20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
毎日更新。児童文学情報・日々の暮らし・超高層からの眺望などニュース満載。

amazonのサービス

2008年02月01日 | Weblog
 近頃のamazonは、至れり尽くせりです。
 有楽町の三省堂や、銀座コアビルの中のブックファーストなど、わりと足を運びやすい本屋にもない本が、amazonにはすべて揃っています。だから書店を覗くことはあるけれど結局、買うのはamazonで、ということになります。
 
 例えば、アメリカ現代文学の翻訳家の柴田元幸の本を買ったとします。するとamazonを開くと、彼の本だけではなく彼の系列にある村上春樹の本まで、「おすすめ」として出て来ます。
 時にはメールまで送られてきます。
 本だけではなく、昨年、ペットボトル加湿器をamazonで買ったのですが、そういった生活関連の「おすすめ」まで出てくるのです。
 それだけ行動をチェックされると、仮想空間の中で知らないだれかが、じっと私の行動パターンや、興味を持っている事柄などを、目を凝らし綿密にチェックしているような錯覚すら覚えます。
 ずいぶん前に買った本の関連本 についても、相変わらず「追っかけ」をしてきますし。
 その探偵のような「追っかけ」の中身を見ながら、「数ヶ月前には、そんな本に興味を持っていたんだっけ」などと、ふいに感慨にふけったりするからおかしいです。
 
 でもこのサービスは、書店では決してできないサービスです。
 先日も現在の児童書、流通の問題をある人から伺い、その厳しさに愕然としましたが、amazonのこういった緻密なサービスが広まることで、児童書の売れ行きや寿命などへ、例え少しであっても影響してくれればいいのですが。
 一部の本をのぞいて本が売れない状況の中、取次の問題もふくめ、広く流通の問題について、私たち書き手はきちんと勉強していく必要があるのかもしれません。
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする