下界ではとうに種子を風に乗せて旅立たせた ショウジョウバカマ も雪渓では今が花盛り。
流れるガスは花に当たって水滴になる。
雪解けの早かった斜面上部では ハクサンコザクラ が風に揺れている。
向こうの コバイケイソウ の芽は一日で高さが二倍になった。
花色の濃いこの花たちは数日で見えなくなってしまうだろう。
ショウジョウバカマ は葉先に芽を作って増えてゆく。 だから花茎の間隔は葉の長さと同じだ。
岩陰で育ったこの株は雪の圧力から逃れられたのだろう。
顔を出した時にはすでに花茎も伸びている。
あたりをキョロキョロと見まわしているように咲いている。