午前6時、朝のしじまを破って鮎解禁の号砲が鳴り響く。まだ世も明け切らぬ早朝から、近郷の太公望達は、この日の訪れを今や遅しと一日千秋の思いで待ちこがれていた事であろう。和気あいあいとして雑談に耽っていた釣り仲間もそそくさと、あたかも蜘蛛の子を散らしたかのごとく、各自川の中の釣り場へと急ぐ。成果は本人の熟練度と場所によって決まるようだ。天降川の稚鮎は、昔から県内の主な河川に大量に供給している。そのせいか、近年釣りの成果は余り望めないようである。さて、今年の成果は果たして期待出来るであろうか。
霧島市隼人町松永 有尾茂美(77) 2006/6/10 掲載
霧島市隼人町松永 有尾茂美(77) 2006/6/10 掲載