28年間わが家の時を刻んでくれた柱時計が、最近2、3日で休むようになった。働きすぎたとばかりに。一度は新しい時計をと考えたものの、やはりこり時計にどうにか働いてほしくなる。油は時々差しているし、振り子が原因ではと厚紙で枕をつくり腰上げをして更に時計を固定してみる。すると1日また1日と動きを更新しだした。ああ良かった。このゼンマイ式の柱時計は贈って下さった義兄への恩義と私の古い者へのこだわりで、これからもわが家の時を担当する運命にあるらしい。とにかく、柱時計が動いている。この当たり前がうれしいのである。
霧島市 口町円子(66) 2006/11/29 掲載
霧島市 口町円子(66) 2006/11/29 掲載