家内は山坂往復1里の道のりを通学していた。足腰には自信があったが寄る年波、体力の衰えは否めない。検診の時、「軽い弁膜症があります」。家内はすかさず「先生近ごろ便秘がちです」。とたんに先生は後ろを向き背中が波のように揺れている。看護士さんも皆後ろ向き。ようやく理由が分かったとたん自分でもショック。看護士さんが「奥さんのように健康な人は皆そうなんですよ」と慰め顔。その病院の前を通る時、いつも家内はそれを言う。「健康であるから良いのではないか」と、その都度慰めている。近ごろ、ようやくショックも薄れるような感じ。
薩摩川内市 新開 譲(81) 2007/2/16 掲載
薩摩川内市 新開 譲(81) 2007/2/16 掲載