共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

オリンピック開催決定を祝して

2013年09月08日 15時26分50秒 | 日記
恐らく今日は早朝から日本中が大騒ぎになっていたことでしょう。日本時間午前5時半頃、2020年に開催されるオリンピック・パラリンピックの開催地が東京に決定しました。各国のメディアが放射能の件を論い、何故か開催地が決定する間際になって、韓国が福島県をはじめとした太平洋岸産の水産物を、原発汚染水問題を理由に全面輸入禁止すると発表した直後でしたが、蓋を開けてみればイスタンブールと競った東京の最終得票数は圧倒的過半数の60票と、前述のことは残念ながら、特に何の障害にもなり得なかったようです。

私はたまたまつけっぱなしになっていたテレビの音声で5時過ぎ頃に目覚めてしまったのですが、その時はあと30分弱で開催地が正式に決定するということで、各テレビ局とも固唾を飲んで結果を待っているという緊迫した状況でした。私は何だか寝ぼけ眼でその様子を見ながら「あぁ、そういえば今日開催地が決まるんだったっけ…」などと呑気に画面に目をやっていました。

やがてロゲIOC会長の元に五輪マークのついた封筒が運ばれ、ロゲ会長がそれを開封して『TOKYO』と書かれた中身をこちら側に見せた瞬間、隣のお宅の奥様の凄まじいソプラノヴォイスが響いてきて、ビックリしてすっかり目が覚めました。私も、テレビ画面の中で歓喜に沸く招致委員の面々を見ながら「うわぁすごい!決まっちゃった~!」と、時間差はありましたが実感したのでありました。

来るべき7年後の祭典に向けて、今の国立競技場は取り壊されて、2019年までに8万人収容の自動開閉ドーム付きの大競技場に生まれ変わるそうですし、晴海のベイエリアの、今は何も建っていない空き地には選手村が出来るそうですから、これから東京都内のいろんなところの景色が変わっていくのだろうと思います。国立競技場なんて元々1964年の東京オリンピックのために作ったのだから、何もわざわざ壊さないで再利用すればいいのに…とも思ったのですが、考えてみれば1964年当時とは参加国数もオリンピックそのものの規模も違いますから、そういった意味では仕方ないのかも知れません。

ただ、個人的な意見として、再利用出来るものは是非再利用してほしいなと思うのです。その最たるものが、現在の国立競技場にある聖火台と、東京オリンピックファンファーレ&マーチです。

国立競技場にある聖火台は、映画《キューポラのある町》の舞台となった、日本の一大鋳物製造地の埼玉県川口市で作られた一級品で、当時製作された鋳物師のお子さんやお孫さんが、今でも定期的にゴマ油で丁寧に磨きをかけていらっしゃるという、日本鋳物工業の粋と言うべき素晴らしい作品です。

そして、オリンピックのファンファーレというと、どうしてもジョン・ウィリアムス作曲のド派手なロサンゼルス五輪のものが有名になってしまっていますが、今井光也作曲の東京オリンピックファンファーレと古関裕而作曲のオリンピックマーチは、歴代オリンピックファンファーレとマーチの中でも群を抜いた名曲中の名曲です。これらの素晴らしい作品を、できればまた2020年のオリンピックで使ってもらいたいな…と、個人的には思っております。

なお、東京オリンピックファンファーレとマーチをご存知ない方のために、以下にYou Tube動画を載せておきましたので御覧になってみて下さい。

1964年東京オリンピックファンファーレ&マーチ
コメント
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