20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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『ぼくの友だち』

2008年02月07日 | Weblog

 「季節風」の屋台骨を支えている、昔からの友人の高橋秀雄さんが『ぼくの友だち』(文研出版)をご上梓されました。
 
 彼は、栃木県宇都宮市在住の児童文学作家です。
 ですから彼の作品には、そういった地方色というか、土着的な色合いの魅力がふんだんに溢れています。
 「季節風」代表のGさんが彼のことを「季節風の野暮」と、そう呼んでいます。その野暮で、不器用で、あったかくて、誠実で、必死に粘り強く他者とつながろうとする、そんな彼の作品の、見事な野暮っぷりは、とてもカッコいいです。

『ぼくの友だち』も、また、そんな物語です。
 バス停で、日光へお父さんを捜しにいく小野くんを雨のなか、見送る「ぼく」のシーンは秀逸です。こういうシーンを書けるところが高橋秀雄です。
 
 こんな「鈍くさい」ところを、地べたを這うように、誠実に書く作家は、高橋秀雄と最上一平くらいしかいないのではないでしょうか。
 そんなところがわたしはとても好きで、おふたりは、もうかれこれ三十年近く、ずっと「わたしの友だち」です。
 
 ぜひ、皆さま、お読みになってください。
 
コメント (14)
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