マッシュムラムラ(仮) ――クラ鈴が斬る!――

SINCE:2002.2.24
氷室京介、あぶない刑事、マンガ etc

さらばあぶない刑事 ORIGINAL SOUNDTRACK

2015-12-12 13:41:47 | あぶない刑事



そんなわけで、公開を来月に控え、先行的にリリースされたサントラです。
まあ、映画サントラなんでね、ほとんどインスト曲ですが。

まず2曲目の「LONG GOODBYE」。本作品のOPテーマです。なんつーか、昔のアメリカの刑事モノのテーマにありそうな曲調ですよね。すなわち、その影響を受けているあぶ刑事らしいともいえるんでしょうが。
4曲目の「CHASE IN THE DARK STREET」。多分、序盤の追走シーンで使われるんでしょう(あくまで『序盤の』ね/笑)。
5曲目の「SO FINE」。これは、無印TV版から使われているBGMで、なんか署内でまったりと、タカやユージやカオルやトオルや、あるいは捜査課や少年課の面々が軽くボケをかましてたり、話の冒頭でタカとユージが新聞読みながらどってことないやりとりしてるシーンなんかで流れる曲ね。微妙に現代風にアレンジしてるかな。
で、6曲目の「KA.O.RU」。これはちょっと笑っちゃいました(笑)。初っ端のアレンジと、曲の最後のほうに入る、





カオルの台詞が(笑)。



これは実際に聴いてみたほうがおもろいと思います。
それと、「KA.O.RU」と対になってるのかはわからんけど、12曲目の「NATSUMI」。今回、タカに恋人が設定されるようですが、夏海(なつみ)という名前なので、彼女をイメージしたんでしょうね。
って、この夏海、菜々緒が演じるんだってね。なんか、彼女が演じるってだけで、「わけあり」というか裏がありそうな気もしちゃってますが・・・杞憂であってほしいですね。タカにもそろそろ幸せになる権利があるはずでしょ(ユージ? ユージは瞳ちゃんで。いや、『売れ残り同士』だけど幸せになれそうなふたり、って感じがしません?/笑)。
7曲目の「NIGHT LOUNGE1」。これはラブシーン(って言っても、あぶ刑事に濡れ場はありませんが。意外かもしれんけど)に似合いそうな艶っぽさと、それでいてどこか心落ち着く旋律だったりもする、ピアノアレンジが魅力的な曲ですかね。
あるいは、タカと夏海が、「横浜の夜景が見えるおしゃれな店で、料理や酒を楽しみながら、こじゃれた会話を」なんてシーンにでも使われるんでしょうか。
で、かなり飛んで、22曲目の「SO LONG TAKA&YUJI」。なんか、トランペットが切ないっすよね。「タカとユージのふたり、どんなエンディングを迎えるんだろ?」と思わずにはいられない雰囲気を表現してます。

そして、数少ないヴォーカル曲。「RUNNING SHOT」「冷たい太陽 Final Version」
これ、舘さん(冷たい太陽)は歌い直してるだろうけど、恭兵さん(RUNNING SHOT)も歌い直してんのかな? 「行くぜ!」といったMCは撮り直してるっぽいけど、恭兵さんの歌は、オリジナルをそのまま使い回し?
ともかく、まずは「RUNNING SHOT」についてですが、





これはギターアレンジがカッコよくなってます(笑)。



もちろん、思い出補正で、原曲のほうが好きだけど、これはこれであり。全体的にテンポも速くなってるし。
ただ、




トオルの「大下先輩、大下先輩、大下先輩!」



って台詞はいらなかったと思う(笑)。いや、曲の最後に入るんですが、どうせ仲村トオルも起用するなら、





「新宿純愛物語2016」



とか歌ってくれりゃよかったのに。あくまでネタとして、後々まで語り継がれるだろ(柴田恭兵「初めてトオルくんの歌を聴いたとき・・・ボクは、椅子から転げ落ちそうになりました」/笑)。
で、冷たい太陽のほうですが・・・これはあらゆる面で原曲のほうがいい。「思い出補正を差し引いても」だと思う。
なんつーか、ボサノヴァ調になってる、っつーか・・・いや、ボサノヴァという音楽のジャンルは嫌いじゃないのよ。ただ、冷たい太陽には合ってない気がしてね。
ってか、ボサノヴァ調は曲を選ぶだろ。

そんなわけで、「さらばあぶない刑事」のサントラ盤についてでした。
いや、ここで挙げた以外にも、いい曲たくさんあると思いますが・・・やっぱ映画のBGMは映像ありきだわ。



ってわけで、公開が待ち遠しいですね(特典付き前売り券は入手済み/笑)。
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さらばあぶない刑事-long good-bye-

2015-02-07 11:55:06 | あぶない刑事

世の中、腹の立つこともあるけれど、あぶデカが戻ってくることもある。

ってわけで、2016年正月第二弾の公開を目指す、というスケジュールで、あぶ刑事が復活します。
もちろん、めっちゃうれしいです(笑)。ただ、





これで正真正銘の最後なんだよね。



柴田恭兵「大下勇次を演じるのは、これで本当に最後です」みたいなこと言ってるようだし。
まあ、やっぱ寂しいかなぁ。
思えば、ミュージシャンの氷室京介と、このあぶ刑事は、オレにとっては青春の象徴みたいなもんでして・・・氷室が引退、そしてあぶ刑事が正真正銘の最後ですからね。





「おまえの青春なんて、もうとっくの昔に終わってんだぞ」



「早く卒業しろ。いつまでもこじらせてんじゃねぇよ」




といった現実を突きつけられてるような気もしてね。いや、オレも好きでこじらせてるわけじゃないんですが(笑)。
大体、氷室もあぶ刑事も、ロスタイムがあって、それがまた長かったからね。それぞれ、前後半90分に対し、360分くらいあったんじゃないの? ロスタイム(笑)。
まあ、それはともかく、遅ればせながら、我々ファンも受け入れないとね。そして、やはり楽しんで終わらせましょう!

で、twitter上の情報だけど、なんか村川監督や柏原さんも製作に携わっているらしいし、「銀星会絡みになるかも?」なんて呟きも目にしたんで、いい意味で無印あぶ刑事テイストになってくれたらなぁ、なんて(笑)。
あと、これもネットで見る限りですが、「タカとユージは全く出世していない」「彼らの行く末には最高のドラマがあるはず。退職なのか、殉職なのか」なんてことを製作サイドが口にしてるようですね。





ってか、出世して、署内から一歩も出ないタカとユージなんて、おもしろくもなんともないですが(笑)。



それと、終わり方に関しては・・・まあ、「昭和の刑事ドラマといえば殉職」といっても過言ではないわけであって、あぶ刑事だって元々は昭和の刑事ドラマではありますが、ここまで続いたんなら、タカとユージは殉職させる必要ないでしょ(笑)。
無印の最終回みたいなラストシーンか、あるいはちょっととぼけた感じの、ちょっとコミカルな終わり方してほしいかな。
そういえば、これもネットで見かけたんですが、今回の「退職なのか~」というコメントに対し、





「あぶない刑事なのに、定年まで勤め上げたか」



なんてネタがあって、笑いました(笑)。でも、そういうラストでもいいかも。カオルかトオル辺りが口にする形で(笑)。

そんなわけで、あぶ刑事新作、そして最終作についてでした。
やっぱ非常に楽しみでもあります(笑)。
ただひとつ、不安要素は、





果たして、舘ひろしも柴田恭兵もどれだけ動けるか? (笑)



ふたりとも60過ぎですからね。まあ、芸能人の60代なんて、まだまだ中年みたいなもんか? (笑)

蛇足

あぶ刑事の続編とか、どうでしょう?
主人公には20,30代の俳優さんを添えて(別にバティものではなく、単独主人公でもいいわけでしょ)、ヒロインも20代の女優さんで、カオル、トオル、ナカさん辺りはいまのポジションのままで、パパや筋肉は他の署に異動済みで、ゲストで出てきて・・・




タカとユージは、さすがに前線に出ることはなくなってるけど、何らかの裏稼業のボス的な存在でさ。



裏社会の情報を扱う組織とか、どうかな? 元々、タカはインテリ(ただし、現場大好き/笑)という設定だったし、それを叩き上げのユージが補佐する形でさ。
で、彼らの元にはエース級の戦闘員がいて、それが主人公のライバルとして君臨しててさ。タカ、ユージ、そしてライバルキャラは、ときに港署に味方し、ときに敵対する形で、ストーリーに絡んでくる。
まあ、素人の勝手な妄想ですが(笑)。


上の設定で、小説書いてみよっかな・・・? (笑)
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もっとあぶない刑事・第20話「迷惑」

2013-12-28 12:47:56 | あぶない刑事
簡単にストーリーを紹介すると、こんな感じです。

向井京一・通称103号という殺し屋を追って、警視庁刑事・が横浜に流れ着く。
横浜には橘の元相棒で、ともに向井を追っていた金子が経営しているバーがある。金子には、かつて橘に囮として使われ、向井のために片足を失ってしまった、という過去がある。
一方の向井としては、長年追われ続けることを苦痛に思い、ここらでケリをつけるために、金子を人質に橘を誘き寄せることを画策する。
それも予測していた橘は、銀星会のチンピラとあえて乱闘騒ぎを起こすことで、自分の相棒になる骨のある刑事を探していた。そこへ駆けつけたタカとユージを相手にさらに乱闘を巻き起こすことで、とくタカに目をつけ、彼を相棒に指名する。

今回、





久しぶりに「ハードボイルドなあぶ刑事」って感じで、見応えありました。



ただし、





「かなり男臭い、昭和のハードボイルド」



って感じなんで、若い人には重苦しく映るかも(笑)。まあ、もっとあぶない刑事放送中に年号替わってますが、平成元年なんてほとんど昭和です。
今回の話、ルパンに例えるなら「昔のTVシリーズにおける、次元がメインのエピソード」ビバップなら「ジェットがメインのエピソード」ってトコですかね(笑)。
ともかく、結構、重いです。
まあ、冒頭に近いシーンで、

ユージ「とどめは、オレのクロスカウンターパンチよ」
鈴江「なにせ、カミソリパンチだからな」
カオル「カミソリ? それが?」





瞳ちゃん(ユージの拳を見て)「タワシみたい」



なんてのもありましたが(笑)。
っつーか、これは瞳ちゃん(長谷部香苗)にしては珍しいアドリブかと思われます。本人も素で笑いながら言ってたし、メンバー全員(とくに浅野温子が)、素で噴き出してました(笑)。
まあ、それはいいとして。
まず、橘って刑事についてですが、タカやユージ以上に問題児だったりします。ちょっとアル中で、拳銃もまともに撃てず(このため、タカのような相棒を探していた、という面もあり)、向井を追っているのも上からの指示ではなく、「独断で日本全国を追い続けて、今回、横浜に辿り着いた」といった、警視庁でも浮いた存在です。
ただね、もちろん、問題のある人で見習っちゃいけない人なんですが、事件への執念はまさにプロフェッショナルで、態度は悪いけど情にも厚い人でね。
ユージを始めとする港署のメンバーとしては、「橘が、今度はタカを囮にしている」なんて考え、とくにユージは彼に反発してたんですが――

タカ「103号の狙いはオレじゃない」
ユージ「タカぁ」
タカ「103号は、金子を脅して、橘を横浜に誘き寄せたんだ」
ユージ「誘き寄せた? 何のために?」
タカ「橘は、103号を3年間追い続けた。その執念に恐怖を感じて、橘さえ殺せば安全だと思ったんだ」

タカ「昔、同僚だった金子を脅せば、橘がやってくると思った」
ユージ「じゃあ、奴はなんで、あんなにタカのことを?」
タカ「橘刑事は、最初から103号に殺される覚悟だったんだ。





自分を囮にして、103号を誘き寄せるつもりでいたんだ



ユージ「それじゃ、あの人がタカを欲しがったのは、自分を標的にして、タカに103号を捕まえさせるためだった、ってわけか」
タカ「・・・





キザな野郎だぜ



まあ、つまりはそういうことです。って、誰よりもキザなタカにそんなこと言われたくないでしょうが(笑)。
ともかく、橘のような不器用なやり方しかできない刑事さんって、いかにも昭和の刑事ドラマって感じでいいですよね。スマートなやり方は決してできない、自分にはこういう損なやり方しかできない、っていうのは男の哀愁を感じます。
あぶ刑事は、おしゃれで小粋な作風がウリではあるんですが、そこは(ほぼ)昭和の時代にやってただけあって、こういう「泥臭くも切ない展開」「人情味のある、浪花節な話」も多かったりします。
橘刑事って人は、タカ&ユージや、あるいはトオルのような「スマートなイケメン刑事さん」ではなく、ちょっと汚い、いかにも昭和のおっさん(ただし、男前ではある)って風貌でね。こういう人がそういう展開やるもんだから、キャラクターと話の流れがはまるはまる。
橘役の苅谷俊介の演技も、ホントにすごい。ワイルドでダーティなおっさん刑事を熱演してます。
一時は石原プロにも所属した人で、西部警察にも出てました。ってか、無印あぶ刑事でもゲストで出てましたね。
そういえば、無印のDVD-BOXの最終回レビューで、銀星会会長演じる室田日出男の演技についても触れましたが、貫禄があったり、あるいはこの橘のような役を演じる俳優さんって、見なくなりましたねぇ。
黒幕役の人も、非エリートな人も、ちょっと前までカッコいい主役級だった、おしゃれな中年俳優さんが演じるようになっちゃって・・・そもそも、橘みたいな役自体が見かけなくなってるかも。
ラスト、御殿山プールで、金子を人質にとった103号=向井と対峙するシーンの橘は最高にカッコいいです。
施設に入る前、多分、舘ひろし歌う切なげなバラード(曲名は不明)をバックに、「最後の一杯」とばかりに、常に携帯していた(多分)ウィスキーをグビッとやり、

橘「出てこい、103号! きたねぇ真似するな。おまえの標的はオレのはずだ!」

――ここで103号(向井)による狙撃。橘、物陰に隠れ、拳銃を抜く――

橘「三年間だ。ここまで三年かかっちまったぜ!」
向井「大したデカだぜ! もっと早くに決着つけとくべきだったな」
橘「お互いにな!」
向井「拳銃を捨てて出てこい!」
橘「金子を返せ! 金子は関係ねぇ!」
向井「いいだろう」

――金子解放――

向井「拳銃を捨てろ!」

――橘、拳銃を捨てる――

向井「これでオレもやっと自由になれる」
橘「笑わせるな。





たとえオレが追わなくなっても、おまえみたいな奴に自由があるわけがねぇ!



この橘の台詞、カッコよかったなぁ。言葉の内容ももちろんですが、なんか橘が「魂の叫びを振り絞っている」って感じがして。
もちろん、最後はタカとユージが〆ることになりますが。
ちなみに、このときのふたりの台詞もカッコよかったです。
上の橘の言葉のあと、向井が「なんとでもほざけ!」いってライフルの引き金引こうとしたところ、

「おまえの自由は、死刑台の向こうにあるんだ」

直前に発砲して向井の狙撃を妨害しつつ、そんな言葉を口にしながら登場するユージもまた、男の色気を漂わせてます。
また、傍に寄ってきた橘に「鷹山」いわれたあとのタカの台詞――

「オレに命を預けるって、最初からそういってくれりゃよかったんですよ」

これもよかったわ。最初、橘が態度悪いから、反発し合ってたんですよね。渋々、彼とともに103号追うことを了承したとはいえ。
で、上の台詞を口にすると同時に、橘に手錠を渡し、彼に向井を逮捕させることで花を持たせようとする。やっぱハードボイルドと浪花節は紙一重! (笑)
忘れちゃならないのが、橘の元相棒の金子。
このあと、最後の悪あがきに、隠し持っていた拳銃を抜き発砲しようとした向井に対し、片足を失っていたゆえに常に杖をついていた金子がそれを放り投げ、命中させることで向井の反撃を阻止する。さすが、元刑事なだけあります。

そんなわけで、あぶ刑事風ハードボイルド(すなわち、浪花節/笑)を堪能した回でした。
正直、「もっと」はレビュー書くほどではないかな、なんて思ってたんですが、今回の話は書かずにいられませんでした(笑)。
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あぶない刑事DVDマガジンvol.25

2013-08-10 21:51:39 | あぶない刑事
まあ、DVDマガジンもラストということなんでね。久しぶりにレビューしますかね。

>狙撃
タカが殺し屋に狙われます。当初は銀星会の差し金と思っていたタカとユージですが、銀星会は絡んでなく、横浜(関東)への進出を目論んでいた須藤組の差し金でした。
その殺し屋としては、須藤組に娘を人質に取られていたがための行動だった、と。
で、その殺し屋はタカとユージとの銃撃戦の際、偶然、車に撥ねられるんですが、直後、ふたりはその事実に気づき・・・

この回はね、まず、





銀星会会長の長尾を演じる室田日出男の演技が光ります。



やっぱ、このころのヤクザの組長役演じる俳優は、貫禄がある。




「鷹山さん・・・妙なイチャモンつけてもらいたくねぇな」と、最初はソフトに(っていっても、ドスきいてるけど/笑)語りかけるんですが、その後、


「冗談じゃねぇよ。ワシらかマジで取っ掛かってたら、あんた、いまごろこの世にいねぇよ」


この言い回しは、ホントに貫禄ありました。直後、タカがぶちギレるのも無理はない(笑)。
その後、前述の「殺し屋は娘を~」が判明し、殺し屋にタカ暗殺を指示した黒幕を上げるために、偽装として、ユージがタカを狙撃し、射殺したことにします。
その直前、狙われているために誰も付き合ってくれないタカのために、食事を付き合ってあげたユージが、念入りに防弾チョッキ着込んでたのに笑った(笑)。
その際、やはりタカが狙撃されたんですが、それをかばってもろに正面から弾丸受けるユージ(笑)。ここ、笑うトコではないのかもしれんけど、弾丸食らったときのユージのアクションがなんか妙に(いくら防弾チョッキ着てるからって/笑)。
それはともかく、いろいろ不安を抱えながらも(地下の射撃訓練所にて、「胸狙えよ、頭じゃなくって」「いまのは胸狙ったの」/笑)、タカの偽装暗殺に成功するユージ。これにより、殺し屋の娘が解放されると思いきや・・・
前述のとおり、黒幕は銀星会ではなく、須藤組という新興ヤクザであったことから、事態はそう簡単に幕引きとはいきません。
横浜進出を企てる須藤組にとって、邪魔なのはタカと銀星会。タカがいては仕事がやりづらく、銀星会があってはそもそも横浜に手を出すことができない。それゆえに、




銀星会会長長尾の暗殺を指示します。



このまま放置していたら、殺し屋の娘の命が危ない。このため、捜査への協力ということで、近藤課長が長尾に頭を下げます。その条件が、「鷹山刑事を左遷する」
銀星会にとってはこれ以上の取引はない――そう思われたものの、長尾はもうひとつ条件を出します。

タカ「長尾、もうひとつの条件ってのは何だ?」
長尾「あんたにな、この場で土下座をして詫びを入れてもらいてぇんだ」
ユージ「コイてんじゃねぇよ!」
課長(ユージを制止しながら)「それだけは断る」

そりゃ、警察としてヤクザに土下座なんてできねぇよなぁ。部下に土下座させるなんてあり得ない。
ここは長尾と近藤課長がよかったです。
長尾としても、前述の「ワシらがその気になれば」ってのはたしかにそのとおりなんで、ぶっちゃけ、相手がどう出ようと構わなかったんで、「土下座」なんて相手の面子を潰すようなことをあえて口にしたんでしょう。
近藤課長もそれを察してたから、努めてソフトに「それは断る」。
ただ、タカはそれでも捜査のために土下座します。一度車に戻った際、課長に申し出たうえで(近藤課長としても、先ほどの回答とは矛盾するが、「ここはやりたいようにやらせてみよう」って感覚で黙認したんでしょう)。しかし、そこはヤクザ。

「土下座が条件だったのはさっきまでの話だ」

ということで、タカの土下座を無視します。これにより、タカのプライドはズタズタになり、クールを気取ってはいても根は荒々しいタカゆえに、長尾への報復を考えます。
舞台は港署に変わり、ユージたちが須藤組を追うために出て行ったあと、タカはひとり、警察手帳を置いて・・・
それを止めるため、覆面パトカーを走らせ、急ぐユージ。
すでに銀星会近くのビルの屋上にて、ライフルを手に長尾の外出を待つタカ・・・
スコープの中に長尾の姿が現れた瞬間、





ユージの手のひらにより、スコープが遮られる。



ここは久しぶりにハードボイルドでしたね。ユージに肘鉄食らわせて、あくまで狙撃を決行しようとするタカと、結局長尾を逃してしまったことから乾いた笑い声を出すタカを殴るユージ。こういうちょっとした感じのハードボイルドが、あぶ刑事の醍醐味でしょう。それと、次回(最終回)予告のユージのハイテンションぶりも(笑)。


>悪夢

「殺されそうです。助けてください!」という110番通報が入るも、強盗犯を追っていたため、その通報のあった電話ボックスの目の前を走行するものの、そちらへは対応できなかったタカとユージ。その後、パパとナカさんがその電話ボックス付近で男の死体を発見する。
男の身元が山中一郎というガードマンと判明したあと、ユージが何者かに狙撃される事件が発生。狙撃地点には山中のアドレス帳が残されていた。

これはね、話としてはおもしろいのよ。ただ・・・後の「まだまだあぶない刑事」にも通じるのかもしれないけど、あぶ刑事でこういうファンタジー的要素はねぇ・・・
まあ、それでも見所はたくさんありましたよね。
「横浜の街を舞台にした銃撃戦」――しかもいろんな場所でね。横浜の人間としては、それだけでもうれしい(笑)。
また、山中(?)による港署襲撃、久しぶりに見せるトオルの新人類(死語)ぶり、カオルの軽妙さ、そして、





タカ、最後のバイクシーン。



これ、カッコよかったよなぁ。
最初は追走してたんだけど、銃撃受けた山中がスピンターンして、







数秒、正面切って睨み合って――ここでBGMが一旦途切れる演出が心憎い!
で、BGMの再開と同時に、アクセルを回すタカとアクセルを踏み込む山中。




すれ違いざまにぶっ放すタカ。



これぞあぶ刑事ですよね(笑)。タカのバイクシーンとユージのランニングショットこそ、あぶ刑事の醍醐味。
で、話を戻すと、それでも死体として発見されることもなく、それでいて逃げた形跡もない山中。このため、タカとユージは逮捕を諦め、退治する決意を固めます。
昔馴染みの少女が自殺をほのめかすような電話をかけてきたため(オチとしては、彼氏とケンカした腹いせだったんですが/笑)、その少女を探していたカオルが、その過程で、米軍キャンプの跡地に辿り着いたところ、たまたま山中を発見。銃撃戦(まあ、カオルなんで後退しっぱなしでしたが/笑)の中、タカとユージが救援に駆けつけます。
そして、キャンプ跡での銃撃戦のあと、運河方面へ。
やがて、山中はボートに乗り、一度退却しようとするも、タカとユージはあくまでここで決着をつけようとします。
山中の向かう先にハーバーがある。ということは、かなり入り組んだ所まで車で入っていける――その考えのとおり、突堤まで入り込んで、山中を銃撃するタカとユージ。ふたりの弾は山中に命中するも、山中は海に落下するでも、ボート上で息絶えるのでもなく、瞬時に姿が消失します。まるで、元々幻影であったかのように。
すべてが謎に包まれる犯人。あるいは、「知らぬうちに数多くの恨みを買ってしまっている警察に対する怨念」のようなものが具現化したものなのかもしれない。
突堤で静かに佇むふたり。やがてユージが口を開き――

ユージ「こわくなったんじゃねぇのか?」
タカ「なにが?」
ユージ「刑事の仕事」
タカ「全然。おまえは?」
ユージ「こんな楽しい遊びはないね」
タカ「ロクな死に方しねぇぞ」
ユージ「タカもな」

そしてラストシーン――







まあ、あとはね。こちらこちらのほうでも語ってますんで、よろしかったら(笑)。

そんなわけで、最後のあぶ刑事DVDマガジンでした。
あ、そうそう、「もっと」のDVDマガジンですが・・・やっぱ買っちゃうかも嘘ついてごめんなさい/笑)。
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あぶない刑事DVDマガジンvol.11

2013-01-20 21:46:42 | あぶない刑事
キャラクターファイルは瞳ちゃん。オレ、好きだったもんな~(薫より好きでした/笑)。っつーか、長谷部香苗さん、何気に好きでした(笑)。
瞳ちゃんのような箱入り娘、80年代がギリギリでしょうね、リアルの職場やクラスの中でも、あるいはフィクションの中においても。
素直で天真爛漫で、誰に対しても朗らかで、決して他人を見下したりはしない。みんなからかわいがられるけど、それでもわがまま、自己中にはなりすぎない。





まさに「古き良き箱入り娘」(笑)。



まあ、内心では多少なりとも優越感はあるでしょうが、高飛車になることもあまりなかったし、あるいは、なにやっても冴えない奴を相手にしても「・・・しょうがないなぁ」程度に収めてくれてましたからね、リアルの箱入り娘も(笑)。
で、瞳ちゃんの場合、フィクションの中の箱入り娘だから、さらにいいコになってますよね(笑)。ここまでできた箱入り娘は、昔であってもそうはいない。
やっぱ男にとっては、ある種の理想です、瞳ちゃんは。2005年公開の「まだまだあぶない刑事」では、穏やかでしっかり者な女性になってたのも頷けます。
ただ、設定上は結婚してないのかな? 絶対、いい奥さんになると思うんだが・・・。だったら、いっそ、ユージと結婚させてやりゃいいのに。一応、「ユージに憧れている」という忘れ去られた設定があったんだし(笑)。

瞳ちゃん「結局、大下さんとか」
ユージ「オレにとっても、タカにとっても、トオルにとっても・・・瞳ちゃんはみんなのマスコットみたいな感じだったから、こっちとしてもなんか変な感じ」

――なんて、ふたりとも、瞳ちゃんはもちろん、遊び人なユージまでもが、なんか妙に照れくさそうに(笑)。
素敵な熟年結婚じゃないですか。って、ふたりとも劇中は「熟年」というほどではない? (笑)
タカは・・・薫? いや、このふたりはちがうよなぁ。タカも薫もそれぞれ別の方と幸せになる、ということで(笑)。

スペシャルインタビューは、ナカさん役のベンガルさん。
最初は、





「・・・吐け」しか台詞がなかったようです(笑)。



でも、ご自身としては、その初期の「吐け」がお気に入りだったようです(笑)。「沈黙をどれだけ引っ張ったうえで、囁くか」に、かなり工夫を重ねてたそうです。
で、最初は暗い性格だったナカさんも、いつしか明るいというかお笑い担当的なポジションに収まりましたよね(笑)。あえて微妙なベストを身に着けたり、扇子を手にしたり。
でも、そこは悲しいかな、お笑い担当。ロケのとき、女性ギャラリーから、






「どいてー、扇子のおじさん! 恭兵さんが見えないー!」



なんていわれてたようです(笑)。
まあ、それに対し、「ふざけんな、オレだって出演者なんだよ、バカ野郎!」的なことを、何度もいいかけたようですが(笑)。

それにしても、あぶ刑事はいいよな~、すぐ拳銃ぶっ放してくれるから(笑)。
近年の刑事ドラマは撃たないもんなぁ。
だって、タカやユージはもちろん、





パパまでもが、犯人見つけ次第、ぶっ放すんだよ(笑)。



犯人が拳銃持ってた場合はもちろん、ナイフ程度であっても容赦ありません(笑)。
やっぱぶっ放してこその刑事モノかと。
なんてことを、このDVD視聴したり、





新ドーベルマン刑事読んだりで、実感させられました。



いや、単行本は見つかんないんだけど、ゴラクのほうでね。っつーか、生まれて初めてゴラク買った(いや、他に読みたいと思う作品なかったんで、これっきりでしょうが/笑)。
もう、街中で、一般人もすぐ近くにたくさんいるのに、ヤクザはロケットランチャーぶっ放すわ、主人公の加納刑事は拳銃乱射するわ(笑)。でも、昔はこれが当たり前だったんですけどね。






いや、でも、平松伸二作品は、当時でもやりすぎか?



だって、こんなに乱射する警察官なんて、平松作品の刑事たちと、





バカボンの本官さんくらいでしょう。



ただ、タカも銀星会に対して似たようなこといってたけど、加納が口にしてた、





「てめぇらヤクザに人権なんざねぇ! そんなもんが欲しけりゃ、いますぐ足洗え!!」



なんて台詞はやっぱカッコいいと思うけどなぁ。やっぱこういう「熱さ」もほしいですよね。っつーか、「ホットでクール」なのが、刑事モノの醍醐味かと。

そんなわけで、最後は脱線しちゃったが(オレ自身も、あぶ刑事のこと書くつもりだったのが、まさか新ドーベルマン刑事のことまで書くことになるとは思わんかった。ってか、前半は瞳ちゃんのかわいいトコ、後半は加納刑事のワイルドすぎるトコですよ/笑)、久々のあぶ刑事DVDマガジンレビューでした。
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