをする参加者ら
【新ひだか】町イオル再生事業空間活用事業「アイヌ語でクッキング」が25日、静内真歌のシャクシャイン記念館で行われ、13人が参加してアイヌの伝統料理のオハウ(汁物)作りを楽しみながらアイヌ語を学んだ。
新ひだか地域における「アイヌの人々の伝統的生活空間(イオル)を活用した、楽しく・わかりやすい体験学習を実施し、アイヌ民族の自然と一体となった暮らしや自然に根ざした伝統や文化に対する理解を促進するとともに、自然環境の共生と循環社会の創造について学ぶことを目的に開かれた。
講師は、新ひだかアイヌ協会の民族文化専門員の菅原勝吉さんが全体説明、事務局の小沢知恵子さんが料理の進行を務めた。
事前に準備されたタラやニンジン、ゴボウ、ダイコン、ジャガイモ、白菜、ネギ、豆腐、コンニャク、コンブなどの材料と味噌と塩の調味料を使って、味噌味と塩味の2班に分かれ、オハウを約1時間鍋で煮込み仕上げた。
カムイチェプ アフンパ(鮭を切ります)、イモ カプフ アカラ ワ アフンパ(ジャガイモの皮をむき、切ります)などのアイヌ語を使って調理。最後に、囲炉裏を囲んで、オハウの味比べをしながらイナキビご飯と一緒にみんなで試食した。
参加した静内農高1年生の水野未悠さんと大西釉陽さんは「ニンジンのいちょう切り、ゴボウのささがきなどがちょっと難しかった。アイヌの伝統や文化を学び、楽しく料理しながらのアイヌ語も学べた。オハウもおいしくできあがってよかった」と笑顔で話した。
菅原さんは「身近なアイヌ料理のオハウを楽しく作りながら、アイヌ語に触れ、少しでもアイヌ語を普及させることができたら」と話していた。
時事通信 2025-01-28 13:58
【ワシントン時事】トランプ米政権が着手した不法移民の一斉検挙で、先住民のナバホ族らが誤って拘束される事例が報告されている。先住民は一般的な身分証を持たないケースがあるほか、肌の色など身体的特徴から中南米系と混同されやすい。先住民の間では「精神的苦痛を味わっている」と怒りや不安の声が上がっている。
CNNテレビによると、27日までにアリゾナ、ニューメキシコの西部2州で少なくとも15人の先住民が自宅や職場で連邦当局に聴取されたり、拘束されたりしたという。
アリゾナ、ユタ、ニューメキシコの3州にまたがるナバホ族の居留地「ナバホ・ネーション」自治政府のブウ・ナイグレン首長は24日の声明で「連邦当局によってトラウマになるような経験をしたという複数の報告が寄せられた」と指摘。州や移民税関捜査局(ICE)に懸念を伝えると同時に、ナバホ族には州発行の身分証や血統証明書を常時携帯し、自衛するよう呼び掛けた。
https://sp.m.jiji.com/article/show/3436019
VOI 28 Januari 2025, 11:19
DPD RI上院議員のダピル・パプア・グヌン・ネルソン・ウェンダは、ラベワ機構やパプア・グヌン・ユース・リーダーとの願望を捉えるために直接会ったとき、順調かつ円滑に進みました。間
ワメナ - インドネシア共和国地域代表評議会(DPD)上院議員(ダピル)パプア山脈ネルソン・ウェンダは、地元の先住民族のパプア人(OAP)から来た求職者の願望を捉えました。
dpd riダピル・パプア・グヌン・ネルソン・ウェンダ上院議員とワメナ生まれ組織(Labewa)の経営陣、パプア山脈の若者指導者との会合は、様々な現在の問題を議論することによって非常に簡単に行われ、そのうちの1つは2024/2025年の公務員候補者(CPNS)の形成でした。
火曜日、ワメナのDPD RIネルソン・ウェンダ上院議員は、彼の党がパプアグヌン州およびこの地域の8つの地区レベルでのCPNSの募集に関してセンターでどのように戦うことができるかについて、パプアマウンテン求職者と4回目の会議を開催したと述べた。
「もちろん、収容され、記録されたこれらの願望により、私たちはセンターでの方法で戦い、パプア山脈のOAPの権利がCPNS 2024/2025でどのように機会を得るかについて驚きを与えます」と彼は言いました。
彼によると、2021年の特別自治(Otsus)番号21の法律(UU)の規定に従って、パプアのCPNS摂政/都市の受け入れは80:20であり、OAPクォータの80%と非OAPの20%を意味します。
「このクォータは、パプア山脈の州レベルと地区レベルの両方でCPNSテストを受けた兄弟が、もちろん他の地域とは少し異なるルールで優先できるように、私たちが戦うものです」と彼は言いました。
彼は、中央政府は国家機構エンパワーメント・官僚改革省(Kemenpan-RB)を通じてパプアをもっと具体的に見なければならないと説明した。
「コンピュータ支援テスト(CAT)システムを使用したCPNSの受領は、インターネット施設と人事(HR)の両方の制限のために、インドネシアの他の地域とパプアの間で同一視されるべきではないパプア地域の詳細がなければなりません」と彼は言いました。
彼は、特にパプア山脈地域装置組織(OPD)によって一方的に発行された受賞者が、約2年間働いてきたため、テストなしで国家市民装置(ASN)になることを直接優先するように付け加えました。
「ここにいる兄弟たちが,この闘いが中央の紳士たちに聞かれるように祈ってほしいのです」と彼は言いました。
一方、ラベワ組織のサミュエル・ピジョン会長は、2024/2025年のCPNS形成に関する闘いがOAPの期待に従って実現されることを望んでいる。
「先住民族のパプア・グヌン族の子供たちや、何十年もの間この地域に身を捧げたり、貢献したりしてきた子供たちや両親が従業員になれるように、伝えられた願望が実現できることを祈ります」と彼は言いました。
原子力産業新聞 28 Jan 2025
桜井久子
オンタリオ州政府は1月15日、同州のポートホープ自治体とファースト・ネーションズからの要望に応え、州営電力のオンタリオ・パワー・ジェネレーション(OPG)社に、ウェスリービル(Wesleyville)サイトでの原子力発電所建設の可能性を探るよう要請した。
ウェスリービル・サイトはオンタリオ湖のほとりにある、1,300エーカー(約5.26㎢)の敷地。OPG社の前身であるオンタリオ・ハイドロ社は、1970年代後半に石油火力発電所の建設を計画したが、1979年のオイルショックと不況のためにプロジェクトは中止。OPG社は、オンタリオ州での新設需要に備え、サイトを維持していた。
ウェスリービル・サイトはすでに電源開発地に分類されており、既存の送電網、鉄道、道路インフラに近接している。OPG社の初期評価によると、サイトでは最大1,000万kWeの原子力発電所の建設が可能である。
OPG社のN. ブッチャーCEOは、「新たな原子力発電の可能性を探るにあたり、透明性を徹底したプロセスと、多くの意見する機会、ホストコミュニティとこの土地を伝統的な領土とするファースト・ネーションズ(先住民族の一部)との強力なパートナーシップの構築を約束する。関係するすべての利害関係者と権利所有者の意見に耳を傾け、彼らの明確な支援によってのみ開発を進める」と語った。
現在、原子力はオンタリオ州の電力の半分以上を供給する。オンタリオ州のS. レッチェ・エネルギー・電化相によると、オンタリオ州のエネルギー需要は2050年までに75%の増加が見込まれている。主に州の人口の急激な増加、新しい産業施設、人工知能(AI)向けデータセンター、産業の電化、電気自動車の充電エネルギーによる需要増だ。
今後OPG社はオンタリオ州とともに、自治体とファースト・ネーションズがサイト評価プロセスに参加するための必要なリソースと資金を確保。炉型を選定し、環境影響評価を実施する。新規原子力プロジェクトを進めるためには、影響評価を含む規制当局の承認を完了する必要があり、連邦政府の手続きでは数年かかる可能性があるため、早ければ2025年内に影響評価を開始する予定だ。
カナダ産業審議会は、原子力発電開発はその設計、建設、運用、保守を含む推定95年間の全期間を通じて、オンタリオ州のGDPに2,350億カナダドル(約25.4兆円)の経済効果をもたらすと試算する。また、ポートホープでの1,700人の新規雇用を含め、州全体で10,500人の雇用創出の可能性に言及。地元地域に最大20%の雇用増加を見込んでいる。
オンタリオ州政府は2024年11月、増大する電力需要を対応するためOPG社に対し、ウェスリービル・サイトを含む3つの既存のサイトについて、権利保有者および自治体側が新規の発電所開発に関心があるか評価するように要請。ウェスリービル・サイトについては、ポートホープ議会とファースト・ネーションズがOPG社と協力して新規原子力発電開発への意思を示した。OPG社は、残る2つのサイトのあるナンティコーク(Nanticoke)ならびにラムトン(Lambton)のコミュニティとも話合いを続けていくとしている。
ナショナルジオグラフィック 2025年1月28日
米国は冷戦時代をピークに100年以上にわたり繰り返しグリーンランドに食指を動かしてきた。狙いは豊富な地下資源と、その戦略的な位置だ。しかし、グリーンランドの指導者たちはこうした野心を常に拒んできた。なぜこれほどまでにグリーンランドは狙われるのか、領土購入の試みや軍事基地を巡る交渉の歴史からひも解いていこう。
米国がグリーンランドに初めて関心を持ったのはいつ?
米国が世界最大の島であるグリーンランドに関心を持ち始めたのは19世紀の後半。1867年に720万ドルでロシアからアラスカを購入した当時の国務長官ウィリアム・H・スワードが、領土拡大のための次の候補として関心を寄せたのがグリーンランドとアイスランドだった。
スワードが1868年に作らせた報告書はグリーンランドの購入目的として、広大な漁場、野生動物、そして豊富な鉱山資源を挙げている。報告書はまた、グリーンランドを購入すればアラスカとグリーンランドの間に位置するカナダも米国の一部にならざるを得なくなるだろうと指摘している。スワードはカナダの獲得も視野に入れていたからだ。
しかし、グリーンランドは単なる無人の氷山などではない。れっきとしたデンマークの自治領であり、何世紀もの間、イヌイットをはじめとする先住民族が暮らしてきた島だ。先住民たちは北極圏の厳しい自然環境を生き抜き、漁業や狩猟、土地への結びつきを中心とした伝統を育んできた。
こうした事実に米国はほぼ目を向けることなく、もっぱらグリーンランドの戦略的な重要性と天然資源に注目していた。こうした米国の姿勢はその後何十年も続く。
「要するに米国の関心事は戦略的な位置と鉱山資源の2点に尽きるのです。それは今も変わっていません」と、デンマークの首都コペンハーゲンを拠点に活動するジャーナリストで、『Fury and Ice: Greenland, the United States and Germany in World War II(激情と氷:第二次世界大戦におけるグリーンランドと米国とドイツ)』の著者であるピーター・ハルムセン氏は言う。
スワードのグリーンランド購入の試みは失敗に終わったが、米国の野心が消えることはなかった。1910年、当時の駐デンマーク米国大使だったモーリス・イーガンは、複雑な領土交換を提案する。
それは、米国が植民地支配していたフィリピンのミンダナオ島やパラワン島などを、デンマークの植民地だったグリーンランドおよびデンマーク領西インド諸島と交換し、デンマークはそれらのフィリピンの土地を、当時ドイツに割譲されていた北シュレースビヒ地方と交換すればいいというものだった。しかし、この案も実現には至らなかった。
戦時にグリーンランドが果たした役割
第二次世界大戦中、グリーンランドの重要性に注目が集まった。1940年にドイツがデンマークを占領すると、米国は南北米大陸を含む西半球にヨーロッパ諸国が勢力を拡大しないようけん制するモンロー主義に基づき、グリーンランドの確保に動いた。
1941年4月、米国は駐米デンマーク大使と「グリーンランドの防衛に関する合意」に署名する。この合意によって米国はグリーンランドに軍事基地を置き、利用する権利を得た。グリーンランドのクリオライト鉱床は、航空機の製造に欠かせない重要な資源となった。グリーンランドの気象観測所も、連合国にとってヨーロッパの天候を予測する上で必要不可欠となった。
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1945年5月にナチス・ドイツが無条件降伏すると、デンマークは米軍がグリーンランドを去ることを期待したが、米軍は基地の維持を望んだ。
「米国の安全保障上、グリーンランドに留まることが必要だと考えたのです」と、米国の元外交官で、今は米シンクタンク、ジャーマン・マーシャル財団のシニア・フェローであるブレント・ハート氏は言う。
戦後もグリーンランド購入を試みる
第二次世界大戦が終わると、米国の関心はソ連という新たな潜在的な脅威に向かう。そして、冷戦が激化する中、軍上層部は米国とソ連の中間点に位置するグリーンランドの重要性を理解した。
米国メイン州選出の上院議員だったオーエン・ブルースターは、グリーランドの購入は「軍事上の必要事項」だと述べた。軍事目的以外にもグリーンランドは探検や研究の機会にあふれていた。
1946年、国務省の官僚だったジョン・ヒッカーソンは、軍首脳部がグリーランドを「米国の安全保障上、必要不可欠であると見ている」と報告した。
その年、米国は秘密裏にデンマークに対し、グリーンランドを1億ドル相当の金(きん)で購入することを提案したと、のちにAP通信が報道している。またアラスカ州のバロー岬の石油資源が豊富な土地と、グリーンランドの一部を交換することも提案している。
「米国は西ヨーロッパ諸国に対し、自分たちが卓越した価値観を支え、独立と自治を重んじる建設的な民主主義国だというイメージを作り上げようともしていたのだと思います」と、米フロリダ州立大学の准教授で『Exploring Greenland: Cold War Science and Technology on Ice(グリーンランド探究:冷戦の科学と氷上の技術)』の編者の1人である歴史家のロナルド・ドエル氏は言う。
しかし米国の提案にデンマーク政府は衝撃を受けたと、ハート氏は言う。「米国には大きな借りがあるが、グリーンランドを譲らなければならないほどだとは思わない」と、デンマークの時の外務大臣グスタフ・ラスムセンは言っている。
今も続くグリーンランドへの関心
1951年、米国とデンマークが新たな合意を結んだことで、米国は1949年に設立された北大西洋条約機構(NATO)が適当と判断した基地を開設、運営し続けることが可能になった。この取り決めによって、冷戦下にはグリーンランドの大西洋防衛における戦略的な役割が強化された。
米国が第二次世界大戦後にグリーランドの購入を試みていたことが記された公文書は、1970年代に機密が解除された。しかし1991年にデンマークの新聞社が報道するまで、グリーンランドの主権と米国の野望を巡る論争に再び火がつくことはなかった。
今日、北極圏の温暖化が進むなか、新たな海上輸送ルートが浮上し、新たな資源開発が可能になったことで、グリーンランドの重要性はますます増している。しかし「グリーランドは売り物ではない」というデンマークとグリーンランドの意思は固い。
「グリーンランドはグリーンランドの人々のものです」と、グリーンランドのムテ・エーエデ自治政府首相はSNSに投稿した。「グリーンランドの未来と独立は自分たちで守ります」
Gigazine 2025年01月28日 11時45分
アメリカ政府内務省は2025年1月24日に、アメリカ南部の「メキシコ湾(Gulf of Mexico)」を「アメリカ湾(Gulf of America)」に改称すると発表しました。これを受けてGoogleは「政府による公称が変更された場合、Googleマップにも名前の変更を適用する」という慣行に従い、名称変更を反映させると発表しました。
Google Maps update: Gulf of America, Mount McKinley will be in after Trump orders name changes | Fox Business
https://www.foxbusiness.com/politics/google-maps-gulf-america-mount-mckinley-after-trump-orders-name-changes
ドナルド・トランプ大統領は2025年1月20日の就任直後に、メキシコ湾を改称する大統領令に署名しました。
Restoring Names That Honor American Greatness – The White House
https://www.whitehouse.gov/presidential-actions/2025/01/restoring-names-that-honor-american-greatness/
トランプ大統領は「漁業から石油、天然ガスに至るまで、繁栄する経済資源と、わが国の経済と国民にとって極めて重要であることを認識し、私はこの湾を正式に「米国湾」と改称するよう指示する」と述べています。
また、北アメリカ大陸の最高峰であるデナリ(標高6190m)は、旧称であるマッキンリーに戻される予定。この山は第25代アメリカ合衆国大統領であるウィリアム・マッキンリーにちなんで「マッキンリー山(Mount McKinley)」と呼ばれていました。しかし、「大きい山」あるいは「偉大なるもの」を意味する先住民族の言葉から、2015年にオバマ大統領(当時)が「デナリ(Denali)」と名付けた経緯があります。
トランプ大統領は「2015年にオバマ政権は連邦の命名法からマッキンリーの名前を剥奪した。これはマッキンリー大統領の生涯、功績、そして犠牲に対する侮辱である」と述べ、アメリカの利益を守り、マッキンリーの歴史的遺産を認めるため、デナリの名をマッキンリー山に戻すことを指示しています。
Googleによれば、政府が提供している地名情報システム(GNIS)が更新された時が名称変更されるタイミングになるとのこと。
また、国によって正式名称が異なる場合、Googleマップのユーザーにはユーザーの国における正式名称が表示され、他の国のユーザーには両方の名前が表示されるとのこと。今回のアメリカ湾やマッキンリーについても、同様の対応を行うとGoogleは述べています。
https://gigazine.net/news/20250128-google-map-gulf-of-america/