ちょっと前、ある冬の日のこと
スカイツリー撮影の定番とも言えるスポットに出会った
仕事先へ向かう都バスの車窓から、偶然にもこの場所を見つけたのだ
冬の日に雲ひとつない空に出会えるということ
雪国に住むものにとってこれほど爽快なことはない
それが朝ともなると、もうそれだけで一日の幸せを先取りした気分になる
大げさな...と思われるかもしれないが、少なくとも北陸人なら十中八九そう思うはずである
朝、目覚めとともに眺めた東京の青空
東京に暮らす人にとってはなんてこともない空かもしれないが
こんな空を眺めていると、ちょっと懐かしい気分になる
もう40年近くも前のこと
青春時代のテレビドラマと主題歌を思い出す
タイトルは「二丁目三番地」とか、「三丁目四番地」のシリーズものだったはずで
主演は浅丘ルリ子に石坂浩二
それに原田芳雄がからんだ東京に暮らす大人の男女の物語
さらにはその家族も含めた、どこか洗練された生活を思わせるドラマだったと記憶している
当時、受験を控えた田舎青年にとっては、いかにも都会という設定が新鮮で、
地元大学へ進学が当たり前という考えが受験直前に一転
大げさに言うなら、在京の大学を受験するきっかけのひとつにもなった
もちろん、もっと重要な理由があったのだが
このドラマと東京の空はそれほど印象が強かったのである
そして、主題歌が...
目覚めた時には晴れていた 朝倉理恵
いくつかのテーマ曲があったこと、また、この曲自体も競作で、
「赤い鳥」や「伝書鳩」というグループ、さらにはビリー・バンバンのバージョンもあった
ドラマの内容といい、曲のことといい、
つまるところ、大事なことはほとんど覚えておらず
当時の東京の空のイメージをドラマと主題歌とともに
あいまいに記憶しているだけの「青くさい話」である