時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

アリアドネの弾丸(上) 23

2012-09-21 | 読書
大学病院内で再び殺人事件が!
東城大学医学部付属病院
神経内科学教室講師・不定愁訴外来
通称愚痴外来の責任者であり
リスクマネジメント委員会委員長
そして
電子カルテ導入委員会委員長も
兼任させられて
と言うより
寧ろ押し付けられている田口公平は
いつものように
高階病院長に呼び出され
何と
エーアイセンターのセンター長なる役職に
任命されてしまいました

東城大学医学部付属病院に
体内を撮影する医療器具
MRIの新型機種‘コロンブスエッグ’が導入され
田口は
放射線科のMRIを担当する業者
「イメージ・エレクトリック社」の技術者
友野優一に説明を受けていた
しかしその矢先
MRIの中で友野優一が亡くなった
死因は不明
過労死と判断されたのだが

友野優一の死後
今度は
院内で拳銃による殺人事件が発生
その現場で取り押さえられた
高階権太病院長が
あろう事か
警察に拘束されてしまう
通称‘ロジカルモンスター’
‘火喰い鳥’こと
厚生労働省大臣官房秘書課付技官兼
医療過誤死関連中立的
第三者機関設置推進準備室室長・白鳥圭輔の
政治的な裏工作によって
警察が強制捜査を開始するまで
3日間のタイムリミットが設けられた
田口公平と白鳥圭輔は
高階病院長の無実の証明
ひいては東城大の未曾有の事態を回避するため
事件の真相究明に奔走する



『田口公平&白鳥圭輔シリーズ』第5作
と言うことなので
知った名前が
数多く登場しておりました

エーアイセンターの内部崩壊を目論む
通称‘北の土蜘蛛’こと
元極北市監察医務院院長・南雲忠義や
元警察庁刑事局局長・北山錠一郎
警察庁の‘キラー・ラビット’の異名を持つ
宇佐見壮一・警察庁初動遊撃室警視をはじめ
極北市で
医療ジャーナリストとして暗躍していた
西園寺さやかが
実は
今は亡き
碧翠院桜宮病院・桜宮巖雄の次女にして
桜宮一族
唯一の生き残り桜宮小百合も加わり
水面下での
攻防が繰り広げられます

放射線科の
MRIを担当する技術者
友野優一殺害の犯人探し
昏睡状態?に陥ってたまま
北山錠一郎銃殺の容疑をかけられている
高階権太病院長の無実を証明し
一連の事件の裏に隠された
エーアイセンター創設阻止の陰謀を食い止めるため
田口公平と白鳥圭輔が
再びタッグを組みます

今回は
三つも四つも先を見越して
行動する白鳥圭輔が
特に好印象なのでありました
周囲を巻き込み
相変わらず傍若無人な人物ではありますが
リアルな現実世界で
優柔不断な政治家や官僚をみていると
架空の世界ではありますが
ここまで強引な動きをみせる
白鳥圭輔は
頼もしく感じてしまうのでありました

なので
寧ろうだうだと
優柔不断で
行動力のない田口公平の
行動及び言動に
イライラするシーンが多かったです

後半…
楽しみ~