日曜日に老人ホームを所用で訪れた。昼食前で準備のできた方から車椅子で広間のテーブルに着いておられる。馴染みの方が手招きされた。「お茶が欲しい。口が渇いて……」と。部屋の入り口のテーブルの茶器籠の湯飲みに茶を注いで届けた。彼女の満面の笑顔が印象的だった。少ない職員が55人の入所者の移動をすませ、食前のリハビリ体操と健康観察。時間を見て配膳し食事介助が始まった。大きな行事こそない日曜日。平日と変わらない入所者の生活を少数の職員が安心安全に配慮して支える丁寧な介護。かつて母も100歳までお世話になった施設だ。
薩摩川内市 下市良幸(77) 2007/2/3 掲載
薩摩川内市 下市良幸(77) 2007/2/3 掲載