ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

明日から10月

2013-09-30 13:19:06 | 大和郡山歳時記

今日で長月も終わり、明日から神無月。わが家近くの土手のヒガンバナは早や色が衰え、変わって稲穂の黄金色が濃くなってきました。

 

ご近所から頂いた秋の味覚です。わが家の庭にも40年前、河内から持ってきたザクロの木があったのですが、大和の土に馴染めずに枯らしてしまいました。子供の頃は、河内の山で栗拾いをしたことなども懐かしく思い出されます。


木曽駒ヶ岳へ行ってきました(2013.09.27~28)

2013-09-29 19:49:21 | 山日記

丸さん夫妻と一泊二日で木曽駒ヶ岳に行ってきました。27日(金)、11時半、ロープウエイ千畳敷駅着。真っ青な空の下、ホテル横で南アルプスや富士を見ながら昼食を済ませて正午出発。剣ヶ池に下り、ナナカマドの赤い実を前景にした宝剣岳を見上げて、八丁坂を登り乗越浄土へ。今回もこの日のうち木曽駒ヶ岳を登っておくことにしました。少しガスが出ましたが夕方には晴れ上がり、宝剣山荘の窓から満天の星と月を眺めながら眠りました。

 

 

 28日(土)、快晴で素晴らしいご来光を迎えました。木曽駒は6回目で宝剣岳も、農ヶ池から駒飼池へのコースも何度か通っています。何より昨夜の同宿90人近くの殆どが宝剣を目指すようだったので、狭い山頂は人で一杯でしょう。始めての伊那前岳をピストンしてみました。これは大正解で貸切の山頂で360度の大展望を存分に楽しみ、土曜日のことで数珠つなぎで登ってくる八丁坂を下山。家には17時前に帰りました。一泊二日の慌ただしい、しかし充実した山行でした。
詳しくは後程…。

 

 


名ばかりの秋( 2013.09.25)

2013-09-25 21:33:55 | 矢田だより

今朝も眩しい日差しが降り注ぎ、天気予報は真夏日になると伝えています。
法起寺近くのコスモスはまだチラホラ咲きでした。9時前、法輪寺横の斑鳩町営駐車場へ車を置き、

 

  

カンカン照りの舗装路を松尾山へ向かいます。   青空に映える芙蓉の花。     

登り口のゴルフ場入口に来るまでにひと汗かきました。帰りの暑さが今から思いやられます。ここまでマイカーや自転車で来る人が多いのもうなづけます。山道の坂に入ると木影があって涼しいので、かえって楽に登れました。毎日登っている人たちが下りてくるのに何人か出会いました。松尾寺の境内は普段より大勢のハイカーで
賑わっていました。

 

 

本堂横でしばらく休んで水分補給の後、    10時前、山頂三角点に立ちました。

ここまでの登りではアブやブヨに悩まされました。ウチワは主に虫除け用に持っています。TV中継塔の日陰で同年輩の男性と腰を下ろして暫く山の話に花を咲かせました。
       

 

林道を下って北門からもう一度寺域に入り、「松尾寺の霊泉」をペットボトルに汲んで改めて本堂にお参りしました。南門近くに「松尾寺開山・日本書記編纂 舎人親王伏し拝みの場所」を示す標識がありました。矢印と300mの文字があり、帰り道の方向なので行って見ることにしました。「300mやから三丁の標識辺りかな」「そんな場所、あったかな?」と不審に思いながら行くと、寺域をでて下り道に入る石仏の上に新しく整備された広場がありました。



 

この裏が「伏し拝みの場所」。大きな案内板は「古道 七曲道」の標識です。下部の張り紙の右側は舎人親王の和歌が何首か記されています。どうも、ごく最近できたもののようです。

  

伏し拝む♀ペン              もうこんなに熟れた柿

登ってくる人に道を譲りながらどんどん下りました。案ずるより…なんとやら、ゴルフ場を過ぎて県道へ出てからも、少し風がでてきて思いのほか楽に駐車場に帰りました。


 


秋分を過ぎました(2013.09.24)

2013-09-24 15:55:39 | 今日の大和民俗公園

秋分を過ぎました。夜明けが遅くなり、朝のWalkingに出る頃はまだ日の出までにだいぶ時間があります。

公園に入って数分、工事中の花菖蒲園を過ぎた辺りで、ほの明るい中で一輪咲くクリーム色の花がありました。
河内綿の花です。今年は畠一面の綿の木を見かけなかったのに、一粒こぼれた種から健気に咲いた様子です。


「綿の花」は夏の季語ですが、こちらは今の時期を代表するヒガンバナ。園内のあちこちで美しく咲いています。


ハギ 草冠(かんむり)に秋と書く字からも分かる、これぞ秋の花。ようやく日が当たりだした梅林近くで、紅白並んで務つくしく咲いていました。萩と言えばすぐ思い浮かぶのが、奥の細道で芭蕉の詠んだこの句
「一つ家に遊女も寝たり萩と月」

 

今朝のお天気には不似合いですが、白い色のハギを詠んだこんな句があります。
「白萩の 雨をこぼして 束ねけり」 杉田久女


葛城古道のヒガンバナ(2013.09.20)

2013-09-23 20:09:26 | 旅日記

金剛山の帰りに葛城古道沿いの「いちごんさん」へ参拝しました。
葛木座一言主神社の祭神は一言主神。雄略天皇が金剛山(昔は葛城山と区別しなかった)で、天皇と同じような美々しい行列に出会い、見とがめて「誰か」と訊ねたところ、
「吾は悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言、言い離(はな)つ神」と答え、天皇を恐れ入れさせた神です(古事記、日本書紀)。ここから「願いを一言だけ叶えてくれる」として信仰を集めています。

長い参道の突き当りの高い石段を登ると東向きの本殿があります。一言主神とともに雄略天皇も併祀されています。


境内のご神木「乳銀杏」。本殿の南側にある樹齢1200年というイチョウの古木です。たくさんの気根が垂れ下る様子を乳房と見立てて、「お乳がよく出ますように…」という母親の祈りを叶えてくれるとか…。「母」にかかる枕詞「たらちね」には「垂乳根」の他に「足(満ちたりる)乳根」の意味があると考えると、子育てに苦労した母の有難さが偲ばれます。


石段の下からお祓い所への途中にある「亀石」。明日香の亀石より、目鼻立ち?がはっきりしています。役行者が災いをもたらす黒蛇を調伏してその上にこの石を置いたという伝説もあります。


石段の下の道を北へ行くと九品寺へ、参道を東に引きかえして鳥居を南に折れると極楽寺を経て「郵便道」入口のある高天彦神社へ続く葛城古道です。


古道に沿った田圃の土手は何処もヒガンバナの花盛り。


色付き始めた稲穂とヒガンバナが美しいコントラストを見せています。


真っ青な空を背にした葛城山。古来から変わらぬ日本の秋の風景です。
「歩きつづける 彼岸花 咲きつづける」 種田山頭火

 

「つきぬけて 天上の紺 曼珠沙華」 山口誓子

 


秋晴れの金剛山(2013.09.20)

2013-09-21 20:44:35 | 山日記

今朝も素晴らしい青空が拡がっている。7時に水越峠に着いたが林道ゲートの前にはすでに3台の車とバイクが置いてあった。身支度をして林道(ガンドガコバ線)に入り、南に行く。舗装と地道、緩い登りとほぼ平坦な道を何度か繰り返していくと、右手の水オロシ谷の流れが次第に近づいてくる。


赤紫色のツリフネ、黄色のキンミズヒキ、オタカラコウ、白いヒヨドリバナなどを見ながら歩く。大阪から奈良へ府県境を越えるところが越口で、「祈りの滝」へ通じる道がある。私たちはまだ通ったことはないが、今朝、「祈りの滝」で登り支度をしていた人を車窓から見た。こんな早くから下ってくる二人組の青年に聞くと、なんと4時半にスタートしたそうだ。ここでカヤンボまでの中間点、さらに緩く登って「金剛の水」を過ぎてカヤンボの橋に着くまでに、単独行の男性二人に出会った。


橋でダイトレ道と分かれて西に折れる。右手が開けて大和葛城山を仰ぐ。山頂の高原ロッジがよく見える。


相変わらずツリフネやキンミズヒキの多い道を行って少し山道らしくなり、T字路になったところで左に行く。左に狼谷を見下ろす処を過ぎ、またヒノキ植林の中の広く歩き易い道になる。大きく二三度、カーブすると少し開けた草地で、ベンチが置いてある。歩き始めて約1時間半。ここで初めて腰を下ろして水分を補給した。ここから傾斜のきつい山道になるが、僅か10分足らずで楽に太尾塞に着いた。太尾道と合流して尾根道を行くが、ここから六道の辻までが今日唯一の登りらしい登りだった。


涼しい木陰の道を大日岳へ登る。まだ穂が赤いススキの原から見る河内平野は靄に霞んでいた。社務所へ降りる四つ辻で右に折れて国見城址上の広場へむかう。


ミカエリソウがたくさん咲いているが、余程美味しいのか、ほとんどの株の葉っぱが虫に喰われている。社務所前の広場や国見城址からは賑やかな人声が聞こえるが、ここは無人で空のベンチがずらりと並んでいる。10分ほど腰を下ろして、スモッグが被さる様な大阪南部の市街地を眺める。


城址へ降りて、居合わせた青年にカメラのシャッターを押して貰い、転法輪寺へ。


行者堂へ手を合わせ、牛王を撫でたあと石段を登って本堂へ詣でる。今日は五眼六臂のご本尊・法起大菩薩をしっかり拝めた。


無人の葛木神社に参拝して、裏参道をブナ林へ下り一の鳥居へ。ケーブルへの道と分かれると、いつもより道が抉られていたり、木の枝葉がたくさん落ちているので「台風18号の後だからかな」と話していると、郵便道の入口に通行止めの表示が出ていた。今日は郵便道にせずに良かった。

パノラマ台への道は長い急な木や石の階段が延々と続く。後から来る夫婦連れの声が、ずっと同じ間隔で聞こえている。やっと急坂が終わって、道が右に回るところにベンチがある。ここから前は葛城山が正面によく見えたのだが、植林が進んで少し移動しないと見えなくなった。近くに「金剛山・葛木神社まで1.0km、水越峠まで4.0km」の道標がある。ここからは平坦な尾根道で、ところどころに昔からの町石や新しい「ダイアモンドトレール」を見ながら下る。道が分岐して「すぐに合流します」と表示がある個所が少しゴロゴロしているだけで、緩やかに下っていくと最後に一寸した急坂があって少し開けた、昔「パノラマ台」と呼んでいたところに来る。


ここで山頂から峠への距離の中間点で、木の間越しに御所や五条の町並みを見下ろすところに新しい立派なベンチができていて、近くで地下足袋姿の人が木を削っておられた。声をかけてベンチを使わせて頂き、軽い昼食を済ませる。後から来ていた夫婦連れも、声をかけて下って行った。


カヤンボへの急な下りでは、ところどころにヤマジノホトトギスが咲いていた。中には何輪も連なって咲いている花もある。橋を渡ってからの、帰りの林道歩きはやはり長く感じた。カンカン照りで中天からの日差しがきつく、ときどき陽が雲に隠れたり、木陰があったりするとホッとする。この時間から登ってくる人も何組かあり、暑さで大変だろうと同情する。ようやく林道ゲートと休憩舎が見えると、いつもの場所にトリカブトが美しく咲いていた。7月に太尾を登り北尾根を降りたときに比べると、涼しくなったおかげで楽に登れて、快適な半日の山歩きだった。




<コースタイム>水越峠07:10…カヤンボ07:47…太尾塞登り口08:35~08:45…太尾塞08:52…六道の辻09:10…大日岳09:25…国見城址上09:40~09:50…葛木神社10:05…一の鳥居10:12…元パノラマ台11:00~11:15…カヤンボ11:33…水越峠12:15

 


中秋の明月(2013.09.19)

2013-09-19 20:18:54 | 我が家の歳時記

今夜はお月見。今年は十五夜と満月が同じ日で、次に旧暦8月15日が満月になるのは8年後だそうです。

南東の空に真ん丸なお月様が昇りました。「芋名月」ともいい、秋の収穫に感謝してサトイモなども供えます。


出かけていた♀ペンが、千鳥屋の「月見だんご」を買ってきて供えました。ラベルに可愛いウサギの絵とともに、「お月見は、秋の自然を感じる伝統行事です。月見団子はそのお供えものとして、江戸期に生まれました」と記されています。毎年飾るわが家のススキの穂がまだ出ず、ハギは枯れてしまってお団子だけのお供えです。


思い出に残る「お月見」といえば一昨年(1911)の富士山・富士宮登山道六合目でのお月見。宝永火口で夕方のブロッケンを見て宝永山荘に帰ってくると、村山古道の再興者・畠堀操八さんのパーティが登ってきました。久しぶりの再会でした。地元の「富士の恵みに感謝する会」の方が山荘の前にお供えを準備されて、私たちも大鉢に山盛りの小芋や枝豆などのお下がりを頂きました。


台風一過(2013.09.17)

2013-09-17 21:19:02 | 矢田だより

台風18号の被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。

こちらでは台風一過、素晴らしい秋晴れになりました。早朝のWalkingでは、長袖でも肌寒さを感じるほどで汗もかかず、羽虫も影をひそめていました。

帰り道で見たジュズダマ。イネ科の多年草です。まだ花から実に変わったばかりで緑白色ですが次第に硬く、黒くなっていきます。実が黒くなると自然に落ちます。子供の頃、女の子たちは真ん中に開いている穴に紐を通して、腕輪やネックレスのようにして遊んでいました。ハトムギはこの植物の栽培種だそうです。


家に帰ると庭にワラベノカンザシが咲き始めていました。


ヒガンバナの変種だそうですが、可愛い名前と淡く優しい色で♀ペンの好きな花の一つです。