奈良は蕎麦もうまかった。
...ということでもう少し奈良の話が続く。
その店は近鉄奈良駅前、通り向かいの路地をすこし入ったところにあり、
「そば切り 百夜月」という。
大きなガラス張り、オープンな雰囲気で一見カフェと見間違うかのような外観。(撮り忘れた...(._.))
以前昼時に来た時は混みあっていたが、
今回は夕方早い時間ということで幸いに空いていた。
4人掛けのテーブル席もいくつかあって、「どこでも」とすすめられたが、
店の真ん中にどっかと置かれ、ひときわ存在感のある合席用の大きな木のテーブルに座った。
すると...
すぐに目に入ったのがさりげなく置かれたほおずき。
なんと、あいそらしい (「あいそらしい」は金沢弁か・・・(._.) 要するにかわいらしくてやさしい心遣いということ)
さらに...
花の名前は知らないが、この季節の色どり。
蕎麦の味だけではなく、もてなしの心も大切にしているのだろう。
店主のそんな気持ちがじゅうぶんに伝わってくる。
ところで。
美味しい蕎麦にめぐり会ったとき、自分の中に「決まり」があって、
それは、蕎麦とともに清酒を注文すること。
つまり美味しい蕎麦は極上の「あて」と信じて疑わないからである。
いくつかある品書きから、この日注文したのは奈良の地酒「やたがらす」。
それが、一合はゆうに超えるほど、かたくちになみなみと注がれて出てきた。
石川県のさらっとした辛口に舌がなれているので、
コクとほんのりとした甘味を感じる味は新鮮で、
蕎麦との相性も抜群だった。(おまけされたので言うわけではないが... (._.) )
蕎麦は十割と二八があるそうだが、「あて」にするなら二八がちょうどよい。
つゆにくぐらせた蕎麦を口に運び、その味を忘れないうちに、
コクのある「やたがらす」をのどに流し込む。
そして、しばらく箸をとめて、店内に流れるスムージーなジャズに耳を傾ける。
薄明かりが残る黄昏時、そんな極上の時間をここ「百夜月」は過ごさせてくれた。
百夜月と奈良の夜を思い出しながら勝手に選曲。
「Quetion & Answer」
もともとはジャズギタリストのパット・メセニーの名曲だが、
そこにビブラフォン:ゲイリー・バートン、ピアノ:チック・コリアなどが加わった
豪華プレーヤーによる「クエスチョン&アンサー」。
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