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児童文学作家 加藤純子のblog
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『わたしの空と五・七・五』(森埜こみち・講談社)出版お祝い会

2018年06月23日 | Weblog

            

 今夜は、大崎ゲートシティのレストランで、森埜こみちさんの、出版お祝い会です。

 作家の友人と、待ち合わせして、お祝いに伺います。

 

 この、『わたしの空と五・七・五」は、森埜さんのデビュー作です。

 中学生になった主人公が、何部に入るか迷っていた時、靴箱に入っていた筆字で書かれた一枚の紙。

「しゃべりは苦手でも

 ペンをもったら

 本音をぶちまけられる者よ!

 文芸部に入るべし」

 この一枚の紙から、物語は進んでいきます。

 

 この作品は、第19回ちゅうでん児童文学賞の大賞作品です。

 中には、選考委員の言葉が、しおりとして挟まれていました。

 私が共感したのは、撰者である鷲田清一さんの言葉。

「この作品の本当の軸は、俳句ではなく、中学生たちの心のたなびきにある。相手のことを思いやる、そういう想像力のやりとりが主題になっている。他者への思いへと心をどこまでたなびかせることができるか?

 これは、傷つくのを怖れてつい閉じがちな心を、じわりじわりと開いてゆく物語である」

 

 これに尽きると思いました。

 まったく同感です。

 俳句という、ツールを使っての、人間同士のやりとりの物語だと思いました。

 そして、鮮やかなのは、新人作家の第1作なのに、一人一人のキャラクターが見事に描き分けられていること。

 

 森埜こみちさんの、これからのご活躍が楽しみです。

コメント (2)
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