私は病院のベッドに寝かされていた。何本かの管から点滴の液が、ぽとりぽとりと、血管に流れるのを見つめている。記憶が失せ、多くのことを思い出せない。そうだ、私は教職退職後勤めていた某所に勤務中、突然右半身が麻痺して入院したのだ。左脳の血管が詰まり、脳に血液が流れにくいからとのことだった。病名は「脳梗塞」。いろいろなことが、やっと断片的に浮かんで来た。あれから3年数ヶ月が過ぎた。脳のはたらきがほぼ元に戻り、車椅子での生活から、なんとか歩けるようになった。お世話になった多くの方々に深く感謝したい。
南さつま市 川久保隼人(72) 2006/9/26 掲載
南さつま市 川久保隼人(72) 2006/9/26 掲載