私の動物記(6)
2002(平成14)年11月25日、更に弱り哀れな声で泣きだした。座敷にあげて紙箱で囲いを作ってやると安心したように横になっている。その横で添え寝。美鈴は何度か夜中に起きたが、6時15分、和子の腕の中で永眠した。小さな鳴き声を上げて、ぐったりして逝ってしまった。
苦しまずに安らかな死に顔だったのが救いだ。昼前、車で竹ノ内峠近くの宝塚動物霊園奈良分院宝昌寺へ連れて行く。僧侶読経の中、二人で見送り別れる。するだけのことはしたが、やはり寂しさが募る。
あれから20年近くなる。家にいた10年の2倍の歳月が過ぎたが、今でも身近にいるように話しかけている。始めは止めてくれと言っていた和子も諦めている。家中のあちこちに写真はあるが、夢にはめったに出てこない。美鈴がいなくなってから、もう他の犬は飼う気がしない。
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