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背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和 at 練馬区立美術館

2020年03月14日 | アート・文化
明治から昭和にかけて活動した画家。夏目漱石に愛され、彼に絵を教えたり、彼の本の装幀を数多く手がけます。
この人は、図案家、洋画家、日本画(南画)、書家、随筆家、良寛和尚の研究等、と多方面で活躍しました。それは、この人の人生によります。
生活のために図案制作からスタート。歴史画家の谷口香嶠に師事して日本画を学びます。
203高地等、日露戦争の激戦区で従軍します。それが後に厭世気分となり、日本画へ転身きっかけになります。
除隊後は安井曾太郎とともに渡仏。その当時の先端芸術の印象派にはめもくれず、古典絵画を勉強します。
帰国後、二科会の創立メンバーとなります。絵画教室を京都・東京、名古屋に構え、生徒150人を有するほどの人気作家となります。
日露戦争での凄惨な体験を文芸雑誌『白樺』に寄稿。二科展では、プロレタリアアートに近い作品を発表します。
マルクス経済学者河上肇を援助した疑いで逮捕されます。共産主義者と断絶することを条件に釈放。これをきっかけに洋画界から引退。以後日本画家へと転身します。
画壇から距離を置き、以後、良寛の世界に傾倒して行きます。
初めての大型回顧展。これほどの多岐にわたる才能、今後メジャーになることを期待します。

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