はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

久方ぶりのコンサート

2007-02-22 16:41:23 | アカショウビンのつぶやき




 昨日は、友人ご夫妻の招待で九州交響楽団のコンサートに久しぶりに行ってきました。全席自由席なので早めにと、午後5時前にお迎えの車でおいでくだったお二人。夕食は帰ってから残り物で済まそうという私の思いを察してか、「お腹が空くでしょうから…」とお弁当まで用意してくださった奥様に感謝しつつ。
九電の冠コンサートは始めての体験だったが、会場のスタッフは九電社員だろうか、礼儀正しくお客様を誘導していた。

指揮は東京フィルの渡邊一正、ヴァイオリンがニューヨーク在住の渡辺玲子。曲目はポピュラーな懐かしい曲がならぶ。いよいよオーケストラの出場、オーケストラ全員の調弦の響きは会場いっぱいに広がる。これがたまらない。
まず軽快なロッシーニの「どろぼうカササギ序曲」で始まり、サンサーンス「序奏とロンドカプリチオーソ」、マスネ「タイスの瞑想曲」、第一ステージ最後は情熱的なサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」。最後のステージはチャイコフスキーのバレエ組曲から「白鳥の湖」で興奮の一時を終えた。
室内楽曲以外、興味を示さなかった夫は、<チャイコはねぇ…>と、彼の曲を好まなかったようだが、白鳥の湖のフィナーレを聴いていると、自分が白鳥になったような不思議な感動を覚えた。数年前のロシアの旅で「ここが白鳥の湖です」と紹介された美しい風景を思い出しながらのアカショウビンです。

碁の楽しみ

2007-02-22 14:58:16 | はがき随筆
 一緒に碁を楽しんでいた義弟は6年前に他界した。碁の相手を失い寂しい思いをしていたが、親類から突然の電話があった。雑談していると本人曰く、私も還暦が見えてきましたという。彼は公立高を卒業と同時に東京で調理師の勉強をしながら碁を趣味にし、道場にも通っていたそうだ。20年前に鹿児島に帰り、調理師として40年を超えたとか。「碁の勝負を」と誘うと、「是非」との返事。俺もまだ若者には負けないと勢い気込む。休日に電話があり、自宅で待つ。勝負は3対0で私の惨敗。彼の詰めのうまさには驚いた。次回を夢みている。
   姶良町 谷山 潔(80) 2007/2/22 掲載