2月27日、敦賀湾。
前日までの荒れた天気がウソのように穏やかな敦賀の海。
とは云え、このあたりの海。
冬であっても、そう荒れた様子を見たことがない。
地形を思い浮かべると、なんとなくではあるが、その理由がわかるような気がする。
まず、広く若狭湾内に位置し、またさらに敦賀湾に囲まれている。
この地形が、冬、北西の風による激しい波を和らげているのかもしれない。
ところで、敦賀と書いて「つるが」と読む地名。
いかにも当て字のようであるが、最近その謂れを芭蕉の句で知った。
ふるき名の 角鹿(つぬが)や恋し 秋の月
古事記では「つぬが」と記載されており、古くから大陸伝来の地であったらしい。
さらに「つぬが」は、古代朝鮮の王子、都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと)の名前に由来するという。
都怒我阿羅斯等は帰国の際、崇神天皇より、天皇の呼び名である「御間城(みまき)」を国名とするよう授かり、
それが、古代朝鮮にあって、日本府が置かれた「任那(みまな)」の語源となった説ともなっている。
やがて、その任那を滅ぼした新羅に対する聖徳太子の征討と挫折。
任那の友好国、百済支援のための出兵と白村江(はくすきのえ)での大敗。
出兵、防御による疲弊がひとつの政治背景として、古代史史上最大の内乱「壬申の乱」を引き起こす。
・・・・と古代に思いを馳せながら、遠く敦賀半島を眺める。
そうそう。
最近、「天空の蜂」を読んだ。
敦賀半島の先端にあるのが高速増殖炉「もんじゅ」(原作では「新陽」として登場)。
この景色では、半島先端のひときわ小高くなったあたりの上空。
大型ヘリコプターがホバリングしていたことになる。
という、ついでの話。
なんとなくの選曲は…
ロバータ・フラックの名曲、「愛は面影のなかに」。
Roberta Flack - First Time Ever I Saw Your Face
初めて、あなたの顔を見たとき
瞳の中に、昇る太陽を見たような気がした…
そして、初めて口づけを交わしたとき
手の中に鼓動する大地を感じた…
「9」のつく日は空倶楽部の日
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