共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

国産品

2013年09月01日 20時46分17秒 | 日記
昨日都内で飲み会をする前に、いろいろと野暮用を済ませていましたが、その中にこれを買いに行くこともありました。さて、この桐の箱に入っているものは何か…?

実はこの中には《ひかり撫子》という名前の線香花火が入っています。よくコンビニ等で見かける花火セットに束になって入っている線香花火は中国で作られたものが殆どですが、これは日本の花火職人が、手漉き和紙に硝煙や硫黄等、江戸期から伝わる材料と製法にこだわって作り上げた逸品です。

中国製の大量生産品はちょっとした揺れですぐに火薬玉が落ちてしまったりしますが、これは火を点けるとかなりしっかりとした玉ができます。そして、俗に『蕾』と呼ばれる玉の状態から、火花の散り始めの『牡丹』、火花の勢いの増した『松葉』、おわりの頃にチラチラと花びらが散るような様子の『散り菊』と、しっかりと線香花火の4段階の火花を楽しむことができます。特に『松葉』と呼ばれる段階の火花の飛び散りは、大量生産品のものと違って大体直径20~30cmくらいの幅にまで広がって、なかなかの美しさです。

これだけのクオリティに仕上げるには、火薬の調合もさることながら『こよりのより方』が大切になってくるのだそうですが、そこはやはり流れ作業で作ったものとは違った、職人がひとつひとつ手作りしたものならではの成せる技と言えましょう。

勿論これだけのものですから、これは自分が遊ぶためではなく、人にプレゼントするために求めたものです。興味のある方は『ひかり撫子』で検索してみて下さい。
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