20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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アオサギ

2016年12月16日 | Weblog

              

 お買い物の公園にアオサギがいました。

 寒そうに首を縮めています。

 

 アオサギで思い出したのが、春になると、この公園の日当たりのいい水辺の、こんもりと茂った森にできるアオサギのコロニー。

 今年は、そのコロニーが出来ませんでした。

 長年の作家の友人である、国松俊英さんは鳥に関して、右に出る人はいないオーソリティです。

 その国松さんが、いわば「自分史」とでもいうような鳥との出会いから、ものを書くようになっていたご自分の歴史を語りながら、自然や生き物がすむ環境を考える新刊をご恵贈くださいました。

 そこに出てくる鳥たちは、すでに国松さんの取材と筆により、何冊ものご本になっています。

 それを系統的に、自分史的に並べてお書きになっているのが、このご本です。

              

『鳥のいる地球はすばらしい」(国松俊英著・関口シュン絵・文溪堂)

 このご本は、国松さんのこれまでのノンフィクション作家としての集大成とも言えるものです。

 それを読んでいて、こんな箇所に出会ったのです。

 「サギ山がくさくて、くさくてたまらない」「鳥たちの鳴く声がうるさくてかなわん」・・・。

 大きなサギのコロニーへの、住民からの苦情について書かれたところです。

 

 私が歩くこの仙台堀川公園も、長い長い公園です。

 その周りには、マンションがいくつも建っています。

 もしかして・・と思い、先日、忘年会で国松さんにお会いしたとき、春にコロニーが出来なかった理由について、伺ってみました。

「国松さんのご本に書かれてあったように、ここのコロニーも駆除されたのかしら?」

「その可能性はあると思うよ」

 だからかれこれ十数年ウオッチングしている、アオサギのコロニーを今年は見ることが出来なかったのかと・・・。

 

 また、写真のアオサギのように、時々一人ぼっちで佇んでいるアオサギを見かけることがあります。

「あのアオサギは、孤高の鳥?」

「いや、元来、アオサギは一羽で行動するんだよ。群れるのはコロニーを作るときだけ」

 一人佇んでいるアオサギを見るたびに、群れから外されちゃったのかしらと思っていた私ですが、これが本来の姿と、国松さんから教えていただき、少しだけほっとした夜でした。

 

 今日は「国際子ども図書館を考える全国連絡会」の運営委員会です。

コメント
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