はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

山椒の実

2007-04-04 11:47:03 | アカショウビンのつぶやき
 間もなく卒寿を迎える、お花が好きな Hおばあちゃん。
幾つになっても童顔で笑顔を絶やさない「花さかばあちゃん」は、元気な毎日を過ごしておられる。
お訪ねするたびに「これ、もってかんね」とお花をくださり、私の庭も賑やかになった。
 でも数年前にいただいた、山椒が枯れてしまい、二代目の山椒も枯らしてしまった私。さすがに「もう一度…」とは、言い出せず庭の隅に放置していた。
 先日、ふと見ると、枯れたと思っていた枝から、小さな芽らしきものが。慌てて水をやり肥料を与え、今度こそ枯らすまいぞ! と手入れしたら、あれまあ! 花芽が! 美味しい山椒の実は、糠漬けに入れようかなぁ。

 暖冬と言われながら、春先が寒かった今年は、遅霜にやられ、枯れ葉ばかりの植木鉢がずらりと並んでいる。
 捨てようかどうしようかと悩むアカショウビンです。

先入観

2007-04-04 10:47:31 | はがき随筆
 月刊誌「Newsがわかる」を開くと、黄砂発生の仕組みや黄砂のもたらす環境への悪影響が列挙されている頁があった。次の頁をめくろうとした瞬間、「でも、プラス面もある?」に目が留まった。「酸性雨を中和するといわれている」「太陽の光を遮り温暖化を和らげるといわれている」など。
 「百害あって一利なし」と思っていた黄砂への先入観が払拭された。同時に、他にも同じような先入観をもってしまった物事があるのではないかと考えさせられた。ややもすると物事のマイナス面に向きがちな目をプラスに転じなければならないと思った。
   鹿児島市 池田真実(45) 2007/4/4 掲載