花ごよみ

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悲鳴伝  西尾維新

2013-09-17 | 本 な、は行(作家)


悲鳴伝 (講談社ノベルス)

人類滅亡を計る地球。
それと戦うように課せられた
十三歳の少年が主人公、
名前は空々空(そらからくう)。

主人公である空々空以外の、
登場人物の名前も面白く、
そしてそれぞれの個性も奇抜。

地球と戦うため
ヒーローとして選ばれた空々空は、
何にも感動しない、
動じないクールな少年、
でも自分自身を冷静な目で、
客観的に眺めていて、
そのことを恥じている。

行動には一貫性があって、
こだわりもなく
騒がしい周りの人たちとの
際だつ相違。

残虐さも多分にあって、
この作品は軽くはない。

罪悪感をもち、
ストレスを抱え
空々とは対照的で、
真っ当な感性をもった、
剣藤との恋物語としても一面もあって、
重々しくもない。

とにかく空々空周囲の人間の、
致死率が高すぎ!!
なんだかやりきれなさ、
虚しさが残る物語でした。



コメント (2)
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