象頭山といえば金刀比羅宮の山号ですが、背後の山の名でもあります。
大きな山容の北端最高点612mが大麻山で、「おおさやま」と読みます。
コンピラさんで道標を見たギャルが「タイマ山、変な名前」と言ってましたが、
あながち間違いでもありません。昔、周辺で麻栽培が盛んだったそうですから。
讃岐富士・飯野山に登ったその足で、午後に登りました。
金刀比羅宮本宮です(13時40分~47分)。ここまで参道入り口から25分。
金毘羅参りの善男善女と一緒に登った石段の数は785段。
本殿前の展望台から讃岐平野の展望。
飯野山がこんもりと盛り上がって見えます。
一時間ちょっと前にあの頂上に立っていたのが、不思議な気がします。
たいていの人は、ここで念願の金毘羅参りを果たして引き返しますので、
奥社まで行く人はぐっと少なくなります。
さらに幾つかの摂社に参拝しながら14時15分、奥社着。
改修中で覆いがかけられています。
ここまでの石段の数は1368。大麻山の登山口は社務所の下にあります。
休むことなく出発。
いったん暗い林の中を下って、ここから登り返します。
見晴らしがいいのはここだけで、すぐにまた林の中。
ゴロゴロした岩道や崩壊地を通る山道になります。
最後は木の階段をジグザグに急登して、竜王社に着きました。
直進すると林を抜けて稜線に出ますが、ここで出会った女性から
「ボタンザクラが凄いですよ」と聞いて、少し引き返すことになりますが
左(南)へ草地を抜けて登ります。
稜線に出ました。しばらくで舗装の林道になり反対側から登ってくる道と合流。
道の両側にはずらり桜の古木が並んでいます。
ちょうど今が見頃で、身体中がピンクに染まりそうです。
賑やかな人声が聞こえると思うと、駐車場もありました。
TV塔の立っている辺りが頂上。
殆ど休まずに来たので、最後の急坂は見かけ以上に厳しかったです。
何組もの花見に来る人と行き交います。
出会った人は私たちのザック姿に「金比羅さんから歩いて!」と
驚いていましたが、殆どの人は南側の琴平、北の善通寺から車で登って
花見にくるらしいです。
両側とも2~300m手前まで入れて、山頂付近はテレビ中継所施設の
専用道路になっています。
見事なサクラの下に標高616.3mの二等三角点がありました(15時15分)。
展望は全くありませんが、ピンクの海のような桜を見るだけで十二分に満足。
この時期に来ることができてよかったと、つくづく思いました。
山頂反対の北側に露店らしいパラソルが見えます。
下ってみると「昔懐かしいアイスクリン」屋さんでした。
一個200円のカップを舐めながら引き返しました。
乾いた喉に染みわたるような美味しさでした。
帰りは改めてお参りや見物もして、予定通り17時に参道入り口に下山。
一日で讃岐の二山に足跡を残して、「おじょも」になったような
大らかで爽快な気分の山旅でした。