はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

2006年度毎日ペンクラブ研修会

2006-11-21 17:08:40 | 毎日ペンクラブ鹿児島
 2006年度の研修会は、11月19日、鹿児島市勤労者交流センター13時30分から開催された。
講師にお迎えしたのは、福元正實先生。鹿屋市在住で過去に芥川賞にノミネートされた話題の人。主題は「私の文学体験」。
 高校時代に読んだ林芙美子の「放浪記」や、良き師に出会ったことが、文学への目を開かれたことなどをユーモアを交えて話された。
 また文章を書くときのポイントをアドバイスしてくださり「短歌は凝縮すればよいが、小説は拡散しなければならない。書けば書くほど難しいが、自分でなければ書けないものを書く事が大切」と。参加者は31名。皆さん熱心にユーモアたっぷりな講師の話に聞き入っていました。
 講演の後は各地区毎にミーティング。初めて参加された2名の方も、仲間に加わって賑やかな話し合いが続きました。

手鏡

2006-11-21 16:28:51 | 毎日ペンクラブ鹿児島
 「誕生日に何がほしいか。」と問う人あり。
 あふれる程いただいているので、何にもいらない。
 なのに、欲ばりなわたしはやっぱりおねだりしてしまう。
 「手鏡をください。」
 色はからすのぬれ羽色、シンプルで軽くて使い心地がよさそうだ。
 「鏡よ、鏡、あの人を写しておくれ。」
 呪文をとなえてのぞいたら、写っているのは、七十歳になりたてのわたし。

 正直者の鏡だこと。
   
   鹿屋市 伊地知咲子   2006/11/19 マイペン12号おおすみ版

咲子さんごめんなさい。
原稿を頂きながら、編集長の怠慢でパソコンに取り込むのを忘れました。
せめて罪滅ぼしにと、ブログに書いてます。
これから、「おおすみ版マイペン」はブログで発表しますから読んでね。
 ミス編集長のアカショウビンより

からから天気

2006-11-21 08:32:10 | はがき随筆
 天高く澄み渡るような好天気であるが、一月位雨の降らない日が続いている。農家の方々の稲刈りには絶好の天候である。しかし畑作地はもう砂漠のようであるという。我が家のささやかな庭の花々もまた可愛そう。朝夕の水やりに懸命、これは妻の丹精で1年中花は絶えないのである。庭の隅っこに一坪菜園をしつらえキュウリ2ほん、ナス2本、トマト1本、ネギやピーマン、ニラなどを植えている。先日は大根を蒔いて、せっせと水やりして4日目に芽が出たと喜んでいた。とにかく、一雨降ってくれないかと皆が待っている。
   大口市 宮園続(75) 2006/11/21 掲載

フェイジョア

2006-11-21 00:39:30 | アカショウビンのつぶやき
 



花も実も食べられる珍しい果実「フェイジョア」の収穫が終わった。 20数年前、毎日新聞で紹介されたとき、その文面からはイメージできない不思議な魅力に惹かれ、知り合いから頂いて大事に育てたフェィジョア。
 夫が遺してくれた果樹が次々に枯れしまったときも、これだけは元気に成長し毎年甘い香りを届けてくれる。
 でも本に書いてあるような大きな実をつけることはついぞなかった。
 時々まぐれで大きな実がつくと「これは史上最大だ、写真に撮っておけ」とダンナは言っていたなぁ。
 それが今年はフェイジョアの近くにニガゴリ(鹿児島ではこう呼びます)を植え、堆肥をいっぱい入れたせいか、とっても大きな実がついた。枝を揺すって落ちた時が食べ頃という青い実は、今年もご近所やお友達に差し上げて喜ばれた。
 市場に出ない珍しい果実なので、夫は名前と食べ方をイラストに描いて差し上げていたが、毎年「これ何だったっけ…」と。
 全く知名度の上がらぬフェィジョアだが、その原因は小枝がは絡み合い樹形がすっきりしないため庭木に選ばれないせいなのかもしれない。花と実が付く時以外は全く見栄えのしないこの木を植えてくれた夫に感謝。
 曲がりくねった枝々はもう来年のために栄養を蓄えているのだろうか。「そろそろお礼肥えをやらなくちゃ」と考える、アカショウビンです。