金沢港へ「カーブミラーの空」を探しに出かけた。
というのも空倶楽部、今月のお題は「カーブミラーの空」。
「カーブミラーに映る空」、「カーブミラーがある空の風景」。
解釈はどちらでもよいと思うのだが、かなりの難題である。
なぜなら。
カーブミラーというものはだいたいが下を向いている。
したがって、近くに寄って真下から見上げないと空が映らない。
さらに、道路わきに設置されていて、
しかも急カーブなど見通しの悪いところと相場は決まっているので、
交通量の多いところでの撮影は大げさにいうなら命がけ。
また、見通しが悪いところは、
住宅街や木々がうっそうとした山間部など、込み入った場所が多く、
「これは!」という空風景に仕上げるにはこれまた難題。
それで、とどのつまりが広々とした空が広がる金沢港へ向かったという次第。
その金沢港。
藩政時代、大野川の河口に開けた漁港がその始まりと言われている。
幕末には、海防の要所、お台場として大砲も設置され、その跡も残されている。
昭和30年代の後半、三八豪雪により陸上輸送が途絶えたことから、
海路補給の重要性が急浮上し、築港整備が急ピッチに始まったのだという。
さて、肝心のカーブミラーの空。
この日は全天薄い雲に覆われていた。
抜けるような青空をイメージしていたので、
空風景的には「あいにくの日」だったはずだが…。
あらためて空の表情を眺めてみると
この、もやもやとした雲の表情も面白いと気づかされた。
しかし、残念ながら、「カーブミラーの空」への悩ましさについては解消されていない。
来年に向けてじっくりと考えることにしよう。(また、来年も悩んでいると思うけど...)
なんとなくの選曲は、オーティス・レディングの名曲で。
♪ 波止場に座って、無駄に時間を過ごす~
まるで ドック オヴ ザ ベイ みたいな一日だったかな
Otis Redding Sittin' On The Dock Of The Bay
「9」のつく日は空倶楽部の日