宅急便でブリが届いた。氷の中に横たわる体長50㌢程の寒ブリは、目が光り潮の香さえ感じられる。重量もありそうだ。台所よりもと、庭に厚手のビニールシートを準備した。使い慣れない出刃包丁を持ち、まな板の上のブリさんと向き合う。「ゴメンネ」の気持ちで、まず頭を落とし、はらわたを出した。その後は娘にバトンタッチした。ためらいながらの初体験は、背骨に厚く身を残しての三枚おろしになった。それを刺し身と照り焼き用に切り分けた。ブリづくしの食卓は最高のご馳走で、中でも身たっぷりのあら煮が又、絶品であった。
鹿児島市 竹之内美知子(72) 2007/2/25 掲載
鹿児島市 竹之内美知子(72) 2007/2/25 掲載