ALL JA contest CAP QRP CW 5W
今年のコンテストはコロナの影響で三密を避けるのにマルチオペ部門が無くなり、また全国的な外出自粛により、コンテスト委員会からは移動運用の自粛も打ち出されましたのでQRPで参加してみました。ただ理由はこれだけではなく近所のオーディオ装置へのインターフェアーが完全には解決していないのもあり、当面の国内コンテストは出来る限りQRPで参加しようと思っています。(週末のコンテストでの運用は認めてもらっていたのですが)
QRP 5Wと言ってもここ数ヶ月ロカコン、DXコンテストと160mから6mまで5Wでやっていて国内ならば結構楽しめることも実感していましたので、CWならばハイバンドだけでなくローバンドでもそこそこやれるだろうと思っていました。
それぞれの楽しみ方があるので、私の考えではありますがQRPなので設備は簡単に?と言うのは?もあり、入賞を目指すならば、電力だけは規定内でリグ、アンテナ、その他の装置は拘ることが必要だと思っています。
今回の設備はIC-7700-5W IC-7600-5W (FT-817とかKX-3じゃないの?) 20mのタワーに重ねて上げた80mスローパー、40mスモール2エレ、20m/15m(6m)4エレデュアルバンド八木、10mRDP、それとマルチバンドでは欠かせないu2Rを使ったSO2Rです。
特に参加者が少なく、おまけにコンディションが悪くてシングルバンドで呼ばれ続けることもなく、マルチバンドではSO2Rをやらないと暇すぎます。SO2Rを始めて複数のバンドを同時進行することに慣れたら、コンテストで交信相手が送信中は相手のレポートを聞くだけと言うのも時間がもったいなく感じています。
SO2Rをやるときには大体、二つのパターンがあって一つのバンドでCQ出してランニングしながらもう一つのバンドで新しい局、マルチを呼びに回るか、二つのバンドで交互にCQを出してランニングするかです。これは、バンドの開け方で異なります。CQ出しても呼ばれない、呼んでも届かない、開いているのは確かだが他の局がランニングしていない、etcで状況に応じて使い分けます。
今回はdueling(二つのバンドで交互にCQを出す)も試みましたが、QRPだからか?あまり呼ばれず効果はありませんでした。それでCQ出しながら他のバンドで呼びに回る時間帯が多くを占めました。途中で単一バンドだけやっていたのは片耳が疲れて痛くなった間だけでした。私の場合、左右のラジオを左右の耳で聞き分けています。
これを始める前はヘッドフォーンで両耳で一つの信号を聞いていたので、片耳で聞くのが最初は違和感がありましたが、慣れと殆ど気になりません、また、原理は分かりませんが片耳で聞くことでラジオから聞こえる無信号時のノイズを聴覚で抑える効果があるようで音量を最小限にしておくとCWでは信号だけが聞こえる感じがします。SSBだと少しことなります。
今回は7MHzをメインに他のバンドで呼びに回りました。ただ、14MHzが予想外に長時間開いていたにもかかわらず、ランニングしている局が少なかったので直ぐにやり尽くしたのでランニングに回って他のバンドで呼びに回ることをやりました。14MHzは3.5MHz/7MHzと違って混んでいなくてQRPでのランニングがやりやすかったです。
コンディション的にはハイバンドで北海道がやっている関東が聞こえない、これが続くと九州には勝ち目がありません。今回もこのような状況で始まりましたが、途中から変わってきて、関東から日本海側が良く聞こえている時間帯が日没前まで続きました。これで14MHzの局数を伸ばすことが出来ました。
終わってみれば2016年の10万点越えを除き過去5年のCAPのトップスコアを超えていました。
もう暫くQRPで遊びたいと思います。
おまけ
SO2Rでの運用例:私の場合には、パイルでない限り、やっと二通りの運用方法が出来るようになったのですが(パイルになったら一つのバンドでひたすら局数を増やすことが効率的なのです)
地理的に、設備的に呼ばれるコンテストをやっているトップ集団はSO2Rの更に効率を上げた2BSIQ: (Two Bands Synchronized Interleaved QSOs)、2バンドで交互に交信をするだけではなく、さらに効率を上げて、一つの交信で相手が送信中には、こちらは、もう一つのバンドで送信して、交信を同時進行するテクニックとでもいうのかな?(まだ完全に理解できていません)言い換えると一つのバンドで受信中はもう一つのバンドでCQなりレポートなり必ず送信している。
私の場合、効率を上げようと、2BSIQに似ているようだが微妙に異なることをやっています。
一般的なSO2Rの進行を時系列で並べると
Dueling していてHI3CCが20mで呼んできた、すると15mはストップして交信終了まで受信だけを維持する
WFM: (20m) TEST JA6WFM, 15m RX
ここで送信のバンドが入れ替わる
WFM: (15m) TEST JA6WFM, 20mRX
HI3CCが呼んできた、15mは受信状態を維持
CC: (20m) HI3CC, 15mRX
WFM: (20m) HI3CC 5NN25, 15mRX
CC: (20m) 5NN08, 15mRX
WFM: (20m) TU JA6WFM, 15mRX
交信終了
CQ再開
WFM: (20m) TEST JA6WFM, 15mRX
WFM: (15m) TEST JA6WFM, 20mRX
この例だと20mで交信中は15mでは一度も送信していませんので
15mでの存在が一瞬消えます。
または20mでCQ出してランニング、15mで新しい局、マルチを探して呼びに回る例
WFM: (20m) TEST JA6WFM, 15mでダイヤル回すかクラスター情報を見ている
これを繰り返している
そこで
HI3CCが呼んできた、15mはダイヤルを回すかクラスターを見ながら受信状態を維持
CC: (20m) HI3CC, 15mRX
WFM: (20m) HI3CC 5NN25, 15mRX
CC: (20m) 5NN08, 15mRX
WFM: (20m) TU JA6WFM, 15mRX
交信終了
この間、同様に交信の間は15mは一度も送信せずに受信だけである。
もう一つの例は
20mでCQを出してランニングしていたら15mで新しい局を見つけたので呼びに回る例
WFM: (20m) TEST JA6WFM, 15mRX
ここで、15mでHI3CCがCQを出しているのを発見
CC: (15m) TEST HI3CC, この間WFMは20mでCQ出している
WFM: (15m) JA6WFM (ここで20mの送信はストップ)
CC: (15m) JA6WFM 5NN08
WFM: (15m) 5NN25
CC: (15m) TU HI3CC
交信終了、この間WFMの20mの送信はストップしているので一時的に存在が消える。
つまり、どちらも、
交信が始まったら一時的に片方の存在が消えてしまうのです。これは勿体ない
そこで最近やり始めたのは、
交信が始まっても、相手のレポートを受信中は、もう片方で送信を続けること、これには操作性を考えてTwo Keyboardを採用しています(個人的な好みもあります) 一つのキーボードで左右のロギング画面を操作するのは切り替えが、自分の場合には、ちょっと、煩雑になったので
例えば、
20mでランニングしながら、15mで新しい局を探している場合
WFM: (20m) TEST JA6WFM (15mは受信、又はクラスター情報を見ている
15mでJF6YMEを発見したので呼びに回る)
YME: (15m) CQ JF6YME JF6YME TEST (日本の局の割と多いパターン)
WFM: (15m) JA6WFM
YME: (15m) JA6WFM UR 5NN43M BK (これも多いパターン)
何もしないと、この間は20mも受信になっているのですが
ここで相手がレポートを送り始めたと同時に
20m側のキーボードのEnterを押して20mで[TEST JA6WFM]を送信するのです。これだけで
存在は消えません、仮に同時に呼ばれたら、儲けもので、コールサインを入力して、15mが送信中で送信できるタイミングでなかったら、タイミングを見て[?]を打つのです。すると相手はもう一度コールサインを打ってくれるので、その時には15mのYMEとの交信は終わっているので余裕で交信を始めることが出来ます。
WFM: (15m) 5NN43P (最小限でナンバーの後にTUは打たない)
YME: (15m) CFM TU JF6YME TEST
終了(この瞬間20mで呼ばれた局との交信を始める)
このようにして、交信が始まっても必ず受信していない方では送信するようにしています。
分かり辛かったですね?
SO2Rは、ロケーションもアンテナも素晴らしくて、呼ばれ続けるような、特別な設備の局だけがやるのではなく、
暇な時間を少なくするために、誰にでも取り入れることが出来る運用方法なのです。
これは時系列での使用バンドです。バンドを移ってではなく、常に2バンドを同時に使用しています。
IC-7700は200W機 7600でさえ100W機なので5Wに調整するのがシビアでした。
パワー設定のつまみを絞るのですが、ちょっと可変しただけで数Wは変わるのと100Wでの1Wの誤差は大したことはないですが5Wでの1Wの誤差は気になるものです。終端型のパワー計の5Wレンジで出力を設定して、運用中は補正した通過型のパワー計で出力を監視していました。実際には少なかったのは良いですが、「超えていたんじゃ?」なんてクレームが付くのはお互いに嫌ですので。