私が50MHz帯専用に予備機として使って居るIC-756PROⅡの本体の後ろから接続して居る外部スピーカーからの音が時々出無く成るトラブルが発生した。
私は通常の無線運用時には基本的にヘッドホンを使用して居るので問題は無いのだが他事をしながら50MHZ帯のコンディション・チェックの場合には外部スピーカーを鳴らして居るので此の症状が出ると非常に不便と成る。
今シーズンは最初から50MHz帯のアンテナが故障して居たので此の周波数帯を殆どワッチをする事は無かったので気付かなかったが先日、此のアンテナ・トラブルを解消してからは保々毎日、少し無線機卓を離れてもコンディションが開くと解かる様に或る程度のボリューム・レベルで音を流して居たのだが、其の音が時々出て居ない事に気が付いた。
何時も出る症状では無いので、症状が出た時にヘッドホンで音が出て居るかどうかの?チェックをしたら此方は確り出て居たので考えられる故障箇所は外部スピーカーのジャックの接触不良か?部品不良の何れか?と思えた。
最終確認には此の部品の付いている基板をシャーシから外して点検せねば成らず結構、面倒臭い作業に成るので伸ばし伸ばしにして居たが今日の午前中の雨降りとハイバンド・コンディションの悪さから暇潰しに漸くトランシーバーを開ける気持ちに成った。
トランシーバーの底板を外し、最初の写真の状態にして先ず最初にフラット・ケーブル類を全て外し、次に基板を固定して居るネジを外す為に着脱出切るデジタル処理用ユニットを外し、基板固定用の全てのネジを外し本来なら配線類を全て外して基板を取り出すべきだが此れを行なうと手間が掛かるので其の侭の状態で上手く基板をひっくり返した状態にした。(此れは寸法的に可也余裕の無い状態なので一寸したコツが居る)此の状態に成るとジャックの足の部分が見えるのでトラブル原因を調べる事が出来る。
私の予想はジャックの部品不良では無く、多分ジャックの足の基板に対する半田付け部分の接触不良(半田膜切れ)と思って居たが案の定、最期の写真の中央部辺りのジャック足の半田付け部分がピンポール状態に成って居た。特にジャックの信号線側のプラグ差込時に一番外部圧力が掛かる足が基板の切り込み部分に半田付けされて居たが此れは一寸問題物!・・・・・
本来外部からプラグを差し込まれる力が掛かる部品なので此の様な形では無く確りとした面積のあるプリント・パターン部の穴に足が入り、其の足の周り全体を半田で固定するべきなのに此の構造だとプリントパターンに接触するのはジャックの端子足の半分しか掛かって居ない構造と成って居る。
此れも手半田だと半田層が厚くなるので少々の事では問題に成らないが機械半田付けの場合は半田層が非常に薄くなるので部品足の部分がピンホール状態や半田層切れを起こし易い。小型の抵抗やコンデンサーの足は細いので基板の熱膨張に対する柔軟性は在るのだがジャック等の足の構造が確りした部品の場合は基板が熱膨張で撓む状態に柔軟に追従せず、層の薄い半田層が根負けして層切れやピンホール状態に成る事は良くある現象・・・・・・
結果的に上の写真の様に手半田の盛り付けで問題は解消し、部品交換やパーツ取りの同型無線機をバラス事無く終ったので作業は30分程度で終了した。
然し無線機を使って居る本人も可也ガタが来て居ますが、最近、無線機やアンテナ関係のトラブルが次々と起こり此れ等も可也の年代物、困った事ですが皆、可也のガタが来て居る様子です。