はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

暑いから夏

2006-09-21 17:44:11 | はがき随筆
 秋、朝方はタオルケットを胸に引き上げる。加齢とともに気力も失せ、全身にアセモができ、ピリピリ痛痒く不快な日々だった。10年程前、帯状疱疹であまりの激痛に、天井から幽体浮揚という不思議な体験をした。今回もそれではと心配したが、アセモで安心した。ちょっぴり、あちらを覗いた感じです。まだまだ残りの夏、猫のシュピも皮膚病で首の回りに血がにじんでいる。塗り薬も効きめなく、終日、仏壇の前にうずくまっている。早く涼しくなれ。それにしても仏壇の前とはねえ。お前の先祖さまでもいるのかい。
   指宿市 宮田律子(72)2006/9/21 掲載