はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

古里の思い出

2006-06-04 21:54:31 | はがき随筆
 朝まだき不如帰の声に目覚めた。もう夏なんだと思う。庭のピンク色の卯の花も咲いている。少年のころ1年上の春美君、1年下の照志君、私。仲良し3人は近くの小川でフナ釣りをしていた。春美君が1番上手で次が照志君だった。私は何をするにも下手だった。春美君の柳の木の下のポイントに私が替わっても釣れなかった。けれどフナ釣りは面白かった。ピクリと竿が引く、釣り上げた時の手応えが、下手な私でも大満足。
 角市さんの用水池でも遊ばせてもらった。少年期の懐かしい思い出。今はもう2人は逝ってしまった。合掌。
   大口市小木原 宮園 続(75) 2006/6/4 掲載