はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

いろは歌に学ぶ

2006-11-05 17:11:30 | はがき随筆
 私の郷里には、薩摩島津中興の英主といわれる島津忠良(日新公)をまつる竹田神社がある。この広い敷地の奥にある墓までの道に、日新公が作られた「いろは歌」を刻んだ石碑47基が立ち並んでいる。「いにしへの道を聞きても唱へてもわが行いにせずばかひなし」で始まるいろは歌47首は、今の世にも通用する人の生き方を示した素晴らしい歌である。藩政時代の薩摩藩は、このいろは歌を子弟教育の基本とした。明治維新を成し遂げた薩摩藩のエネルギーも、そういう中から生まれた。ぜひ訪れて、これらの歌を味わってほしいものである。
   南さつま市 川久保隼人(72) 2006/11/5 掲載
   写真はHiroさんにお借りしました。