はがき随筆・鹿児島

はがき随筆ブログにようこそ!毎日新聞西部本社の各地方版に毎朝掲載される
「はがき随筆」は252文字のミニエッセイです。

にゅうえんしき

2007-04-12 10:36:16 | アカショウビンのつぶやき






 信愛幼稚園の入園式に参加した。

と言っても「ひ孫」が入園するわけではありません。
役員として招待されたという次第。
今年から入園が認められた、可愛い二歳児も先生に手を引かれて入場。
在園児の年長さんは、会場で小さいお友達を迎える。

どうしてもママから離れられない子。
泣きじゃくり「だいじょうぶ・だいじょうぶ」と、
健気に自分に言い聞かせつつママの胸にしがみつく。
ようやく、優しい先生の腕に抱かれた幼子の不安そうな眼差しに胸が痛む。
うちの二人の子どももなかなか幼稚園に馴染めなかったなぁ。

泣き声の協奏曲が続くうち、先生方の歓迎のプログラムが始まると
ピタッと泣き声が止み、涙を拭きながら楽しい歌声に聞き入っている。
さすがプロの先生だなあ…。

年長組さんの「お迎えの歌とお迎えの言葉」は、元気よくしっかり歌えて年長さんの面目躍如。

信愛幼稚園の目標は
『神を畏れ敬い、人を愛し尊ぶ心をもち、健全明朗な社会人に育てる』こと。
子どもを取り巻く環境が厳しい今の時代、この澄んだ眼差しの幼子たちが成長し、
健全な社会人として育っていくための第一歩が今スタートしました。

「幼児期にこそ根っこをよい栄養や水で養い育てます。
時が来ると美しい花を、きっと咲かせてくれるでしょう。」

とお話されたように、幼子たちがいつも神様に守られて大切なことをいっぱい学んで成長出来ますようにと祈るアカショウビンでした。


母の迷い

2007-04-12 09:27:48 | はがき随筆
 ひとり暮らしの母が腰痛になり、入院して3カ月たった。年齢ゆえの圧迫骨折といわれた。退院間近になり、リハビリはしているものの杖で歩けない。歩けなければ一番帰りたい家でひとりで暮らせない。
 頼みの息子二人は遠くに住み、娘の私が車で40分、妹が20分のところから母のもとに通っている。大正3年うまれ、93歳。退院後、娘の家に滞在することに一大決心を強いられている。
 母さん、退院までリハビリがんばって、どちらにするか決めればいいよ。帰りたければ帰ればいい。ひとり暮らし、応援するよ。
   出水市 中島フヂ子(61) 2007/4/12 掲載