このところ、家から5分程の畑の草払いが続いている。
ひと休みしていると、はらはらと宙を舞うものに一瞬「雪」と錯覚した。
淡い紫色をした1㌢ぐらいの五弁の花びらは、農道沿いの竹やぶの中にすっくと立っているセンダンの木からこぼれ落ちて来たものだった。
見上げると空を覆うばかりの巨木だ。少し離れて段々畑から見ると、どんと構えていて雄々しい。
友にも見せたいとメールをする。何はさておきと2人駆けつけた。「5月の雪」に心弾ませ、少女の頃の夢を語った。
薩摩川内市 馬場園征子 2012/6/8 毎日新聞鹿児島版掲載